【会見全文】日本プロレスリング連盟が法人化!プロレス界の横の連携強化で「業界全体が数字と向き合い闘い普通に社会で認められるプロレス界」を目指す

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 20日、都内某所にて日本プロレスリング連盟(UJPW)が一般社団法人化することが発表された。

 2020年に馳浩衆議院議員(現:石川県知事)が会長となり『超党派 格闘技(プロレス・総合格闘技等)振興議員連盟総会』が設立され、当時からプロレス界の意見を集約する業界団体が無いことが問題視されていた。
 2023年12月には坂口征二氏が会長となり、新日本プロレスリング株式会社が事務局となる形で新日本プロレス、スターダム、全日本プロレス、プロレスリングNOAH、DDTプロレスリング、ガンバレ☆プロレス、東京女子プロレス、大日本プロレス、DRAGON GATEの9団体により業界団体が設立。
 今回は日本プロレスリング連盟が任意団体から一般社団法人となることが発表。以前から継続する9団体に九州プロレスを加えた全10団体となり『プロレスは常に日本の皆様の背中を押すものでありたい。』をスローガンに掲げて動き出した。


 司会は、阿部誠リングアナ(新日本)、難波小百合リングアナ(東京女子)の2人が並び立って進行。
 代表理事として髙木三四郎(DDT)、業務執行理事として菅林直樹(新日本)、斎藤了(DRAGON GATE)、筑前りょう太(九州)が就任したことが発表。

 まずは髙木三四郎より法人化完了の報告および説明が行われた。


髙木三四郎
「皆様お忙しい中お集まりいただきまして誠にありがとうございます。一般社団法人日本プロレスリング連盟の代表理事を務めております髙木三四郎と申します。私はプロレスという素晴らしい文化を次世代につなげ、日本だけでなく世界中の方々にその魅力を知っていただきたいという思いでこの連盟の活動に携わっています。プロレスは力強さや技術だけじゃなくて、人々に勇気を与えて絆を深める力を持ったスポーツ・エンターテインメントだと思っています。これを通じてプロレス界全体の発展、プロレスの持つ社会的価値の向上に向けた取り組みを全力で進めてまいります。本日は私たちのビジョンや活動内容についてお伝えし、皆様からのご理解とご支援を賜れますと幸いです。
 それでは早速ですが詳細をご説明させていただきます。まずは本連盟の名称と設立の目的についてです。本連盟の名称は『一般社団法人日本プロレスリング連盟』。英語ではユナイテッド・ジャパン・プロレスリング・アソシエーションといいます。設立の目的ですが、日本におけるプロレスリングの水準・認知度および社会的信用の向上並びにプロレスリング文化の普及を図ることにより、豊かなスポーツ・エンターテインメント文化の進行に寄与し、ひいては日本文化の反映および国際親善に貢献することを目的としております。
 法人化の経緯をご説明させていただきます。まず連盟設立のキッカケは、コロナ禍においてプロレス界全体として行政や民間の企業・団体と相対する際の窓口が無いという問題に直面しました。この経験から平時から団体間で横のコミュニケーションを取れる組織の重要性が認識されました。これを契機にプロレス団体の枠を超えた窓口になるべくプロレス界連盟を設立しました。法人化の目的ですが、ガバナンスの強化や運営の透明性向上を通じて業界全体の社会的信用力を高めるということがあります。法人化による銀行口座の開設や固有財産の保有という法律行為が可能となり、組織として強化しました。また、透明性のある運営体制を整えることでプロレス業界全体の健全な競争と発展を促進します。この法人化はプロレス文化の普及と業界全体のさらなる発展を目指す重要な一歩だと考えています。
 現在の参加団体には、正会員と賛助会員が含まれます。正会員を50音順に読み上げてまいります。ガンバレ☆プロレス、九州プロレス、新日本プロレス、スターダム、全日本プロレス、大日本プロレス、DDTプロレス、東京女子プロレス、DRAGON GATE、プロレスリングNOAHとなっております。賛助会員については今後新たに決定次第発表する予定です。
 続きまして、理事のご紹介に移ります。敬称略で説明させていただきます。代表理事は髙木三四郎(株式会社CyberFight)、業務執行理事は菅林直樹(新日本プロレスリング株式会社)、斎藤了(DRAGON GATE株式会社)、筑前りょう太(NPO法人九州プロレス)。理事ですが、福田剛紀(オールジャパン・プロレスリング株式会社)、岡本保朗(株式会社CyberFight)、武田有弘(株式会社CyberFight)、登坂栄児(有限会社四ッ葉工芸)、三島通義(株式会社ガンプロエンターテインメント)、木谷高明(株式会社ブシロード)、棚橋弘至(新日本プロレスリング株式会社)、岡田太郎(株式会社スターダム)、松本仁司(新日本プロレスリング株式会社)、長岡征斗(TMI総合法律事務所)。監事としまして、山田真哉(芸能文化税理士法人)となっております。
 次に会員資格についてご説明致します。
 ①入会時点においてプロレスリングに関する事業について継続的かつ継続的に活動している団体(アマチュア団体を除く)を主催または運営していること
 ②法人格を有すること
 ③所属契約(選手が正会員の運営または主催する団体に専属的かつ継続的に出場し、その対価として正会員から選手に対し固定の報酬を支払う契約であり、その契約期間が①年以上であるものをいう。ただし、雇用、業務委託などの契約形態は問わない)を書面または電磁的方法により締結している選手を1名以上擁すること
 ④直近の事業年度におけるプロレス事業による売上が5千万円以上であること
 ⑤第1号に掲げる団体の設立および活動開始より2年以上経過していること
 ⑥所属選手・スタッフの人権尊重はもとより、コンプライアンスを重視していること
 ⑦健全な団体間競争を行いながらも、他の会員との対話と調和を重視し、プロレス界全体の発展を目指すという当法人のビジョンを共有できること
 賛助会員につきましては、③および④は満たさなくても結構です。
 次に、理念とビジョンについてご説明致します。
 ①プロレスのイメージの向上。UJPWはより多くの人にプロレスを見ていただくことを目指します。痛そう・怖いといったイメージや「相手の技を受けるのはなぜ?」といった疑問から距離を置く人たちにもプロレスの面白さを伝えるとともに社会的価値の向上に努めます。
 ②プロレスによる社会貢献。災害時のチャリティ興行や地域活性化への協力などプロレスが行ってきた社会貢献をさらに推進し日本社会に寄与します。
 ③日本のプロレス文化を世界に発信。UJPWは日本のプロレスを世界に発信し続けます。日本文化と融合しつつ様々な形に発展し、今や海外にも多くのファンを持つ日本のプロレスを通じて国際交流にも尽力します。
 ④プロレス市場の拡大。プロレス元年と言われる1954年、力道山が敗戦後立ち上がる国民にとって大切な存在でした。70年後に法人化したUJPWはプロレス業界の拡大勢力を続け、10年後には現在の2倍の市場規模を目的としております。そしてプロレス100周年を迎えるまで国民の背中を押し続けます。
 スローガンですが『プロレスは常に日本の皆様の背中を押すものでありたい』。この思いを胸に活動を続けて参ります。当面の活動として官民連携の強化と、プロレス団体間での共通課題解決に取り組みます。
 ①官民連携強化のための取り組み。具体的には立法府および関連省庁と引き続き対話を行い、定期的に意見交換を行う想定です。
 ②プロレス団体間での共通課題の解決。安全面・医療面等に関する共通のガイドラインの策定や選手に対する各種研修の実施を想定しています。
 以上となります。日本プロレスリング連盟の活動内容をご紹介させていただきました。これからのプロレス界の発展のために皆様のご理解とご支援をどうぞ宜しくお願い致します」

 続いて、業務執行理事の3人が挨拶を行った。


菅林直樹
「新日本プロレスの菅林です。ここまで来るのに数年を要しました。数年を要しましたけども、諸先輩方が苦労に苦労に苦労を重ねてここまで続けてきてくれた日本のプロレス界を、次の世代にもっと良い形でバトンタッチできるような組織にしていきたいと思います。宜しくお願い致します」

斎藤了
「この度、日本プロレスリング連盟の業務執行理事を務めさせていただきます、DRAGON GATE株式会社の斎藤了でございます。プロレスはたくさんの根強いプロレスファンの皆様に支えられて70年という歴史を築いて参りました。ただ、その一方でプロレスに対してマイナスのイメージを多く持たれている方がいるのも現実です。その怖い・暴力的だといったプロレスに対するマイナスのイメージを払拭していくことがこのプロレスリング連盟の使命の1つだと思っています。今回この連盟に加盟していただいている各団体さんにはそれぞれの特色がありまして。で、個性のあるプロレスラーの方たちがたくさん所属しています。共通して言えることは、プロレスラーがリング上で見せる闘う姿は、ある意味非日常でないといけないということです。私は普段からそんな非日常をお客様に感じてもらい、刺激的で魅力のあるエンターテイメントを提供するには、日々の鍛錬に加え、普段の個々の責任ある行動も必要だということを選手・スタッフに伝えております。DRAGON GATEはまだまだ小さい団体ではございますが、そういったリング外での選手個人個人の責任ある行動、立ち振舞いが世間のプロレスに対するイメージアップ、そして信頼を得ることにもなり、団体としての価値をを挙げることが、プロレス業界全体の発展にもつながるのではないかと考えております。
 また、現在プロレス業界に関わる全ての方々、そしてこれからプロレスに夢を見てチャレンジしてくる若者に対して、長く安心してこの業界で働いていただけるような環境を整えていくことも大切な連盟の役割だと思っています。重責な業務執行理事の立場として、連盟の掲げる理念とビジョンの実現に向けてこれからの活動を真摯に務めていきたいと思います。これからの日本プロレスリング連盟、どうぞ宜しくお願い致します


筑前りょう太
「皆さんこんにちは。九州プロレスの筑前りょう太と申します。この度日本プロレスリング連盟業務執行理事という立場を仰せつかわせていただきました。なによりもまずは、こういった組織を創るために動いてくださった新日本プロレス様に感謝申し上げます。ありがとうございます。
 溢れる想いをまとめきれる自信がありませんでしたので、ちょっと文章にしておりますんので、それを読みながら進めさせていただきたいと思います。私は1地方の年商2億円に満たない設立16年になる小さなプロレス法人の代表者ですが、業界の一端を担いたいという申し出を聞いてくださり、入れていただけることになりました。これから少しお話させていただきますが、業界全体の未来を見据えるが故に、立場に似合わぬ生意気なことを言ってしまうかと思いますが、少しお時間を頂戴いたしますと幸いです。
 1954年、日本のプロレス界は幕を開け、昨年2024年でプロレスは70歳を迎えました。この70年にたどり着いた大きな要因は、プロレス×地上波テレビによる掛け算であり、『他団体には負けない』という団体間のライバル関係だったと思います。これにより、この日本においては“プロレス”というカタカナ4文字を聞けば多くの方がそのものをイメージ出来るような、一般的な文化・産業になっており、これは70年間のプロレスの歴史の何よりの功績だと思います。私は8歳のときにプロレスを見て魅了されて以降、今日に至るまでプロレス一色の人生を歩んできました。そしてここにおられる多くの方がも同様かと思います。プロレスによって友達が出来、プロレスによってたくさんの苦労や成功体験、素晴らしい時間を歩み、そして今こうしてプロレスを愛する皆さまとともに時間を過ごすことが出来ています。だからこそ、私自身がプロレスに魅せられた1981年よりも、そして、日本のプロレス界が産声を上げた1954年よりも、プロレスを大きなものにして次世代にお渡ししなければという使命感がございます。ここで次世代や未来という言葉を、私は100年後と設定します。1954年、日本でプロレスが誕生し、戦後復興から高度経済成長期に臨む日本国民の姿を後押ししました。そしてそれから100年後、2054年、どれだけ多くの方の背中を押せるプロレス界になれているか。これから30年、29年かけて、どれだけ次世代にプロレスの価値を最大化させてお渡しすることが出来るかが勝負だと思います。2054年、プロレスという1文化・産業が100年の時を刻むことが出来たならば、それは大きな実績であり、よりプロレスが日本文化の1つなのだという認識を広げることにつながると思われます。
 2018年、メキシコにおいてルチャ・リブレがメキシコシティの無形文化遺産に指定されました。ルチャ・リブレがメキシコの観光推進として、メキシコ合衆国の観光推進・インバウンド需要の拡大に貢献しています。アメリカから日本に渡ってきたレスリングが、日本の相撲文化と交わり誕生した、世界唯一の文化としてのプロレスは、将来の日本の貴重な観光資源の1つとなるポテンシャルを持っている。そう考えます。その100周年に向け、まずは本日80周年のときに現状の市場規模を倍にするというビジョンを1つ発表させていただきました。ここで言う“市場規模”というのは、プロレス団体の各団体の売上の合計値でございます。この数字を追うことが連盟の役割だと思います。そのためにまずやるべきことは、まず現状の把握です。各団体から経営情報開示についてのお考えを準備ヒアリングさせていただきながら進めていければと思います。ただ、プロレス界に於いては50年以上の独立系の歴史があり、ライバルとして共存してきた誇るべき歴史があります。そのライバルという関係が大前提ながらも、一部でパートナーとして活動していこうということがこの連盟になりますので、ライバルかつパートナーである、という観念を、時間はかかると思いますが業界全体にマインドセットしていければと思います。これまでプロレスラーが、そのプロフェッショナリズムをリング上から業界を発展してきてくれました、それに加え、これからマネジメント側がそのプロフェッショナリズムを高めてビジネスにフォーカスした業界にしていけるかが大事になると思います。80周年、100周年に向け、それを高めることが前面の役割だと思います。ここにおられる大手プロレス団体様はいち早く経営情報の開示や正確な来場者数の発表を始められたように、業界全体が数字と向き合うプロレス界、数字と闘うプロレス界になっていかなければならないと思います。しっかりと目標を掲げ、かつてのプロレス×地上波テレビ以上の掛け算を作り出し、プロレスを通して多くの方の背中を押していきたいと思います。本連盟は新日本プロレス様が支援および人材を投下し、各社の皆様にご賛同いただくことで法人化に至りましたが、持続的な活動を考えるならば、連盟が財務力を伴う第三者組織になっていく必要性を感じます。いわば、今回の連盟法人化はスタートアップであり、いかにこれからゼロイチを成し遂げるかという作業になると思います。
 九州プロレスからも連盟がよりよいスタートアップになるよう予算を組み、会費以外にも基金を拠出出来るようにしていきたいと考えています。連盟の運営は、これまでプロレス界が取り組んできたこととは別次元の作業であり、大変な困難が予想されます。が!プロレス100年を迎えたときに、誰もが誇れるプロレス界、誰もが憧れるプロレス界を目指し、新日本プロレス様、髙木代表、菅林様、斎藤様、理事の皆さまとともにビッシビシ頑張って参りますので、これからお見守りください。よろしくお願いします。ありがとうございましたッ!」

 続いて、壇上の席配置を変更して理事の面々が同席。各理事が挨拶を行った。

棚橋弘至(新日本プロレスリング株式会社)
「皆さん改めまして、新日本プロレス代表取締役社長、棚橋弘至です。僕も小さい頃にプロレスに出会って、プロレスにエネルギーをもらって人生を導かれた1人です。プロレス界から発するエネルギーの安定した供給、常にエネルギーがファンの皆様に届くようにというところでプロレス連盟の存在っていうのはホントに心強く思います。毎日どこかで誰かが闘っているということがファンの皆様の力になるんじゃないかと思います。そしてこの連盟が始まるということで、各団体に僕は挨拶……いや、ドームから始まったファイナル・カウントダウン、新日本の中だけで終わらせるのではなく、できればいろんな団体に上がって終わりたいなというのもありますので、今後の連盟の活動に期待してください」

木谷高明(株式会社ブシロード)
「まずは皆様のお力を以てですね、連盟が無事立ち上がったことを非常に嬉しく思います。思えば、私も今年の6月で65歳になります。プロレスを見始めたのが小学校から中学生のあたりですから、もう50年以上経ってるというふうに思います。すごく感慨深いです。私、中学生・高校生のときは、お隣にいらっしゃる棚橋さん……棚橋選手とは違い、棚橋社長とは違い、なぁ~んにも楽しいことが無い中学生・高校生時代だったんですよ。楽しいこといっぱいあったでしょう?(※棚橋が「いやいやいや……」と言葉に詰まる)まあそれは置いといて(笑)脱線しました。そんなときに、夢や希望、あとは広がりですね。プロレスは特に日本だけじゃなくてアメリカでも色々行われていたんで、世界に対する広がりを自分に対して与えてくれたのがプロレスでした。ですから、歴史上の偉人とか、または先輩経営者とか、色々含める中で『3人自分の人生に影響を与えた人を挙げなさい』と言ったら、間違いなく猪木さんの名前を僕は挙げると思います。そうやって諸先輩方が創ってこられたこのプロレスという文化。または競技。またはエンターテイメント。これをしっかりと次世代に盛り上げて残せるよう、少しでも力になれたらと思いまして、今ここにいます。皆さん、この素晴らしいプロレスをさらに盛り上げるよう引き続きご支援・ご指導のほど宜しくお願い致します」

岡本保朗(株式会社CyberFight)
「サイバーファイトの岡本でございます。よろしくお願いします。私のプロレスとの出会いというか、原体験は中々親にプロレスの週刊誌を買ってもらえなくて、少年野球の先輩が読み終わるのを待ってお古で毎週もらっていたという。それくらい好きだったんですけども、去年からプロレスのビジネスに携わらせていただくようになってすごく感じるのは、やはり1団体個社ではやりきれない、プロレスの発展に貢献しきれない部分もあると思います。そのあたりを是非連盟の各団体・会社の皆さんといろいろな情報共有とか議論しながら共通で出来ることというのはあると思いますので、この連盟を通じて業界の発展に貢献をしていければなというふうに思っております」

武田有弘(株式会社CyberFight)
「サイバーファイトの武田です。先ほど棚橋“選手”から『いろんな団体に引退までに出たい』という言葉があったんですが、こういう連盟が出来たので我々ももし、棚橋社長……じゃないや。棚橋選手の引退に協力出来れば協力したいなという気持ちと、今でももちろん夢のある業界なんですが、より夢あるジャンル・業界に出来るよう、アイディアを出していきたいなという思いです」

岡田太郎(株式会社スターダム)
「スターダムの岡田です。2つ、今日はお話させていただければと思います。まずは女子団体スターダムの代表としてこの理事に入れさせていただいたということで、女子プロレス団体、そしてそちらで活躍される選手の皆様がより長く、そしてどんどん新しい人が入ってくるという女子プロレス団体の方の貢献にも携われたらなと考えております。そしてもう1つは、この理事の中でも、錚々たるメンバー、諸先輩方、そして今まで歴史を紡いでくれたプロレス業界の先輩の方々の中でですね、今単純にこの中で一番若い30代ということで理事をさせていただくんですけども、僕ら以下の世代でも未来に向けてプロレスが末永く日本を代表する文化であり、胸を張って世界に届けられる一流のエンターテイメントであることを証明し続けるために粉骨砕身頑張っていきたいと思います」

福田剛紀(オールジャパン・プロレスリング株式会社)
「全日本プロレスの福田でございます。マット界の発展のために全日本プロレスにしか出来ない貢献の仕方もあるかと思いますので、これからもどんどんやっていきたいと思います。そしてこの連盟、どんどん活発に活動していけるように協力させていただきます」

登坂栄児(有限会社四ッ葉工芸)
「本日はお集まりいただきまして誠にありがとうございます。大日本プロレスという会社をやっております登坂栄児と申します。今日、記者会見にあたりまして、事務方の皆様には多大なる時間、そして準備の時間を取っていただきまして感謝申し上げます。また、協会設立、連盟設立に関してはブシロードさん、新日本プロレスさんに比重がかなり大きい中で準備をしていただいたと思います。この場を借りてお礼申し上げます。さらには代表理事を務めている髙木さんを始め、サイバーファイトの皆様方には今後も運営にあたって多大なる時間と人を割いていただくのではないかということを考えておりますので、私もインディペンデント団体の1人として、その中に入って粉骨、皆様のお力になれるよう努力していきたいというふうに思っております。
 今まではそういった比較的形式だったものに対しては、インディペンデントという立場から少し反対の立場、もしくはそれにカウンターのような立場で大会を運営したり試合をしたりということも多かったんです。けれども、そういった大日本プロレスの歴史を応援してくれたファンの皆様に背くことのない形で、この連盟の中でしっかりとインディペンデントを表現していけたらなというふうに思っております。皆様につきましては、大日本プロレスのリング上と、そして連盟での活躍をご期待いただければなというふうに思っております。
 最後になりますけども、連盟をやる中で日本に数十・数百あると言われておりますプロレス団体がある中で、出来る限り自分の立場としては反連盟という団体が無いよう、仮に“非連盟”というものがあったとしても、“反連盟”という団体が無いような活動をインディペンデントを中心に窓口となっていければなというふうに思いますので、どうか今後とも宜しくお願い致します」

三島通義(株式会社ガンプロエンターテイメント)
「ガンバレ☆プロレスを運営致します、ガンプロエンターテイメントの三島と申します。まずは日本プロレスリング連盟の法人化に際しまして、このメンバーに加えていただいていること、大変誇りに思っております。また法人化に向けましてご尽力を頂きました皆様方には心より感謝申し上げます。私どもガンバレ☆プロレスは今回連盟に参加した中では一番小さな団体でございます。しかしながらプロレス界、私どもと同じ規模、近い規模の団体がまだまだたくさんございます。そういった小さな団体の力もこれからの日本のプロレス界の発展には必要不可欠になるというふうに信じておりますので、私どもも微力ではございますが、頑張っていきたいと思っております。そして今回参加している団体の中では唯一男女共存の団体でございます。昨今こういった団体も増えてきております。なんらか、こういった部分の経験も力になればと思っておりますので、引き続き皆様よろしくお願い申し上げます」

松本仁司(新日本プロレスリング株式会社)
「私は理事と事務局を兼ねております。本当に立ち上げまで、昨年の1月でしたか。準備会議に皆さん集まってやりまして、その後も髙木代表理事をはじめ理事の皆様方のご尽力でここまで大きな横断的な、しかも正式な法人団体が出来たことを大変嬉しくプロレス界の一員として誇りに思っております。1年ちょっと前にテレビ朝日から新日本プロレスに飛び込みました。それまでも今も思うのですが、プロレスの会社だけでなく、それ以外の場所、テレビ局とかあるいは協賛社、スポンサーさん。どこを見てもこのプロレス業界というのは、プロレスが好きな人で回っている業界。これはず~っと変わらないです。僕はプロレスに25年関わっておりますが、まったく変わらないという現状を感じております。これをですね、なんとかイメージアップとか、透明化とか、ガバナンスを向上させるとか、諸々方策はあると思います。ライバルは他の……例えば、バスケットだとか、バレーボールだとか、もっと上を見てサッカーだとか野球だとか、あらゆるエンターテインメント業界を相手に負けないように闘っていけるような、“普通に社会で認められるプロレス業界”をしっかり作っていって、マイナスイメージを払拭して色んな会社が協力してくれるように、色んな方が皆さん『わぁ!プロレスだから喜んで協力しますよ!』という風に言ってくれるようなプロレス界を作っていくのが夢でございます。そこに向かって微力ながら頑張っていきたいと思います」

長岡征斗(TMI総合法律事務所 ※代読)
「弁護士の長岡と申します。本日皆様にお目にかかることを大変楽しみにしておりましたが、急な体調不良で出席が叶わなくなったこと、心よりお詫び申し上げます。本日まで髙木代表理事をはじめ理事の皆様、そして事務局の皆様には、お忙しいところ、ときには休日返上で喧々諤々の議論を交わしていただき、ようやくこの場を迎えることができました。改めて感謝申し上げるとともに、その重みを忘れずに法人の運営に尽力したいと思います。少しだけ私事を述べさせていただきます。私は弁護士になるよりずっと以前からプロレスファンで、10代のころ私がテレビで棚橋さんの試合を見ていると、父が猪木さんの話をしだし、祖父が力道山の話をしだす。そんなことがよくありました。当時は鬱陶しく感じることもありましたが、2人とも鬼籍に入った今ではふと懐かしく思い出すことがあります。先ほど『プロレスはいつの時代も皆様の背中を押すものでありたい』というスローガンがあったと思いますが、連盟としてはこの先、私たちの子供や孫の世代まで、いつか私が祖父や父と交わした会話のようにプロレスが世代を超えて皆様を勇気づけるものとして発展する一助となれば幸いです」


山田真哉(芸能文化税理士法人)
「はじめまして。公認会計士をしております山田真哉と申します。これまでは毎週『週刊プロレス』を楽しみにし、毎日スポーツ紙のプロレス欄を楽しみにしていたファンではございますが、これからは連盟の監事として仕事をしてまいりたいと思っております。特に連盟自体に問題が起きたときに、連盟にお金のトラブルとか本当に絶対起きると、これまでの皆様の苦労が無に帰しますので、そこは監事としてしっかり仕事をさせて頂きたいと思っております」

 その後、各団体の選手たちが登壇し連盟についての思いを語った。


海野翔太(新日本)
「新日本プロレス、“ROUGH NECK”海野翔太です。今回日本プロレス連盟が法人化されました。いままで『ALL TOGETHER』だったり、連盟の興行を行ってきましたが、もっと積極的に連盟を盛り上げるために、プロレスを広げるために、興行を行っていきたいと思います。また、日本全国をプロレスを通して明るくしていきたいですし、震災があった場合、その土地に行き、プロレスの力で復興のお手伝いや興行を行ったり、その土地の皆様に活力を与えられるようにプロレスを通して皆様にお届けしていきたいと思います。これから日本プロレス連盟を盛り上げていきますので是非注目してください」

清宮海斗(NOAH)
「プロレスリングNOAHの清宮海斗です。プロレスそのものを広げていくためには、選手・団体の努力はもちろんですし、それと並行して連盟がプロレスというジャンルを上げていく仕組み作りをして欲しいと思っています。選手はより高い意識を持って『どうすればプロレスが広まっていくのか』を考えながら鮮明に、それを明確にしていきたいと思っています」

クリス・ブルックス(DDT)
「皆さんこんにちは、DDTのクリス・ブルックスです。今回日本プロレスリング連盟のスタートに関わることが出来てとても嬉しいです。プロレスはボーダーが無いので、たくさんの人をつなぐパワーがあります。この素晴らしいブームとスポーツで成長させたいです。一緒に新しい時代作りましょう」

山下実優(東京女子プロレス)
「東京女子プロレスの山下実優です。この度日本プロレスリング連盟が法人化ということで、連盟が掲げる理念とビジョンについて、もちろんすべてのことに期待し、志すことは同じですが、私はその中でも『日本のプロレスを世界に発信する』ということに強く共鳴しました。というのも、私が最近よく海外遠征に行かせていただくんですが、その中で世界各国で日本のプロレス文化、そして技術が高く評価されているなと多く感じることがありました。これはひとえに歴代の選手の方々が積み重ねてこられた日本のプロレスの強さと信頼だと思っております。このことは、私も1人のレスラーとして、非常に誇りに思っております。これからも日本と世界のつながりを大切にして、さらに発展していくことに期待しております」

風城ハル(東京女子プロレス)
「東京女子プロレスの風城ハルです。私は今16歳で未成年なのですが、両親の理解があって東京女子プロレスに入団し、団体にも色々なサポートをしてもらっています。私は東京女子プロレスに入団して、もっとプロレスが好きになりました。こんな素晴らしいプロレスを、もっと世界中の子どもたちに知って欲しいと思っています。そのために、まず多くの人にプロレスを知ってもらい、世間のプロレスに対するイメージが変わって欲しいなと思っています。そして、プロレスがもっと多くの子どもたちの憧れの職業になって欲しいです。安全面、医療面、コンプライアンスなどが整っていれば、親御さんがより安心して子どもたちを預けられる業界になると思っていますし、その点も日本プロレスリング連盟に期待しているところです」

舞華(スターダム)
「スターダムの舞華です。今回のスローガンにもある通り、自分の団体はもちろんのこと、ときには他の団体の皆さんと手を取り合いながら、日本全体をもっともっと明るく元気にしていこうと思いますので、よろしくお願いします!」

HANAKO(スターダム)
「スターダムのHANAKOです。私はデビューして2年目になるのですが、若手の内から業界の一員であり、そして業界の未来を担う存在だということを自覚し、日本のプロレス、そして女子プロレスが最高だということをプロレスを通じて世界に発信していきたいと思います」

芦野祥太郎(全日本)
「全日本プロレスの芦野祥太郎です。日本プロレスリング連盟法人化ということで、今いるすべてのプロレスラーのために、というのはもちろんなのですが、ファンのため、こちらのためになるということを切に願っております。全日本プロレスとしては全力でそこに力を注いでいきたいと思っておりますので、宜しくお願い致します」

YAMATO(DRAGON GATE)
「DRAGON GATEプロレスのYAMATOです。この日本プロレスリング連盟の法人化という歴史的舞台に立ち会えることをすごく光栄に思います。このプロレスの社会的地位の向上というのは、長年この業界が抱えてきた1つの問題だと思いますので、DRAGON GATEもその1点、全力でその部分においては、向かわせていただきます」

神谷英慶(大日本)
「大日本プロレスの神谷英慶です。プロレス連盟が法人化したということで、より僕たちが安心してプロレス界の未来に希望を見出せる環境になったと思います。それによって僕たちがプロレスで皆さんに興奮や感動をもっともっと届けていければいいなと思っております。プロレス連盟、GO!GO GOだぜ!」

大家健(ガンバレ☆プロレス)
「ガンバレ☆プロレス代表の大家健でございます。日本プロレスリング連盟法人化、本当にすばらしいと思いますねぇッ!みんなで一丸となってェッ!プロレスをもっともっとォッ!もっともっと盛り上げていきましょオッ!よろしくお願いしますッッ!!」

まなせゆうな(ガンバレ☆プロレス)
「ガンバレ☆プロレスのまなせゆうなです。私はプロレスに出会ってとても心が豊かになりました。なのでこの気持ちをもっとたくさんの人と共有したいなと思っていたので、こうしてリング以外でもプロレスラーの皆さんとお会いして意見交換できたりですとか、そういう風になれたのがとてもステキなことだなって思ってます。日本のプロレスを愛するみんなでたくさんの人にプロレスで元気を届けたいです!」

真壁刀義(新日本)
「新日本プロレス、真壁刀義です。今回こうやって連盟を組むことによって、僕が1番思ったのは、震災のところで復興の試合をやったんですけど、そのときの、なんでしょうね。僕ね?僕は戦後すぐに生まれてるわけではないのでわからないですけども、力道山先生であったりとかね、猪木さんだったり馬場さんだったりとか、あの人たちが戦後の日本を勇気を与えて立ち上がる力、それを与えたっていうのは間違いないと思うんですよね。プロレスに熱狂した、そういう僕らのおじいちゃんであったりとか、親父であったりお袋であったりとか、ばあちゃんだったりとか、ひいばあちゃんだったり、ひいじいちゃんちゃんだったり。そういう人たちの話を聞くと『やっぱりプロレスって力もらえるんだな』って僕は思ったんですよね。僕ら自身、プロレスラーですけれども、そのプロレスラーの力、ホントに底辺から立ち上がる勇気っていうんですか?それを僕たちがリングで闘うことによって、見てる観客の方たちに力を与えるということは出来るってのは確信しましたので。だったら、なおさらみんなで連盟組んで頑張っていこうじゃないかっていうのは、僕の考えでもあります。ですので、この連盟を組んだことによって新しいものが生まれると思うんですよね。今後のこと、多分色んなことを考えてるマスコミの方もいれば、レスラーももちろんそうです。観客の方もそうだと思いますし。それがまた新しいステップアップとして作られれば面白いなと思ってるんで。今後のこの連盟を見ててください。すごいものになりますね」

――棚橋選手、日本プロレスリング連盟の理事として、今の日本のプロレス業界に足りないもの・強化していきたいもの・課題などはなんだと思うか
棚橋「各団体で全力で頑張れているんで足りないものっていうのはあまり感じないんですけども、やはり次の世代を担っていくようなスター選手っていうのは各団体いると思うんで、そういう選手が旬のときになにか協力して出来たらってことは1つ連盟の役目であっていいのかなと思いますね」

――髙木代表理事、安全面・医療面に対する共通ガイドラインは今後重要になると思う。ボクシング界では1957年にコミッションが選手のファイトマネーから健康保険見舞金というかたちで積み立てている。選手の安全を守るための保障についての具体案はあるか
髙木「これは本当にプロレスに携わる方々皆さんが思っていることだと思います。もちろん安全面ですとか、保障面ですとか、そういった部分ですね。やっぱりこれから具体的にそういったことを1つ1つ解決していかなくてはいけないなと思っておりますし、ましてや各団体ともにそういうガイドラインがそれぞれ違うと思いますので、そういった部分に色々と気をつけながら各団体ととも連携を取ってやっていきたいというふうに思ってます。安全面等とかに関しては、例えば色々あると思うんですけども、ドクターだったり、そういった準備だったり、選手のメンテナンスとか、そういうところも連盟のところでご紹介出来たりとか、そういうところを依頼出来るところが増えればいいのかなと思っておりますので、そういった横の連携を強化していこうとは思ってます」

――髙木代表理事、先ほど海野選手から「興行をしていきたい」といった発言があった。この法人は『ALL TOGETHER』のような大会を今後も主催していく法人なのか、それともあくまでシステム作りをしていく法人なのか
髙木「もちろん、今後の可能性自体は否定はしないんですけども、そもそも連盟自体が非営利団体ではあるので、合同興行自体が目的ではないということは改めて強調しておきたいというところではあります。あくまでプロレス界全体の発展のために横のつながりが重要であるので、興行して利益を得るということが目的ではないということですね。例えば記念大会としての興行を行うということはあり得ると思うんですけども、現時点では予定はございません」

――先ほど登坂さんから『反連盟が出ないようインディペンデントでつないでいく』といった発言があった。ここに名前を連ねていない団体とは、今後連携してやっていくが正会員にしないのか、それとも正会員を増やしていくのか、方針としてはどちらか
髙木「もちろん特段ですね、一部の団体を積極的に排除したいという意図はもちろんございませんし、会員資格を満たしていて、なおかつ理念を同じく出来る団体様から申し込みがあれば、既存団体のコンセンサスを得た上で参加を認めていきたいとは思っています。ただ、やはり今回日本には今大小合わせて100以上の団体が存在しますので、そのすべてにこちらから声をかけるということがちょっと出来ませんでしたので、その点だけご了承いただければと思っております」

――会員資格に『直近の事業年度に5000万円の売上があること』というルールがあるが、なぜ5000万円に設定したのか。また、任期が2年あるが2年目に5000万円を下回った場合には会員資格が剥奪されるのか
髙木「ここに関しては、あくまでも基準ということではありますので。本当継続的にプロレス事業を行っているという意味で、最低限のラインとさせていただきました。これを下回った場合っていうところに関しましては、今後の話としてそこはちょっと考えていきたいなと思っておりますので。現状ではそこを下回ったからといって加入から外すというようなこととかは考えておりません」

――棚橋理事、既に立ち上がっているアジア太平洋プロレスリング連盟との連携は考えているか
棚橋「目的が被るところがあれば協力体制は取っていくと思うんですけど、まだなにも決まっておりません」

――筑前理事、先程「財務的な力を持った第三者組織」という発言があったが、具体的なビジネススキームやライセンスビジネスといった考えはあるか
筑前「現状としてはまだ無いというところです。まずもってやっぱり……すいません、ちょっと長くならないようにします。やはりこれだけの各団体さんが集うという機会自体が無かったので、これから実際にこの会見を機にまた集う機会を増やしてそういったものを作り上げていくっていう、今日はそのキッカケかなという風に思っております」

――髙木代表理事、「数年かかった」というが一般的にそんな何年もかかるのかなと思う。設立で大変だったところ、そして法人化によって各団体にどういうビジネスメリットがあるのか
髙木「まずは設立に向けて何年かかってきたということなんですけども、かなり前から話は進めていたんですが、本当にコロナ禍にですね、割と興行自体が無観客であったりとか、観客動員の半数しか席を作れないとかっていうような問題が色々ありまして。それでコロナが明けたタイミングで色々と協議を重ねて設立出来たという風になっております。なのでタイミングとしては、このタイミングだったのかなという風に思ってます。そのプロレス界全体としての、行政とか民間の企業・団体で相談する窓口が無いっていう問題に直面したのが一番大きかったですね。だから平時に団体間で横の連携が取れる重要性というのを認識したというところが大きかったです。この連盟が出来ることによって、各団体ともにメリットが生まれるという部分に関しては、ホントこれからの課題だという風に認識しております。今現状では、まずそのプロレスの市場規模というのがどのくらいあるのかということを、現状を把握するというのが多分一番大事だと思っております。それを把握した上で『こういったところを伸ばせばいいんじゃないか』とか『こういうところに注力したほうがいい』という風なところを協議を重ねていって、よりよく加盟団体が運営していけるような体制作りを目指しております」

――木谷さん、先日木谷さんから残念な発言がありSNS等で問題視されている。法人化の目的として「ガバナンス強化」が、会員資格では「コンプライアンス重視」「スタッフ・選手の人権尊重」が挙げられているが、今後こうした発言が幹部内から出た場合にUJPWとしてなにかしらの対応・処分を検討することはあるか
松本「すみません、事務局からまず回答します。今コンプライアンスを重視するというところに関しては当然連盟で基準等を作って、そういった発言もそうですけれど、SNSの発言の仕方、あるいは受け取ってのリアクションの仕方。もちろん普段のお行儀の悪さを直すとか色んなことがございます。そういった方向に向けて統一したコンプライアンス基準を設けて各連盟の団体に伝えた上で、特にレスラーの皆さんにセミナー的な感じでこのプロレス界全体をキレイにしていくと。世の中から良く認められる団体にしていくということが目的であり、やることですので。なにか処分とかそういったことをやる団体では、現状ではないと思っています。それは各会社・各団体で検討いただければと思います」

――会員資格というものが存在する以上、資格に反することがあった場合にどうするのかと聞いている
松本「これから、まさにそういったところも決めていかないといけないのかもしれませんが、現状では団体さん全体としてどういう風な取り組みでやるのかというところ。1個1個の案件がどうということはあまり議題にすることはないんじゃないかと思いますが、なにかあった場合には、の方向のプロレスリング連盟の中で、また新たにそういったことが無いように、そういった防止策とか、ガバナンスの強化とか、そういったことをレスラー、あるいは団体の皆さんに広めていくという啓蒙作業は必要だと思っております」

――「統一したコンプライアンス基準」というものは策定されているのか
松本「これからです」

――その基準が出来た場合はもちろんファンやマスコミに公表されるのか
松本「決定ではありませんけれども、それはこれから。もちろん理事会等は定期的に開きますし、それからホームページもちょっといつとはお約束できませんけども、近々に立ち上げます。そういったところで必要なことは必要に応じて公表していくという風に考えています」


(※次の質問を募ろうとするのを木谷氏が遮って)
木谷「あぁ、ごめんなさい。私にもあったようなんで。まずはご迷惑をお掛けしたことは非常に申し訳ないと思います。ただ1つだけ言わせてください。プロレスのいいところは、おおらかなところです。おおらかなところを自ら殺すようなことは絶対にしちゃダメです。……と、僕は思ってます。まっ、これ以上語るとまた問題になるのでこれ以上言いませんけど。オープンに開かれて、なんでもアリ、おおらかなところがプロレスの1番いいところなんですよ。それがどんどんどんどん今狭められている。私のところにも、まあ来るは来ましたけど、既存のウチの他の音楽とか、ゲームとか、アニメのファンからまったく来なかったですよ?プロレスファンだけです。プロレスファンがおおらかさが段々無くなってってんです。そのことが業界を狭くしてってんですよ。他の分野から見ると『入りづらい業界だなあ』だと思われるんですよ。『絡みづらっ!』っていうやつですよ。ちょっと絡んだだけでこんなに来ちゃうのかと。まっ、そういう業界になっていってもいいんだったら僕ははそれでもいいとは思う。ただ僕はそれは1番の良さを無くすことになるというふうに思ってます」

――医療面・安全面の話が代表的だが、加盟団体の中で団体の規模、興行数など様々な違いがある。統一した基準を作っても付いてこられない団体があるのでは?
髙木「理想だけを言えば、本当はこういった連盟の方から何かしらそういう資金を援助するとか、捻出したりとかっていうことも将来的には多分考えなきゃいけないと思っているんですけども、まずは連盟をどういう風に運営していくのかとか、どういう風に運営資金をやっていくのかというところに関してはこれから協議が必要かなと思います。思いとしては、そういった部分で加盟している団体の選手、が安心して取り組めるような環境づくりをやっていきたいと思っています」

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