【試合詳細】3・5 新日本プロレス後楽園ホール大会 後藤洋央紀vsタイチ 矢野通vsバッドラック・ファレ 天山広吉&小島聡&マスター・ワトvsウィル・オスプレイ&ジェフ・コブ&グレート-O-カーン
『NEW JAPAN CUP 2021』
日程:2021年3月5日(金)
開始:18:00
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:520人
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
本間朋晃/ゲイブリエル・キッド/●上村優也
10分46秒 ゴッチ式パイルドライバー→体固め
[鈴木軍]○鈴木みのる(パンクラスMISSION)/ザック・セイバーJr./DOUKI
▼8人タッグマッチ 20分1本勝負
棚橋弘至/YOSHI-HASHI/デビッド・フィンレー/●タイガーマスク
11分40秒 Scorpion Deathlock
[BULLET CLUB]○“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/チェーズ・オーエンズ/石森太二
▼6人タッグマッチ 20分1本勝負
天山広吉/小島聡/●マスター・ワト
9分14秒 ツアー・オブ・ジ・アイランド→片エビ固め
[UNITED EMPIRE]ウィル・オスプレイ/○ジェフ・コブ/グレート-O-カーン
▼『NEW JAPAN CUP 2021』1回戦 時間無制限1本勝負
[CHAOS]○矢野通
5分50秒 リングアウト
[BULLET CLUB]●バッドラック・ファレ
※矢野通がNJC2回戦進出
▼『NEW JAPAN CUP 2021』1回戦 時間無制限1本勝負
[CHAOS]○後藤洋央紀
22分43秒 GTR→片エビ固め
[鈴木軍]●タイチ
※後藤洋央紀がNJC2回戦進出
後藤がタイチの聖鬼軍殺法を打ち破りNJC2回戦進出!矢野が頭脳戦を制しファレから味な勝利でNJC初戦快勝!前年度NJC覇者のEVILがコブを東郷とともに襲撃
第1試合
鈴木軍の奇襲により試合が始まると、各所で場外戦が勃発する中、リング上では上村とDOUKIがやり合い、上村がショルダータックルからバックドロップを狙うもDOUKIがサミングで脱出。上村はドロップキックで追撃を許さず本間にタッチ。
本間は相手コーナーにDOUKIを叩きつけて場外のみのるに出てくるよう挑発するも、みのるは応じずDOUKIが背後から襲い来る。本間はこれをかわしてロープに飛ぶとエプロンに上がってきたみのるにショルダータックル。DOUKIにもショルダータックルを見舞ってエルボードロップで追撃。さらにボディスラムから小こけしを狙っていくが場外からみのるが足を引き、本間の振り向きざまに組み付いてぶら下がり式腕十字。そのまま場外に引きずり出して再び全員入り乱れた場外戦へと発展していく。
DOUKIが本間をリングに放り込むと本間はエルボー連打で反撃。DOUKIは顔面かきむしりで倒してフットスタンプ。ザックにタッチ。
ザックは本間にネックロックからネックツイスト。
代わるみのるはチンロック、ネックロックと痛めつけ本間に好きなようにチョップを打たせた上でエルボーで反撃。足を止めての打ち合いとなるとみのるがおおきく振りかぶっての重いエルボー連打で本間に膝をつかせ、PKを連打。本間は雄叫びを上げながらこれを耐えて見せ、こけしロケットで一矢報いると両者タッチ。
ゲイブとザックの対面となると、キッドがエルボースマッシュを連打していき、低空タックルで足を刈り、リストを取ってくるザックを側転でいなしてボディスラムからダブルアーム・スープレックスを狙う。ザックはクラッチを切りながらアームロックに捕らえ、ローリングで外そうとするゲイブに追従して転がりながら腕十字へ。ゲイブがロープブレイクするとザックは挑発的にゲイブの腕を蹴りつけていき、ゲイブはビンタ、エルボー、ドロップキックで反撃。上村にタッチ。
上村は本間とともに突っ込んでいき、ザックにトレイン攻撃から上村がバックドロップ。これをみのるがカットすると、上村はかんぬきスープレックスを狙うが、ザックが客に腕を取ってオーバーヘッドキック。さらにリストロックからの腕へのミドルキックを連打していくが、上村はエルボー連打からフォアアームで一矢報い、両者足を止めてのエルボー合戦を展開。上村がロープに飛ぶとザックはみのるにタッチ。
みのるが上村のロープワークに追走して背後を取りスリーパーホールドからゴッチ式パイルドライバーで突き刺すとこれで3カウント。
試合後もみのると本間、ゲイブとザックはバチバチと火花を散らし、みのるは場外エルボー合戦の末にイスを振りかぶるもヤングライオンたちが必死に引き剥がした。
<試合後コメント>
鈴木みのる
「さあ明日、ん? 本間、貴様ごときになぁ、俺の首が獲れるわけがねぇんだよ! 何のためにこの『NEW JAPAN CUP』があるんだ? あぁ!? 何のためにあるんだ? IWGP世界ヘビー級タイトル、狙ってんのは、オカダよ、棚橋よ、テメェらだけじゃねぇんだよ! オイ、『NEW JAPAN CUP』、ぶち壊して獲りに行くぞ!」
ザック・セイバーJr.
「アイツ、威勢だけはいいなぁ。野毛道場でたんまり飯を食ってるんだろうな。ピーター・ガブリエル、俺からひとつお前に質問だ。お前は野毛道場とLA道場、どっちに所属してるんだ? 俺的にはお前はLA道場から追い出されたと睨んでる。シバタに見限られたんだろ。まるで衰弱したペットのように放置されたら辛いよな。シバタは冷酷だよなぁ。とにかくだ、ゲイブリエルー…いや、ピーター・ガブリエル...お前はピーター・ガブリエル並みにブサイクな面してるけど、残念ながら才能にも恵まれなかったんだな。カツヨリ、今お前は日本にいるんだろ。知ってるぞ。山梨大会の俺たちの1回戦、お前に最前席のチケットを用意してるぞ。お前がもうゲイブリエルを指導する気がないなら、俺があいつの師匠になってやるよ。俺ってやっぱり根が優しいからな。山梨大会、絶対に現れろよ。山梨には有名な山があるんだっけ? 名前が思い出せないな…(スタッフに向かって)お前分かるか? 日本には数え切れないくらい山があるからな。とにかく、山梨に来いよ。ゲイブリエルの今後について話し合おう。それかゲイブリエルの野郎の骨という骨を折って、イギリスまで送り返してやってもいいな。カツヨリ・シバタ、これを見たら電話くれ。俺の番号は知ってるよな? 日本人が大好きなFAXで返事をくれても構わないぞ。シバタ、チケットが欲しいならFAXを送ってこい」
DOUKI
「久しぶりだな、ここ(後楽園ホールのインタビュースペース)な。鈴木みのると、本間朋晃。ザック・セイバーと、ゲイブリエル・キッド。『NEW JAPAN CUP』で当たるんで、アレだろ、燃えてんだろ、みんな。面白れぇなぁ、ハッハッ! 俺はよぉ、ここに来ちゃぁ、邪道邪道言ってた。そればっかりじゃつまんねぇな、オイ! 俺はよぉ、まだまだ諦めてないから。邪道とシングルが実現するまで、まだまだ諦めちゃいねぇけど、そればっかりじゃつまんねぇよな。ここで、そればっかり言ってちゃ、つまんねぇよな。昨日の、エルマノの試合見て、アレ見て何も思わねぇわけねぇよな。俺以外のジュニアのヤツらが活躍すると、エルマノとはいえ、俺のジェラシーの渦が、(※指で渦巻きを描いて)シコデリコみたいにグルグル回ってるよ! オイ、シコデリコって知らねぇか? よーく調べとけ、オイ!」
上村優也
「(※後頭部を抑え、しばらく息を整えて)鈴木みのる! ……って本当は言いたいところですけど、今、『NEW JAPAN CUP』が始まって、僕はエントリーされてないですけど、『NEW JAPAN CUP』の最中だからこそ、あえて言わせてもらいますけど、俺は去年、『BEST OF THE SUPER Jr』に出て、0勝9敗。こんな、クソカッコ悪いことは、他にないでしょう。だからって別に、恥じることでもないと思ってますし、ジュニアヘビー級、このままじゃ、素通りできないです。『BEST OF THE SUPER Jr』に、今年は去年と違う形、違う立場で出場する。それがどういうことかっつったら……僕は、いつでも狙ってるんで、先輩たちも、うかうかしてられないっすよ」
本間朋晃
「いよいよ明日、大田区総合体育館で、15年ぶりの……初めてアイツとシングルマッチをやる。明日はこけしで、プロレス王から3カウントを奪ってみせる。俺が、こけし王だ、アッハッハッハ! こけし王だよ!」
ゲイブリエル・キッド
「(※左腕を痛そうに押さえながら)これだけは誓う…(カメラを見つめて)俺の目を見れば本気だって分かるだろう…日曜日、山梨で俺はザック・セイバーJr.を倒すために全力を尽くす」
第2試合
棚橋と石森の対面でゴングが鳴ると、ロックアップから棚橋が体格差を生かしてじっくりとヘッドロックで痛めつけ、その肉体美を誇示して石森に対抗。今度は石森が足払いからグラウンドヘッドロックで絞り上げ、棚橋が脱出すると石森もポーズを決めてその肉体美を誇示。石森がシックスパックをアピールすると棚橋は自身の腹の肉をつまみながらくやしそうな表情でYOSHI-HASHIにタッチ。石森も裕二郎に代わる。
裕二郎はロックアップをすかしてYOSHI-HASHIの髪を掴み、エルボーの打ち合いからYOSHI-HASHIがヘッドハンター。さらに裕二郎をロープに吊り下げドロップキック。さらに低空ドロップキックで追撃しブレーンバスターを狙うが裕二郎が着地してロープスタンガン。全員入り乱れた場外戦へと発展していく。
YOSHI-HASHIをリングに戻した裕二郎はマウントエルボーを連打してからチェーズにタッチ。
チェーズはYOSHI-HASHIに逆水平チョップ、串刺しエルボー、ショートレンジラリアットと連撃しEVILにタッチ。
EVILのコブラツイストのBULLET CLUBの面々が手をつないで引っ張って全員の連携攻撃。
代わる石森はYOSHI-HASHIの腰にエルボーを連打していき、裕二郎にタッチ。
裕二郎はYOSHI-HASHIに串刺しビッグブートからニーリフト連打、さらにフィッシャーマン・バスターを狙い、耐えるYOSHI-HASHIの指に噛み付いて痛めつける。そしてビッグブートを放っていくがYOSHI-HASHIは回避してスピンキックからラリアット。両者タッチ。
フィンレーとチェーズの対面となると、フィンレーがエルボー連打からジャンピングアッパーカット。さらにバックブリーカーから串刺しバックエルボー、さらに回転エビ固めもチェーズが後転して抜け出しランニングニー。石森にタッチ。
石森はフィンレーに串刺しダブルニーからランニングニー、さらにロープに飛ぶがフィンレーはキャッチして旋回式バックドロップ。タイガーにタッチ。
タイガーはコーナートップからダイビングクロスボディを見舞い、加勢に来た裕二郎にカンガルーキック、石森には風車式バックブリーカー。さらにタイガードライバーの体勢も、石森がサミングで脱出しハンドスプリング式オーバーヘッドキック。EVILにたっち。
EVILは串刺しラリアットからフィッシャーマン・バスターからダークネスフォールズを狙うが、タイガーが脱出してソバットから脇固め、リバースダブルアームバーと続けていく。これを石森がカットすると棚橋らが入ってきてEVILにトレイン攻撃を狙うが、EVILが次々と誤爆させていき、タイガーがタイガースープレックスの体勢も、石森がイスを持ってエプロンに上がってくるとレフェリーはそちらを注意。その隙に東郷がスポイラーズチョーカーでタイガーの首を締め上げてEVILを救出。EVILがScorpion Deathlockで反り上げるとタイガーはたまらずタップアウト。
<試合後コメント>
棚橋弘至
「シードだから……。『NEW JAPAN CUP』1回戦、まだ先になるけど、その分しっかり準備ができると。(お腹の肉を摘んで)これも何とかします。『NEW JAPAN CUP』、ちょっくら優勝、してきます」
YOSHI-HASHI
「『NEW JAPAN CUP』1回戦裕二郎。あの頃のオイ、生意気な裕二郎を見してくれよ。オイ、その上で俺が潰して勝ってやる!」
デビッド・フィンレー
「チェーズ、まだ前哨戦があるよな。お前のテクニックをしっかりと研究させてもらおうじゃないか。去年の『NEW JAPAN CUP in the USA』の1回戦でチェーズに勝って、俺は決勝まで進んだ。そして去年と一昨年の『WORLD TAG LEAGUE』でも俺とジュースは決勝進出を決めた。この結果を見れば俺がトーナメントに強いって分かるだろう。チェーズに勝てば、2回戦でYOSHI-HASHIかユウジロウと当たる。でもチェーズは現テキサスヘビー級王者だ。油断はできない。だけど必ずチェーズの野郎をぶっ潰して、俺が今年の『NEW JAPAN CUP』を制覇する。そして飯伏が持つIWGP世界ヘビー級王座に挑戦する。長いタイトル名だな…チェーズ、覚悟してかかってこい」
※タイガーマスクはノーコメント
チェーズ・オーエンズ
「フィンレー、フィンレー、フィンレー…俺もお前もアメリカで忙しくしてたよな。お前は別の団体のリングに上がって、タイトルマッチにまで挑戦するそうじゃないか。俺もアメリカに戻っていた間にテキサスヘビー級王者になったんだぞ。知ってるか、このテキサスヘビー級ははフォン・エリック・ファミリー 、ザ・ファンクス、ホセ・ロザリオにダスティ・ローデスが巻いてきたベルトだ。もちろん現王者の俺が間違いなく史上最高だけどな。フィンレー、(NEW JAPAN CUP)1回戦は3月10日だ。ちなみに3月7日は俺の誕生日だ。それと闘魂ショップグで俺の新作Tシャツが発売されたぞ。フィンレー、俺が2年前の『NEW JAPAN CUP』でお前の親友のジュースを倒したことを覚えてるか。お前も同じ目に遭わせてやる。TOO SWEETだ」
高橋裕二郎
「HEY! YOSHI-HASHI! なあ、次、俺とおまえはよ、1対1で、なあ? 試合をするんだよ。3対3じゃねえ。1対1の、シングルマッチだ! You know what I mean? オイ、誰もよ、誰も! おまえのこと、なあ、助けてはくれない」
石森太二
「そういえば、俺は、ベルトを失い、丸腰になって、パートナーのファンタズモも帰っちまったよ……。『NEW JAPAN CUP』、ジュニア枠があれば、チャンスがあるかなって思ったけど、今年は、“なし”……。はあー。ちょっと(手を斜めしたに下げるジェスチャーをし)こーなってたけどよ、昨日、発表されたじゃん。5月の15、横浜スタジアム。で、29日東京ドーム。『WRESTLE GRAND SLAM』だって? いいじゃん! いいじゃん! それに5月の初めは『レスリングどんたく』も有るんだろう? なあ、俺が、生まれ変わった場所だよ! いいじゃん~! いいじゃん~! すっげーテンション上がってきたよ。ジュニアのベルト、全て取り戻してグランドスラム、逆転満塁ホームラン、打ってやるよ!」
EVIL
「(持参した折りたたみ椅子に座り)おまえらよく聞いとけよオイ! この俺がよ、『NEW JAPAN CUP』2連覇して、飯伏の持ってるベルト、ぶん取ってやるよ。そしてよ、新しいベルト、作ってやる。“IWGP”の名前なんて消し去った、新しいベルトだよ。“IWGP”の名前なんてな、クソくらえなんだよ! レガシィなんてなんてな、クソくらえなんだよ! だからよ、何が何でも、手段選ばねえで『NEW JAPAN CUP』、またぶん取ってやるからよく覚えとけ!」
第3試合
盛んに天山を挑発するオスプレイに対しゴングを待たずに天山が突っ込もうとし、小島とワトが止めに入った瞬間にUNITED EMPIREの面々が奇襲し、場外戦となる中でゴング。
リング上ではオーカーンが小島にサミング+チンロック、モンゴリアンチョップを連打。小島のエルボーとオーカーンのモンゴリアンチョップが乱れ飛び、オーカーンが打ち勝つとUNITED EMPIREの3人で小島をストンピングで袋叩き。そのまま3人でトレイン攻撃を狙っていくが、小島はオスプレイをいなして場外に放り出すと、コブをDDTで排除し、オーカーンのラリアットをラリアットで迎撃してDDT。小島はオーカーンにマシンガンチョップから「いっちゃうぞバカヤロー!」と叫ぶも、オスプレイがデッドリードライブ。オーカーンが小島をグラウンドでアームロックに捕らえ、小島がギブアップを拒否するとオーカーンは小島のヒジを踏みつけてコブにタッチ。
コブはエルボー連打から自軍コーナーへの串刺しアバランシュホールド。オスプレイにタッチ。
オスプレイは小島にボディスラムからニードロップ。オーカーンが加勢に入り2人でロープに振っていくが、小島はオーカーンをエルボーで排除しオスプレイにコジコジカッターを見舞って天山にタッチ。
天山はオスプレイをショルダータックルでなぎ倒し、真モンゴリアンチョップを放とうとするがオーカーンがカット。天山はオーカーンを真モンゴリアンチョップで排除し、走り込んできたオスプレイにはフライングニールキック。天山はオスプレイにブレーンバスターから真モンゴリアンチョップを連打し、マウンテンボムを狙うがオスプレイはこれを抜け出してピッピーチェリオ。オスプレイはストームブレイカーの体勢も、天山が耐えるとステップキックからフックキック、さらにロープに飛ぶが天山がカウンターのマウンテンボム。両者タッチ。
ワトは飛び出してきたコブにスワンダイブ式エルボースマッシュを放つも、コブが空中でキャッチする馬鹿力を見せ、ワトのハイキック、ドロップキックも物ともせず仁王立ち。テンコジが入ってきて3人でトレイン攻撃を見舞っていき、ワトのスワンダイブ式エルボースマッシュも今度はヒット。ワトは旋風脚を発射も、コブはこれをキャッチして強引にブロックバスターホールド。カットに来た小島はオーカーンが王統流二段蹴りで排除、天山が真モンゴリアンチョップでオーカーンを排除、オスプレイが天山をローリングエルボーで排除し、ワトがオスプレイの投げ技の反動を使ってのフランケンシュタイナーで排除。ワトはコブに旋風脚からスイングDDTを狙っていくが、コブはこれをキャッチ。ワトがフランケンシュタイナーで切り返そうとしても耐えて強引に持ち上げながらツアー・オブ・ジ・アイランド。コブの腕力が大いに生き、これで3カウント。
UNITED EMPIREの面々がリング上で勝ち名乗りを上げ、オーカーンが「ひれ伏せ!愚民ども!NEW JAPAN CUPを支配するのは連合帝国の同盟者、ウィル・オスプレイ!ビー・プレストリー!ジェフ・コブ!グレート-O-カーン!UNITED EMPIREだァ!」と演説。
そしてコブが右手で作ったウルフパックを左手でペチペチ叩いて次戦のEVIL戦に向けて余裕をアピールしていると、その背後からEVIL&ディック東郷が襲撃。2人がかりでコブの首を絞めあげ、オスプレイ&オーカーンが救出に戻ってくると即座に撤退した。
<試合後コメント>
ウィル・オスプレイ
「BULLET CLUBの奴らに襲撃された…俺たちUNITED EMPIREはアイツらみたいに試合後に攻撃するなんて卑劣な真似は絶対にしない。まぁ、あいつらは置いといて、今集中すべき相手はテンザンだ。テンザンの野郎の息の根を止めてやる。すまないな。楽しみにしてるぞ」
グレート-O-カーン
「EVILごときのことは置いとこう。アレはコブの問題だ。だが天山! 何が“真”だ! あ!? 貴様、負けたろう? 忘れたか! ボケが始まったか! あぁ!? 挨拶にも来ない。“帝国万歳チョップ”という名前でもない。筋を通せないんだったら、出すもん出せよ。世が欲するのは、酒、女、金だ! 老後の貯えぐらいだったら、ちっとばっかしはあんだろう? 強奪してやるよ!」
ジェフ・コブ
「(※ニヤリとして、ささやくような声で)EVIL、お前に本物の悪ってものを教えてやろう」
天山広吉
「オーマイガッ! ガッデム! シット! オスプレイ、オイ、まだまだ火ィつけるの遅いよ。今頃になって燃えてきやがってなぁ、上等じゃ! 『NEW JAPAN CUP』、春の嵐、ガッツリ、ガッツリ、オスプレイよ、You will go down、man! Fuck you! 見とれよ、オラ!」
小島聡
「小島聡の『NEW JAPAN CUP』は、昨日で終わってしまった。だけど、それが終わったのは2021年の分だけだから。だとしたらまた今日から、新しく、生まれ変わっていこうじゃないか。プロレス生活、長く続けていられる秘訣は、ヤなことを忘れることだ。昨日あったことは、昨日のうちに忘れちまった。だから、今日からまた、新しい小島聡、頑張っていくから!」
※ワトはノーコメント。
EVIL&ディック東郷
EVIL「(※東郷とともにインタビュースペースの前を通過しながら)おーい、ジェフ・コブなんてよぉ、5分で片付けてやる!」
東郷「5分だ、5分!」
第4試合
矢野が入場しファレの眼前にKOPWのトロフィーを突きつけるとファレがこれをはたき落として破壊しスクールボーイ。
ファレはコーナーで矢野にボディブローを連打して串刺しボディスプラッシュも、矢野はこれを回避してコーナーマットを外してファレの頭をペチンと叩くもファレはショルダータックルで矢野を吹き飛ばす。矢野が場外に逃げ出し「無理無理!怖い怖い怖い!」と嘆くも、ファレは場外に追っていって容赦なく鉄柵に叩きつけ、リングに戻ってレフェリーへ場外カウントを要求。
矢野が恐怖を乗り越えてリングに戻るとファレは全体重をかけて踏みつけていき、矢野は駄々っ子パンチで反撃しボディスラムを狙うがファレは物ともせずに逆にボディスラム。さらにグラネードを狙うが矢野はエルボー連打で反撃し、金具むき出しのコーナーを背にたち突っ込んでくるファレを自爆させる。怒り狂うファレはボディスラム2連発からエルボードロップを発射も、矢野は転がって場外に逃げて回避。
ファレは追っていって再び鉄柵攻撃も、今度は矢野も鉄柵攻撃でやり返し、テーピングを取り出してファレを鉄柵に縛り付けようとするも、ファレがこれを奪い取り逆にリング鉄柱に矢野の両手首を縛り付ける。さらに追撃を加えようとするファレに対し、矢野は急所蹴りを二連発。ファレが崩れ落ちる中で場外カウントが進んでいき、矢野は両手首を縛られながらもなんとかリングに這い上がり、ファレがそのままカウントアウト負け。矢野が頭脳戦を制してNJC2回戦進出を決めた。
<試合後コメント>
矢野通
※壊れたKOPW2021のトロフィーを両手で持ちながら
「オイ! この年端も行かない、まだ1歳にもなってないんだぞおまえら! 1歳にもなっていない子供に、なんてことするんだよオイ! 今、リング上から語りかけたら、ライガーさんが直してくれるって」
第5試合
ゴングが鳴るとロックアップで組み合っていくが、タイチは脱力して押し合おうとせず後藤を焦れさせる。後藤がヘッドロックを仕掛けるとタイチが即座にデンジャラスバックドロップを狙う緩急を見せるも、後藤も即座にロープに捕まって阻止。
タイチは喉輪で痛めつけて後藤を場外に蹴り出し、後藤の顔面から鉄柵に叩きつけて中継カメラのコードで後藤の首を絞め上げる。両者リングに戻るとタイチが後藤の顔面をグリグリと踏みつけていき、再び喉輪。さらにサッカーボールキックを見舞っていくと後藤もエルボーを連打も、タイチはステップキックを見舞い、後藤の髪を掴み上げて挑発。
怒りの後藤はチョップ連打で反撃していくもタイチは再び喉輪。しかし今度は後藤も喉輪で反撃し、ラリアット。さらに村正からブルドッギングヘッドロック、さらに串刺しラリアットを狙うもタイチはこれをかわしてジャンピングハイキック。両者大の字に倒れ込む。
先に起き上がったタイチはアックスボンバーを叩き込むが、後藤は倒れず耐えてラリアット。タイチも倒れず耐え、そのまま意地のラリアットvsアックスボンバー合戦へ。両者正面衝突していくも倒されること無く互角となると、タイチがジャンピングハイキック。
タイチは先に起き上がってパンタロンを脱ぎ捨て、天翔十字鳳の構えに入るが後藤がガバリと起き上がってラリアット。そのままバックドロップを狙うがタイチが聖帝十字陵での切り返しを狙う。後藤は強引にぶっこ抜いて牛殺し。後藤は裏GTRからGTRを狙うが、タイチは下から喉輪で後藤をひるませて脱出し、そのまま喉輪落とし。続けてデンジャラスバックドロップと畳み掛け、雄叫びを上げてタイチ式ラストライド。後藤がこれを返してみせるとブラックメフィストを狙うが、後藤が耐えるとフルスイングのエルボー一発で後藤を吹き飛ばす。
タイチはアックスボンバーを狙うが、後藤はこれをキャッチして昇天・改。後藤は印を結んで力を込め、ミドルキック。タイチもエルボー、ソバットで反撃していくが後藤はカウンターのヘッドバッドをヒットさせ、GTRの体勢もタイチが抜け出してハイキックからタイチ式外道クラッチもカウントは2。タイチは再び天翔十字鳳を発射も、後藤がキャッチ。ならばとタイチは喉輪も加えていくが後藤はタイチの手足を取って担ぎ上げGTW。これを返されると間髪入れずにGTRを叩き込み、これでカウント3。
後藤「NEW JAPAN CUP、この俺が優勝します!統一されたベルトも、この俺が巻きます!大したことは言えませんが、最後まで全力で生き抜きます!以上ッ!」
<試合後コメント>
後藤洋央紀
「おーし! 1回戦、生き残ったぞ! 2回戦の相手、オカダ、上がってこい! IWGP、最後に戦った相手だ。あの時のトラウマを払拭するには、もう一度、ヤツと戦うしかない。そして勝つしかない。必ず、何があっても、生き抜いてみせる!」
タイチ
「(※しばらく報道陣に背を向けていたが、振り返り)笑いたきゃ笑えよ。馬鹿にしたきゃ馬鹿にしろよ。俺だけ、何もねぇってか。笑えよ。いいよ、俺だけ何もねぇって、嘲りやがって、馬鹿にしやがって……。チクショーオオオオ!」