タイガーマスクが世界ジュニア王座を防衛し新日本プロレスと全日本プロレスの若手交流を提案!「お互い50周年、お互い良くなっていかないと」
14日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2022 SUMMER ACTION SERIES』が開催され、タイガーマスクが田村男児を破り世界ジュニア王座の初防衛に成功した。
50周年記念イヤーとなる今年、全日本プロレスジュニアの至宝・世界ジュニアヘビー級王座は所属外でありながら長年全日本ジュニアを牽引してきた佐藤光留が戴冠していたが、6月19日に大田区総合体育館で行われた50周年記念大会に於いて、光留は新日本プロレスのタイガーマスクに敗れて王座から陥落。
新日本に至宝が流出した事態を受け、ベテランのイザナギ(丸山敦)、若手の田村男児がタイガーへ同時に挑戦を表明。タイガーはこれを快諾し、過酷な王座戦2連戦を受けることに。
タイガーは、男児との前哨戦では上から潰したり突き放すようなことをせず、まるで男児を世界ジュニア王者の器にふさわしい存在にまで引き上げるようとするかのような言動を見せた。その姿は、かつて獣神サンダー・ライガーが他団体の若手選手の壁になり成長を促そうとした姿勢と重なるものがある。
タイガーの方から握手を求め、男児がその手を握り返してからゴングが鳴ると、男児が即座に突っ込んでショルダータックルで場外に叩き出しトペ・スイシーダで追撃。
男児は場外へのダイビングショルダーやデスバレーボムといった大技を繰り出していくが、タイガーはそのすべてを受け止めた上で鋭いミドルキックの連打で膝をつかせスリーパーホールド。男児の必殺・パワーボムも逆打ちで切り返し、タイガードライバー、雪崩式ダブルアーム・スープレックスと猛攻。最後はダブルアームバーでガッチリ捕らえ、レフェリーストップ勝ちを得た。
マイクを取ったタイガーは「全日本プロレスファンの皆さん、こんばんは。新日本プロレスのタイガーマスクです。今日闘った田村選手、非常に有望です!素晴らしい若手だと思います。本当に素晴らしい選手です。もっと強くなると思います。またこのベルトを巻いて全日本プロレスのファンの皆さんにチャンピオンのタイガーマスクの姿を見せたいと思います。本日はありがとうございました!」と語ると全日本ファンから大喝采を受けた。
バックステージに戻ったタイガーは、「全然僕は全日本プロレスに対して嫌悪感なんか1つも無いし、むしろこうやってチャンスを頂いて、上げていただいて感謝しています。まだまだタイガーマスクの実力というものを全日本プロレスの人たちは見てくれているというか、それは非常にありがたいです」とスポットライトを当ててくれた全日本への感謝の言葉を述べる。
そして、男児の実力を認めて再挑戦はいつでも受けるとしつつも、「せっかくお互い50周年、全日本プロレス、新日本プロレス、ずっと来たわけだから、お互い良くなっていかないと。今日セコンドで来ている藤田晃生、大岩陵平と戦っていったら面白いんじゃないかなと思います」と新日本と全日本の若手交流を提案した。
なお、タイガーは18日の大阪大会にて、イザナギとの2度目の防衛戦が決定している。
イザナギは自らその正体を丸山敦であると明かしているマスクマンであり、丸山敦はタイガースマスクの正体でもある。“タイガーマスクvsタイガースマスク”の対決とも呼べる大阪決戦の行方にも注目していきたい。