【試合詳細】2・22 新日本プロレス後楽園ホール大会 中西学&天山広吉&小島聡&永田裕志vsオカダ・カズチカ&棚橋弘至&飯伏幸太&後藤洋央紀 石井智宏&YOSHI-HASHI&ウィル・オスプレイvs内藤哲也&鷹木信悟&EVIL

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『中西学 引退記念大会』
日程:2020年2月22日(土)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1720人(札止め)

▼タッグマッチ 20分1本勝負
○タイガーマスク/ゲイブリアル・キッド(LA DOJO)
7分21秒 タイガースープレックス・ホールド
辻陽太/●上村優也

▼8人タッグマッチ 20分1本勝負
矢野通/コルト・カバナ(フリー)/田口隆祐/●ロッキー・ロメロ
9分51秒 聖帝十字陵
[鈴木軍]鈴木みのる(パンクラスMISSION)/○タイチ/エル・デスペラード/金丸義信

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
トーア・ヘナーレ/●YOH/SHO
10分49秒 LAT→片エビ固め
[L.I.J]SANADA/○高橋ヒロム/BUSHI

▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
ジュース・ロビンソン/デビッド・フィンレー/真壁刀義/●本間朋晃
9分30秒 ブレードランナー→体固め
[BULLET CLUB]○ジェイ・ホワイト/バッドラック・ファレ/タマ・トンガ/タンガ・ロア

▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]石井智宏/●YOSHI-HASHI/ウィル・オスプレイ
12分13秒 デスティーノ→片エビ固め
[L.I.J]○内藤哲也/鷹木信悟/“キング・オブ・ダークネス”EVIL

▼中西学 引退試合 8人タッグマッチ 60分1本勝負
●中西学/天山広吉/小島聡/永田裕志
18分3秒 ハイフライフロー→片エビ固め
オカダ・カズチカ/○棚橋弘至/飯伏幸太/後藤洋央紀

中西学が27年間の選手生活に幕!棚橋に大☆中西ジャーマンを狙うもハイフライフローに散る!「1度プロレスラーをしたからには死ぬまでプロレスラー!」

第1試合


 中西学の引退記念大会となるこの日、会場入口には天龍源一郎、中邑真輔らから届いた花が展示される。
 キッドと辻でゴングが鳴ると同時にショルダータックルでぶつかり合い、息もつかせぬエルボーのラリー。キッドがショルダータックルを狙うと辻がカウンターのドロップキックを見舞い、コーナーに押し込んでチョップ。さらに串刺しラリアットを狙うが、キッドはエルボーでカウンターしてショルダータックル。タイガーにタッチ。
 タイガーは辻にローキックを連打して倒すとニードロップ。さらにサーフボードストレッチから頭頂部へエルボースタンプ。辻はエルボー連打で反撃していくが、タイガーはビンタ一発で吹き飛ばし、倒れた辻へローキック。さらに引き起こしてミドルキックを連打してキッドにタッチ。
 キッドはヨーロピアンエルボーを連打していき、辻をなぎ倒すとタイガーにタッチ。
 タイガーは辻に脇固め。上村がカットに向かうとタイガーは自ら技を解いて上村を警戒。キッドにタッチ。
 キッドは辻に水平チョップからロープに飛ぶが、辻はショルダースルーでカウンターして上村にタッチ。
 上村はエルボー連打からタイガーにアタック。さらにボディスラムを狙うが、キッドが耐えると逆水平チョップを連打してロープに飛ぶが、キッドはカウンターのドロップキック。タイガーにタッチ。
 タイガーはミドルキック速射からロープに飛ぶが、上村はランニングエルボーでなぎ倒し、辻とともにトレイン攻撃からダブルのブレーンバスター。これをキックアウトしたタイガーの腕を取って上村が腕十字に入るが、これはキッドが辻を振り払って慌ててカット。上村はかんぬきスープレックス。これを返されると再び腕十字を狙っていき、タイガーがリバースしようとしても許さず即座に腕十字で切り返す。タイガーがこれをブレイクすると、上村はラリアットを狙い、タイガーが脇固めで切り返そうとするのを前転して回避しドロップキック。さらに突っ込んでいくが、タイガーはソバットでカウンターし、前かがみになった上村に組み付いてタイガードライバー。これは辻が必死のカット。ならばとタイガーはタイガースープレックスホールドで叩きつけ、上村から3カウントを奪った。
 タイガーは倒れた上村を助け起こし、上村の顔に手を添えて二言三言語りかけてから退場していった。

第2試合


 コミカルスターたちと鈴木軍が真っ向から対峙するこの試合、矢野らが4人で先発を譲り合っている間に鈴木軍が奇襲。
 矢野はみのるに襲撃されながらもコーナーマットを外してみのるを突っ込ませようとするがあえなく自爆し、みのるがサッカーボールキック。
 金丸に代わると4人でストンピングの雨あられ。ここにカバナが救出に来るとデスペラードと金丸が2人でロープに振っていくが、矢野とカバナは「ア~ア~ア~!」と叫びながらロープに捕まって耐え、田口とロッキーがダブルのヒップアタックで飛んでいくがかわされる。ここで矢野とカバナが左右からリストロックで踊るように痛めつけ、田口らがトレイン攻撃を狙う。ここで田口がいつものようにランナーコーチャー役をやろうとするが、3人に腕を回されると田口が一人で突っ込んでいく。続けて田口がコーナー上で尻を突き出すが、ここに鈴木軍の面々が割って入り、田口が一人尻を突き出す中で残り7人が場外乱闘。
 田口がリングの様子がおかしいことに気付いてリングに降りるとエプロンでみのるが待ち受け、ぶら下がり式腕十字。田口も加わった全員での場外戦へ。
 リング上ではデスペラードに試合権利が移り、田口が場外カウント19のギリギリで戻るとデスペラードがランニングバックエルボー。続けてデスペラードは田口のヒップアタックをアトミックドロップで切り返すが、田口がフェイントを交えた2発目のヒップアタックを決めてカバナにタッチ。
 カバナはフランケンシュタイナーからバイオニックエルボーを狙い、最後の一発はカットに来た金丸へ叩き込む。金丸とデスペラードは2人でカバナをロープに振っていくが、カバナはブファドーラで2人まとめてなぎ倒す。しかしエプロンからみのるがカバナを捕縛するとデスペラードがエルボースマッシュ。両者タッチ。
 ロッキーとタイチの対面となると、ロッキーがフランケンシュタイナーから串刺しラリアットを連発。さらにセカンドロープからの飛びつきフランケンシュタイナー。さらに矢野らが加わって4人でトレイン攻撃からロッキーがスライスロッキー。これはデスペラードがカット。
 ロッキーは改めてスライスロッキーを狙うが、タイチが着地してジャンピングハイキック。ここでパンタロンを脱ぎ捨てようとするが、ここで田口が飛び込んできてタイチのパンタロンを剥ぎ取ってしまう。恥じらいを見せるタイチをロッキーが首固め、キックアウトすると田口がタイチの顔面にパンタロンを投げつけて再びロッキーが首固め。さらに田口とロッキーが連携攻撃を狙うが、みのるが田口をスリーパーに捕らえ、タイチがミドルキック、ハイキック、アックスボンバーと叩き込んでから聖帝十字陵でタップを奪った。

第3試合


 BUSHIとYOHでゴングが鳴ると、BUSHIがガットショットで先制も、YOHは水平チョップで対抗。BUSHIはエルボー速射からロープに飛んでランニングエルボー。さらにロープに振ろうとするがYOHが切り返し、SHOとともにコンビネーションドロップキックを狙っていくが、ここでヒロムが介入し、逆にヒロムがYOHへドロップキック。SANADAにタッチ。
 SANADAはSHOをコーナーに振って串刺しバックエルボー、ブレーンバスター。ヒロムにタッチ。
 ヒロムは逆水平チョップからストンピングを連打し、ビンタから挑発していくがSHOもエルボー連打で反撃。ここにYOHが加勢に来るとBUSHIも加わり、YOHに合体フェイスバスターを見舞ってからSANADAへタッチ。
 SANADAはSHOにブレーンバスターを狙うが、SHOがぶっこ抜いてのブレーンバスターを狙う。SANADAがこれを耐えるとさらにぶっこ抜いてのジャーマンを狙うが、これも耐えられるとスピアー。ヘナーレにタッチ。
 ヘナーレはヒロムとBUSHIをショルダータックルでなぎ倒すとSANADAにはフライングショルダー。さらにSANADAを上下に上げ下げする圧倒的パワーを見せつける滞空ブレーンバスターからラリアットを狙うが、SANADAがかわして低空ドロップキック。突っ込んできたYOHにも低空ドロップキック。さらに場外に逃れたヘナーレへプランチャで追撃。
 SANADAはヘナーレをリングに戻すとスワンダイブ式の攻撃を狙うが、ヘナーレがこれをかわして串刺しラリアットからバックフリップ。そしてスパインバスターからTOAボトムを狙うが、SANADAは耐えて距離を取るとムーンサルトアタック。これをかわされたSANADAは即座に飛びついてウラカンラナを狙うが、ヘナーレは振り払う。SANADAがロープに飛んで飛びつきフランケンシュタイナーを狙うが、ヘナーレはキャッチしてパワースラム。両者タッチ。
 YOHとヒロムの対面となると正面からチョップを打ち合っていき、ヒロムが怒涛の連打から串刺しラリアット。さらにロープに飛ぶが、YOHはフライングフォアアーム連打でヒロムをなぎ倒すとブレーンバスターの体勢も、ヒロムがこれを振り払うと飛びついてDDT。YOHはSHOを呼び込むと、2人でトレイン攻撃からフェイスバスターのコンビネーションを狙うが、ヒロムが着地してSHOをジャーマンで撃退。その隙にYOHがドラゴンスープレックスの体勢に入るもヒロムがバックを取り返し、BUSHIがヒロムごと回転エビ固め。ヒロムはその勢いを使ってジャーマンで叩きつけ、BUSHIは場外に逃れたSHOをトペ・コンヒーロで追撃。YOHはロープに飛ぶがヒロムはラリアットで迎撃し、BUSHIとともにLATを見舞い、3カウントを奪った。

第4試合


 真壁とファレでゴングが鳴ると、真壁がヘッドロックで捕らえてショルダータックルでぶつかっていくがファレの巨体は倒れず。ならばと真壁はナックルを連打していくが、セコンドの外道の介入に気を取られた瞬間にファレが体当たりで場外まで吹き飛ばし、そのまま全員入り乱れた場外戦へ。
 真壁がよろよろとリングに戻るとファレがロープに掴まりながら真壁を踏みつけていき、ジェイにタッチ。
 ジェイは真壁の腰にエルボーを叩き込み、真壁をコーナーに押し付けて真壁へ掟破りのテンカウントパンチ。これに起こった真壁がエルボーを連射していくが、ジェイはグラウンドドラゴンスクリューを見舞ってタマにタッチ。
 タマとロアは交互にタッチを回しながらトップロープ越しのローリングセントーンを見舞っていき、ロアは真壁にサミングからエイプシットを狙っていくが、真壁は着地してラリアットを放つ、これをかわされると返す刀のレフトハンドラリアットを叩きこんでフィンレーにタッチ。
 フィンレーは素早いロープワークから錐揉みエルボー。さらにセカンドロープからのダイビング錐揉みエルボーを見舞うとジュースとともに連携を狙っていくが、ここにタマも加わって2vs2の乱戦へ。タマとジュースは互いにラリアットをかわして走るが、2人が同時に放ったフライングクロスボディが空中で相打ちに。ロアはジェイにタッチ。
 ジェイは裏投げを狙っていくがフィンレーが耐えるとバックブリーカーで切り返し、本間にタッチ。
 本間は串刺しエルボーからフェイスクラッシャー、小こけしを放つがジェイがこれを回避し、ジェイがブレーンバスターからスリーパースープレックスを狙う。ここに真壁が飛び込んでくるとジェイとロアを2人まとめてラリアットでなぎ倒し、ジュースとフィンレーがダブルのドロップキックでファレを場外に吹き飛ばす。そして真壁と本間がサンドイッチラリアット、ジュースの河津掛けにフィンレーがエルボーを合わせる合体技から本間が小こけし。そして本間がジェイのブレードランナーをプッシュしてかわしてからのロケットこけし。そしてコーナーに上ってこけしを狙うが、邪道が下から竹刀で本間を叩き落とし、ジェイがすかさずブレードランナーで本間を沈めた。

第5試合


 鷹木と石井の対面でゴングが鳴ると、ロックアップからショルダータックル合戦となり、鷹木がエルボー、追走ニーリフトに切り替えると石井がショルダータックルでなぎ倒し、YOSHI-HASHIとオスプレイを呼び込んで連続攻撃。石井は鷹木を逆水平チョップとエルボーで追い込んでいき、ロープへと飛ぶが、EVILがエプロンから石井にキック。YOSHI-HASHIも鷹木にエルボーからキックを見舞い、YOSHI-HASHIがEVILへヘッドハンター。そして石井とともにダブルのエルボーを狙うが、鷹木はダブルラリアット。飛び込んできたオスプレイには内藤がカウンターの低空ドロップキックをヒザへと突き刺して撃退。そのまま場外戦へともつれ込む。
 鷹木は石井をリングに戻すとトップロープ越しのニードロップから内藤にタッチ。
 内藤は石井にバックエルボーを連打し、ネックブリーカー、ネックロックと痛めつけてEVILにタッチ。
 EVILは内藤とともにトレイン攻撃を見舞い、EVILがダークネス・スコーピオン。これはYOSHI-HASHIがカットするも、内藤がYOSHI-HASHIを低空ドロップキックのコンビネーションで撃退。EVILは石井へ「来いやオラ!」とチョップを打たせていき、自身はダブルチョップから後頭部へのラリアット、斷崖式ニードロップと首へのダメージを蓄積。そしてEVILがブレーンバスターを狙うと、石井が耐えて逆にぶっこ抜きブレーンバスター。先にEVILが鷹木にタッチするが、石井は鷹木の突撃をパワースラムで切り返してオスプレイにタッチ。
 オスプレイはチンクラッシャーで鷹木を、ハンドスプリング式オーバーヘッドキックで内藤を蹴散らし、さらに鷹木へヒッピーチェリオ。鷹木との正面からのエルボー合戦を制して突っ込んでいくが、鷹木はこれを跳ね上げて担ぎ上げてデスバレーボム。鷹木は串刺しラリアットからスライディングラリアットを放つが、オスプレイはこれを回避してロープに飛ぶ。鷹木はこれをアルゼンチンバックブリーカーの形に持ち上げていくが、オスプレイはこれを着地しハンドスプリング式オーバーヘッドキック。これをかわした鷹木がパンピングボンバーを狙うが、オスプレイはこれに絡みついて丸め込み、両者タッチ。
 内藤とYOSHI-HASHIの対面となると、ブレーンバスターを狙う内藤へネックブリーカーで反撃し、パワーボムを狙うが内藤が着地して延髄斬り。さらにリバースDDTから雪崩式フランケンシュタイナーで頭頂部から突き刺すと、内藤が飛びついてデスティーノを狙うが、YOSHI-HASHIは着地してラリアット。そしてYOSHI-HASHIがジャンピングパワーボムで叩きつけ、さらにカルマを狙っていくが、内藤が着地すると鷹木、EVIL、石井、オスプレイと乱入し、鷹木がオスプレイのオスカッターをキャッチして熨斗紙。内藤のマンハッタンドロップ、鷹木のパンピングボンバー、内藤のジャックナイフと決まるがこれはカウント2。ならばと内藤はYOSHI-HASHIをデスティーノで叩きつけて3カウント。
 L.I.Jの面々はそれぞれ自らが持つベルトをリング中央に重ねて置き、その直上で拳を掲げて合わせてみせた。

第6試合


 中西学が27年間の選手生活に幕を下ろす引退試合。
 まずはこの試合の特別ゲスト解説として長州力がパワーホールに乗って登場し、本部席へ。
 
 中西とオカダでゴングが鳴ると、大☆中西コールの中でロックアップで押し込み合い、オカダがアルゼンチンバックブリーカーを狙っていくが、中西はこれを許さずショルダータックル。そしてオカダにアルゼンチンバックブリーカーを狙い、オカダがレインメーカーで切り返そうとすると中西がクロスチョップ。
 ここで第三世代軍が全員でオカダを取り囲み、天山のモンゴリアンチョップ、天山と中西のダブルのショルダータックルから天山のヘッドドロップ、中西のボディプレスと連撃。
 中西がオカダを抑える中で天山がモンゴリアンチョップを放っていき、中西がラリアットを放つとオカダが回避して天山に誤爆そのまま全員入り乱れた場外戦へともつれ込む。
 リング上では飯伏と天山が対峙し、エルボーで打ち合っていくが、飯伏が天山へモンゴリアンチョップ。これには飯伏へ大ブーイング。飯伏は棚橋にタッチ。
 棚橋は大ブーイングの中で天山へモンゴリアンチョップ。さらに棚橋が回転エビ固めを狙うが、天山は耐えて手刀を振り下ろす。これを回避した棚橋はさらにモンゴリアンチョップから後藤にタッチ。
 後藤は天山へチンロックから頭頂部へエルボースタンプ。さらに串刺しニールキックからバックドロップ。ここでオカダら3人が入ってきてアタックすると、後藤が天山へ牛殺しを狙うが、天山は耐えて着地しロープに飛ぶ後藤をマウンテンボムで叩きつけて小島にタッチ。
 小島は後藤にマシンガンチョップから串刺しエルボー、さらに「いっちゃうぞバカヤロー!」とコーナーに上っていっちゃうぞエルボー。さらに後藤とのチョップ合戦へと発展し、一歩も引かず打ち合っていくが、小島がエルボー速射から後藤のラリアットもラリアットで叩き落としてからのコジコジカッター。そして小島がぶっこ抜きブレーンバスターで叩きつけ、エルボーパッドを脱ぎ捨ててラリアットを放つが、後藤がキャッチして担ぎ上げ、牛殺し。両者タッチ。
 飯伏と永田の対面となると、飯伏がコンビネーションキックからハイキックを放つが、永田が技アリの低空ドロップキックでヒザを撃ち抜く。飯伏は怯まずハイキックからその場飛びムーンサルトプレス。続けてジャーマンを狙っていくが、永田は耐えてエクスプロイダーからナガタロックII。これは飯伏が必死のロープブレイク。永田はさらにバックドロップを狙うが、飯伏が耐えるとニーリフトからバックドロップも、飯伏が回転して着地し、オーバーヘッドキック。棚橋にタッチ。
 棚橋は永田に突っ込んでいくが、永田は左右のビンタを連打。そしてスリングブレイド狙いの棚橋をフロントスープレックスで投げ捨て、中西にタッチ。
 中西は棚橋に逆水平チョップを連打してコーナーに追い込み、串刺しダブルチョップ。棚橋もヒザへの低空ドロップキックからドラゴンスープレックスを狙うが、永田が救出へ。永田のフロントハイキックが中西に誤爆すると、怒りの中西は永田をアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げ、棚橋に投げつける力任せの攻撃。そして第三世代4人で拳を掲げて野人ダンスから中西が棚橋に野人ラリアット。
 そして中西が棚橋にアルゼンチンバックブリーカーをかけていくが、棚橋が着地してドラゴンスクリュー。救出に来た永田にもドラゴンスクリューで撃退。
 そしてオカダら4人が中西をコーナーに振ってトレイン攻撃を叩き込み、棚橋がハーフハッチスープレックスからコーナーに上ってハイフライフローを狙うが、中西はすっくと起き上がって地対空逆水平チョップから棚橋をコーナートップからの雪崩式ブレーンバスターで叩きつける。さらに中西は自身もコーナーに上がり、ダイビングクロスボディを炸裂。これを返された中西は棚橋をこだわりのアルゼンチンバックブリーカーで固めていき、天山が飯伏をアナコンダバイス、小島が後藤にバッファロースリーパー、永田がオカダを白目式腕固めで押さえつける。

 さらに中西が棚橋にヘラクレスカッターから大☆中西ジャーマンを狙っていくが、棚橋が慌ててロープへ。ここで飯伏と後藤が入ってきて中西を2人でブレーンバスターで投げようとするが、中西は2人まとめてブレーンバスターで叩きつけ、オカダにはラリアットを狙うが、オカダが中西にドロップキック。そして棚橋が中西へスリングブレイドも永田がカット。飯伏が永田をハイキックで排除し、後藤が中西にGTR、飯伏がカミゴェ、オカダがレインメーカー、棚橋がコーナートップからハイフライフローを投下するフルコースをお見舞いすると、これでカウント3。
 最後の試合を終えた中西は大の字に寝転び、憑き物が落ちたかのような穏やかな笑みで後楽園ホールの天井を見つめる。そして第三世代の同志たちが涙ながらに中西を助け起こし、棚橋が号泣する中、永田が中西をしっかりと抱き止めた
 そして試合を終えた8人はそれぞれ握手を交わして健闘を称え合い、最後は全員で手を挙げた。

中西学引退セレモニー


 まずは引退試合のパートナーを務めた第三世代の面々よりメッセージが贈られ、花束を贈呈。

天山「ニシオくん!俺より先に辞めるってホンマかいや?!いつもニシオくんにダメ出しばっかりしたけど、やっとやっと力付いてきたなと思ってたけど、辞めるんやった。ショックやわ……。でもこれから、これからも長い人生、頑張ってください!ありがとう!」

小島「中西さん!長い間本当にありがとうございました!おつかされまでした!私は25年以上の付き合いで、中西さんが試合以外で怒っているところを見たことがありません!本当にずっと優しいままの人でした!ありがとうございます!これからも力が強くて優しい、そんな中西さんでいてください!ありがとうございました!」

永田「先輩、27年間お疲れさまでした!寮に入って27年、いや、レスリング時代からの付き合いで33年以上も先輩はずっと俺に大きな背中を見せてくれました。本当にありがとうございました!今日でリングを降りますが、次の人生でも強くてでっかい大きな背中を僕らに見せてください!どうもありがとうございました!お疲れさまでした!」

 3人がリングを降り、中西だけがリングに残ると、今度は新日本プロレス本体の選手たちが入場。棚橋が代表して中西に花束を贈呈。本体選手でもある第三世代の3人をリングに呼び込み、全員で記念撮影を行った。
 本体選手がリングを降りると、メイ社長・菅林会長から中西に花束が贈呈。
 
 続いて、ゲストとして坂口征二が入場し、「中西、ごくろうさん。中西がオリンピック終わった後闘魂クラブ誘ってから本当に長い付き合いでよく飯喰ったし、飲みも行ったね。ホントいつも早く食べろ言うからね。長い付き合いで本当に頑張ってくれたんです。このあと第二の人生頑張ってください。本当にご苦労さん!」と語りかけ、花束を贈呈した。

 続いて、馳浩が登場し、「今日はあのー、専修大学レスリング部のOB会長としてやって参りました!皆さん本当にありがとうございました!実は今日初めてですね、最初から最後まで観客席で新日本プロレスを見させていただきました。中西!おもしろかったよ!よかったよお前!でね、たくさん選手の皆さんがいる中でお前一番でかいな!(笑)中西だけなんですよね、サポーターしてないのは。デビューをしたときから今日まで見させていただきました。最後までいい体を作ってサポーターもしないでしっかりとリングの上で戦い抜くことが出来たのも、親父とお袋、そしてお客さんのおかげです!ほんとうにありがとうございました!で、これからどうすんの?(中西が困惑してオロオロする)……なんか言いたそうにしてますけど、それは来週のインタビューでもごらんいただいて(笑)でも身体に気をつけて、たまには大学の道場の方にも遊びに来てください!ありがとうございました!」」と語りかけ、花束を贈呈した。
 中西が花束を掲げるも裏表が逆であったり顔が隠れてしまっているのを直したりと緊張が表れており、馳が苦笑しながら直して記念撮影

 さらに放送席から長州力がリングに上がり、「中西、ホントにおつかれさま!今
ホントに専修大学、面目を保ちましたね!最後まで活躍して……(小さくなって頭を垂れる中西に)どうしたんだお前!(笑)ほんとにゆっくりして、ウン、治療に専念してくださいよ、ウン。じゃあこれで(笑)」

 続いて、藤波辰爾が登場すると会場から驚きの声が上がる中、藤波は「中西、おつかされさま!まだまだすごい身体してるのになあ!こんなにいい身体して先に引退したら俺、引き際困るじゃないか!(笑)でもこれからね、これからの中西に俺は期待してますから!頑張ってください!おつかれさま!」

 最後は、坂口、長州、藤波、馳と中西が並んで記念撮影を行った。
 そして、中西がマイクを取り、ファンに向けて挨拶を行った。

中西「えーみなさま、こんなに沢山の人に支えていただき、今日来ていただき、本当にありがとうございます!ホンマ奇跡のようにオリンピックに出れて、それでホンマ大したこと無いのに新日本プロレスに取ってもらって、いい気になっていろんな失敗繰り返して、そやけどみんなに支えられて、特に永田、天山さん、小島さん、切磋琢磨してもらって、なんとか諸先輩方に鍛えられてなんとか、後輩たちにもケツ叩かれてなんとかここまでやってこれました!ホンマありがとうございます!それもこれもなんでもホントに皆様がこんな俺を応援してくださったから本当に、さっきまで歩けへんくらい足引きずってても皆さんの声援もろたら急に動けるようになるのがレスラーやと、そうやと思うんやけどちゃうかな?そういう人種やと思うんでだと思うんで!ありがとうございます!ホンマ、典型的なレスラー体質な自分だと思うんですけど、そういうところでなんとかやらせていただきました。今日は本当にありがとうございました!あの、これで終わりやのうて、ホンマに現役は終わりなんですけど、1度プロレスラーをしたからには死ぬまでプロレスラーやと思うておりますので!マサ斉藤さんもそう言ってはりました!せやから死ぬまでプロレスラーでいて、トレーニングを続け、そして第2の人生、思い切り歩んでいきたいと思います!ありがとうございました!」

 10カウントゴングが鳴らされ、最後の選手コール。その後は皆で中西を胴上げし、中西の「1!2!3!ホォ~ッ!」のコールで大会を締めた。

<試合後コメント>

中西学&天山広吉&小島聡&永田裕志
天山「ニシオくん!良かった!ホンマお疲れさまでした!」
中西「ありがとうございました!トップどころの4人とやって、この最高のパートナーとやって、やっぱすごかったからアイツら!でもやられたけど受けきった感もあるんで、これからやっぱり生きてくと思ったら逃げてたらアカンので、やられてもええから受けきっていきたいと思いますので、そういうやり方で、学んだことはそういうことかなと。俺ばっかりじゃなくみんなの話聞いてください」
永田「いやいやいや、先輩の話を(笑)」
天山「せんぱぁい!(笑)」
中西「いやもう、なに言うたらええねんて!(笑)ホンマありがとうございました!」
天山「ニシオくん辞めるのホンマ信じられへん。ホンマまだやれるやん!」
中西「いやあ、ちょっともう……(笑)」
永田「リングの上で撤回したらどう?(笑)今ならまだ間に合う!(笑)」
(コメントを見守っていた坂口が「中西!一番元気が良かった!」と合いの手)
中西「いやーいやいや、『金返せ』言われるから(笑)」
天山「最高やったわ!いつでもカムバックしてって。頼むわホンマ」
小島「素晴らしい!」
天山「最高でしたよ。27年ね、素晴らしいですよ。最後の引退試合。こんな素晴らしい試合できて。負けはしましたけど、でも全力で最後までね、最後まで歯を食いしばって、ニシオくんが、最後までやったっていうのがスゴい!悔いはありませんよね?」
中西「いやまあ、ホンマに、ハイ。最高のものを揃えてもらえたっていうのが。最高のパートナーがいて、最高の相手がいて、んで、最高の団体と先輩方がいたから。後輩たちも最高です。みんな最高です」

――27年間新日本プロレスで戦ってきて、後輩たちにどんな思いを伝えていきたいですか
「誰かて歴史と戦ったりとか色んなもんと戦ってると思うんですけど、せやけど一番はお客さんなんで。お客さんに喜んでもらえるような試合をしてほしいです。ハイ。『この試合をせなアカン!』ということは絶対にないと思うんで。せやけどお客さんありきだからプロレスはここまで栄えてきたと思いますし、自分もそれだけのことをやったら胸張れると思います。色んなことで失敗してるけど、せやけど、お客さんに対してやってきたんで。それだけは忘れんといてほしいです」

――リング上でも永田選手、天山選手、小島選手の名が挙がりましたが、この三人は中西選手にとってはどういう存在でしょうか
中西「いやホンマにどうでもええ人のことは誰も言わへんし。あんだけキツく言ってもらうということは、まあ鬱陶しいところも自分にはあったんでしょうけど、せやけど『コイツをぶっ倒してでも俺はのし上がってやるんや!』っていう、それくらいの気持ちがあるから言うてくれたことで。それだけの価値はあったっちゅうことですね。僕もそうやったし、いつもいがみ合ってばっかりじゃなく、たまには力も合わせたけど、でも常にやっぱり、ライバルやから。これ、出世争いやから。せやけどやってるうちにそれぞれの道というか、それぞれのやり方が出来てきたから、最初のうちはみんなやってることは同じやったかもしれんけど、そういうことやってるうちにやっぱ色んなことを認めていって、いつの間にか頼りにしていって。今日なんかおんぶに抱っこに肩車でした。ハイ。……まあアルゼンチンは俺がやったけどね?(笑)」
天山「俺たち4人で第3世代、俺たち4人やからって、やっぱ一つの同志、仲間やと思ってるからね。ニシオくんがこうやって辞めるのって、なんか俺、ありえへんなって思うわ」
中西「すんません」
天山「頑張ってな!ありがとう、ありがとう!」
中西「ありがとうございます、ホンマに……」

――中西選手、最後まで涙はありませんでした。寂しい気持ちは
中西「いやーいやいや、何回も泣きそうになりましたし……。(目に涙を浮かべ、時折拭いながら)お袋が亡くなって、親父がここに来てて。別に親父に嘘ついてたわけやないけど、レスリング始めたのはプロレスラーになりたいから始めたことであって。今までスポーツもしたことなかったからやりたかったとか、自分の力でやったことなかったからやりたかったとか、ホンマ、プロレスを純粋にやりたかったからレスリングを始めて、ほんとに夢のようにオリンピックまで行けて、新日本プロレスに入れて、まさか新日本に入れると思ってなかったし、馳さん、長州さんがいる専修大学に入れたし、入ってからも坂口会長にかわいがってもろうて。同期のこの人間にこれだけ鍛えてもらって、磨いてもらって、それで今まで来れたって。一人じゃ絶対来れへんし、一人でまず俺は続かない。続くことちゃうし、せやからホンマにこの3人にはホンマに、ホンマに感謝の気持ちしか無いです」

――きっと天国のお母様も「おつかれさま」と言ってくれると思います
中西「言うてくれたらホンマにもう、京都に帰ったときになんかおかあちゃんが好きやったもんでも供えたいと思います」

――中西選手が一番大事にしてきたお客さん、ファンの皆様に向けてメッセージを
中西「本当に今までどうもありがとうございました!ちょっと図々しいんですけど、第二の人生、これからもよろしくお願いします!」
天山「しゃあっ!ニシオくんこれからやぞ!」

――リング上でも「第二の人生」という言葉がありましたが、今後については
中西「ゆくゆくは長いこと続いている家業をうちはやっていますので、京都の宇治茶を。その方をやっぱり兄と一緒にゆくゆくは継いで行きたいと思います。ただ今は、今はプロレスに携わっていきたいと思うし、携わりながらでもそのお茶の仕事はできるはずですから。ハイ。せっかくやってきたことを活かしていきたいと思います。いや、活かせるかどうかは分からないですけど、なんでもやるから、一生懸命やるから、それしかないんで。とにかく、今はそういう気持ちです」

――永田選手は昨日中西選手を「完全に覚醒させる」と言っていましたが、今日の中西選手を見てどう思われましたか
永田「いやもう、今日のお客さんの反応がすべてじゃないですか?何をするかわからない。まさかね、たまたま誤爆したら蹴っ飛ばされて担がれてぶん投げられるとは思わなかったです(笑)しかも2回も!(笑)やっぱりこの4日間、中西さんの持ち技を全て出せたと思います。一発一発のインパクトは強烈だったし、それはやっぱり、お客様の声援と言うか、お客様の反応ですよね。全てを物語っているんじゃないかと。とにかく持てるものをフルに吐き出して、最後は完全燃焼したなって試合だったでしたね。今まで27年間、プロとしてとんでもない刺激をね、すぐ目の前で大きな背中を見せてくれて。これから先輩がいなくなったら誰が俺にそんな大きな刺激をくれるのかなって。ちょっと寂しい思いはしますけどね。でも本当に今まではお疲れさまでしたと言いたいです」

――小島選手、同じ第三世代の選手が引退されるということについては
小島「私は知り合ってから四半世紀以上経つんですけど、本当に仲良くなれたのはここ5年くらいのような気がするんですよね(笑)」
永田「なぁんだそりゃ(笑)」
(中西が笑いながら中西をつつき、中西も笑顔で永田に応じる)
小島「新日本に戻ってきてずっと敵対していて、本当に仲良くなったのは5年くらい前から。なんか仕事で一緒になったりとか、ずっとお世話になって、本当にこの人の凄さ、素晴らしさをずっと毎日毎日体感して。だから今は寂しさしか無いんですけど、本当にお疲れさまでした。ありがとうございました!」
中西「ありがとうございました!」
永田「中西ランド様様ですね(笑)」
小島「中西ランド面白かったです!(笑)」
中西「セミ、取ってあげたじゃないですか!」
小島「そうですね(笑)入門した頃のセミを片付けるのを(笑)」
天山「中西ランド、やろうぜ!また!」
中西「いやいや、ちょ、ちょっと制約が強すぎて(笑)」
天山「復活しようよ!」
永田「やりましょう!また!ヒマなんだから!(笑)」
中西「いやあ、まあ、ハイ……(笑)」

――ご自身がIWGPヘビー級王座を戴冠したこの後楽園ホールでの引退ということの感慨は
中西「同じ場所やから同じお客さんが来てるわけやないけど、棚橋にやっぱり、大☆中西ジャーマン行くとき、指一本上げただけであそこまで声援が来たんで、あれはやっぱりもう、覚えてくれてるっちゅうか、この場所、この空間、もう色んな意味でそんなんがあって、そのとき会場に来てなくても見た人はそう思ってくれたっていう。『あぁ、プロレスは繋がってんねやな』っていうことと、やっぱりどこにいて、どこでやってもお客さんは見てるから、絶対に気ィ抜けへんから。この緊張の中で一番幸せを感じなアカンのやなと、そう思ったし、やっぱり棚橋はスゴいやつだと思いましたね。……大丈夫ですか?」
(一同から「お疲れさまでした!」「ありがとうございました!」と中西に激励の声が飛ぶ)
天山「頑張ってよ!俺ら4人、いつまでもガッチリ気持ちは一緒!仲間!」
中西「ハイ!」

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