「女子プロレスの未来は明るすぎる」15歳の天才女子ルチャドーラが“女子プロレスのアイコン”に挑むも惜敗!

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

 17日、東京都・後楽園ホールにて『Marigold BATTLE HEART 2025』が開催。15歳の天才ルチャドーラ・CoCoが岩谷麻優の持つスーパーフライ級王座に挑戦した。

 MYWAYは、福岡にある日本でのルチャ・リブレのメッカと言っても過言でないレアル・ルチャ・リブレでデビューしたヴァンヴェール・ネグロが旗揚げした団体。
 長男であるヴァンヴェール・ジャックは2012年に小学2年生でデビューし「ルチャの天才少年が現れた」と話題となり、親子で数多の団体へと参戦していた。
 CoCoはネグロの次女であり、10歳でルチャを始めて12歳でデビュー。小柄で細身ながらも高い身体能力を誇り、空中技の美しさは一級品。現在は15歳の中学生レスラーとして活動しており、数多の団体で引っ張りだこの人気選手に。憧れている選手として故・ハヤブサさん、佐々木貴、葛西純、山下りなを挙げていることから、将来はルチャ以外の試合にも進出することが期待されている。

 そんなCoCoを見初めたマリーゴールドは、CoCoをシリーズレギュラーとして起用し、定期参戦。マリーゴールドでもそのポテンシャルを見せつけたCoCoは、“女子プロレスのアイコン”の異名を持つ国内トップ選手の1人である岩谷麻優との対戦を熱望。
 これを受け、ロッシー小川は岩谷麻優の持つスーパーフライ級のベルトにCoCoが挑戦するという王座戦形式でのシングルマッチを用意。“今”のトップと、“未来”のトップが激突する試合になった。

 本来ならばメインイベントでもおかしくないカードだが。中学生であるCoCoは20:00以降の試合(労働)が出来ない。そのためこの試合は全7試合中5試合目に実施され、試合開始のゴングは19:39に鳴らされた。


 試合はクリーンな握手から始まるが、CoCoがロープワーク&アームドラッグの攻防を制してトペ・コン・ヒーロを見舞うという速攻をかける。
 しかし、キャリアと地力で勝る岩谷はこの程度では崩れず。ドロップキックやバカタレスライディングキックを容赦なく顔面にぶち込み「やり返せよ!15歳!来いよ!」と両手を広げて好きなように攻撃させていく。
 CoCoは腕を取りながらロープ上で6回もステップしてから放つサイクロンホイップ。。トップロープに太もも裏で着地して放つアラビアン・プレスのようなブファドーラといったトリッキーな技で対抗していくが、大技のムーンサルト・プレスやファイヤーバード・スプラッシュはかわされてしまい決めることが出来ず。

 岩谷は本当に脳天からぶっ刺す投げっぱなしジャーマンがトラースキックなど厳しい攻撃を加えて力の差を見せつけ、丸め込みで粘るCoCoをドラゴン・スープレックス・ホールドで叩きつけて3カウント。4度目の防衛に成功した。

 試合後、マイクを取った岩谷は「CoCoちゃん、、ホントに15歳?(自分は)32歳(笑)この先、未来しかないね。こんな天才、なかなかいないですよね?!CoCoちゃん、闘ってくれてありがとうござました!」と絶賛。
 CoCoも「麻優さんはさっき“天才”って私のことをいいましたけど、私絶対天才って思ってないし、まだまだまだまだ麻優さんには敵わなかったから、また絶対もっともっとレベルを上げて、また闘ってください!」と返し、両者はしっかりと握手。

 才能の芽に水をやるという大役を終えた岩谷だったが、それだけでは終わらない。
 岩谷は5度目の防衛戦の相手としてハミングバードを指名。デビュー戦がスーパーフライ級王座戦という期待をかけられていたにも関わらず現在は前座に甘んじているバードに対し、岩谷は「れで満足してるの?それでいいと思ってるの?自分のプロレスラー人生、上に行きたいと思わない?挑戦してみたいと思わない?」と発破。バードもこれに呼応し、バードの2度目の挑戦が決まった。
 そしてその後にはGHC女子王座を持つ彩羽匠が現れ、岩谷との防衛戦を要求。岩谷はIWGP女子&GHC女子を両方巻いた女となる野望があるため、これを快諾。来年1月3日の大田区総合体育館にてGHC女子王座戦を行うことが決まった。


 一足先にバックステージに戻っていたCoCoは「麻優さん、ホントにまだまだ超えられなかったです。私の今まで持ってる全部出したつもりだったんですけど、全然敵わなかったので。また絶対あのベルト挑戦するし、ベルトかけなくても麻優さんともっとレベルアップした状態でシングルマッチしたいと思ってるんで。麻優さん、そしてロッシー小川さん、本当にありがとうございます。皆さん、お客さんもみんなあったかい声援くれて。麻優さんと闘えて本当に良かったなって思ってます。本当にありがとうございました!」と深々と一礼。

 一方、岩谷は「CoCoちゃん15歳かぁ。はぁ~すごいよね。自分の、倍?倍?自分の半額の倍……?だって2010年生まれって書いてあったから、自分が2011年デビューだから、デビューしたときに1歳。恐ろしいね。女子プロレスの未来は明るすぎますね。まあCoCoちゃんからしたらおばさんになっちゃうかもしれませんけど、気持ちは若々しく防衛していきたいなと思います」とCoCoを絶賛した。
 試合後のマイクでベルトの名前を「ハイスピード」と一番間違えてはいけないベルトと間違えてしまったことも含め、コメントは相変わらず岩谷節全開であったが、試合後のやり取りを終えてCoCoが退場していったのは19:55。求められたことをおそらく意識せずにすべて成し遂げた岩谷もまた本物の天才であり、本物のプロだ。

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア

関連記事

サイト内検索

日別

2025年11月
« 10月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

月別

ページ上部へ戻る