【試合詳細】7・12 スターダム新木場大会 ジュリア&舞華&ひめかvs里歩&中野たむ&スターライト・キッド 林下詩美&上谷沙弥&AZMvs刀羅ナツコ&鹿島沙希&夏すみれ 岩谷麻優vs渡辺桃vs小波
『STARDOM NEW SUMMER 2020 新木場2Days/Day2』
日程:2020年7月12日(日)
開始:12:30
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:140人(コロナ対策限定人数)
▼タッグマッチ 15分1本勝負
[TOKYO CYBER SQUAD]●吏南
4分43秒 外道クラッチ→回転エビ固め
[Queens Quest]○妃南
▼シングルマッチ 15分1本勝負
[TOKYO CYBER SQUAD]○ジャングル叫女
10分4秒 ダイビング・ボディプレス
[STARS]●飯田沙耶
▼3WAYバトル 15分1本勝負
[TOKYO CYBER SQUAD]△小波
[Queens Quest]△渡辺桃
[STARS]△岩谷麻優
15分0秒 時間切れ引き分け
▼クイーンズ・クエストvs大江戸隊 6人タッグマッチ 20分1本勝負
[Queens Quest]林下詩美/●上谷沙弥/AZM
14分3秒 昇天→片エビ固め
[大江戸隊]○刀羅ナツコ/鹿島沙希/夏すみれ(フリー)
▼STARSvsドンナ・デル・モンド 30分1本勝負
[STARS]里歩(AEW)/中野たむ/●スターライト・キッド
17分46秒 グロリアス・ドライバー→片エビ固め
[ドンナ・デル・モンド]○ジュリア/舞華(JTO)/ひめか(フリー)
空位の白いベルトをかけてジュリア、たむ、ナツコ、小波がトーナメントの実施を宣言!コロナで流れた岩谷vs叫女の赤いベルト戦が名古屋で開催決定!
オープニング
オープニングには小坂井ゆりえリングアナが久々に登場。
観衆が声を出せない分、手拍子・足拍子での応援をお願いし、ファンとともに練習してから大会のスタートを告げた。
第1試合
吏南と妃南の姉妹シングルマッチ。
握手は無しでゴングが鳴ると、ロックアップで押し込み合い、腕の取り合い、腰投げからのヘッドシザースの攻防を展開して一度クリーンブレイク。
再びロックアップで組み合うと、吏南がヘッドロックからコーナーへプッシュし串刺しドロップキック。さらにヘアホイップ2連発からコーナーに押し付けて両足で喉元を踏みつける。さらに吏南はボディスラムで叩きつけ、もう一発を狙ったところで妃南がバックを取ってレインメーカー式の払腰。さらに2発目、3発目と叩きつけると、両者正面からのエルボー合戦へと発展。
これを制した妃南がロープへ振ろうとするが、吏南が振り返しながら絡みついて卍固め。妃南がギブアップしないと見るやスクールボーイで丸め込み、これを返されると大外刈の体勢に入るが、妃南がバックを取って足を払い外道クラッチ。これをキックアウトした吏南はウイングクラッチホールドで丸め込み返すもカウントは2。吏南が再び大外刈の体勢に入るが、妃南は再び足を払って外道クラッチで押さえ込んでから体勢を変え吏南を尻で押しつぶすような形でエビ固めに入るとこれで3カウント。
第2試合
叫女と飯田のシングルマッチは、両者笑顔でしっかりと握手を交わしてからゴング。
ロックアップで組み合うも、叫女がその怪力であっという間に飯田をロープに押し込んでいく。ならばと飯田は低空タックルからグラウンド戦に持ち込んでいき、グラウンドでじっくりとした首の取り合いやバックの取り合いを展開。飯田が腕十字を狙ったところを叫女が上から潰して掌底を落とし、そのまま腕を取ってスタンドへ。
叫女がリストを絞り上げていくと、飯田は連続して前転して切り返しを狙うが、叫女が手を離しても延々と一人で前転を続け、叫女が呆気にとられる中ですっくと立ち上がって得意げな表情。これには叫女も吹き出しながらガットショットを放ち、ロープに振ろうとしていくが飯田が振り返して逆水平チョップでロープまで押し込んでからのマシンガンチョップ。
飯田はさらにロープへ飛ぶが、叫女がカウンターのダブルチョップでなぎ倒し、ヘアホイップから餅つき式シュミット式バックブリーカーを連発してからそのままボディスラムで叩きつけ、逆片エビ固め。飯田が逃れようとすると自ら解放して背中にボディプレスを見舞い、「そんなもんか!」と飯田を挑発。飯田は膝立ちになりながらもエルボーを連打して意地を見せていき、叫女のエルボーに白目をむいて倒れる場面もありながらドロップキックで反撃し、再び逆水平チョップでロープまで押し込んでマシンガンチョップ。ロープへ走る叫女へ今度は飯田がカウンターのダブルチョップを叩き込み、喜びのドラミング。
飯田はコーナーへ上がっていくが、叫女も追っていってコーナー上でのエルボー合戦に。飯田は回転エビ固めの形でリングに着地し、セカンドロープに乗っていた叫女の足を払ってリングに墜落させる。さらにミサイルキックからノーザンライトスープレックスホールドもカウントは2。
飯田は怒涛のエルボーからロープに飛ぶが、叫女のフルスイングエルボーがカウンターで入ると棒のようにバタリと倒れ込み、叫女が逆片エビ固め。飯田がなんとかロープブレイクすると、叫女は串刺しラリアットからスライディングラリアット。続けて引き起こそうとするが、飯田が下から組み付いて首固めから飯田橋を狙うが、決まり切る前に抜け出した叫女がロープへ飛んでラリアット。最後はコーナートップからのダイビングボディプレスでカウント3を奪った。
第3試合
岩谷、桃、小波の3WAY戦は、ゴングが鳴ると3人で手4つで力比べを展開も、桃がこれを振り払って岩谷に詰め寄り腰に手を当ててベルトのジェスチャーで赤いベルト戦をアピール。すると小波も桃をよこにどけて岩谷と自身の腰を指差してベルトのジェスチャー。小波も赤いベルト戦をアピール。
その後は3人で交互にエルボーを打ち合っていく展開となるも、次第に桃も小波も岩谷へエルボーを放っていき、ダブルのミドルキックでなぎ倒してからサッカーボールキック+PKのサンドイッチを狙うも、岩谷はこれをかわして2人の足を取りダブルのエビ固め。これをキックアウトされると2人まとめて低空ドロップキックで吹き飛ばしてロープへ飛ぶが、これをドロップダウンしてかわした桃へ小波がミドルキック。その後岩谷が小波へドロップキックを放つが、着地した岩谷へ桃が十字架固め。岩谷も身体を起こして逆にフォール仕返し、桃と岩谷でエビ固めのシーソーゲーム。これを見た小波は上から2人まとめて押さえ込んで漁夫の利を狙うもカウントは2。3人が離れると桃が岩谷をバックスライドで押さえ込むも、小波が2人をひっくり返してまたも上から2人まとめてフォール。これを返されると桃をミドルキックで場外に排除し、岩谷にもミドルキックを放ってからスライディングキック。続けて岩谷の足をインディアンズデスロックに固め、突っ込んできた桃をフィッシャーマンズスープレックスで反り投げて2人にまとめてダメージを与える。
小波は岩谷のヒザへのストンピングや低空ドロップキックからスリーパーホールドも、桃が小波の背後からスリーパーホールドを仕掛けて3人数珠つなぎのスリーパーホールドの状態へ。小波は岩谷を解放して桃のクラッチを切って脇固めで切り返すが、桃が体を起こして押さえ込むと小波は慌ててキックアウト。
桃と小波は正面からローキックでバチバチと打ち合い、桃がミドルキックを叩き込めば小波もソバットで応戦。身体をくの字にしてよろけると小波はロープへ飛ぶが、場外から岩谷が足を引いて倒すと、岩谷がリングに飛び込んできて「ばかたれぇ~」と叫びながらのバカタレスライディングキックからノーザンライトスープレックスホールド。これを返されると岩谷が桃をコーナーに振るが、桃は三角飛び式のミサイルキックで反撃し、串刺しドロップキック2連発からチキンウイングアームロック。岩谷がこれをブレイクすると、桃は岩谷がテーピングでガチガチに固めている古傷の右肩を執拗に踏みつけていき、転げ回る岩谷を捕まえてブレーンバスターからフォールも小波がカット。
小波はカットしておきながら桃へダブル攻撃を要求し、桃は「おかしいだろ……」とぼやきながらもこれに応じて2人で岩谷をロープへ浮浪するが、岩谷は二人の腕を取ってロープを踏み台にダイビングアームドラッグから2人まとめて低空ドロップキックで場外に蹴落としてからコーナーに上がり、場外プランチャで飛んでいく。
岩谷は2人をリングに戻すと、桃、小波にそれぞれダイビングダブルフットスタンプ。さらに2人まとめてフルネルソンに捕らえてドラゴン・スープレックスを狙っていくが、クラッチを切った小波がバックを取って2人まとめてジャーマン・スープレックス。小波は岩谷をトライアングルランサーで捕らえるも、そこへ桃が蒼魔刀で飛び込んできて豪快なカット。そして改めて岩谷に蒼魔刀を叩き込み、さらにダイビング蒼魔刀からピーチサンライズを狙うが、これを振り払った岩谷がスピンキックで側頭部へ一撃入れドドンパで叩きつけてからツームストンパイルドライバーを狙うが、小波が岩谷の背後から側頭部へハイキックを叩き込んでカット。
小波は岩谷をスリーパーホールドで締め上げ、岩谷がロープブレイクしようとするとスリーパースープレックスで叩きつけ、足も抱える変形トライアングルランサー。岩谷がロープブレイクするとバズソーキックを叩き込み、再びトライアングルランサーを狙ったところへ桃が背後から組み付いてテキーラ・サンライズ。さらに桃は岩谷にハイキックを叩き込むも、岩谷もジャーマン・スープレックスで対抗。すぐさま小波が岩谷をジャーマン・スープレックスで叩きつけ、桃も岩谷をテキーラ・サンライズで叩きつける。これを小波がカットし、桃へチキンウイングアームロックからトライアングルランサーを狙いに行ったところでフルタイムドローを告げるゴングが鳴った。
岩谷「新木場のみなさ~ん!こんばんは~っ!(声援が帰って来ず、拍手だけ起きるのを見て)……そっか、あんまり大声出せないもんね。くそっ。今日、今日、2人に勝って、赤いベルト、挑戦したかったなあ……。あっ、間違えた。防衛戦ですね。防衛戦やりたかったですね。ていうか!赤いベルトのチャンピオン、大分ズタボロになっちゃいました。桃!小波!前よりメチャクチャ強くなってますね。これは皆さん、防衛戦、見たいんじゃないですか?赤いベルト?ですよね!今日、戦って3WAY、勝てなかったのが悔しすぎるよ。でも、2人とやる前に、もう1人やりたい人がいます。てか、やらなきゃいけない相手が1人いるんですよ。誰か分かりますよね?(入場ゲートを見やって)……出てこないなあ。ジャングル叫女!」
(叫女がリングイン)
叫女「楽しみで楽しみで楽しみで!ず~っと待ち遠しくてたまらなかった。2月、コロナでタイトルマッチが流れてから、ずっとこの挑戦を待っていました!7月24日、名古屋!私の地元・名古屋で、仕切り直し!どうでしょうか!プロレスラーになるきっかけを作ってくれた岩谷麻優との初のシングルマッチ、この5年間で過去最高のジャングル叫女を準備させていただきます。トップにふさわしい戦いは、岩谷麻優とだったら出来ると思ってます。2015年、スターダム生まれのワイン。上物ですよ?あと!皆さん!同情でもいいです。最初は。応援してくれる人たち、最初は同情でもいいですよ。でも、同情してる人たちを後悔させるくらい、私はチャンピオンに鳴って納得させるくらい自身があるし、覚悟も決まってます。よろしくお願いします!」
岩谷「楽しみにしてます!本物のジャングル叫女を!」
第4試合
Queens Questと大江戸隊の対抗戦。レフリーがナツコの持ち込んだチェーンを注意するも、夏は「これはインテリアじゃ!」と言い張って事なきを得る。
先発はナツコと詩美でゴングが鳴ると、がっぷり手4つで力比べを展開。正面から押し合い、ショルダータックルで何度もぶつかり合うも2人とも一度も倒れぬままにらみ合い、両者タッチへ。
夏とAZMの対面となると、ロープへの振り合いを制したAZMがコルバタ式スクールボーイで丸め込み、夏がこれを返すとロープへ飛んでいくが、夏がカウンターのマンハッタンドロップ。救援に来た上谷にもマンハッタンドロップを見舞うが、詩美にも狙ったところ詩美は夏の首をロックしてこれを耐えて見せる。すると夏はカニバサミで倒してから股間へのギロチンドロップ。ここで鹿島が入ってくると、夏と鹿島が交互にAZMの顔面をビッグブートで蹴飛ばしていき、最後にサンドイッチ式で同時に叩き込んで鹿島にタッチ。
鹿島は自軍コーナーで3人がかりでAZMの顔面を踏みつけ、ヘアホイップ3連発からナツコにタッチ。
ナツコはAZMをロープに押し付け、葉月から受け継いだ顔面ウォッシュを見舞って夏にタッチ。
夏はバラムチを持ち込んでAZMをひっぱたくと、挑発的に顔面を蹴飛ばしていく。さらにロープへ振るが、AZMはフランケンシュタイナーで切り返してからドロップキックで一矢報いて詩美にタッチ。
詩美は上谷とともに飛び出していき、詩美が夏へ串刺しドロップキック、上谷が鹿島へ串刺しジャンピングニーを同時に見舞ってから同時に低空ドロップキック。さらに詩美が夏を大外刈で叩きつけてからエルボードロップを放つが、夏は転がってこれを回避し、転がりながら蹴りを見舞って妖乱を狙っていくも、詩美は強引に担ぎ上げて串刺しデスバレーボム。さらに串刺し攻撃を狙うが、夏はこれを回避して串刺しビックブートから「お待たせしましたぁ~!」とブロンコバスター。「気が済んだ?」と問いかける鹿島に笑顔でタッチ。
鹿島が詩美をコーナーに振ろうとすると詩美は振り返すが、鹿島はコーナーに飛び乗ってダイビングフェイスクラッシャー。さらにフランケンシュタイナーでロープ際まで吹き飛ばして貫通ブートを見舞い、ロープに飛んでいったところで詩美がカウンターの払腰。上谷にタッチ。
上谷は鹿島へ串刺しジャンピングニーからロープに飛ぶが、背を向けたところで鹿島が髪を掴んで引き倒す。上谷が起きあがったところへ顔面へブートを叩き込んでナツコにタッチ。
ナツコは上谷にエルボーを連打してから裏拳、かち上げエルボーと見舞い、ボディスラムからセントーン。ナツコがロープに飛ぶと、詩美とAZMが飛び込んできて詩美が追走バックエルボー、AZMがブレーンバスターでアシストし、上谷がバク転ダブルニードロップ。さらに伸びやかなフライングニールキックから鎌固めに捕らえるが、これは鹿島と夏がカット。ナツコと上谷はエルボーで打ち合い、上谷がナツコをコーナーに振って串刺し攻撃を狙うが、ナツコがこれを回避。
ナツコがリング内から、夏と鹿島が両サイドのエプロンを駆けて3人同時の一撃を顔面に叩き込み、鹿島がダイビングダブルフットスタンプ、ナツコがフロッグスプラッシュと連撃するも詩美がカットし、詩美が夏と鹿島をダブルラリアットで排除。AZMがナツコにスピンキックを放って膝をつかせると、QQの3人が同時のトリプル低空ドロップキックの連携を見せ、上谷がバク転オーバーヘッドキック、ミサイルキックと連撃。
しかし、ここで夏がバラムチを持ってリングインしてレフリーの気を引くと、その間に鹿島がナツコへチェーンを投げ渡す。ナツコが上谷にチェーンラリアットを叩き込むと夏がレフリーへ構うのを止め、レフリーの目がリング内に戻ってからナツコが上谷を昇天で叩きつけて3カウント奪った。
第5試合
メインイベントはSTARSとDDMの対抗戦。
ひめかと里歩でゴングが鳴るとロックアップで組み合っていき、里歩が必死に押して行くもひめかはビクともせず得意げな表情。ひめかが押し込んでヒザを入れていくも、里歩はリストを絞り上げていき、ヘッドロックの攻防をヘッドシザースで切り返してクリーンブレイク。両者タッチへ。
舞華とキッドの対面となると、舞華がショルダータックルでキッドを吹き飛ばし、キッドがコルバタで対抗していくと舞華はこれをガッチリとキャッチ。ならばとキッドは人工衛星ヘッドシザースホイップで放り捨て、低空ドロップキックで追撃。ここで里歩とたむが飛び込んでくるとキッドがフェイスクラッシャー、たむがヘッドハンター、里歩がフットスタンプ、たむが側転ダブルニードロップ、そして3人同時の低空ドロップキックからキッドがその場飛びムーンサルト・プレスとSTARSが連撃。しかしフォールに入ったキッドの腕を獲った舞華が脇固めからハンマーロックに捕らえ、自軍コーナーに連れ帰って3人でキッドの顔面を踏みつけてからひめかにタッチ。
ひめかはキッドにボディスラムからフットスタンプを狙っていくも、キッドは転がって回避。ひめかは何度もこれをかわされるとフェイントを入れ、キッドが転がった後にフットスタンプ。ジュリアにタッチ。
ジュリアとともに舞華とひめかも飛び出していき、2人のダブルのヒップトスからジュリアが低空ドロップキック。舞華にタッチ。
舞華が両手を広げてキッドにエルボーを誘っていくと、キッドはエルボーを連打していくが、これを受けきった舞華がロープ際でボディスラムで叩きつけてからの顔面ウォッシュ。舞華がキッドをロープに振るとキッドはフライングクロスボディを放つが舞華がこれをガッチリとキャッチ。するとキッドは体勢を入れ替えてクリストのように組み付いてから回転エビ固めで切り返し、低空ドロップキックで一矢報いてから里歩にタッチ。
里歩は舞華にドロップキックを叩き込むと、加勢に来たひめかと舞華のダブル攻撃を側転でかわし、ひめかにドロップキックを放ちながら舞華に組み付いてスイングDDT。さらに里歩は舞華に串刺しジャンピングニーからダイビングダブルフットスタンプを放つが、舞華は転がってこれを回避し、払腰で叩きつけてひめかにタッチ。
ひめかは里歩へ串刺しボディスプラッシュから里歩の身体がコの字になるほどの急角度逆エビ固め。これはキッドがカットするも、ひめかは続けてアルゼンチン・バックブリーカーを狙う。里歩はこれを着地して外すとカサドーラフットスタンプを見舞ってたむにタッチ。
たむは串刺しジャンピングバックエルボーからバイオレットシューティングを放つが、ひめかはこれをキャッチし、振り払ってショートレンジラリアットを放つが、たむはスウェーしてこれをかわすとRKO。たむはロープへ飛ぶが、ひめかは追走ボディスプラッシュからショルダータックルでなぎ倒してジュリアにタッチ。
ジュリアがたむを挑発しながら顔面をグリグリと踏みつけていくと、真顔だったたむが徐々にニヤニヤと笑っていき、再び表情を引き締めた瞬間に強烈なエルボー。たむが怒涛の連打を放っていくとジュリアは両腕でマッチョポーズを作りながらこれを耐え、たむがロープへ飛べばジュリアが追走ビッグブート、ジュリアがロープへ飛べばたむが追走ジャンピングバックエルボーと意地の張り合いを展開。さらにたむが鋭いローキックに切り替えるとジュリアは顔面のビッグブートを放ち、これも何往復もラリーが続く打撃戦に。最後はたむのハイキックとジュリアのビッグブートがクロスカウンターの相打ちとなり、両者髪をつかみながら額を突き合わせてにらみ合い、たむがハイキックを叩き込んでキッドにタッチ。
キッドは低空ドロップキックのコンビネーションから串刺しドロップキック、さらにジャンピングネックブリーカーから619を決め、ジュリアのビッグブートもかわしてライトニングスパイラルを狙うが、ジュリアがDDTで切り返してSTFへ。これをキッドにブレイクされるとジュリアはコーナーへ上がっていくが、ここでたむが飛び込んできて地対空ハイキックからデッドリードライブ、そこへ里歩が飛び込んできてランニングニー、キッドが旋回式フロッグスプラッシュからキッチャーマンで叩きつけると、救出に来た舞華とひめかを里歩とたむが押さえ、3人同時にそれぞれの相手へダイビングククロスボディ。
キッドがジュリアへキッちゃんボムを狙うと、ここで舞華とひめかがキッドの喉元を掴み、ダブルのチョークスラム。続けてジュリアがファルコンアローで叩きつけるもこれはたむがカット。ひめかがたむをラリアットで排除し、里歩がドロップキックでひめかを排除、舞華が里歩にビッグブートを放てば里歩もジャンピングニーを叩き込み、試合はジュリアとキッドの2人に託される。
ジュリアはグロリアス・ドライバーの体勢に入るが、キッドは回転エビ固めで切り返す。これをキックアウトしたジュリアはバックドロップで叩きつけた後にグロリアス・ドライバーで突き刺して3カウント。
ジュリア「じれったいなあ~!じれったいんだ!宇宙一、かぁ~のじょにしたくないチンピラ女、中野たむ!妄想彼氏に手料理振る舞うのもいいけどさ、そろそろシンデレラ・トーナメント優勝したジュリアと、そろそろいいかなぁ~なんて。そろそろ、白いベルトをかけてやろう。白いベルトをかけて後楽園ホールでやれよ!」
たむ「じれったぁ~いねっ♪ジュリアちゃぁ~ん。たむのことが気になってぇ、気になってぇ、しょうがないみたいだねぇ?」
たむがニヤつきながらジュリアの顔を覗き込むとジュリアが顔面にビンタを見舞い、たむの口調が一転して荒々しくなる。
たむ「テメェさぁ!?宇宙一かわいいあたしの顔に付けた傷、ずぇったいに許さない……!それにね、あたしには白いベルト前王者のタッグパートナー、星輝ありさとの約束があるんだよ。特にアンタだけには、ずぇったいに渡さないから!」
ここでナツコがリングに上がってくると、「まだ喋ってんだよこっちは!」と言うたむへエルボーを叩き込んでマイクを奪い取る。
ナツコ「テメェらなに勝手に決めてんだよ?!特にお前(たむ)!マジで関係ねーのに入ってきてんじゃねーぞ!つーかよ、最初に白いベルトの防衛戦してえって言ったの私なんじゃねえの?!まず2月の段階で……いや、3月か。3月の段階で防衛戦ができないんだったら、どうにかするのが会社なんじゃねえのかよ!オイ(本部席のロッシー小川へ怒鳴りつける)!……まあいいや。会社なんかクソ食らえだよ、マジで。勝手に決めていいよ?ジュリア」
ジュリア「んもー。またメチャクチャな変なチンピラが出てきたよ、第2号」
たむ「いや、一緒にすんな!」
ジュリア「お前ら一緒だよ。いいよ。じゃあ3人。お前(ナツコ)あたしに負けたけどな?いいよ。やってやるよ。3WAY、やりますか」
ここでさらに小波がリングに上って来てマイクを取る。
小波「ちょいちょいちょいちょい、ハイハイハイハイハイハイハイハイ。分かりました。3WAY?3WAY?3WAY?……いやぁ~!この試合、私も含めてトーナメントにした方が面白いですよねぇ~?!」
観衆が拍手で応えると、ナツコが「んだよオメーよ!」と小波に突っかかるが、小波は「ちょちょちょ……」と下げさせる。
小波「OK!お客さんがこんなに乗り気なので白いベルトをかけてトーナメントやりましょう。狙えるものは、すべて私が狙っていきます!終わりです!」
小波がそそくさと去っていくとジュリアとナツコが髪をつかみ合いながら取っ組み合う。
ジュリア「出てけコラ!テメェはあたしに負けたんだぞ!覚えてんのか!」
ナツコ「うるせぇコラ!だから何だよ!関係ねえだろうがよ!」
ジュリア「うるせえ出てけ!勝ったのはあたしだから!」
舞華とひめかが必死に両者を引き剥がす。たむはこれを冷たい目で見つめながら退場。
ジュリア「……おい、雰囲気ぶち壊しだぞテメェ。というわけで、トーナメントだって?トーナメント超楽しみ!こないだトーナメントで優勝したからさぁ!今回も白いベルト、トーナメントということで、無・敗・のジュリアがこのまま無敗で白いベルトもいただいて、アーティストのベルトも防衛して突っ走ってくから、このままずっと!ずーっと無敗でいきたいと思います!拍手!はい」
ひめか「昨日負けてたよ」
舞華「昨日負けてたじゃん」
ひめか「昨日は負けた。それは認めろ」
ジュリアは言葉に詰まると無言で2人の頭をひっぱたいて再び観衆に向き直る。
ジュリア「今日はちゃんと締めるから!ジュリアのことが好きで好きでたまらない諸君。白いベルト、私が必ず巻く。そして……このアーティストのベルトを大江戸隊から防衛します。舞華、ひめか、朱里、ジュリア。世界に弾ける女たち、ドンナ・デル・モンドからテメェら、絶対に目をそらすなよ、諸君!アリィ~ベデルチ!またな!」
<試合後コメント>
ドンナ・デル・モンド
ジュリア「いやぁ~、面白いねぇ!面白くなってきたねぇ!あたしが言えるのは、シンデレラ・トーナメント優勝者!スターダムに来てからも無!敗!無敗で突っ走ってきたこのジュリア。これからも負けるわけないから。そう、白いベルトのトーナメントも全部私が勝ち抜いて、私が白いベルトをいただいて、このアーティストも防衛してやるから。中野たむ、刀羅ナツコ、そして小波。いいよ、誰でもいいよ。何人でもいいよ。全員かかってこいよ。やってやるよ!」
舞華「ジュリア、すまん。無敗……じゃないよな?」
ジュリア「無敗だよ」
舞華「無敗ではない」
ひめか「無敗ではない。でも前を向いてるジュリアは、ぃやっぱり魅力的だよ、カッコいいよ」
ジュリア「だろぉ?」
ひめか「絶対白いベルト、ドンナ・デル・モンドに持ってこい」
ジュリア「間違いねえよ」
舞華「まあでも、今日試合してみて思ったのは、昨日の胸糞悪いもんがまだまだ残ったまんまなんだよ。今日も出てきた刀羅ナツコ。アイツのぷにっぷにな腕をこのアーティスト戦でボッキボキにへし折ってやっからよ。覚悟しとけよ」
ジュリア「そういうことで、ドンナ・デル・モンドが一番強い。以上。アリベデルチ!またな!」