結成4年で悲願の王座初戴冠!関西から来たイケメンタッグ“REAL HIPSTAR”がインディー統一を目指し東京で驀進!
3日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリングが『INNOVATION 10』を開催し、【REAL HIPSTAR】政岡純&木下亨平がTTT認定インディー統一タッグ王座戴冠を果たした。
TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、故・ターザン後藤さんに薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が2020年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体であり、PWC、FMW、IWA JAPANなどの流れを汲むベテラン選手たちが数多く参戦中。90年代インディープロレスの“おもちゃ箱をひっくり返したようなプロレス”の魂を令和の世に伝え続けている団体だ。
TTT認定インディー統一タッグ王者として盤石の政権を築く【“最高”ミステリー】黒田哲広&マスクドミステリー。
TTTにレギュラー参戦している黒田は、なぜか毎回「負けたら引退します!」と軽いノリで“負けたら即引退スペシャル”での王座戦を行い連続防衛に成功。引退ネタの乱用を指摘されると「僕の師匠がそれやる人だから(笑)」とFMWの某レジェンドを思わせるゆるゆるな引退観を語りつつ、今年11月にはTTT認定インディー統一6人タッグ王座も戴冠して二冠王となるなど往年の強さが健在であることを示している。
二冠王となってホクホクの黒田に対し、タッグ王座への挑戦表明を行ったのは【REAL HIPSTAR】政岡純&木下亨平。
REAL HIPSTARはインディー界を荒らし回るジュニアヘビー級のタッグ。広島・大阪を中心に活動するダブプロレス所属で現DOVE世界ヘビー級王者の木下と、プロレスリング紫焔出身でBASARAやFREEDOMS、GLEATなどでの活躍が知られる政岡のイケメンタッグはその実力と愛嬌から多くの女性ファンを獲得している。
また、木下はUFCとの契約権を勝ち取った木下憂朔の兄でもあり、一部格闘技ファンからも認知されている。
そんなイケメンタッグの挑戦表明に「若い芽は潰す!」と意気込んでいた黒田だったが、REAL HIPSTARが低姿勢の敬語で話を進めたため黒田もつられて丁寧な対応になり、にこやかに2人の挑戦を受諾。
しかし、挑戦が決まるやいなやREAL HIPSTARが本性を現して挑発的な捨て台詞を吐き、黒田は「偉そうに!上から目線で!有刺鉄線バット持ってきますよ!あっ、すんません今の嘘です(笑)ガハハ!嘘です!有刺鉄線ボード用意する!……あ、嘘です(笑)」となんとも締まらない怒りを顕にしていた。
結成から4年が経つREAL HIPSTARは人気と実力を併せ持つ強力タッグだが、意外にも2人でのタッグ王座戴冠歴は未だ無い。大ベテランのヘビー級タッグを相手にベルトを奪えば一気に格が上がることにもなり、今後のためにも絶対に勝ちたい一戦であった。
いつもは陽気に入場しリング周囲のファンにアピールしてからリングインするREAL HIPSTARだが、この日は真剣な表情で花道からまっすぐリングイン。
試合開始直後から並々ならぬ気迫を以て連携攻撃を見舞っていくREAL HIPSTARだったが、攻撃の切れ目を的確に狙われ、開始数分で木下がミステリーの必殺技であるチョークスラムを被弾してしまい戦線を離脱。
圧倒的体格差のある黒田&ミステリーを相手にローンバトルを強いられた政岡は防戦一方。度重なる挑発を受けてキラーモードとなった黒田は冷酷なまでの猛攻を見舞い、最近はめったに見せない哲っちゃんバスターまで繰り出す。
政岡の粘りが実り、終盤には木下も戦線復帰。木下のバッククラッカー+政岡のダイビング・フットスタンプの合体技やダブルのトラースキックなどを決めて一気に巻き返していき、最後は政岡がAmbitions(※変形ヘッドロックドライバー)で突き刺してミステリーから3カウントを奪った。
マイクを取った政岡が「お前らみたいなジジイがベルト持ってるより、俺らが持ってたほうがこのベルトも喜ぶんじゃこのクソボケが!」と高笑いすると、木下がそっとマイクを奪い、「純さん、純さん、言い過ぎ!(笑)年内ラストなんだから、謙虚に行こうよっ!REAL HIPSTARがタッグ組んで4年でやっとやっと手にしたタッグベルトの相手がお2人で本当に良かったです!ありがとうございました!」となだめて会場の空気を和ませる。
試合後、木下は「4年前にここ新木場で結成したREAL HIPSTAR、このベルト巻くまでにここまで4年かかりましたからね。長い!(笑)最低でも4年は守りましょう!」と爽やかに笑い、長期政権樹立を宣言した。