「勝ち負けが事前に決まっていても感情はリアル」朝陽が青野未来のアクトレスガールズ王座に挑むも戴冠ならず!

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 15日、東京都・後楽園ホールにて『ACTwrestling 後楽園ホール公演』が開催。青野未来が朝陽を下してAWGシングル王座の5度目の防衛に成功した。

 青野は“プロレス団体”ではなくなったアクトレスガールズの中でも前体制に引き続き皆の中心として君臨。新設されたAWGシングル王座を戴冠し新世代アクトレスガールズの大黒柱として団体を率いてきた。
 一方、朝陽はアイスリボンからのレンタル移籍から完全移籍という形でアクトレスに身を投じ、青野体制の打倒を目指す革命家として松井珠紗らと“てっぺん☆”と結成してトップ層に噛み付いてバチバチファイトを展開。
 朝陽は『青野未来が頂点のピラミッドを崩す』をテーマに掲げて激しい体制批判を展開し、最初は大人の対応をしていた青野も次第に苛立ちを見せるように。朝陽の勢いは日に日に増すばかりであり、ついに青野vs朝陽のAWGシングル王座戦が決定した。

 アクトレスガールズの王座戦はポイントマッチという、技術・演技力などリング上でのパフォーマンス力を測る【実力】、パフォーマンス力を高めるための練習・習得技術などへの【努力】、集客力と物販の売上などファンへのアピール力を測る【人気】、サイコロの出目で加算ポイントが決まる【運】といったポイントを数値化して大会前に集計し、ポイントで上回った選手が勝利することが決まるシステムになっている。
 これに朝陽は「未来ちゃんの点は、朝陽なら超えられない点ではないと思ってます。前哨戦勝って、タイトル戦負けるみたいなプロレス的お決まりはアクトレスガールズにはないので。私、アイスリボンで一回もベルト巻けずなので、アクトレス移籍して戴冠するってなったらめちゃめちゃあたしのお客さんは感動してくれると思います」と自信を見せていた。

 試合は序盤こそ体格に勝る青野が打撃力で勝って押していくが、朝陽は変幻自在のドロップキックや場外戦で撹乱し、変形腕4の字などの腕へのサブミッションで青野のラリアットを封じにかかる。
 しかし、青野はコーナーに登った朝陽をジャーマンで投げ捨てて流れを変え、得意のバッファロースリーパーでスタミナを削り、ダブルアーム・スープレックスやラリアットで猛攻。朝陽もダブルリストアームサルトや多彩な丸め込みで粘りを見せるが、青野は奥の手のスタイルズクラッシュまで繰り出し、最後はバックドロップを決めて3カウントを奪った。


 マイクを取った青野は、「朝陽には色々言われて、正直ほんとにうんざりして、この試合も楽しみとかワクワクとかじゃなくて、あなたに否定されたことを認めないために、私は守りたいとさらに思いました。あなたに、私の気持ちがどれだけ伝わったかはわからない。でも、一つだけ私はあなたに言いたい。朝陽は、外敵じゃない。アクトレスガールズで、今一緒にいる。もちろんライバルだし、これからもずっと分かり合いたくないけど、あなたは、仲間です。だから、これからもよろしく」と語り握手を求める。

 朝陽は握手を一度は拒否しつつ、「同期の青野未来が、ずっとベルトを巻き続けることは、アクトレスにとっても、ある意味の危機なんじゃないかなって思ってます」と古巣でかつて見た光景を重ねて苦言を呈する。
しかし、「だからまた絶対、挑戦するから。絶対王者の青野未来で居てください」と笑顔で語って握手に応じ、2人は固く抱き合った。


 バックステージに戻った朝陽は、最終的にトランプの数字で試合の勝敗が決まったことについての葛藤を述べつつも「ポイントマッチだからといって、私が未来ちゃんに抱いている感情はリアルなので。リング上で見せているものはポイントマッチとはいえ、リアルな感情でリアルな闘いをしているのには変わりはないと思っているので。ポイントマッチはプロレスの概念を覆すためにも面白いのかなって私は感じてます」とコメント。
 そして「私はね、自分の試合に満足する時が来るまではずっと続けるので。チャンスはいくらでも転がってるし、まだまだてっぺん☆と闘っていきたいなって、上を目指して闘っていきたいと思います」と向上心を見せた。

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