瑞希が「東京プリンセスカップ」史上初の2連覇を達成!11・7TDCHで坂崎ユカが持つプリプリ王座へ挑戦
東京女子プロレスの最強を決めるトーナメント「第7回東京プリンセスカップ」の準決勝、決勝が29日、東京・新宿FACEで行われ、前年度覇者の瑞希が史上初の2連覇を成し遂げた。瑞希は11月7日にTDCH(東京ドームシティホール)で開催される同団体史上最大規模のビッグマッチで、坂崎ユカが保持する、プリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦することが決まった。
準決勝で瑞希は、かつて「伊藤リスペクト軍団」で、同じユニットとして活動していた伊藤麻希と対戦。伊藤の場外でのボディスラム、抱え込み式逆エビ固めなどで苦しめられながらも、キューティースペシャルでフォールを奪い勝ち上がった。準決勝のもう一つのブロックでは、中島翔子が山下実優のキック攻撃を耐えしのぎ、首固めで丸め込んで勝利した。
瑞希VS中島となった決勝は、激しいエルボーの応酬で開戦。中島はマフラーホールド、キャメルクラッチなどで攻め立てた。前半は劣勢に回ることが多かった瑞希だが、トップロープからのプランチャで反撃。その後も、中島がエプロンでのネックブリーカー、羽根折り固めなどを繰り出して、優勢が続いた。15分過ぎ、中島のノーザンライト・スープレックスホールドをカウント2で返した瑞希は、ダイビング・フットスタンプ連発から、キューティースペシャルを決めて3カウントを奪取した。
瑞希は「優勝しました。こんな状況のなかで、応援を精いっぱいしてくれてありがとうございました」とファンにあいさつ。セコンドに付いていたタッグパートナーの坂崎がリングに上がると、「優勝することしか考えてなかった。その先にユカさんがいることを忘れてた。心強いセコンドだった。でも、ユカさんに挑戦することになったけど、ずっと挑戦したいと思ってた」とマイク。
坂崎は「いい試合になるよ。負けないけど。このタイミングで瑞希が2連覇っていうのも奇跡みたいなもんで、奇跡みたいなタイトルマッチにふさわしい会場がある。東京ドームシティホール(11月7日)、東京女子で一番大きいTDCHで、私とタイトルマッチをやってください」と決戦場を指定し、タイトル戦が決定した。
最後に、瑞希は「優勝して、まだがんばらなきゃいけないと思いました。ユカさんが強いことを一番わかってるからがんばります。これからもずっと東京女子を支えてください」とアピールしてリングを降りた。
バックステージで瑞希は「準決勝で伊藤さんと当たることになって、心のどこかで特別な人と思ってる自分がいて。この人と闘う度に強くなってる気がする。まだ絶対に負けたくない相手だったので。勝ててホッとした。翔子さんとは、去年大阪でタイトルマッチして負けて。ここまできたら絶対に優勝したいという気持ちだけで闘った。ここがゴールじゃないし、ユカさんを尊敬してる。最近組んでばかりだったけど、また闘えることもちょっと怖いけどワクワクしてます」とコメント。
団体旗揚げ史上最大規模の会場でのメインを張ることになりそうだが、瑞希は「私なんかがって思うんですけど。東京女子の子たちは途中から入ってきた自分も仲間だと思って接してくれた。みんなで、11・7、笑顔でリングに立ちたい」と思いを馳せていた。
瑞希の挑戦を受けることが決まった坂崎は「決勝まで自分が残れなかったのが悔しい。ベルト持ってるときしか2冠は獲れないので。瑞希が来るっていうのは複雑な気もあるけど、こんな強い、こんな輝いてる瑞希とタイトルを懸けて闘える。最高のタイミングだと思うので、私と瑞希が引き寄せた奇跡かなと思う。この会場(TDCH)まで、来たってことは、何年も旗揚げから積み上げてきた、みんなの力。そこで私と瑞希がメインってことになりますが、全試合、命を懸けて闘うと思う」と話し、王者としての責任感を見せていた。
決勝で敗れた中島は「昨今のいろんなことがあって、試合できるというのは普通のことで、常にあってほしい大事なものなんですけど、いろんなトラブルでできなくなることが、今後ゼロではない。今月中に再開できたんですけど。大事にしてるものが突然なくなる不安とか恐怖とかがあったんです。でも、みんな前向きじゃないですか。いろんなことを考えたんですけど、精いっぱいやるしかないって覚悟を決めて臨んだんですけど。勝ちたかったですね」と語った。
7回目の挑戦で、またしても決勝に残れなかった“エース”の山下は「けっこうやってやったんですけど、やられたなって。中島が強かった。プラス、私が弱いなって。自分の甘さが出た。自分自身に今刺激を感じていない。自分のことをおもしろくないって思ってる自分がいる。これはダメだなって。もうちょっとギラギラできるようにもっと強くならなきゃいけない」と反省の弁。
ベスト4で散った伊藤は「4回目のシングルだったんですけど、また負けて。今年一番の恥だなって。強くなるしかないって思ったから、やることは一つ。努力していくしか答がない。スタートに戻って、自分で見直しながら伸ばしていけるところを伸ばしてがんばっていこうと思います。2年前とかと比べると、闘い方を変えたんですけど正解だなって思ったトーナメントだった。だから手応えを感じました」と前を向いた。