『日本発のコンテンツ等に女子プロレスは該当しない』とVIPOに拒絶されたテキサス初の日本の女子プロレス興行が超満員札止めの大成功!『超党派 格闘技振興議員連盟』萩生田光一会長も「日本の産業競争力にとっても非常に重要」

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 アメリカ・テキサスで行われた初めての“日本の女子プロレス団体”興行が大成功を収めた。

 テキサスは3000万人以上が住む面積・人口ともに全米2位を誇る州。テキサスでプロレスと言えば“テキサス・ブロンコ”テリー・ファンクが日本では有名であり、メキシコと面している事からルチャ・リブレの文化もある。
 今まで日本人選手がテキサス大会に出場することはあったが、日本の女子プロレス団体がそのままパッケージごと興行を行うことは今までなかった。

 今回その初めてに挑戦したのは、サイバーエージェントグループの東京女子プロレス。
 現地の日本人が代表を務めるサブカル系企業『TOKYO STORY』とも協業し、様々な宣伝を行った結果3興行全てが超満員札止めの完売となった。
 東京女子プロレスは元SKE48の荒井優希や、アップアップガールズ(プロレス)のメンバーなども所属しており、オープニングでは選手によるアイドルライブも行われる。
 さらに海外では絶大な人気を誇る“THE CUTEST IN THE WORLD”伊藤麻希、173cmの長身でモデルも務める上福ゆき、大食い女優の上原わかな、中学3年生でデビューした現17歳のJKレスラー風城ハルなど、多種多少なキャラクターは海外ウケする要素の一つとなっていた。


 全6~7試合の中では、日本ではお馴染みだが今テキサスで人気の一つとなっている『ガシャポン』を回して武器を取り出し戦う場面も。これには現地バンダイナムコグループ社員も興奮し、女子プロレスを初めて誘致協力したTOKYO STORY清水陽一郎代表も「ガシャポンは本当に奥が深い・・・」と感嘆。
 テキサスでは誰もが知っている『バッキーズ(Buc-ee's)』のビーバーキャラクターであるバッキーに選手が扮して戦う場面もあり、これには入場時から大きな歓声が起きた。

 終わってみれば大成功だが、決して順風満帆だったわけではない。
 文部科学省や経済産業省などの予算により運営されている『日本発のコンテンツ等の海外展開を促進し、「日本ブームの創出」を通じた「関連産業の海外展開の拡大」及び「訪日外国人等の促進」につなげることを目的とした取組を支援する』補助金J-LOX+の協力を得ようとしたところ、『対象コンテンツに女子プロレスは該当しない』と拒絶された。
 女子プロレス団体は日本を中心とした文化となっており、イヨ・スカイなどの実績や、別の案件では文部科学省の認定をプロレスが受けていた実績を追加して再申請するも、『対象コンテンツに女子プロレスは該当しない』と同様の回答に。
 これについて『超党派 格闘技振興議員連盟』会長である自民党の萩生田光一議員は、基本的には「個別事業の申請の可否について当方がお答えする立場にない」としながらも、「女子プロレスも含めた日本の格闘技やスポーツが海外展開されていくことは、日本の産業競争力にとっても非常に重要。コンテンツ政策のみならず、どのような政策でこうした取組をサポートできるかは行政側ともしっかり議論をしてまいりたい」と、今後のサポートを約束。
 2023年に設立されたプロレス団体による組織『日本プロレスリング連盟』の代表は東京女子プロレスも所属するサイバーファイト社副社長の髙木三四郎でもあり、世界展開に向けて国とプロレス団体の連携が密になっていきそうだ。

 昨今の円安により交通費や宿泊費を含めると一人当たり40万円近くかかる計算であり、そんな中選手スタッフもあわせると20人ほどが渡米。現地スタッフや会場費もかかる状況だが、配信なども含め1回目のチャレンジとしては赤字は回避した様子。
 今後この成功をステップとして、日本のプロレスによる世界展開が加速することを期待したい。

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