コロナ禍で弱った商店街をプロレスで元気に!9ヶ月ぶりの末広通り商店会プロレスは老若男女も外国人観光客も集まる大盛況!

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 10日、東京都・新宿三丁目末広通りプロレス広場にて、『初夏の商店会プロレス』が開催された。

 商店会プロレスとは、末広通り商店会会長の石川国由氏が音頭を取って行っている商店街活性イベントの一環であり、公道にリングを立てて行われるオールスタンディング形式のプロレス大会。
 商店会プロレスは令和の世に1990年代のインディープロレスの魂を語り継いでいる現TTTプロレスリング代表のガッツ石島がプロデュースしており、昔プロレスを見ていた人にも馴染み深い黒田哲広らベテラン勢の出場、お笑い芸人によるライブなどを交え、初めてプロレスを見る人を含む老若男女が幅広く楽しめる大会を展開している。

 コロナ禍に見舞われて一時は開催が途絶えていたものの、昨年より復活。
 3年ぶりの復活となった昨年9月~10月には、末広通り商店会、たかの台地区商店会(小平市)、東久留米駅前商店会(東久留米市)の都内3箇所の商店会を周遊して各街を活性化させる『闘強商店会プロレス』を開催するなどさらに勢力を拡大している。

 この日は、昨年9月以来約9ヶ月ぶりにホームとも呼べる末広通り商店会に凱旋。
 もはや“地元のお祭り”と呼べるほどに定着しているこのイベントには朝から多くの観衆が集まり、街のど真ん中に立ったリングを見て通行人も足を止めて眺めたり、子どもたちが初めてリングを触って大はしゃぎしたり、ようやく戻ってきた外国人観光客が物珍しそうに写真を撮ったりと、イベント開始前から平和な光景が広がっていた。

 イベントは森高千里さんのなりきりアイドル・盛りたかった千里さんのライブから始まり、[スパーキー]瀧澤晃頼&SAGATが朝からビッグマックを決めて勝利したり、[Speed of Sounds]ツトム・オースギ&バナナ千賀が相撲勝負とプロレス勝負でぽっちゃり美女たちに敗北したり、藤原秀旺が自転車で政岡純を轢殺したりとイベントならではのお祭りマッチが続き、盛り上がりを見た通行人が観戦に立ち寄って“超満員”の様相に。


 メインイベントでは、[“最高”ミステリー]マスクドミステリー&黒田哲広vs[れいわ鬼神組]ガッツ石島&橋之介と、インディー界でもホットなメンツが集うタッグマッチが実施。
 黒田が“伝統芸能”と呼ばれるまでに昇華させた哲っちゃん足殺しが炸裂すると、解説のミスター雁之助から「彼はこのネタで30年飯食ってますからね」と名解説が飛び、最後はミステリーが必殺のチョークスラムを決めて橋之介から勝利を奪った。

 大会エンディングには石川会長がリングに上がり、今年中にあと3回ほど商店会プロレス開催するプランを明かすと観衆は大歓声。今年も都内を幅広く周る『闘強商店会プロレス』の開催が期待されており、商店会はプロレスでさらに活性化していくことになりそうだ。


 大会を終えたTTT認定インディー統一無差別級王者のミステリーは、「今日集まってくれたお客さんたちの活気と笑顔がこの街に伝播していって、街全体が盛り上がってくれたら良いと思います!去年秋に3商店会を回ってやりましたけど、今年も回ってね、各地を元気にしていきたいと思ってます!皆さんご期待ください!そして、チャンピオンとしてまたこの末広通りに帰ってきます!よろしくお願いします!」と語り、商店会をプロレスで盛り上げていく覚悟を高めた。

 商店会プロレスのようなオープンな場で行われる無料のプロレス大会は、プロレスの裾野を広げていくことにつながる。大きな団体のビッグマッチだけではなく、こうした草の根運動もプロレスの発展には必要不可欠だ。
 会場には初めてプロレスを見るという子供も数多く訪れており、この出会いが将来のプロレス界の風景を変えることも有り得る。プロレスがお茶の間で放映され、老若男女皆がプロレスを愛していた時代をまた築き上げるためにも、こうした小さな試みにも注目していきたい。

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