“双子レスラー”大相撲出身・190cm110kg超えの斉藤ジュン&レイが全日本プロレスからデビュー!「昔の外人レスラーみたいにこれからも身体をドンドン大きくしていきたい」
9日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『2021 DYNAMITE SERIES』が行われ、 “斉藤兄弟”斉藤ジュン&斉藤レイがデビューを飾った。
双子である斉藤兄弟は、宮城県出身の1986年12月19日生まれ。学生時代をアメリカで過ごした後に兄弟揃って大相撲・出羽海部屋に入門し、8年間力士として活躍した後に引退。そして2020年12月に行われた全日本プロレスの公開プロテストに合格し、兄弟揃って練習生となった。
兄の斉藤ジュンは、身長193cm&体重109kg。弟の斉藤レイは身長192cm&体重119kgと未来の全日本プロレスのヘビー級戦線を牽引していくことを期待された大型新人。
本来であれば5月16日の大田区総合体育館大会でのデビューが決まっていたが、当大会が3度目の緊急事態宣言によって順延。予定から約3週間遅れて後楽園ホールでのデビューとなった。
なお、全日本プロレスでは百田義浩&百田光雄、征矢学&征矢匠、青柳優馬&青柳亮生と兄弟レスラーが今まで3組デビューしており、斉藤兄弟が4組目となる。
2人のデビュー戦は第3試合にて大森隆男&本田竜輝vs斉藤ジュン&斉藤レイのタッグマッチで行われ、兄のジュンはロングタイツ、弟のレイはツーショルダーと、同じ配色・デザインながら形の違うコスチュームで登場した。
ジュンは突っ張りでコーナーに押し込んでからの強烈な縦チョップ、レイは四股を踏んでからのぶちかまし、2人並んで蹲踞の姿勢から突っ込むダブルショルダータックルと、バックボーンである相撲の技術を取り入れた攻撃を見せ、今試合では未遂に終わったもののダブルのチョークスラムも狙う場面もあった。
緊張で萎縮することもなく気迫のファイトを見せる斉藤兄弟だったが、レイが四股を踏んでからのぶちかましを狙ったところで大森がビッグブートで迎撃し、ニールキックからバックドロップと畳み掛け、新人殺しの逆エビ固めでタップを奪った。
試合後、大森は「超大型ド級新人だなぁ、桁違いだよ!あんなお前、デビュー戦!デカくてパワーが有ってルックルも良いと来てるじゃねーかよ。あんなお前お前、いねーよ!」と興奮気味に捲し立てて絶賛しつつ、「ここだけの話だけど、ジュンとレイ、俺は未だにどっちか分かんねーよ」と大森節を残して去っていく。
対する斉藤兄弟は、長年相撲取りとして活躍していたことから人前で試合をすることに緊張は無かったと語る。
そしてジュンは「体重は相撲をやっていたときに比べたら少し落としたんですけど、全日本らしい選手になれるようまた体重を増やして、とにかくスケールの大きいプロレスを取るレスラーになりたいです」と目標を述べ、レイも「自分もあまり器用なことが出来るタイプではないと思うので、これからもたくさんプロレスを勉強して、あまり今いないタイプだと思うので、昔の外人レスラーみたいにこれからも身体をドンドン大きくしていきたいと思います」と未来の全日本を担う覚悟を見せた。
両者ともに日本人選手としては超大型に分類され、「これぞ全日本プロレス」といった体格を持っており、試合の単位を「番」と数え、試合をすることを「プロレスを取る」と表現するなど元力士としての矜持を感じさせる斉藤兄弟。両者ともに34歳でのデビューではあるが、遅咲きの大輪の花を咲かせることに期待したい。