「諏訪魔が残ってくれたおかげで今の全日本プロレスがある」20周年を迎えた諏訪魔の記念試合に石川修司がサプライズ登場!11年前の“大量離脱”に穏やかなコメント

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 22日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『旗揚げ記念シリーズ2024』が開催。諏訪魔の20周年記念試合に盟友・石川修司が駆け付けた。

 諏訪魔はアマチュアレスリングの猛者として大学から社会人までオリンピックを目指していたが、アテネオリンピックで自身の階級で出場枠が無くなったこともあり馳浩のスカウトによって27歳でプロレス入りした遅咲きの選手。
 2004年に全日本プロレスに入団してからは全日本愛を貫き、武藤敬司をはじめとした選手たちが大量離脱した際にも真っ先に残留を表明。諏訪魔いわく“焼け野原”となってしまった全日本プロレスを守り続けてきた。

 ここ数年の全日本プロレスでは若い力の躍進が目覚ましく、20代の選手たちを中心に王座戦線が展開されつつある。諏訪魔もまだまだ第一線で活躍しつつも、最近は鈴木秀樹とのタッグを起点としたユニット【バカの時代】でコミカルな試合を展開することが多い。デビューから20年が経ち、荒くれ者であった諏訪魔はジャイアント馬場さんらも務めてきた全日本の“明るく楽しい”を担うベテランになりつつある。

 この日は諏訪魔の20周年記念試合として、諏訪魔&Xvs鈴木秀樹&近藤修司のタッグマッチが実施されることに。諏訪魔のXは直前まで未定のままであり、最悪1人で闘うことになるということで諏訪魔は頭を抱えていた。

 諏訪魔の入場後、突如会場に聞き覚えのある入場曲が鳴り響き場内は大熱狂。石川修司が姿を見せ、【暴走大巨人】の復活を悟ったファンからはこの日一番の大歓声が沸き起こった。
 石川は昨年から起きた全日本内部の大改革に異を唱え、これを主導する福田剛紀社長への不信感を顕にした言葉をメディアに向けて積極的に発信しつつ今年1月末に全日本を退団。この不穏な退団経緯から石川がもう全日本に上がることは無いと思われていたため、ファンにとっては最高のサプライズとなった。


 試合序盤はシリアスなレスリングが展開されていったが、諏訪魔&石川が「投げるぞオイッ!」と一緒に叫びながらラストライドを狙ってショルダースルーで切り返されるという懐かしい流れから、久々の境川(※交互にロープへの串刺しラリアットを放つ)も飛び出す。
 しかし、サンドイッチ式ラリアットの誤爆から光留が「諏訪魔に恨みのある奴!全員上がってこい!」と号令をかけると続々と選手たちが上がってきて諏訪魔にラリアット。場外戦で諏訪魔にイス攻撃を浴びていた本日デビューの長尾一大心まで参加していた。
 最後は石川もラリアットを叩き込み、近藤のキングコング・ラリアット、秀樹のダブルアーム・スープレックスと畳み掛けて大の字となった諏訪魔が3カウントを聞いた。

 試合後には諏訪魔の20周年記念セレモニーが実施。和田京平レフェリー、渕正信がリングに上がる。
 ともに試合を行った3人から記念品が贈呈され、京平レフェリーが「諏訪魔選手がデビューした時自分がレフェリーやって、三冠戦とかね、さっき話してたんだけど。また今日20周年ということで。20周年なんてまだまだ。ねぇ?渕くんと俺で100年だよ。まあ、あと何十年とやってもらうためにも今日この花束差し上げますんでね」とスピーチ。
 渕も「彼のこの20年は、まあ苦労の連続です。こうやって笑ってますけどね、近くにいてほんとに、大変だったな。まあよくね、私も50年、こうやっているからまだまだとか言うんですが、彼のね、20年はほんとに濃い20年だったよな?何回も同じ事言っちゃあれだけど、ほんとに苦労したんですよ彼は。よくね、『私(渕)がいるから全日本残った』とかそういうこと言うんだけど、でも今こうやって試合もしてないし。今ここでね、言ってもいいかな?あの、諏訪魔がね、残ってくれたおかげで、今の全日本プロレスはあります。そして、今日10月22日は、全日本プロレスの創立記念日。また、上手くこの日を選んだなお前は(笑)」と諏訪魔の20年を称える。

 その後は天龍源一郎、武藤敬司からのビデオメッセージが放映。
 これを受けた諏訪魔は「20年プロレス、全日本プロレスでやってきてね、すごい幸せです。それも、渕さん、京平さんが、全日本守ってくれたからだと俺は思ってるんで、もっともっと、全日本プロレス盛り上げていきたいと思うので、皆さん、今後ともよろしくお願いします」と爽やかに挨拶した。


 バックステージに戻った「全日本プロレスがさ、こんな若い子が頑張ってさ、いっぱいお客さんが来てくれるようになってさ。いや、本当に感無量ですよ。全日本プロレスに残ってよかったなって思います。石川修司が出てくれたのは良かったよね。これは繋がるから」としみじみ語る。
 しかし、記者から20年の苦労について問われると「いや、本ッ当に苦労がすごかったんだよ!本ッ当にね、すごかったの!」と必死の訴え。隣にいた近藤が「俺たちのせいか?」とバツの悪そうな顔で言うと、諏訪魔も「あぁ、お前のせいだよ!(笑)」と突っ込み、一同大爆笑。

 しかし、その後は「でも、それもまた繋がってくるんだよね、こうやってね。あの頃、俺はわかんなかったんだ。だから感情的になったりもしたけど、いつかこれはまた繋がっていくから。そこまで悪いことにならないのかもしれない。いいことになると思う。それが今、20年プロレスやって気付いたことだね」と穏やかな表情で語った。

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