「『腐っても丸藤』なんてもう言うんじゃねーよ!」ジェイク・リーが丸藤正道を制してGHCヘビー級王座V2を果たしリスペクトの気持ちを叫ぶ
- 2023-5-5
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- プロレスリングNOAH
4日、東京都・両国国技館にて、プロレスリングNOAH『ABEMA presents MAJESTIC 2023』が開催され、ジェイク・リーが丸藤正道を下してGHCヘビー級王座の2度目の防衛に成功した。
ジェイクは全日本プロレスで2度の三冠ヘビー級王座戴冠、世界タッグ王座戴冠を果たすなど団体の顔の1人として活躍していたが、「一度しかない人生だから挑戦したい」と昨年末を以て全日本を退団。今年1月1日のNOAH日本武道館大会にて突然姿を現し、新たな闘いの場をNOAHに定めたことを宣言した。
NOAHでは自らのユニット“Good Looking Guys”を結成するなど強い存在感を放ち、今年3月には清宮海斗が保持していたGHCヘビー級王座を奪取していきなりNOAHの頂点へと駆け上がった。
4月の仙台大会で中嶋勝彦を相手に初防衛に成功したジェイクの前に現れて挑戦を表明したのは、丸藤正道。
丸藤は「今この船には俺より強い奴がたくさんいる。だが、“腐っても丸藤”だ。お前が舵を取ってる船に乗っていたら船酔いしそうだ。俺が本当の舵の取り方を教えてやる」と長年NOAHを背負ってきた丸藤の覚悟が見える挑戦表明には場内が大きく沸いた。
どっしりと構えるジェイクに対し、丸藤は逆水平チョップやビッグブートを発射もジェイクは無表情でビクともせず。ジェイクは場外戦に持ち込むが、丸藤が鉄柵を使ったフェイスクラッシャーや鉄柱に腕を絡めながらの串刺しトラースキックでやり返す。
丸藤は逆水平チョップからコンビネーションスピンキックと多彩な打撃で攻め立て、エプロンでの不知火からFrom コーナー to コーナー。さらに不知火を狙うが、丸藤が駆け上がった瞬間にジェイクが下からニーリフト。ジェイクはそのまま串刺しフロントハイキックで仕留めにかかるが、かわした丸藤がフックキックから虎王。
完全に流れを掴んだ丸藤が不知火から雪崩式不知火。これを返されるとポールシフトを狙うが、ジェイクがぶっこ抜いてのD4C。丸藤も怯むこと無く飛びつき腕十字からパーフェクト・キーロックに捕らえるが、仕留めるには至らず。さらにフックキックから虎王、三段式虎王からレフェリーを踏み台にして放つ飛翔式虎王、真・虎王まで決めるもジェイクは肩を上げる。
ならばと丸藤は奥の手の虎王・零を狙うが、ジェイクがハイキックで迎撃。なおも虎王・零を狙う丸藤の顔面をジャイアントキリングで撃ち抜き、バックドロップ。さらにジャイアントキリングでコーナーまでふっ飛ばし、必殺の串刺しフロントハイキックで3カウントを奪った。
マイクを取ったジェイクは、去っていく丸藤の背中に向けて「おい!丸藤正道選手、ちょっと待ってくれ。あんた、腐ってなんかねーよ!あんたが残したものも、腐らねーんだよ!俺はプロレス見て育った子じゃなかったよ。でもそんなプロレス知らない俺にも『丸藤正道スゲーんだぜ!』って色んなところから声が聞こえた。動画見ると、あんたスゲーんだよ。だからよ、お客さん煽るために言ったかもしんねーけどよ、もう『腐っても』なんて言うんじゃねーよ!」と熱い気持ちを叫ぶ。
NOAHファンがジェイクに大歓声を贈る中、「清宮海斗と触れ合って未来を感じて、中嶋勝彦と触れ合って強さを感じて、丸藤正道と触れ合って歴史を感じて。さて、次はどうしようかな?……さて、次はどうしようかな?……さて、次はどうしようかな?……(次期挑戦者が)出てこねーじゃねーかよ?!」と、全日本時代には見せなかったキレキレのマイクパフォーマンスを見せ、「ここからもっともっと盛り上がるぞ。しかしなぜ俺がそこまで断言できるか。それはだな、今ベルトを、そして舵を取ってるのが俺だからだ」と堂々のマイクでビッグマッチを締めた。
バックステージに戻ったジェイクは、「見てたでしょ?受けっぱなしだ。けど、それを望んだのは俺だ。けど、意図してそうしたわけじゃない。そうなったんだ。予期せぬところからの一撃で。体格差ってそれぐらい勝負を作用するのに。凄く重要な位置なんだ。だから俺はタイミングが合っただけなんだ。タイミングが合っただけ。中嶋勝彦戦にしてもそうだ。タイミングが合っただけなんだ。けど、そのタイミングを掴み取ったんだ。掴み取れたから、今こういう風に肩にかけているだけ。俺は強いんだぞなんて、胸張ってまだまだ言えないね。ここからなんだよ」と、謙虚に語る。
そして、6月9日に開催される『ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!』に恐らくはGHCヘビー級王者として出場することに触れ、「俺はまだNOAHを語れるほどNOAHを知っているわけじゃない。けど、やっぱりこのベルトを肩にかけてるから、もちろんNOAHってすげえんだぜってものを見せつけますよ」と心意気を語った。
一方、丸藤は「負けちゃったな。今日は勝たなきゃいけないんじゃないのか、丸藤。なあ? 勝たなきゃいけないタイミングじゃないのか。まあでも、結果が全てだ。でも、俺は明日からまた生きるよ。あとな、1つだけ、ジェイク・リー。NOAHに来てくれてありがとうな」とジェイクに感謝の言葉を残して去っていった。