内藤哲也が21年ぶりの明治神宮野球場大会でEVILから二冠を奪還!「21年前にレフトスタンドで見ていたあの頃を思い出しながら戦った」
29日、東京都・明治神宮野球場で行われた新日本プロレス『D4DJ Groovy Mix Presents SUMMER STRUGGLE in JINGU』にて、内藤哲也がEVILを破ってIWGPヘビー級王座&IWGPインターコンチネンタル王座の奪還を果たした。
内藤は今年1月の東京ドーム大会で史上初のIWGPヘビー級王座&IWGPインターコンチネンタル王座の二冠王を達成。その後、コロナ禍に見舞われた新日本プロレスは約3ヶ月半もの間大会を中止するが、6月からは無観客試合で『NEW JAPAN CUP 2020』を開催。
EVILがNJCで優勝を果たして内藤への挑戦権を獲得し、L.I.J同士の二冠戦になるかと思われたが、EVILはL.I.Jを裏切ってBULLET CLUBに加入。12日の大阪城ホール大会ではEVILが自身のパレハとして連れてきたディック東郷の加勢も得て内藤から王座を奪取した。
その後もEVILは悪の限りを尽くす傍若無人な試合を見せ、L.I.Jの高橋ヒロムを破って初防衛に成功した際には「俺が正義だ!」と言い放った。そして内藤は「正義と言ってみたりダークネスと言ってみたり、もしかして迷ってるの?そんなEVILに2本のベルトは荷が重いよ。レンタル期間も終了だ。そろそろその2本のベルトを返してもらおうか」と挑戦を表明していた。
EVILが試合前のベルトの一時返還を行っているところでセコンドの東郷が内藤につっかかり、内藤の目が東郷へ向いたところでEVILがIWGPヘビー級のベルトで内藤を殴打して試合開始。東郷はコーナーマットを外したり、場外から凶器攻撃を加えたりと要所要所で内藤を痛めつけ、実質的に1vs2の戦いを強いられた内藤は防戦一方に。
EVILはレフリーを失神させて無法地帯となったリングで完全に2vs1の構図を作るも、ここでL.I.JのパレハであるBUSHI、SANADAが飛び込んできて内藤を救出。BULLET CLUBからも外道が加勢するも、BUSHI&SANADAがセコンドを排除し完全なる1vs1の場を作リ出す。
仲間の助けとファンの熱い思いを背負って立ち上がった内藤は、EVILの反則攻撃をことごとく読み切った上でコリエンド式デスティーノ、エスペランサと叩き込み、これまで散々苦しめられたローブローもしっかりガード。最後はバレンティアからのデスティーノで叩きつけ、死闘に終止符を打った。
内藤は「ブエナス・ノーチェス!神宮球場~ッ!21年ぶりの新日本プロレス、神宮球場大会。そして、野外にて行われる真夏のビッグマッチ。皆様、楽しんでいただけたでしょうか?今回の神宮大会の成功は、テレビの前の皆様、インターネットの前の皆様、そしてこの熱い中、わざわざここ神宮球場に駆けつけてくださった皆様のおかげ。心から感謝致します。グラシアス!アミーゴス!まだまだコロナの影響で我慢の日々が続きますが、その我慢の先に明るい未来がきっと待っていると思うので、エスペレーモス・フントス!一緒に乗り越えていきましょう!」とファンに感謝の言葉を述べ、「今日は皆様と一緒に大合唱が出来ませんが、是非心のなかで一緒に叫んでください」としつつ久々の“ハポン締め”。
それと同時に神宮の夜空に花火が上がり、内藤の勝利を祝福。内藤はリングに寝転び、夜空に向けて拳を突き上げた。
バックステージに戻った内藤は「もうレスラーになってかなりの時間が経つけどさ、未だにプロレスファン気質が抜けないからさ。この神宮球場、21年前、レフトスタンドで見ていたこと、あの頃のこと、思い出しながら試合しちゃいましたよ。これはもしかして、プロとして失格かもしれない。これが俺の一番の弱点であり、一番の武器かな。21年前の俺に改めて言いたいよ。『キミは21年後、この神宮球場大会のメインイベントで試合し、そして勝利して、マイクで締めることになるよ』ってね。21年前の俺がレフトスタンドにいたら喜んで、『デ!ハ!ポン!』って、心の中で叫んでくれたことでしょう」と神宮決戦を振り返る。
その後の詳しい展望は二夜明け会見で述べるとしつつ、「今日こうして神宮球場で試合ができて気持ちがよかった。たださ、もっと多くの皆様にスタンドを埋めていただいてる状態の神宮球場でやりたかったッスよね。いろんな困難なことがあるけど、きっとその先に明るい未来が待ってるよ。そう信じて、俺はこれからもリングに立つから」とファンにメッセージを贈った。