「お前らも変態カップルになってこい」クレイジーラバーズの塚本拓海が若き挑戦者たちに熱いエール!
17日、東京都・王子BASEMENT MON☆STARにてTTTプロレスリング『CONVICTION SPECIAL』が開催。【神橋】神崎ユウキ&橋之介が【クレイジーラバーズ】竹田誠志&塚本拓海のタッグ王座へ挑戦が決まった。
TTTプロレスリングは、故・ターザン後藤さんが掲げた“インディー統一”の遺志を受け継ぐガッツ石島が旗揚げした団体。90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦しており、令和最新型の“平成”を創り上げている。
今年12月28日には後楽園ホールへ初進出が決まっているなど勢い付いているTTTだが、勢いが付いてしまったことでインディー界の猛者が集結することに。至宝たるインディー統一シングル王座は藤田ミノルに、インディー統一タッグ王座は【クレイジーラバーズ】竹田誠志&塚本拓海に奪われてしまっている。
そんな中、気を吐いているのはTTTの若手である【神橋(しんきょう)】神崎ユウキ&橋之介のタッグ。
神崎はかつて全日本プロレスの練習生として研鑽を積み、デビュー戦の日取りまで決定していた。しかし、急性硬膜下血腫で倒れてデビューが流れ、その後に退団。俳優に転向しMAKAIでプロレスと再び出会った上でプロレスラーとして復帰を果たした。
橋之介はプロレス界の名脇役として名を馳せた故・ウォーリー山口さんの実子。父の後ろ盾を使うこと無くデビュー時から一貫してフリーとして活動し、泥水をすすり続けてきた孤高のハイフライヤーだ。
2人ともプロレスラーとしてのスタートは輝かしいものとは言えなかったが、ともにTTTに入団して“インディー統一”という下剋上の野心を胸にいだいたことで覚醒。地べたからプロレス界のトップを目指す志を持つようになった。
この日、神橋は塚本拓海&SAGATとタッグマッチで対戦。外敵からのタッグ王座奪還に燃える2人にとって、塚本と対峙するこの試合は絶対に落とせない勝負だった。
試合は神橋の2人がスピードと手数で勝っていくが、塚本&SAGATはパワーファイターらしくどっしりと受け止めて強烈な一撃で跳ね返していくという展開が続く。特に塚本は神橋の2人の覚悟を試すかのように苛烈な攻撃を見せ、肉体的にも精神的にも強く追い込んでいく。
神崎が捕まる展開となるも、橋之介が空中殺法を駆使して救出。鼓舞を受けた神崎も発奮し、SAGATの一瞬の隙を突いて電光石火(※変形首固め)で3カウントを奪った。
退場していく塚本を呼び止めた神崎は、12月28日の後楽園ホール大会でインディー統一タッグ王座への挑戦を懇願。
神崎が「みんなも『早いよ』とか『勝てないでしょ』と思ってるかもしれないけど、俺は本気で獲りに行きたい!TTTをもっと広めたい。色んな人に知ってほしい。後楽園ホールっていう舞台があるんだったら、そこで俺と橋之介で貴方がたの強いタッグチームに勝って、この団体の未来を僕は見せていきたい!だから、僕らに挑戦させてください!」と真摯な言葉とともに橋之介と一緒に頭を下げると場内からは大歓声が起きる。
これを受けた塚本は、「すんごく気持ち伝わるねえ、キミ。神橋っていうのはタッグチームの名前なの?いい名前じゃない。俺らはクレイジーラバーズって言うんだけど、クレイジーラバーズの意味知ってる?」と問いかける。
神崎「狂い咲き……?」と答えると、塚本は「あぁ、惜しいなあ。“変態カップル”なんだよ。俺ら究極に変態だからさ。もっともっとお前らも変態カップルになってこい。ただ挑戦はしっかり受ける。橋之介、お前も熱いもんを持ってるよ。どんどんやってこう。挑戦受けるから。よろしく」と語ってクールに去っていった。
挫折と苦労ばかりであった若き2人がプロレス界の強豪タッグを制してトップに立つことが出来るのか。12月28日の後楽園ホール大会に注目したい。