正義の心に目覚めた地上げ屋が核廃棄物(?)を不法投棄する詐欺組織の撲滅を宣言!
4日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリング『CREATION 9』が開催。血みどろの内紛を起こしていた酒井組が正義の極道として覚醒した。
TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、故・ターザン後藤さんに薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が2020年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体。
90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦している他、都内の商店会と協力してプロレスでの町おこしに協力。老若男女にプロレスの楽しさを伝える草の根運動を展開している。
ベテラン勢による牧歌的なプロレスが展開されることも多い平和なTTTだったが、そのバックにある豊富な資金に目をつけた悪の軍団【渡鳥連合】が襲来。勝手に“チケット販売権”なる事実上の興行権を主張し始め、会場前で堂々とダフ屋行為を行ったり、わざわざ岩手県花巻市から輸送してきたゴミを不法投棄したりと数々の嫌がらせを続けてきた。
しかし、不動産も合わせて数十億に及ぶとも言われる大富豪・TTTの石川会長の個人資産に目をつけたのは渡鳥連合だけではない。今年8月からは明らかにカタギでは無い雰囲気をまとった酒井博生組長が率いる【酒井組】がTTTの地上げに乗り出し、金と暴力に物を言わせて興行権を取得してダフ屋界に参入したことから渡鳥連合とのシマを巡った抗争が勃発。
酒井組長は出所不明の闇の資金でバラモンシュウ&バラモンケイ、大家健、伊東優作といった様々なジャンルの狂人たちを鉄砲玉として差し向け、本格的にTTTを乗っ取るべく始動。
前回大会では酒井組長が大家をパートナーに【渡鳥連合】の藤原秀旺&塚本拓海が持つインディー統一タッグ王座に挑んだが、金で雇われただけで実情を知らなかった正義漢の大家が酒井のダフ屋行為を強く否定し仲違い。タッグは空中分解して試合にも敗れてしまったため、酒井組長は「指の1本でも詰めんかい」と大家に責任を追及。闇社会の掟によって両者のシングル戦が決定した。
この日の大会開始前、大家はダフ屋行為&不法投棄を取り締まるべく開場前で単身張り込み。酒井のダフ屋行為を取り締まっている間に秀旺がひたちなか市の指定ゴミ袋に入った放射能マーク付の廃棄物を不法投棄し始めたため、大家はぶったまげて腰を抜かす。
酒井と大家の因縁戦は、プロレスの試合というより男と男の殴り合いといった様相を呈す。
酒井の奇襲から試合は始まり、観客席になだれ込みながらのエルボー合戦。リング上では一方的に酒井がサッカーボールキック連打などでいたぶり、必殺のニールキックも叩き込む。
根性だけでキックアウトした大家は酒井のさらなる蹴撃の雨あられを耐え抜き、「更生しろォッ!ダフ屋なんかやめろよォッ!目ェ覚ませよォッ!お前がやってるのは違法行為だッ!」と熱い説教をぶつけながら炎のスピアーを突き刺し、最後は獅子落とし(=ハリケーン・ドライバー)で突き刺して3カウントを奪った。
試合後、マイクを取った大家は「オイ!酒井ィッ!立派に出来んじゃねーか!なあ?!ちょっと意地張ってよ、ツッパってよ、なあ!風貌が怖いからってさあ!でもなァッ!48歳のお前によぉ、俺は熱いものを感じたア!それはルーキーとしての熱いものを感じた!ダフ屋行為なんてやめてくれ!ダフ屋行為なんてやめてくれ!頼むッ!……頼むッッ!!」と酒井の更生を願って土下座。これは酒井の心にもこれは響いたようで、権利書を手に取ってビリビリと破り捨てる。
大家は酒井が更生したことで感動にむせび泣きながら「酒井ィッ!それでこそ男だッ!悪いのは誰だ?!酒井じゃねーだろ?!藤原秀旺だよォッ!酒井!お前はお前で頑張れ!俺は!お前を悪くした元凶!藤原秀旺をォ!絶対に倒しますッ!藤原秀旺は詐欺師です!私は詐欺師を撲滅したいと思っております!なので酒井組は正義の組です!正義の組・酒井組がァ!詐欺師・ペテン師・藤原秀旺をォッ!絶対倒しますッ!」と、核廃棄物(?)を不法投棄するダフ屋集団の撲滅を宣言した。