21歳のヒーロー見習い女優が伝説のプロレスラーとデビュー戦！ボコボコにされるも笑顔で「目標はビッグになることです！はいっ！」

　1日、東京都・プリズムホールにて『ACTwrestling 東京ドームシティプリズムホール公演』が開催。ヒーロー見習いの女優・弥福かな（やふくかな）がデビューを果たした。

　ここ1年、東京・新木場1stRINGでは毎週のように正義の『GENKI戦隊アクトレス５（以下ファイブ）』と悪の『アクトレスキラーズ（以下キラーズ）』が抗争を繰り広げている。
　かつて存在したキラキラした華やかなアクトレスガールズを取り戻すため日夜戦うファイブだが、ストロング暴力スタイルで凶器・乱入なんでもありのキラーズに苦戦を強いられていた。団体の象徴であるAWG王座とKING王座も悪の幹部である惡斗（あくと）と茉莉（まり）に奪われ、「正義は悪に屈しない。最後に正義は必ず勝つ」と言い続けて約1年…今年3月にファイブのレッドである才原茉莉乃（さいはらまりの）がAWG王座を、グリーンの水嶋さくら（みずしまさくら）がKING王座を戴冠し、アクトレスガールズに平和を取り戻したかに思えた。

　だが現実は、ラーメン好きなのにカレー好きキャラを押し付けられたイエローの天翔ゆい（てんしょうゆい）が舞台出演を理由になかなか現れないことで5人が揃わず、初代タッグ王者を決めるトーナメントでファイブが惨敗し惡斗＆茉莉がベルトを戴冠。
　そんな中、天翔は「私は自由で楽しい試合がしたいし見たいんです。ファイブの人たちってベルト2本獲ってからなんかつまんなくないですか！？」と挑発。さらに「ここでアクトレス５のイエローを辞めます。アクトレス４として頑張ってください」とファイブの魂である腕章を投げ捨ててて離脱してしまった。

　メンバーまで欠けて解散の危機に瀕したファイブだったが、練習生で21歳の弥福かな（やふくかな）が「アクトレス５に入りたいです！カレー食べます！カレー好きです！カレー食べます！！」とイエローに志願。ヒーロー見習いとして仮採用となり、この日のデビュー戦次第で正式にファイブの一員となれるかどうか査定されることに。

　そんなかなのデビュー戦は、伝説のアクトレスガールズ1期生タッグである【SPiCEAP（スパイスアップ）】本間多恵＆尾﨑妹加。かなのパートナーは、デビューから10ヶ月の新人ながら次世代エースとなることを期待される植原ゆきな。かなもいきなり団体の未来を背負わされることとなってしまった。

　鮮やかな黄色いコスチュームに身を包んで登場したかなは、大先輩を相手にも臆さず元気に突撃。妹加のパワフルなエルボーでぶっ飛ばされても、多恵のサブミッションでガッチリ捕らえられても折れることなく攻めの姿勢を崩さない。
　ゆきながサポートに徹してかなを鼓舞し、最後はかなと多恵の一騎打ちに。多恵がかなの髪を掴んで「来いよ！」と挑発すると、かなは必死のエルボーからダブルチョップ。さらにエルボー連打も、多恵は受け切ると腕を掴んで倒れないようにしてのエルボー連打。さらに脇固めから多恵ロック（※足も固める変形脇固め）で捕らえると、かなも無念のギブアップ。

　バックステージに戻ったかなは「ドキドキで、一瞬でした。多分10分くらい試合やったんですけど、1分くらいで終わってたみたいな感じで。すごい緊張したんですけど、ゆきなさんは練習生の時からすごく良くしてくれて、応援して下さる皆さんとか、それこそ今日闘ってくださった多恵さんと妹加さんにもたくさんいろんなことを教えていただいて、頑張って出来た集大成だったかなと思います！」と心底楽しそうな様子でコメント。
　今後の目標を聞かれると「ビッグになることです！はいっ！」と胸を張った。

　かなは小中学校で陸上と水泳をやっていただけで本格的なスポーツ歴は無いと語るが、デビュー戦ではキャリア10年のレジェンドを相手に笑顔を絶やさず、新人離れしたリング度胸で伸び伸びと闘っていた。間違いなく逸材と呼べる新人だ。

　かなのアクトレス加入のキッカケは、かなが今年4月に出演した舞台の演出家が『アクトリング』の演出家も務めていたという縁によるもの。こうした“プロレス村”の外から発掘されてきた逸材は過去のアクトレスには数多く存在しており、この発掘力が“アクトレスガールズ”という組織の最大の武器といえる。また新たな才能の塊が現れたことで、アクトレスガールズはさらに飛躍していくだろう。