新崎人生&MUSASHIが広島の山奥で熊とシーサーを退治?!人口300人の町に400人が集まったみちのくプロレスの“町おこし”は大成功!
22日、広島県・びんご安田旧安田小学校グラウンドにて『みちのくプロレスびんご安田大会』が開催された。
深夜に国道を飛ばして会場を目指した関係者が「路上に佇むシカに道を阻まれた」という、トンネルの向こうにポツンと見えてくる小さな町でのプロレス興行初開催。
集まった観衆の中には往年のプロレスファンもいて、「昔、猪木さんとか鶴田さん観に行った」とのプロレス話が聞こえてくるが、プロレスを生で見たことのないお客さんが多数を占める中でみちのくプロレスびんご安田大会は開幕した。
試合開始前の子どもプロレス教室でファミリー層の心を一気に掴んだMUSASHIがメインイベントで新崎人生とタッグ。
対するは、近頃山里の人々を恐怖に陥れている恐怖のクマOSO11と、ガタイの良さではクマを凌駕するがゆるキャラ的な雰囲気で子どもに人気の沖縄の神獣シーサー王。
普段通りとんちきなOSOがレフェリーを威嚇してコーナーポストに押し込めるが、シーサー王がたずなを握って巧みに指導。
観衆をのっけから沸かせていた感があったのはやはり新崎人生。かつてハヤブサと天竺(全日本プロレス)のマットに上がり、お釈迦様=ジャイアント馬場に拝み渡りからブレーンチョップを敢行した偉業はオールドプロレスファンには忘れがたいものがあるようだ。
近年はNOAHに参戦したこともあってか若い女性にもファン層を拡大してきている様子で、この日もオールドプロレスファンの野太い「人生」コールに交じって若い女性ファンの声援も聞こえてきた。
この日の人生は、いつになく早い段階で側転からシーサー王の手を取り流麗な所作でコーナーポストに駆け上がって拝み渡りを敢行。神獣の脳天にチョップを突き刺した。
だが、意外や息ぴったりの肉獣コンビがパワーファイト全開でMUSASHIを捕まえて離さず。OSOがスピアーで吹っ飛ばし、シーサー王がデッドリードライブでぶん投げる。仕上げとばかりにおんぶプレスでMUSASHIを圧殺しにかかったが、人生がすんでのところでカットに入り、強力サポートでシーサー王を分断。最後はエストレージャ・フトゥーロで観衆を魅了しOSOをフォール。3カウント獲ってクマ討伐完遂。
試合終了後、人生がマイクを取りびんご安田の観衆に熱く語りかけた。
「本日はびんご安田大会、たくさんのご来場本当にありがとうございます。ここ吉舎町安田の人口が約300人位と聞いています。この300人の土地にきょう400人以上の方がいろんなところからご来場いただいたと思います。広島市でいうと、ヤスダスタジアムに100万人位集まったようなそういった感覚かと思います。去年実行委員長の鳥井さんから、プロレスをやりたいという話があって、実行委員会、有志の方々に集まっていただいて、天気もすごく良い大会になって、我々も気持ち良く試合ができました。我々東北・岩手県を拠点でプロレスをやっていますんで、距離もかなりあります。交通費とかもたくさんかかります。なので、今年は実行委員会の方々の情熱でできましたけど、これは是非続けていかなければいけないイベントだと思います。是非みなさんのご協力のもと、来年も10月ごろスケジュールを空けておきますので、さらにパワーアップしたものをお見せしたいと思います。本日は本当にありがとうございました」