【試合詳細】9・3 TTT新木場大会 佐山駿介vs瀧澤晃頼 【CCWカナディアンヘビー級】ガッツ石島vsCHANGO マスクドミステリー&翔太vs阿部史典&薄井鉄央 新納刃&バナナ千賀vs政岡純&木下亨平
『SCRAMBLE 7』
日程:2020年9月3日(木)
開始:19:00
会場:東京都・新木場1stRING
観衆:100人(札止め)
▼「新木場闘会始」 30分1本勝負
○忍(666)
9分40秒 ミサイルキック→片エビ固め
●鬼塚一聖(OWE)
▼「FMWレジェンド対決!」 30分1本勝負
○黒田哲広(フリー)
8分39秒 サムソンクラッチ
●戸井克成(フリー)
▼「SURVIVAL TAG WAR」 45分1本勝負
マスクドミステリー/○翔太(ガン☆プロ)
9分49秒 片エビ固め
阿部史典(BASARA)/●薄井鉄央(BASARA)
▼「CCW認定カナディアンヘビー級選手権試合」 60分1本勝負
【王者/真GUTS軍】○ガッツ石島
9分6秒 フェイスバスター→片エビ固め
【挑戦者】●CHANGO(フリー)
※第10代王者が2度目の防衛に成功
▼「インディージュニア世代闘争」 60分1本勝負
新納刃(MAKAI)/○バナナ千賀(フリー)
15分37秒 カンクーントルネード→エビ固め
[REAL HIPSTAR]政岡純(紫焔)/●木下亨平(ダブ)
▼「スペシャルシングルマッチ」(60分1本勝負)
[真GUTS軍]○佐山駿介
16分38秒 バズソーキック→エビ固め
●瀧澤晃頼(フリー)
佐山が瀧澤との元ASUKA PROJECT対決を制して初白星!ガッツがCCW王座を防衛も拳銃を持った秀旺に襲撃され激怒!黒田vs戸井の元FMW対決は大熱戦!
第1試合
ロックアップで組み合い、忍が押し込むと鬼塚がリストを取っていき、忍が足を刈ってグラウンドに引き倒して首を固めていくが、鬼塚はヘッドシザースで抜け出して両者一旦距離を取る。
忍は突貫してくる鬼塚をアームドラッグでいなしていくが、鬼塚はランニングバックエルボーで忍をなぎ倒し、コーナーに押し込んで串刺しショルダータックルを連打。さらにボディスラムを狙っていくが、耐えた忍が逆にボディスラムで叩きつけ、ロープに振ってからのバックエルボーでお返し。
さらにフェイスロック、グラウンドでのスリーパーホールド、スタンド状態でのネックロックと頭部にダメージを蓄積させ、首投げから顔面へのスライディングキック。さらに強烈な逆水平チョップで攻め立て、鬼塚が痛みにヒザを付いても無理矢理引き起こしてその胸板にさらに逆水平を打ち込んでいく。
忍は鬼塚をコーナーに振って突っ込んでいくが、鬼塚はカウンターのスピアーを叩き込み、逆にコーナーに押し付けて串刺しスピアー。続けてノーザンライトスープレックスホールドで叩きつけ、さらにブレーンバスターの体勢も忍が逆に垂直落下式ブレーンバスターで突き刺し、逆片エビ固め。鬼塚がロープに逃れようとするとリング中央に引き戻してSTFで絞り上げるが、鬼塚はなんとかロープへ。
忍は必殺のセックスボンバーを宣言してロープに飛ぶが、鬼塚は両腕でこれをガードしてからのスクールボーイ。忍がキックアウトすると気迫の袈裟斬りチョップ連打で粘りを見せ、ドロップキックで吹き飛ばす。鬼塚は雄叫びを上げてロープに飛ぶが、忍がカウンターのセックスボンバーをクリーンヒット。鬼塚はギリギリでこれを返すものの、続けて放たれた忍のミサイルキックを被弾すると肩を上げられず3カウントを聞いた。
忍は鬼塚の健闘を讃えて握手を交わしながら助け起こし、鬼塚の手を掲げ上げた。
第2試合
TTTの名物となりつつあるFMWレジェンド対決。リッキー・フジ、南条隼人に続き、今日の黒田の相手は戸井克成。
両者は試合前に握手代わりにしっかりと拳を合わせ、ゴングが鳴るとロックアップでの押し込み合い、リストロックとハンマーロックの応酬から一旦クリーンブレイク。
両者ロープに飛んでショルダータックルでぶつかり合い、これを制してなぎ倒した戸井が足を取りながらのフェイスロック、串刺しラリアットからの顔面へのニードロップと攻め立てていくが、黒田もチョップで反撃し、戸井が怯むとすかさず低空ドロップキックでヒザを撃ち抜く。
ヒザへ不意の一撃を食らった戸井が転げ回ると、黒田は“伝統芸能”と呼ばれるようになった鉄柱を使った哲っちゃん足殺し。黒田が戸井をリングに戻して顔面を踏みつけていくが、戸井は体勢を入れ替えると黒田の股間を蹴り上げて一気に形勢逆転。
戸井は黒田の足をリバース・インディアンズ・デスロックに固めると、腰を振ったり黒田の動きを真似ながらご機嫌に踊ってから倒れ込んで足殺しの反撃。さらに黒田の顔面に下段突き、顔面へのフットスタンプ、ショルダークローと痛めつけ、黒田が抵抗すると再び股間を蹴り上げてからコーナーへと担ぎ上げる。
戸井は雪崩式ブレーンバスターを狙うが、黒田はこれも”伝統芸能“と呼ばれる哲っちゃんカッターで切り返し、必殺のレフトハンドラリアットを狙って足を踏み鳴らす。戸井は突っ込んでくる黒田の動きをソバットで止めると、フットスタンプ連打からコーナーへ上がっていく。黒田は力強いロープワークで戸井のバランスを崩して場外に突き落とすと、場外DDTで追撃。戸井も鉄柱攻撃や観客席のイスを持ち出すなど場外で殴り合っていき、場外カウント19で両者リングイン。
リングに戻った両者は正面からチョップで打ち合って行くが、黒田はサミングで怯ませてラリアットを放つ。これをかわした戸井がバックを取ると黒田はサムソンクラッチを狙うが、これを先読みした戸井がヒップドロップで押しつぶしてそのままフォール。黒田がこれを返すと戸井はサンセットフリップを連打し、黒田を引き起こして3度目の股間蹴りも、黒田がすかさず組み付いてサムソンクラッチでカウント3。
第3試合
ガッツワールド時代にガッツ、ミステリーとともに所属選手として戦った翔太がTTTに初参戦。
翔太と薄井でゴングが鳴ると、ロックアップからヘッドロックの取り合い、その後のショルダータックル合戦は翔太が打ち勝つも、薄井はヒップトスからのドロップキックで反撃。薄井はリストロックも、翔太は薄井の足を刈って自軍コーナーまで引きずっていきミステリーにタッチ。
ミステリーと翔太はダブルのレッグスプレッドを見舞い、ミステリーがネックロックも薄井は自軍コーナーまで引っ張り込んで阿部にタッチ。
阿部はロックアップを仕掛けるミステリーの腕を取って脇固めを狙うが、ミステリーもこらえてグラウンドでフロントネックロック。そのまま自軍コーナーまで持っていって翔太にタッチ。
阿部と翔太はアームドラッグの応酬で張り合い、これを競り勝った翔太がキーロック。阿部はこれをヘッドシザースで切り返し、下からカニバサミを狙う翔太の頭をペチペチと叩いていく。翔太が阿部をコーナーに押し込んでチョップを放とうとするが、阿部が翔太の打撃の予備動作の段階でビンタを見舞って妨害。翔太が怯むと薄井にタッチ。
薄井は翔太にグラウンドでスリーパーホールドを仕掛けるが、これを抜け出した翔太がボーアンドアローバックブリーカー。薄井が体勢を反転させて押しつぶすと翔太はキックアウトしてミステリーにタッチ。
ミステリーは薄井とのグラウンドレスリング戦を制してヘッドロックに捕らえると翔太にタッチ。
翔太は高速ブレーンバスターを見舞い、そのままスリーアミーゴスを狙うが、薄井が振り払ってエルボー連打で自軍コーナーまで押し込み阿部にタッチ。
阿部は翔太にドロップキックを見舞い、おおきく振りかぶって伊良部パンチを放とうとするが、その寸前に翔太がサミング。倒れ込んだ阿部の顔面を踏みつけた上で自軍コーナーにアイリッシュウィップで叩きつけ、ミステリーにタッチ。
ミステリーはトップロープ越しのローリングセントーンからショルダークロー。阿部はこれを振り払って回転浄土宗を叩き込んでロープに飛ぶが、ミステリーがカウンターのパワースラム。ミステリーはラリアットを狙い、阿部がこれをかわして伊良部パンチのモーションに入るとカウンターのクロスチョップで封殺。しかし阿部は倒れ込む前に延髄斬りで一矢報いて薄井にタッチ。
薄井がミサイルキックでミステリーをコーナーまで吹き飛ばし、そのままミステリーが翔太にタッチ。
薄井は突っ込んでくる翔太をドロップキックで迎え撃ち、コーナーに振って突撃していくが、翔太はガットショットで動きを止めてスイングDDT。さらにコードブレイカーで追撃するとミステリーが飛び込んできてサイドバスターでコーナー下にセットすると翔太がフロッグスプラッシュ。これを阿部がカットすると翔太は阿部を場外に放り捨てるが、阿部は何度放り捨てられてもアイル・ビー・バックでリング内に戻ってくるため、業を煮やした翔太がドロップキックで阿部を復帰できないように場外へ吹き飛ばす。
その隙に薄井は翔太に組み付いて首固め、逆さ押さえ込みと丸め込んでいき、翔太がキックアウトすると阿部が飛び込んできてアゴ先への伊良部パンチでアシスト。薄井はブリッジの美しいノーザンライトスープレックスホールド、ランニングエルボーと得意技を続けて片エビ固めに入るが、これを待ち受けていた翔太が下から組み付いて逆に片エビ固めで切り返し、あっという間のカウント3。
薄井の勝利を確信していた阿部が薄井の手を挙げて勝ち名乗りを上げるが、これを見た翔太が阿部&薄井に見せつけるようにレフリーから勝ち名乗りを受け、ニヤニヤと笑いながら阿部を挑発。翔太と阿部は場外で殴り合って因縁を深めた。
第4試合
ガッツの持つCCWカナディアンヘビー級王座に曲者・CHANGOが挑戦する一戦。CHANGOはガッツのリングイン前に奇襲すると見せかけてロープを上げてガッツの入場を促し、さらに奇襲のフリも、結局はクリーンに握手を交わしてからゴング。
クリーンに試合が始まるかと思いきや、ゴングとともにCHANGOは場外にエスケープし、リングの下からリング設営に使う金具を持ち出して振りかぶる。レフリーが慌ててこれを没収するものの、レフリーが凶器に気を取られている間にCHANGOがガッツへ毒霧を噴射し、トラースキックからの首固め。これを返されるとトラースキック、延髄斬りと畳み掛けて速攻を狙う。これを返されるとCHANGOはロープに飛ぶが、ガッツはパワースラムでカウンター。
奇襲に失敗したCHANGOは場外に逃れようとするが、ガッツはこれを許さずリングに引っ張り込み、ヘッドバッド連打でお仕置き。CHANGOはフラフラとコーナーにすがりつき、その間にこっそりとコーナーマットのヒモを緩める。
ガッツはボディスラムからのギロチンドロップ、WARスペシャルと攻め立てるが、CHANGOは背後に倒れ込んでこれを切り返すと、すかさず究極飛龍裸絞。ガッツはこれを振り払ってWARスペシャルからの冬木スペシャルで痛めつけ、串刺しラリアットからフェイスバスターを狙うが、CHANGOはこれを背面着地し、突っ込んでくるガッツをトップロープ越しのフランケンシュタイナーで場外に放り捨て、トペ・コンヒーロで追撃。コーナーに上がると、追いすがってくるガッツを雪崩式ローリングネックブリーカーで叩きつけ、改めてコーナーに上ってダイビングセントーンを投下。さらにシザースキックからガッツをロープに押し付けて後頭部へのランニングニー。
さらにCHANGOはロープに飛ぶが、ガッツはヘッドバッドで反撃し強引にフェイスバスターの体勢に入るが、CHANGOはこれを暴れて脱出するとスプレー缶を持ち出してガッツの顔面に噴射。しかしガッツがCHANGOの右手ごとスプレー缶の噴射口を握り込んでこれを防御すると、ナックルで缶ごと吹き飛ばす。さらにラリアット、ゴーストバスター、フェイスバスターと大技ラッシュで畳み掛けてカウント3。ガッツが2度目の防衛に成功した。
ガッツはCHANGOの健闘を讃えて引き起こそうとするが、CHANGOが挑発的な態度を取るとガッツがナックルでお仕置き。CHANGOは最後までCHANGOらしく自分を貫いた。
<試合後コメント>
ガッツ石島
――無事防衛を果たしました
「とりあえず、今日はCHANGOから防衛したんでね。俺は常にシングルマッチで戦うときはこのベルトかけるってことでね、とりあえずもう防衛戦の相手が何人かいて。Twitter上で名乗りを上げてて、リッキー・フジ、政宗というね、強豪が名乗りを上げてるんで、どんどんそういう選手から防衛していって。逆に他団体の若手選手でもどんどん名乗りを上げてほしいですね。どこでも行くんで。このベルトね。今日のCHANGO戦はね、CHANGOとはかれこれずっと組んでて、そこでシングルマッチを3回くらいやったかな。CHANGOとは充実した試合ができるんで。お互い色が違う中でやる試合っていうのがあったんで、それがいい意味で出たなって。お互いに色がハッキリ出た防衛戦が出来たね。防衛戦でもメインイベントにこだわらず、価値を上げていきますんで。引き続き、このベルトに挑戦したい人は是非名乗りを上げてください。キャリアとか全然関係ないんで、やりたいやつは俺のベルトに挑戦してこい!」
藤原秀旺の襲来
第4試合を終えると大会は休憩時間に入り、タイトルマッチを終えたガッツも売店へ。
しかしそこへ突如タクシーで会場まで乗り付けた藤原秀旺が拳銃を持って現れ、売店のガッツを襲撃。
秀旺は拳銃のグリップエンドでガッツを殴りつけ、倒れ込んだガッツに銃口を向けて勝利宣言。さらに騒ぎを聞きつけて集まってきた観衆に向けて声明文の書かれたビラをばら撒き、石川会長には声明文に銃弾も入った封筒を押し付けてから待たせていたタクシーに乗って颯爽と逃亡した。
<襲撃後コメント>
ガッツ石島
「いやぁ……なんなんすか?あ?なんか乱入してきた。追放っつったでしょ。料理研究家になるんでしょ?料理研究家にはウチのリングは関係ないから。今日見てもらったらわかるようにさ、ウチのリングは若い選手、イキのいい選手、そしてベテランのいい選手が集まってインディーのオールスター戦やってるわけだから、あんな意識の低い奴いらないけど。なんか、声明があるんですか?(記者から秀旺の声明文を受け取る)……なになに?『藤原秀旺は、7月4日付にて料理研究家に専念するためにプロレスを無期限休業と発表させていただきました。しかしコロナ禍に於いて料理研究家としての仕事がまったくないのが現状です。このことにより、料理研究家代表としてプロレスに電撃復帰することを決意致しました』……知らねえよ、そんなん。まあ、アレでしょ?要はTTTのリングに上がりたいってことでしょ?これ、渡鳥連合の3人で来んの?受けて立つよ。あんなお客さんの前でさ、せっかくCCWのベルトを防衛していい気分になってるのにさ、そこに勝手に入ってきたんだからさ、それでお前、俺もお客さんの前で殴られてるわけだから、こんなんで終わってらんねぇからさ。一発で終わらすよ。とりあえず、10月10日、藤原秀旺をリングに上げるから。それで1回で終わらすから。3人で来るんだったら、3vs3でやってやるからな。来いっつーんだよ。枠空けて待っててやるからよ。カード組んでやるから。10月10日、新木場で一発で終わらせてやるから、覚悟しとけよ」
<唯一神公式声明>
「拝啓 初秋の候、貴社ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、私し藤原秀旺は本年7月4日(土)付にて料理研究家に専念するためプロレスを無期限休業と発表させていただきました。しかしながらコロナにおいて料理研究家としての仕事が全くないのが現状です。
このことにより料理研究家・代表としてプロレスに電撃復帰することを決意いたしました。
TTTや真GUTS軍などといったいわゆる底辺のインディーとは違いブランド力が非常に強いユニット「渡島連合」として藤原秀旺、塚本拓海、木村太輔の三人揃い踏みで10月10(土)TTT新木場大会に強行参戦いたします。
なお、マッチメイクや扱いが悪いようであれば、マスコミも取り上げられないようなコンプライアンスに反する陰湿ながらせをします。その辺にも十分配慮し、客も「渡島連合」を応援するように!
最後になりましたが 10月大会当日は売上不振で大赤字のマスクを大々的に販売するので来場者は必ず買うように。敬具」
第5試合
刃&千賀のベテランタッグに“REAL HIPSTAR”政岡&木下が挑むインディー界のジュニア世代闘争とも呼べる一戦。
木下が握手を求めると、千賀が「今、握手は不味いだろ」と感染症予防に配慮し、木下も「そっすね!ソーシャルディスタンス!」と笑顔で手を引っ込めてある意味クリーンな立ち上がり。
刃と木下でゴングが鳴ると、リストの取り合いからグラウンドでの足の取り合い、刃のヘッドシザースを木下がヘッドスプリングで脱出し、クリーンブレイクから両者タッチ。
千賀が政岡をショルダータックルでなぎ倒すと、政岡は即座に跳ね起きて余裕をアピール。さらに突っ込んでくる千賀の攻撃をかわしてロープに走り、飛びついてフランケンシュタイナー。
木下に代わると、政岡が千賀を走らせて木下がソバット、政岡の回転エビ固めに木下が低空ドロップキックを合わせるコンビネーションを発揮。木下は千賀の顔面を踏みつけてアピールも、千賀は木下をサミングで怯ませて刃にタッチ。
刃は木下にステップキックから後頭部への踵落とし。さらに顔面へのニードロップからのフェイスロックと顔面に攻撃を集中させてから千賀にタッチ。
千賀は自らの首を指差して木下にエルボーを打つよう挑発し、木下の連打を受け止めながら大外刈りのように足を絡めてから突き飛ばす。さらにマウントを取り、髪を掴みながらゴンゴンと木下の後頭部を何度もマットに打ち付け、刃にタッチ。
刃と千賀はダブルのバックエルボーで木下を倒すと、刃のその場飛びムーンサルト・プレス+千賀のフィストドロップを合わせる合体攻撃。さらに刃が首相撲で捕らえて何度も左右の膝を入れてからロープに走るが、木下はドロップキックでカウンターして政岡にタッチ。
政岡はコーナートップからのダイビングクロスボディ、ロープを使ったスタナーからトップロープを飛び越えて振り子式のセントーン。さらに刃のガードやフェイントを全て読み切って立て続けにトラースキックを叩き込んでいき、Ambitionsを狙って腕を絡めていくが、刃が振り払ってロープへプッシュし、跳ね返ってきた政岡を風車式バックブリーカー。千賀にタッチ。
千賀はコーナートップからダブルアックスハンドルを投下も、政岡はこれをナックルで撃ち落とし、木下にタッチ。
木下は千賀に延髄斬りからフィッシャーマンズスープレックスホールド。続けてジャーマン・スープレックスを狙うが、千賀がこれを脱出し場外への出し合いを制して場外の木下へプランチャ。千賀が立ち上がると政岡がエプロンを駆けてトラースキックも、刃がランニングブートで政岡を蹴落とし、ケブラーダで追撃。
千賀と刃は木下を2人でロープに振るが、木下は刃にドロップキック。仰向けに受け身をとった木下へ千賀が即座にエルボードロップを叩き込んでロープに飛ぶが、木下は追走してスライディングしながら千賀の足を引き、政岡とともにダブルのドロップキック。さらに木下のバッククラッカーに政岡のダイビングフットスタンプを合わせる合体技から木下がジャーマン・スープレックスでの決着を狙うが、刃がミサイルキックで飛んできて豪快なカット。政岡がRKOで刃を排除するものの、千賀が木下へスクールボーイで転がしてからのトラースキックを見舞い、エルボー、張り手と攻め立て、木下の放ったトラースキックもキャッチ。そこへ刃が木下にハイキックを叩き込み、2人で木下をブレーンバスターで叩きつけると千賀は前転してからの延髄斬り。さらにフランケンシュタイナーから木下の丸め込み連発を耐え、前転からの延髄斬り。最後はスカイツイスタープレスを投下して3カウント。
第6試合
元ASUKA PROJECTの先輩・後輩の同門対決。両者両手でしっかりと握手を交わしてからゴング。
ロックアップでの押し合いから、互いが歩んできた道を確かめ合うかのようなじっくりとした腕の取り合い、佐山が足を刈ってマウント掌底から腕十字を狙えば瀧澤もヘッドシザースで切り返し、佐山とヘッドシザースのポジションを奪い合う。
一旦離れてからエルボーで打ち合っていき、これをソバットで制した佐山が巻き投げから腕を離さずチキンウイングアームロック。瀧澤がなんとかロープに捕まると、佐山はその腕をローキックで蹴り飛ばし、さらにヒジへのエルボースタンプ連打、ヒジへのオーバーヘッドキック、腕取りフライング・メイヤーからのサッカーボールキックを見舞ってからのチキンウイングアームロックと腕への集中攻撃を展開。
これをなんとかブレイクした瀧澤は、追撃を狙う佐山をチンクラッシャーで怯ませ、佐山のハイキックをかわして佐山の足をロープに引っ掛ける形のスクールボーイから側頭部への低空ドロップキック。そのまま場外戦となり、場外でのエルボー合戦を制した佐山がサッカーボールキックから瀧澤をリングに放り込むが、瀧澤はエプロンとサードロープを使った619で佐山の不意を突き、そのままエプロンから飛びついて場外フランケンシュタイナー。
コンクリートの床に頭部を痛打した佐山に対し、瀧澤はリング内でフェイスロック、スワンダイブ式のダイビングクロスチョップで顔面を撃ち抜くなどの集中攻撃をかけてコーナーへ上がっていく。佐山は地対空延髄斬りから雪崩式ブレーンバスターで切り返してロープに飛ぶ。これをアームドラッグでいなした瀧澤がバイシクルキックを放つが、佐山は回避して顔面へ強烈な右ストレート。さらにハイキックを叩き込んでブレーンバスターの体勢も、これを着地した瀧澤がRKO。さらに高度のあるドロップキックで佐山の顔面を打ち抜いて佐山の腕を取って引き起こすが、佐山が腕を取り返してキドクラッチ。
これをキックアウトした瀧澤の頭部へバズソーキックを2連発叩き込み、佐山が先輩・瀧澤から3カウント。佐山はTTT旗揚げから初勝利を掴んだ。
佐山「やっと、やっと!このTTTのリングで勝つことが出来たぞーッ!瀧澤さん。瀧澤さんとは前の団体からの仲で、自分がプロレス界に入ったのは先でしたけど、でも、先にデビューしたのは瀧澤さんでしたね。それがメチャメチャ悔しくて、自分が学校の色んな問題があって途中で練習生1回離れちゃいましたけど、その間、瀧澤さんがデビューして活躍してて、メチャメチャ悔しかったです。でも、今日、マグレかもしれないけど、ちゃんと瀧澤さんから3カウント取って、なんか少し報われたような気がします。けど、けどけど、もっともっと瀧澤さんとはやり合いたいですね。組んでみたいとも思いますけど、まずは次、10月、瀧澤さんの自主興行で再戦が決まってるんで、またバチバチやり合いましょう!今日はありがとうございました!」
(佐山と瀧澤がしっかりと握手を交わす)
佐山「皆さん、こんなコロナが酷いなか、本当にご来場ありがとうございます。次、10月大会も決まっているんで、プロレスで皆さんを元気にしていくつもりなんで、また新木場に顔出しに来てください!今日はありがとうございました!」
<試合後コメント>
佐山駿介&瀧澤晃頼
――元ASUKA PROJECTの同門対決でしたが、試合を終えていかがですか
瀧澤「いやぁ、想像以上ですね。3年ぶり?」
佐山「1年ぶりくらいじゃないですか?」
瀧澤「今日は、なんで負けたんスかね。僕は」
佐山「なんでですかねえ」
瀧澤「やっぱ負けるのは悔しいですね、後輩に。まあでも、それくらい彼は彼の成長をして、僕は僕でフリーで成長してるので。また次、どこかでシングルやりたいですね。お互いのために。僕がリベンジを返すとかじゃなくて、お互いの成長を確かめるためにも。こんだけ殴り合える相手っていうのは正直僕もフリーなんで佐山しかいないので、お互いの成長を確かめるためにまた定期的にシングルをやりたいですね」
佐山「是非。やりたいですね、自分も。このTTTのリングでの初勝利が、自分の元いた団体の先輩。それがなんかメチャクチャ嬉しいですね」
瀧澤「けど、その分悔しいよ。ホントに」
佐山「今日は全然自分の思うような動きができなかったんで、またこのTTTのリングでもいいですけど、またどこかのリングで瀧澤さんとのシングル、僕もやりたいですね」
瀧澤「やらなきゃいけないカードだと思うよ」
佐山「そうですね。ハイ」
瀧澤「お互いの成長を確かめるために絶対やったほうがいいと思う。この2人は、ASUKA PROJECT以上の、カナダとかアメリカでの見えないところでの縁がすごく多いので。今でもこうやって試合できるのはプロレスのいいところですね。またすぐに彼とは自主興行で殴り合うので」
佐山「そうですね」
瀧澤「そのときまでに僕も成長するし、なんたって、スパーキーは強いからね」
佐山「でもASUKA PROJECTの大事な先輩たちがいるんで、やってやりますよ。負けません」
瀧澤「また近い内に殴り合いましょう」
佐山「お願いします!」
瀧澤「個々の対決じゃなくて、背負っているものと言うか、周りのもの全部ひっくるめての勝負です」
佐山「そうですね。またやりあいましょう」
(佐山と瀧澤は握手を交わし、瀧澤が先に退席)
――今日はメインイベントでのシングルマッチ、赤コーナーに立っての試合でした
佐山「なんかいつも青コーナーからの入場なんで、そこも慣れないところがあったんですけど、赤コーナーに慣れないからこそ今日ちょっと勝つきっかけになったのかなと思いますね」
――この勝負を終えて、団体のメインイベントでシングルで戦う選手になったことについての思いは
佐山「まだTORUさんが肩の怪我で戻っていないので、だからその間は自分たちがリングを守るって言ったからには、自分もメインに上がり続けて他の選手との試合を続けて、こうしてメインをしっかり勝って締められるようにもっと頑張っていきたいと思います」
――TORU選手が欠場しているこの期間は、佐山選手にとってチャンスだと思っている?
佐山「そうですね。逆にチャンスだと思っています。逆に言えばピンチかもしれないですけど、自分からしたら逆に美味しいですね。メインを逆にTORUさんから奪っちゃうくらいの気持ちで臨まないとダメなんで、『TTTの佐山がいるぞ』と他の人にも見てもらえるように、これからも頑張っていきます」