プロレス教室子供の部出身の木下亨平がCCW王座を獲得!「ちっちゃい子から大人まで、皆の心を躍らせるプロレスを見せたい」
13日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリングが『ATTACK3』を開催し、ダブプロレスの木下亨平がCCWカナディアンヘビー級王座を戴冠した。
TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、ターザン後藤に薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が昨年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体。旗揚げ直後から新型コロナウイルス流行による大会自粛という苦難に見舞われるも、昨年7月に再開してからはほぼ全ての大会が札止めとなっており、根強いファンの支持を得ながら勢力を拡大して今年6月13日には初の新宿FACE進出を決定。
現在、TTTには最高峰の王座としてCCWカナディアンヘビー級王座のベルトが存在する。同王座はかつて存在した新東京プロレスに縁を持ち、新日本プロレスやWWFで活躍したバッドニュース・アレン、現在はCMLLで活躍する奥村茂雄(現:OKUMURA)も戴冠歴のある由緒ある王座。
今年1月にTTTのエース・佐山駿介が王座戴冠を果たすものの、2月大会でダブプロレスの木下亨平が佐山から直接ピンフォールを奪いCCW王座へ挑戦を表明。今大会のメインイベントでは24歳の佐山が23歳の木下の挑戦を受けて立つというインディープロレス界の未来を占う一戦が行われた。
PANCRASE道場出身の佐山は鋭いキックと的確な関節技で攻め立てていき、木下は身軽さを生かしてドロップキックを軸にペースを変えながら必殺技のジャーマン・スープレックス・ホールドに向けて首への一点集中攻撃を展開。
中盤に佐山のクロスフェイスに苦しめられた木下は、終盤に同じクロスフェイスでやり返す負けん気の強さを見せ、佐山の急角度バックドロップからのバズソーキックという必勝パターンを食らっても雄叫びを上げながら根性でキックアウト。勝負を焦る佐山が放ったハイキックをかわし、ジャーマン・スープレックス・ホールド2連発で勝利を掴んだ。
初のシングル王座戴冠を果たして歓喜する木下の元へ、負傷欠場中のガッツ石島が現れ復帰&CCW王座への挑戦を表明。
約120kgの体重を誇るガッツに対し、木下の体重は約70kg。50kgも差のあるガッツに対し、「今の自分はすごい勢いに乗ってます。どんな敵であろうと、なんだかやれる気がします!この僕がガッツさんをジャーマンで投げて、ここにいる全員あっと言わせますんで、来月をお楽しみに!」とガッツの挑戦を認めた上で速くも王者としての貫禄を見せた。
ダブプロレスとは“プロレスと音楽の融合”をテーマに広島や大阪を中心として活動している団体であり、ライブハウス等でクラブミュージックが鳴り響く中で観衆がオールスタンディングで試合を観戦する“ダブスタイル”という独自の世界観を確立。
創設者であるグンソは葛西純とのタッグ“unchain”でデスマッチ界に名を馳せ、レイパロマはメキシコで修行して身に着けた確かなテクニックとセクシーなファイトスタイルで熱狂的なファンを獲得。さらに元DRAGON GATEの"brother"YASSHI、谷嵜なおき、近野剣心らも所属しており、現在NOAHで活躍するYO-HEY、HAYATAを輩出するなど団体としての実力も折り紙付き。
木下は、幼少期より大阪プロレスが開催していたプロレス教室に通ってプロレスを学び、ダブプロレス入団後は個性豊かな先輩たちに揉まれ正統派からコミカルまであらゆるスタイルに対応する選手に成長。確かな技術と気迫溢れるファイトが持ち味であり、小柄な体格と持ち前の人当たりのよい性格から “弟キャラ”としての人気を確立している。
オファーも引っ張りだこで全国を飛び回る木下は「僕はちっちゃい頃にプロレスラーを見て『カッコいいな』って思ってプロレスラーになったんですよ。今は、ちっちゃい子どもたちに見てもらえる機会っていうのが少なくなってるのかなと思います。来月のTTTまでに大阪、東京、広島、神戸の試合が決まっているので、『こんな若手がベルト巻いてるんや』って、ちっちゃい子から、プロレスを昔から見ていた大人まで、みなの心を躍らせるプロレスをしたいと思います!」と子どもたちにプロレスの魅力を伝えていく夢を語った。