渡瀬瑞基がジャクソンを破り、ガンバレ世界無差別級王座を涙の戴冠! 2023年7・9大田区総合体育館大会が決定

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 ガンバレ☆プロレスが12月27日、東京・後楽園ホールで年内最終興行『GIRI GIRI CHOP!2022』を開催。渡瀬瑞基がハートリー・ジャクソンを破り、スピリット・オブ・ガンバレ(SOG)世界無差別級王座を奪取し、団体の至宝が4ヵ月ぶりにガンプロに戻った。

 今年勝負に出た同団体は年間4回の後楽園大会を開催。7月10日には、過去最大規模の大田区総合体育館にも進出した。その締めくくりとなった今大会のメインを託されたのが渡瀬だった。SOG王座は9月3日の成増アクトホールで、当時王者の今成夢人をジャクソンが破って団体外に流出。ジャクソンはまなせゆうな、勝村周一朗の挑戦を退けてV2に成功。そこに待ったをかけたのが渡瀬だった。渡瀬は昨年11月に「熱い試合がしたい」として、DDTから移籍。1年にわたって実績を積み重ね、同王座初挑戦にこぎ着けた。

 ゴングが鳴ると同時に走り込んでエルボーを叩き込んだ渡瀬は、トップロープ越えのトペ・コンヒーロを見舞うなど先制攻撃。ジャクソンはチョップ連打から首4の字固めで絞め上げると、その後もセントーン、串刺しボディアタック、ショートレンジ・ラリアットなどで攻め立てた。負けじと渡瀬はミサイルキックから顔面ウォッシュを連発。場外でカーフブランディングを決めると、場外めがけて玉砕覚悟のミサイルキックをぶっ放した。それでも立て直したジャクソンはデスバレーボムから必殺のジャンピング・パイルドライバーを繰り出すも、渡瀬はカウント2で返した。激しいエルボーのラリーから、ヘッドバットの応酬。ジャクソンは2発目のジャンピング・パイルドライバーを決めるも、すぐに起き上がった渡瀬はドロップキックから、重いジャクソンを持ち上げて垂直落下式ブレーンバスターを一閃。これを返された渡瀬は後方、正面からエルボーを連発。そして魂のエルボーを叩き込んで3カウントを奪った。

 試合後、ジャクソンが自らベルトを渡瀬に手渡し、健闘を称え合った両者は握手を交わし抱擁。渡瀬が「ジャクソン、あなたは今はガンプロファミリーだ」と言うと、ジャクソンは「今日はワタセがナンバー1。ジャクソン、ガンバレファミリー。でも、ジャクソンは夢を持ってる。試合は楽しかった。ジャクソンはサヨナラ」と言って退場しようとすると、ガンプロ勢がリングに引き戻した。ジャクソンは「冗談。ジャクソン、ガンバレファミリー・フォーエバー」と笑顔を見せた。

 ここで渡瀬は、この日の出場選手をリングに呼び寄せると、「ガンバレ☆プロレスは熱かったですか? 見に来てくれた方、元気、勇気、希望、夢を少しでも与えられたならば、僕たちプロレスラーは幸せです。皆さんも夢を持ち続けてください。僕たちは試合することしかできなくて、この素晴らしい景色をつくってくれたのはお客さんの皆さん」と涙ながら礼を述べると、選手全員で「ウィー・アー・ガンバレ☆プロレス!」と叫んで、大団円となり今年のフィナーレを締めくくった。

 バックステージで渡瀬は「試合はほとんど覚えてないけど、終わった後に僕のもとにベルトがあって、会場で涙を流してくれる人がいて。ガンプロを見て、少しでも心に伝わっていたら、俺たちはプロレスラーになった意味があります。プロレスやってて、プロレスに出会ってよかったです」と満面の笑み。ガンプロに移って1年でベルトを手にしたが、「ガンプロに来て意識が変わって、突っ走ってきて。そのゴールというか、スタートが今日だと思ってる。偶然、この後楽園で何か答えが出たんじゃなく、必然だから。俺が走ってきた答えが、このベルト」と満足げ。今後について、「団体内の人、誰でもいいし、外の人、誰でもいい。ガンプロは小さい団体だと思ってる人、どこかのデカい団体の人でもいい」と前置きし、「俺、前口太尊に(10・22王子で)負けてるんですね。ハイキック食らって。借りを返してもいい」と次期挑戦者に前口の名を挙げた。

 一方、王座から陥落したジャクソンは「今日のリングのなかで、ガンバレ魂があったことは誰も否定できないだろう。今日その魂をより強く見せたのはワタセだ。自分が強いチャンピオンだったと自分で思える王座だったし、間違いなく最高の男に負けたということ。その2つのことに、満足してる。今日正式にガンプロファミリーの一員に迎えてもらった。これで本当の意味で日本を自分のホームだと言える。ただ、ファミリーになったからと言って、ガンプロ一人ひとり全員をぶっ倒す。そのことに変わりはない」とコメントした。

 また、今大会で所属ラストマッチとなった岩崎孝樹は、パートナーでもある石井慧介と一騎打ち。岩崎はサソリ固め、キック、バックドロップで攻め立てるも、石井もハイキック、両腕極めドライバーで応戦。最後は石井がニールキックをズバリと決めて3カウント。惜別マッチを勝利で飾れなかった岩崎は「泣いて叫ぶのだけがガンプロじゃない。ヨソに胸張ってやっていける強さを見せようと思って5年間やってきました。自分がさらに大きくなるために出ていきます。ガンプロもメンバー増えてやっていくと思うけど、俺も負けずにヨソでやっていく。またいつか世界一のガンプロユニバースの前に大きくなって帰ってくる」と話した。

 さらに、4ヵ月間の米国遠征から帰国した翔太が凱旋試合に臨み、勝村と組んで、高尾蒼馬、入江茂弘組と対戦し、フロッグスプラッシュで高尾を仕留めた。「米国で経験したことは、ほかのどんなレスラーにもできないことをやった自負がある。今、自分自身に自信をもって、プロレスをしてるので、2023年、期待してもらいたい。僕は僕で一人で米国でやってきた。(ROMANCE DAWNのパートナーの)高尾は高尾で日本でやってきた。翔太というシングルプレイヤーを見せたい気持ちがあるので、冒険の夜明け(タッグ再結成)がまた来るのはちょっと先かなと思います。ガンプロだけじゃなくて、いろんなシングルのベルトを獲ることで、もう一段上がれると思ってるので、ベルトを巻きたい」(翔太)。

 なお、2023年7月9日に、大田区総合体育館に再進出することが決定。来年からガンプロの女子部門「ガンバレ☆女子プロレス」を本格始動させ、若手戦線活性化のため「ヤングガンバレ杯」を開催することも決まった。

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