PANCRASE326で“鉄の親方”藤野恵実が持つ女子ストロー級王座に“LJKファイター”KARENが挑戦!「PANCRASEの最年少チャンピオンになるつもり」

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 10日、都内新宿区のパンクラスにおいて、『PANCRASE 326』(21日、ベルサール高田馬場)のセミファイナルで行われるパンクラス・女子ストロー級タイトルマッチの調印式が行われた。

 女王・藤野恵実(トライフォース赤坂)は昨年9月にRIZINに参戦し、浜崎朱加と対戦。9年越しのリベンジはならず判定負けとなったが、フルラウンド殴り合った激しい試合は会場を熱くさせた。コロナ禍で外国人選手の招聘が難しく、パンクラスには2年3ヶ月ぶりの参戦となった。久しぶりの参戦で女王の貫禄を見せたいところだ。
 対するKAREN(PRAVAJRA)は 2019年にはパンクラス初参戦、以来4連勝でこのチャンスをつかんだ。特に昨年はEDGE、新谷琴美にTKO勝ちし、勢いに乗る。得意のヒジは藤野をとらえるか。

 両選手は廣瀬隆司・キング・オブ・パンクラス評議会 評議員長の立ち会いのもと、出場誓約書にサインした。

――まず、この試合に対する意気込みをお聞かせください。
KAREN「2022年初の大会でタイトルマッチという大きなチャンスをもらえたので、しっかりJKチャンピオンになります。応援よろしくお願い致します」
藤野「こんにちは、トライフォース赤坂の藤野です。久しぶりにパンクラスに戻って来られて嬉しいです。何回も言ってるんですけど、私がクイーン・オブ・パンクラスだと思っているので、それをしっかり証明します」

――お互いの印象を教えてください。
KAREN「そうですね、打たれても前に出てくるタフな選手だなと思います。前から(試合を)見ていて、そういう印象が強いです」
藤野「勢いがありますね。連勝中ですし、自分の武器をしっかりと使いこなしている選手だと思います」

――そのような相手に対して、どのような練習や対策をされて来たのでしょうか。
KAREN「それは試合を楽しみにしていてください、という感じです」
藤野「そうですね、別に対策はいつもやらないので、自分の持っているものをしっかり出し切るということをできるように練習して来ました」

――お互い、どういった試合をしたいか、話せる範囲でプランニングをお願いします。
KAREN「しっかり打撃でも寝技でも潰して行こうかと思っています」
藤野「自分の存在が示せる試合がしたいと思います」

――藤野選手、コロナ禍で対戦相手がいないという状態で、パンクラスへの参戦がなかなかなかったと思うんですが、その間にこうしてKAREN選手が挑戦者として上がって来た、その過程をどう思いますか。
藤野「嬉しいですね。選手が増えるのも、挑戦者が出てきてくれたことも嬉しいです」

――挑戦者は現在18歳、3月で高校を卒業ということで、勝てばパンクラスではおそらく最年少王者となると思いますが、その辺はいかがでしょうか。
KAREN「パンクラスでベルトを獲って最年少チャンピオンになるつもりなので、しっかり歴史に名を刻みたいなと思います」

――チャンピオンの経歴は、KAREN選手の年齢と同じ18年です。この経験の差をどう捉えていますか?
KAREN「自分が生まれてからここまでを、試合してきた選手ですけど、この試合に勝って、年齢差は関係ないことを証明したいと思います」

――その言葉を受けて、藤野選手はいかがでしょうか。
藤野「私も、別に年数も年齢も関係ないと思っているので。強い奴が勝つし、勝った奴が強い、それだけです」

――今回から、これまでのデカゴンはなく、オクタゴンになるそうなのですが、そのあたりは闘い方に影響はあるでしょうか。
KAREN「いつも通りの自分を試合で見せられたらなと思います」
藤野「やりやすくなったとは思いますね。デカゴン、広過ぎたので(笑)」

――どんなフィニッシュ、どんな形での勝利を予想していますか?
KAREN「自分では判定まで行くつもりはないので、KO、一本で勝ちます」
藤野「KOや一本が取れればいいですけど、判定でもしっかり差は見せられると思ってますし、5分5ラウンド全てを圧倒できる力を持っているので、どんな結果でも魅せられると思っています」

――藤野選手、(RIZINでの)浜崎朱加選手との闘いは、ものすごく伝わるものがありました。そういった世代が女子格闘技を引っ張ってきたという気持ちがあると思います。今回は若い選手との試合ですが、自分の世代全体を背負うような気持ちはありますか?
藤野「あんまり意識はしてないですね。気付いたら年数が経ってたなあと思うぐらいなので。周りのまだ続けている選手や、同じ世代の人が見て元気になれるような試合ができたらいいなとは思います」

――入場するとき、たくさんの仲間が盛り上げてくれるというイメージですが、今回もされるのでしょうか。
藤野「いえ、何も考えてないです(笑)。この間もサプライズだったので」

――KAREN選手、ちなみに卒業式はいつですか。
KAREN「試合の2日前です」

――2日前! 一応、卒業式を終えて行くっていうことですね。
KAREN『そうです』

――以前のチームから移籍をされましたが、今はどういう選手と練習をしているのでしょうか。
KAREN「PRAVAJRAのメンバーというか選手で練習しています」

――ヒジはいつごろから試合で使うようになったのでしょうか。
KAREN「ヒジ、ヒザだったりとか、あらゆる使える打撃は、もともと練習していました。それを使うようになったのは、たとえばヒジだったら、パンクラスさんの試合に出てからですね。
 ルール上で使えるので。そこまで意識はせずに使い始めて、いつから使い始めようという感じではなく、試ルール上で使えるようになったから自由だなっていう感じです」

――今、もうヒジはKAREN選手の代名詞になっていますが、ヒジの効果は自分の中で自信を持っていますか。
KAREN「そうですね、前回の試合で、さらに自信というか、自分の武器になったなって確信しています」

――藤野選手は打撃をもらっても恐れない選手ですが、ヒジの場合、カットしたら試合が終わる可能性があると思います。その辺りはいかがでしょうか。
藤野「私、ずっとヒジありルールでやって来ているので、それも踏まえた上での練習をずっとしてきています。(今まで)ヒジで切られたのって1回くらいですね。ずーっとヒジありでやってますから。1回もらったのは、打撃の中でのヒジだったので、そこの対策は普通にできてますね」

――この試合のテーマは何でしょうか。
KAREN「今回がラストJK、高校生最後の試合でもあるので、自分が勝って新しいチャンピオンは自分だというのを証明できる試合にしたいと思います」
藤野「自分がチャンピオンだという試合を見せることが、今回の試合のテーマです」

(写真・文/佐佐木 澪)

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