【試合詳細】4・7 怪獣プロレス浅草大会 雷神矢口&ヒバゴン with エスパー清田vsキラーゴロゴ&花房五郎 with 地獄博士 ヒバゴン with 怪獣大使オグマvs大怪獣ブルゲーター with 女王ラ・メルネイ&宇宙ハンターBLAS PO-K2 with 蜂女ワスパイラvs宇宙銀河戦士アンドロス

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『浅草怪獣 FANTASTIC ROAR』
日程:2024年4月7日(日)
開始:18:00
会場:東京都・浅草花劇場
観衆:266人(札止め)

▼大巨獣vs小巨獣 20分1本勝負
●大巨獣ギョロン with Nao Cumy
4分35秒 横入り式エビ固め
○小さな巨獣マミトラー with 蜘蛛女タランティーナ

▼浅草プロレス提供試合 20分1本勝負
●今戸キャット(浅草)/浅草キッド(浅草)
10分53秒 逆さ押さえ込み
○三州ツバ吉(銀座)/那須晃太郎(神田)

▼帰ってくるのか?こないのか?ウルトラロビン・シーズン2 30分1本勝負
○PO-K2 with 蜂女ワスパイラ
7分19秒 ボディプレス→体固め
●宇宙銀河戦士アンドロス(SECRET BASE)
※ウルトラロビンは欠席

▼日米宇宙・怪獣レスリングサミット 45分1本勝負
Mr. U.S.A./●甲府星人 with ガルロスM.I.B.
9分52秒 カラスサルトプレス→体固め
犬面人 with 人面ケーン/○怪鳥カタガラス with プリンセスミナモト

▼UMAvs怪獣、夢の対決!キングコングvsゴジラの再現! 60分1本勝負
○ヒバゴン with 怪獣大使オグマ
8分8秒 反則
●大怪獣ブルゲーター with 女王ラ・メルネイ/宇宙ハンターBLAS

▼怪獣巌流島決戦 時間無制限1本勝負
雷神矢口 with エスパー清田
6分40秒 無効試合
キラーゴロゴ with 地獄博士

▼緊急決定試合 時間無制限1本勝負
●雷神矢口 with エスパー清田/ヒバゴン
6分17秒 ギロチンドロップ→片エビ固め
○キラーゴロゴ/花房五郎 with 地獄博士

怪獣プロレス第3戦で矢口とヒバゴンがついに共闘!時空怪獣軍&宇宙怪獣軍が勢力拡大!旅立った宇宙怪獣キングマンドラ(吉江豊さん)に祈りを捧ぐ!

オープニング


 リングアナを務めるクリステル・チアリが前説で会場を温め、太田雅久台東区議が開会の挨拶を行った。

第1試合


 ケルティックハープの音色でギョロンをコントロール出来る妖力を持っているというNao Cumyが奏でる生演奏とともにギョロンのテーマソングが歌唱され、ギョロンが入場。
 マミトラーは怪獣制作工房マーミットに突然現れたという小巨獣であり、小さな体躯を活かした頭脳プレーが得意なのだという。

 ゴングが鳴ると、マミトラーがちょこまかと動き回る中でギョロンがどっしりと構える。
 ギョロンがゆっくり歩いてコーナーに詰めていき、じっと見つめて動きを封じてから脳天山竹割りを連打。さらに顔面をグリグリと踏みつけていく。
 マミトラーがクロー攻撃を連打も、ギョロンの鎧は貫けない。ギョロンがチョップでふっ飛ばして脳天山竹割。マミトラーが駄々っ子のようにクロー攻撃を連打も、ギョロンが突き飛ばして踏みつけフォール。カウントは2。
 マミトラーがさらにクロー攻撃連打。ギョロンがコーナーに詰めて行ってじっと見つめてから放り捨てて踏みつけフォール。2で返されるとギョロンはレフェリーに抗議し、レフェリーシャツを剥ぎ取ってしまう。

 その隙にマミトラーが背後に回り込んで気を引き、タランティーナがパウダー攻撃。その大きな大きな目にパウダーが直撃したギョロンは致命的なダメージを受けてもだえ苦しむ。この勝機を逃さず、マミトラーがスクールボーイで3カウント

 この結末に納得行かないギョロンは花やしきをぶち壊さんばかりの大暴れ。

Nao「ギョロン、しずまりなさい。ギョロン、しずまりなさい。山へ帰るのです!」

 ハープの音色で落ち着きを取り戻したギョロンはリラックスした様子で歩いて山へと帰っていった。
 

第2試合


 ツバ吉とキャットの対面でゴング。
ツバ吉が足を刈ってグラウンドに持ち込み、ツバ吉が巧みなレスリングテクニックで支配。キャットも猫のようなしなやかな動きで抜け出してクリーンブレイク。手4つで組み合ってからツバ吉がスリーパーホールド。キャットがすり抜けて距離を取り、両者タッチ。
 キッドと那須の対面。ロックアップでの力比べは那須が圧勝し、離れ際に強烈な逆水平チョップ。再びロックアップで組み合い、今度はキッドが押し込んでクリーンに離れる。続いてリストロックの応酬となり、那須がヘッドロックからショルダータックル。さらに首投げからサッカーボールキックを叩き込む。キッドもガットショットからロープに振ってバックエルボーで反撃。キャットにタッチ。
 キャットはヘッドロックからショルダータックル。さらに軽快なロープワークを見せていくが、那須がカニバサミで倒して顔面へのスライディングキック。那須はコーナーに詰めて逆水平チョップ連打。ツバ吉にタッチ。
 ツバ吉は逆水平チョップ&ミドルキックの連打。キャットはヘッドバッドで反撃しボディスラム。キッドにタッチ。
 キッドは髪を掴んで引き起こし、ボディスラム。キャットにタッチ。
 キャットは猫ポーズを取りながらのワンハンド・ボディスラム。「やったニャー!」とキッドにタッチ。
 キッドはボディスラムからチンロック、サーフボードストレッチと拷問。さらに首投げからニードロップを見舞い、キャットにタッチ。
 キャットはその伸びた爪でツバ吉の背中を引っ掻き、「来い来い」と打撃を打たせていく。しかし、ツバ吉は猫騙しからミドル&ハイキックを見舞って那須にタッチ。

 那須はキッドをミドルキック連打で蹴散らし、キャットの顔面に稲妻レッグラリアート。さらにバックドロップを狙うが、キャットが背中への引っ掻き攻撃で脱出。エルボー合戦となり、これを制した那須がロープに飛ぶがエプロンからキッドがダブルチョップ。キャットがボディスラムで叩きつけ、キッドにタッチ。

 キッドは那須にフライングクロスチョップ。さらにブーメランアタックで圧殺し、ロープに飛ぶ。那須はジャンピング・ハイキックで迎撃し、ツバ吉にタッチ。
 ツバ吉はキッドにミドルキック連打からSTO。引き起こしていくが、キッドがローブローを見舞ってキャットにタッチ。

 キャットが滾ってからスピアーをぶっ刺し、セントーンで追撃。キャットポーズでカバーもカウント2。キャットはブレーンバスターを宣言するも、ツバ吉が脇固めでの切り返しのフェイントからハイキック2連打。さらに那須とのトレイン攻撃からサンドイッチ・サッカーボールキック。続けてツバ吉が三角絞めに捕らえるが、キャットが持ち上げてぶん回す怪力を見せて脱出。
 キャットはラリアットを発射も、キャッチしたツバ吉が逆さ押さえ込みで3カウントを奪った。

第3試合


 PO-K2 with 蜂女ワスパイラ、アンドロス、ロビンの2人と1機による3WAYマッチとして組まれていたこの試合。
 PO-K2&ワスパイラ、アンドロスが入場したところでワスパイラがマイクを取る。

ワスパイラ「おい、アンドロス!今日はロビン来るんだろうな?!」
アンドロス「あのー、前回ちょっと来なかった人わかんないと思うんで説明するね?前回おじさん、ロビンとのタッグマッチで組まれてて、怪獣を退治しましょうって闘いだったんだけど、来なかったの……試合に、来なかったの……。おじさん結構色んな経験してると思うんだけど、その中でもレアケース。試合に来なかった。2vs1で闘って、不利じゃん?負けちゃったんだけど、今日は勝つよ。だけど、今日もしかしたら組まれてんだから来るよね?……来るよね?今日はどうなんだろうな?」

(※ロビンの入場曲がかかるも、ロビンは帰ってこない)

ワスパイラ「やっぱ来ないじゃん?!地球の平和を守るヒーローって怪獣図鑑にも書いてあるけど、ロビンは地球の平和を1度でも守ったことあるのかぁ?!」
アンドロス「おじさん、普段は地球の平和を守ってんだけど、宇宙の仲間たちを探してんの。仲間たちの中にロビンがいるんだけど、仲間たちの特徴はね、かわいこちゃん。……(※観客席を見渡して)ここにも仲間たちが何人か来てるね。あとで電話番号教えてね」

(※急遽PO-K2とアンドロスのシングルマッチとして行われることがアナウンス)

アンドロス「えっ、3WAYがシングルマッチになっちゃったの?じゃ、やろっか。あのね、みんな。ペットボトルはポリエチレンテレフタレート。ラベルがポリスチレン。キャップがポリプロピレン。これ、同じようで全部違うから」

 スベる、スベらないという概念を超越した不思議な空気が醸成される中で試合開始。

 旗揚げ戦ではオイル切れの中で無理やり動いたことでショートしてしまったPO-K2だったが、今回はオーバーホールを終えて万全の調子でやって来たという情報がアナウンス。

 アンドロスがチョップを放つも、PO-K2の装甲が硬かったためアンドロスの手にダメージ。今度はグーで殴るも、PO-K2の装甲が硬かったため拳が折れてしまう。さらにミドルキックを放つも、PO-K2の装甲が硬かったため足が折れてしまう。アンドロスが旋風脚も、PO-K2の装甲が硬かったため足が折れてしまう。

 アンドロスは「次はアレだ。全体重、全重力をつかって破壊するから」とショルダータックルでぶつかっていくも、PO-K2の装甲が硬かったため肩が折れてしまう。
 PO-K2がショルダータックルでなぎ倒すと、アンドロスが「来ないで!」と命乞いしながら目潰しを見舞うも、PO-K2の装甲が硬かったため指が折れてしまう。

 PO-K2がハンマーパンチからバネ仕掛けのようにビヨンビヨンとしなる逆水平チョップを連打。さらに力任せに場外に放り出そうとするが、アンドロスがトンボを切ってリングに帰還。PO-K2は不思議そうなジェスチャーからもう1度場外に放り出そうとするが、再びアンドロスがトンボを切って戻って来てしまう。
 PO-K2は電子コンピューターでその原因を分析してから三たび放り出そうとするが、またもアンドロスがトンボを切って戻って来てしまう。

 上手く行かなくて地団駄を踏むPO-K2は、アンドロスをコーナーに詰めていき、ギッコンバッタンと左右のストレートパンチ連打からモンゴリアンチョップ。さらにアッパーブロー、地獄突きと猛攻。

 さらにギッコンバッタンと歩きながら串刺しラリアットを狙うが、アンドロスがペットボトルを拾い上げて水をぶっかける。
 これを受けたPO-K2がショートしてふしぎなおどりを踊り始め、アンドロスが「チャーンス!みんなの力をくれ!」とエネルギーを集めてスペシャル光線を発射。

 アンドロスは勝利を確信するが、PO-K2はその右腕に光線のエネルギーをすべて吸収していたことが判明。
 PO-K2が腕をグルングルンと回してパワーを増大させてからのアッパーブローを叩き込み、最後はボディプレスで圧殺して3カウント。

 勝利を飾ったPO-K2は軽快にロボットダンスを踊ってボディの快調ぶりをアピールしながら退場。
 アンドロスは「見てて分かったと思うけど、これで地球の平和は守られたから。明日はとりあえずあるよ。明日は仕事だよ。またね」とおじさんの悲哀に満ちた背中を見せながら退場していった。

第4試合


 まずはM.I.B.のエージェントであるというガルロスがUSA&甲府星人を引き連れて登場。

ガルロス「ようこそ、地球の諸君。我が名はガルロスM.I.B.。メン・イン・ブラックだ。普段は俺たちによって宇宙人やUFOは君たち地球人には見えないようになっている。ところがだ、なんかに拍子で見えてしまうことがあるんだな。そのときに、俺の仕事は間違ってUFOや宇宙人を見てしまった地球人の記憶を消す仕事をしてるんだよ。今日はな、この甲府星人がな、あろうことか怪獣プロレスに興味を持ってしまってな。どうやら地球の娯楽の研究になるみたいだな。仕方なくここに来てしまったわけだが、でも安心しろ!この試合が終わったら、君たち地球人の記憶は俺が綺麗サッパリ消してやるから!あと少しの時間だが、せいぜい楽しんで帰るんだな!」

 人の体を持ちながら理性なき獣である犬面人が入場時に観客席になだれ込みながら大暴れ。
 そして、初登場となるプリンセスミナモトが烏天狗である怪鳥カタガラスを連れて入場。

ミナモト「我はプリンセスミナモト。地球から何万光年離れた惑星からとあるメッセージを持ってこの地球にやって来た銀河共和国のプリンセス♪地球に来てテレパシーで初めてコンタクトを取ったのが、この鴉天狗・怪鳥カタガラスなの。フフフフ♪ガルロスとやら、このことは銀河共和国に伝えておきますわよ?フフフフフ♪」

 犬面人&カタガラスの奇襲から場外戦となる中でゴング。
 リングに戻った犬面人と甲府星人がエルボー合戦を展開。打ち勝った犬面人が串刺し攻撃を放つも、甲府星人がかわして背後を取り、肩をたたいて振り向かせてからチョップ連打。これを耐えた犬面人がラリアットでふっ飛ばして両者タッチ。

 USAとカタガラスの対面。
 カタガラスの正体は鞍馬山で幼少期の牛若丸に武術を教えた山伏。USAの正体は太平洋戦争中に米国の秘密研究組織が生み出した超兵士なのだという。

 USAがロックアップを仕掛けるが、カタガラスが足払いをかけて転ばせ余裕たっぷりに両手を広げる。カタガラスがショルダータックル連打するも、耐えたUSAがフライングショルダーで吹っ飛ばす。
 USAがロープに飛ぶが、犬面人が場外から足払い。カタガラスがスライディングキックで追撃し、観客席になだれ込みながら場外戦を展開。

 犬面人がUSAをリングに放り込み、首投げからマウントナックル連打。さらに串刺しラリアットからカタガラスにタッチ。
 カタガラスはUSAに振り子式ドロップキックからロープに飛んで低空ドロップキック。さらにコーナーに詰めて逆水平チョップを連打していき、甲府星人にジャンピングハイキックを見舞って落としてから犬面人にタッチ。
 犬面人はUSAを水車落としで叩きつけるも、USAは「アメリカァーッ!」と叫びながら必死のキックアウト。犬面人が串刺しラリアットを狙うが、USAがブートで止める。犬面人がブレーンバスターを狙うが、USAがぶっこ抜いて逆にブレーンバスター。両者タッチ。

 甲府星人とカタガラスの対面。
 甲府星人がショルダータックルで倒し、後ろから肩をたたいて振り向かせてからのDDT。甲府星人がカタガラスをバックドロップで叩きつけ、USAとトレイン攻撃。さらに甲府星人のビッグブートからUSAのUSAラリアットが炸裂するも、犬面人がカット。さらに犬面人がダブルラリアットで2人まとめてなぎ倒すアシスト。

 ここに人面ケーンも加わり、3人で甲府星人にトレイン攻撃。
 カタガラスの串刺しジャンピング・ダブルニーから犬(?)2匹のダブルブレーンバスター。さらにカタガラスがテングサルト(※ライオンサルト)を見舞うもUSAがカット。
 甲府星人はカタガラスと犬面人を2人同時に相手取ってチョップ連打で粘るが、犬と鴉がダブルのスパインバスター。犬面人のボディプレスからカタガラスがカラスサルトプレス(※ムーンサルト・プレス)で3カウントを奪った。

ガルロス「あのなあ、お前ら勝って喜んでるみたいだがな、1ついいこと教えてやる。宇宙には勝ちも負けもねーんだよ!あるのは生存か、滅亡だ。この甲府星人はこう見えてもな、負け続けることで地球の情報を収集しているんだ。だから負けてもなんの問題もないんだ!いいか、もう1度言う!勝ち負け関係ねーぞ!負けたってな、もう1回立ち直れ!もう1回挑戦すればいいんだよ、甲府星人!皆さん、冒頭の約束を覚えていますか?約束通り、皆さんの記憶をこれから全部消してやるから。準備はいいか!アーユーレディー?!」

(※会場にニューラライザー的な光のようなものがパカパカと降り注ぐ)

ガルロス「どうだ?記憶は消えただろう!」
ミナモト「みなさ~ん?この試合を覚えてないって方、手を挙げてみてくださる?(※数人手を挙げてしまう)……あ~ら、多少いるようね。そこそこいるようね。でも、どうやら記憶抹消は失敗したようね。フフフフ♪安全装置を仕掛けておいたの。我がいる限りあなたたちの好きにはさせないわよ。この地球を守る信念を持っているのは、日本人だって銀河共和国が決めたのよ。……んっ?んん?ウルトラロビン?ロビンでは決して無いわね。さ~て、誰なのかしら。フフフフ♪それはまだ教えられないの。ごめんあそばせ♪ガルロスとやら、このことは銀河共和国に伝えておきますわよ。フフフフ♪ごきげんよぉ~♪」

ガルロス「……安全装置とはやられたな。帰るか。あれっ?UFOは?」
甲府星人「キィーッ!ピキィーッ!」
ガルロス「甲府?!甲府にあんの?!浅草まで来たらええやん」
甲府星人「ヒヒィーッ!」
ガルロス「甲府星人だから甲府に置いてきたのか。じゃあしょーがねーな。みんなで帰るか。また会おうぜベイベー♪」

 甲府星人たちは中央線で甲府まで帰っていった。

吉江豊さん追悼セレモニー


 雷神矢口&よしえつねおがリングイン。観客全員起立の上で10カウントゴングが叩かれ、全員で黙祷を捧げた。

第5試合


 ラ・メルネイは時空の歪みによって生まれる時空トンネルを使ってマルチバースを旅しているという女王。文明が発達しすぎて滅びに向かっているという現代の地球を嫌悪している。
 ブルゲーターはメルネイが太古の地球にタイムトラベルした際に捕獲した恐竜を遺伝子操作したことで生み出した怪獣。賞金稼ぎのBLASはメルネイとは単なるビジネスパートナーなのだという。

メルネイ「我が名はラ・メルネイ。時空のトンネルを抜けてマルチバースからやって来た女王。そして今日、ここ浅草に来たのは怪獣バトルで賞金をゲットするため。だがなあ、宇宙ハンターBLAS。我は納得ができない。なぜこのような宇宙一の大怪獣、宇宙の宝石ブルゲーターがあのようなサルもどきと闘わねばならぬのだ。理解ができん!」

 どこからかオグマが「ふざけるなぁっ!」と叫ぶ声が響き、オグマがヒバゴンを連れて登場。

オグマ「オイ!袖で黙って聞いてりゃ好き勝手なこと言いやがって。なにが宇宙一だ!この地球上にはお前らの知らない、まだまだものすげー怪物たちがわんさか暮らしてんだよ!それにな、お前らみたいにカネ、カネ、カネだあ?そんなもののために闘ってる怪獣はこの地球上にはいねーんだよ!もっと大事なのはハートだ!分かるか?そこが重要なんだよ!このヒバゴンはな、地球の環境を壊す奴ら憎んでるんだよ!そういうもののためにプライドを持って闘ってんだ!こんな緑色の冷血動物といっしょにするな!分かったか!」

メルネイ「宇宙ハンターBLAS。我はな、前置きの長い男は大嫌いだ。BLAS、この男は何を言ってるのか説明してくれ」
オグマ「宇宙語じゃなくていいのか」
BLAS「くださらなすぎて分からん。なにがプライドだ。そんなもので勝てたら苦労はしない。この銀河を制するのは、ただ力。あと、お金。よーくそれを知っておくべきだな」
オグマ「フン!なにを偉そうに!なぁ~にが女王様だ!この地球の大自然とともにいるこの怪物たちがこの地球上で一番偉いんだよ!ヒバゴン!今日はあのトカゲ野郎をお前のそのパワーでぶちのめしてやれ!わかったか!」

メルネイ「何を言ってるのか本当にわからない。前置きが長いのう。ブルゲーター、さっさと片付けておしまい。大丈夫か、サル?」

(※サルよばわりされたヒバゴンがカチンと来た素振りを見せる)

オグマ「ヒバゴン!敵の挑発に乗るんじゃない!」
ラ・メルネイ「ブル、賞金をゲットだ!」

 ゴングが鳴ると、ゆっくりと距離を詰めて手4つでの力比べを展開。ブルゲーターがロープまで押し込んでいき、ゆっくりと離れる。
 再び手4つで組み合って力比べ。ヒバゴンがブルゲーターの腕に噛みついて怯ませ、場外に蹴落としてしまう。
 逃げ惑う観衆たちを蹴散らすかのように怪獣たちが大暴れし、殴り合いを展開。

 レフェリーを務めていたジェントル高久が場外カウント20を数えて試合終了を宣言。
 しかし、田山正雄レフェリーがやって来て怪獣プロレスには場外カウントルールは存在しないことを高久レフェリーに説明。
 レフェリーすらルールを把握していないという文字通りルール無用の試合が続行される。

 2獣がリングに戻ると、ブルゲーターがコーナーに振って串刺しスプラッシュ。ヒバゴンもチョップ連打で反撃して串刺しラリアット狙うが、ブルゲーターがビッグブートで迎撃。もう1度同じ攻撃を狙うが、同じように返されてしまう。

 マットを叩いて非常に悔しがるヒバゴンだったが、力を溜めて3回目の串刺しラリアットを発射。今度はブルゲーターがレフェリーを盾にし、ヒバゴンの串刺しスプラッシュで圧殺された高久レフェリーがKOされてしまう。
 ヒバゴンがカバーに入るも、レフェリー不在のためカウントは叩かれず。ヒバゴンがパニックとなるなか、アイアンマン西田レフェリーが代わりに試合を裁くことに。

 気合を入れ直したヒバゴンがブルゲーターをボディスラムで叩きつけ、コーナーに上っていく。ムクリと起き上がったブルゲーターが突き落としてしまい、ヒバゴンは場外に頭から真っ逆さまに転落。
 再び観客席で殴り合いが始まり、ヒバゴンがブルゲーターを鉄柱に叩きつけてから串刺しラリアットを狙う。しかし、かわされて鉄柱にラリアットを誤爆してしまう。

 その巨体から中々リングに戻れないヒバゴンに対し、ブルゲーターは何度も踏みつけてリングインを妨害。
 レフェリーが止めに来ると、ブルゲーターがロープに振ってレフェリーにダブルスレッジハンマーを叩き込む。これによってブルゲーターの反則負けがコールされた。

メルネイ「何を言ってるのか全く意味がわからない!お前ら言葉が分かっているのか?!」
オグマ「なに言ってんだ!あのトカゲ野郎がレフェリーをヤったのが悪いんだ!お前らな、地球に来たんだったらちゃんと地球のルールっていうのを守れ!」
メルネイ「カッカカッカしてるが、お前もサルなのか?もうやってられない。ブルゲーター、BLAS、我は時空のトンネルを抜けてフランスに行って貴族とダンスを踊りたい。行こう。お前たちも我を呼ぶときは金銀財宝を揃えておくんだ。次回はお前も(オグマ)だ!」

オグマ「おいヒバゴン!よく破壊攻撃からこの地球を守ったな!ヒバゴンは、故郷の広島を愛する心、平和を愛する心、その気持は俺はすっごくよくわかるぞ!これからも俺と2人で愛と平和と正義と友情でこの地球を守っていくぞ!(※バロムクロスで絆を確かめ合う)」

第6試合


 かつて、某メジャープロレス団体を取り仕切っていたという矢口。
 その某団体に入団した花房五郎に対し、当時の矢口は「お前には将来性がない」とわずかデビュー半年で解雇。夢を潰された五郎は引きこもりとなり、心を壊して廃人となってしまった。
 五郎の父である地獄博士は、矢口への恨みを晴らすべく五郎の細胞核からパワーを増大させて生み出したアバター“バイオモンスター・キラーゴロゴ”を生み出すことに成功。矢口が旗揚げした怪獣プロレスを壊滅させるべくゴロゴを送り込み、旗揚げ戦から矢口と激しい因縁抗争を展開している。

 矢口の盟友・エスパー清田がリング上で雷陣召喚の舞いを行い、矢口を降臨させる。
 すると、会場のモニターを電波ジャックした地獄博士が登場。

地獄博士「ハァーッハッハッハ!おい矢口よ!さあ、約束通り、貴様に夢を壊された花房五郎のアバター、キラーゴロゴとの因縁の一騎打ちだな!えぇ?!覚悟して挑戦を受けろよ!いでよ!キラーゴロゴよッ!」

 地獄博士の召喚に応え、殺意をみなぎらせた様子のゴロゴが登場。

 ゴングが鳴るとゆっくりと距離を詰めながらにらみ合い、そのまま真っ向から殴り合いを展開。ゴロゴはその肥大化した拳でナックルを放ち、矢口はチョップで応戦していく。

 打ち勝ったゴロゴがショルダークローでギブアップを迫り、さらにベアハッグで絞め上げる。ゴロゴがロープに飛ぶが、矢口がフライング・ニールキックで迎撃。ゴロゴは場外にエスケープ。

 すると、場内が赤い閃光に包まれ、ゴロゴのテーマ曲とともにバッタの改造人間風の謎の人物が登場。

地獄博士「ハァーッハッハッハ!今日はせっかくのゴロゴとの一騎打ちだ!我が息子・花房五郎がどうしてもお前のやられることを見たいと言ってな。さあ、五郎よ、お前の好きにしていいぞ!」

五郎「おい、矢口!テメーへの恨み、忘れたことねーからな!今日は生きてリングを降りられると思うなよ!覚悟しておけ!」

 五郎の登場で矢口がうろたえている中、ゴロゴが背後から攻撃。殴る蹴るの連打でコーナーに詰めていくが、矢口がナックルで怯ませてモンゴリアンチョップ連打。

 五郎がゴロゴを救出し、2人がかりでストンピング。さらに2人でロープに振ってダブルショルダータックル、ダブルチョークスラム、トレイン攻撃から2人がかりで矢口を踏みつける。

 矢口が絶体絶命のピンチに陥る中、突如会場にヒバゴンの曲が鳴り響き、ヒバゴンがオグマとともに救出に駆けつける。

地獄博士「おい矢口!卑怯だぞ!いつからそのバケモノと仲間になったんだ!えぇい!こうなったら2vs2で闘え!タッグマッチで決着だ!2人まとめてやっつけてしまえ!」

 バロムクロスでパワーアップしたヒバゴンがゴロゴ、五郎をショルダータックルでふっ飛ばし、ヒバゴンクローでゴロゴの頭蓋骨をにヒビを入れる。
 さらに矢口と2人でロープに振ってダブルバックエルボー。矢口はゴロゴを投げようとするが、ゴロゴが急所打ちから五郎にタッチ。
 
 五郎が矢口の股間へのギロチンドロップ。ゴロゴにタッチ。
 ゴロゴは矢口の股間へのヘッドドロップ。五郎にタッチ。

 女性ファンから矢口への声援が起こるが、五郎は「矢口矢口うるせーなクソババアコノヤローッ!」と罵倒しながら矢口の顔面をロープにこすりつける。ゴロゴにタッチ。
 ゴロゴはコブラクローならぬゴロゴクローで矢口の意識を刈り取ろうとする。矢口が清田の助けを求めると、清田が祈祷によってマントラを送り込むと、矢口の身体に力がみなぎる。

 ゴロゴがコーナーに振って串刺しラリアット狙うが、矢口がブートで止めてショルダータックルからサンダーストラック(※変形バックドロップ)。ゴロゴが立ち上がってラリアットを発射するも、かわした矢口が2発目のサンダーストラック。ヒバゴンにタッチ。

 ヒバゴンとゴロゴの対面。
 ヒバゴンがスピアーをぶっ刺し、STOからヒバゴンプレス。これは五郎がカットするが、矢口&ヒバゴンが五郎にダブルブレーンバスター。さらに2人でゴロゴをロープに振ってダブルショルダータックル。

 矢口がゴロゴを羽交い締めにし、「決めろッ!」とヒバゴンに呼びかける。ヒバゴンはヒバゴンラリアットを発射も、これが矢口に誤爆。

 うろたえるヒバゴンに対し、五郎が水を噴射。ヒバゴンは水に弱いため、急速に弱体化して戦闘不能に。
 ゴロゴ&ゴローのサンドイッチラリアットから五郎がブレーンバスター。さらにゴロゴがギロチンドロップを見舞い、カウント3を奪った。

ゴロー「これでどっちに才能が無いか分かったかこの野郎!

地獄博士「いいザマだなあ!矢口よ!そうだよ。キラーゴロゴはアバターだが、もう自分の意志で闘えるんだ!せっかく2人がかりで矢口を叩き潰して二度とリングに上がれないようにしてやろうと思ったのに、今日はとんだ邪魔が入ったからな。矢口よ、息子は満足してないだよ!また次も闘え!次はゴロゴとシングルだ!いいか!分かったん?! ファ~ッハッハッハッハ!」

矢口「……もっともっと、もっともっと生きたかった友がいる。だから、俺は地べたに這いつくばってても、泥水を飲んででも、この世を生き抜かなきゃいけないんだよ!この世を生きて生きて生き抜いて、ここにいる応援してくれるみんなに、そして世界中の人たちに笑顔を愛を伝えないといけない。みんながもっともっと笑顔になってほしい!そのために俺は、なにがなんでも、どんなことをしてでも生き抜いてやる!生きるぞォーーッッ!!」

 矢口は、亡き盟友・ハヤブサさんへの思いを叫び、十字を切って祈りを捧げてから去っていく。

 その後、クリステル・チアリがリングに上がり、宇宙の彼方に旅立ってしまった宇宙怪獣キングマンドラへの別れの歌を捧げる。
 場内アナウンスでは「こういうことを言うのは野暮かもしれないですけど……」と前置きがありつつも、キングマンドラの“中の人”は吉江豊さんが務めていたことが明かされた。

 その後、楽しいことが大好きだった吉江さんのために、みんなで笑って大会を終えるべくカーテンコールが行われることに。
 地球人・怪獣・宇宙人・機械などさまざまな意志ある者たちがリングに全員集合。

矢口「やっぱり、怪獣プロレス、アレで締めたいんですけど皆さんよろしいですか?!『1!2!3!』と言ったら、『愛だ!』で。分かります?この世の中に必要なのは愛なんです。女優の萩原さんがいいこと言ってくれた。『私たちは宇宙戦艦怪獣プロレスに乗り込んだ乗組員だ』と。だから、地球を守るために私たちはずっと遠くまで航海しようじゃないかと、そう言ってくださいました。ここにいるみんなもね、乗組員ですよ!みなさん!もっともっとみんなが笑顔で楽しんでもらえるように一生懸命俺たちプロレスラーも、俳優も、ミュージシャンも、みんな心は一緒なんです。みんな、人が笑顔になってほしい。笑顔になるために生まれた俺たち。これだけ命をかけてパフォーマンスしてます。ということで、みんなが笑顔になってくれたらそれだけで、本当に俺は……さっき言ったけど、吉江くんも本当に笑顔がかわいらしい、楽しいことが大好きな男でした。そして俺たちはアニマル浜口出身なんで、この浅草でやることを本当に楽しみにしてた。それを最後まで支えてくださったのは、このお客さんです。本当にありがとうございました!じゃあ皆さん、ご起立ください!行くぞーッ!1!2!3!愛だァ~~ッ!!ガオーーーッ!!!」

<大会後コメント>

雷神矢口
「今日はちょっと正月挟んだんで第3回目なんですけど、自分の30周年記念大会から4月でちょうど桜が満開でね。これは天も味方したかなって思います。地元・浅草でやるのも吉江くんも楽しみにしてて。アニマル浜口ジムのすぐ近くで。自然とあの試合後のマイクになりましたね。ホントに悲しいんだけど、今を俺たちは生きなきゃいけないんで、今を思い切り生きて、今周りで楽しみにしてくれている人たちをどれだけ笑顔に出来るかっていうのが俺の使命だと思います。今日は、信頼するプロレスラーも、ミュージシャンも、俳優さんも、みんな一丸となって良い大会を作り上げてくれたと思います。それがなにより僕の財産ですね。これが吉江さんも、この怪獣プロレスを旗揚げするときに構想を一緒に話して練ってたハヤブサもこの会場に来てくれていたと思います。彼らもすごく喜んでくれたと、俺は思ってます。なんせ、ねえ?今どきのプロレスとは全く違うことを俺はやろうと思ってるんですけど、それって1つの突破口なんですよ。プロレスが今どんどん小さくなってる中で、プロレスを見たこと無い人たちをどんどん巻き込みたい。それでプロレスの未来をつなげていきたい。子供たちのファンも増やしたい。その一心で、これからのプロレスを守っていくために、俺は使命感を持って、この全く新しい前人未到のことをやっています。まだまだ理解されない部分はあってもそれはしょうがないと思うし、やってく度にファンの人達も増えてきて。今回も、大会2週間前にチケットが完売になって。今後どんどんみんなをもっともっと巻き込んで、独自の世界を進めていきたいと思ってます」

――今回が3回目ですが、さまざまなジャンルから参加する人が増えていっています
「ホント、立ち上げのときから山口敏太郎さんを含め、都市伝説界隈の人たちが来てくれて。俺、UFO問題とか好きだったんで(笑)清田くんも親友だし、すぐ返事くれて。俳優の人たちも、たまたま偶然なんですよ。戦隊ヒーローモノのエースたちも『矢口さんの考えてること面白いから協力するよ』って、全部ハートでつながってたんで。ハートでつながった選手たちも、レスラーも、ミュージシャンも、一緒になって盛り上げてる。それでお客さんが喜んでくれてるっていうのは、カッコつけるわけじゃないですけど、一番嬉しいですよね」

――今後のイベントの規模はどうなっていくでしょう
「こないだ実験的に映画館、HUMAXで映画と怪獣プロレスのコラボイベントをやったんです。ジャンルに囚われず、どんどん挑戦していきたいですね。怪獣プロレスは挑戦する。かと言って、クオリティは保ったまま。単なる着ぐるみショーじゃないよ、って。そこだけはプライドを持って、どんどんチャレンジしていきたいですね」

――次回大会を含めた今後の大会予定は決まっていますか
「そうなんですよ。ホントは『次回大会は○月●日だ!』って今回言いたかったんだけど、正直言うと、ちょっとビックリするような企画を考えてるんですよ。そのために怪獣を借りるのに時間がかかってしまっていて。でも、間違いなく夏までにはやりますんで。それまでに練って、やって、また度肝を抜くような大会をしていきたいし、それは俺はこのアイディアは世界に通じるものだと確信してます。日本だけじゃなくて、世界に通じるものをやるために、ちょっと時間をもらいます。でも、夏までには必ずやります!」

――言える範囲でその内容を教えていただけますか
「ヒントとしては、怪獣プロレスは、俺が俳優やってて、音楽やってて、プロレス生活も31年目。この3つの融合なんですよ。俺がやって来たことって、もっとコアなこともあるわけです。プロレスの試合もコアなことがある。音楽もそうだし、演技だけじゃなく、エンターテインメント全般として、アメリカの超一流メジャー団体を凌駕するアイディアがあります。お金はないけどアイディアはあります。なので、これで打って出られる。これ、ぶち上げちゃってるけど、本気です。ものすごい面白いことやるから。……これ以上は言っちゃったらサプライズじゃなくなっちゃうから(笑)お待ちになっていてください。あとは会場を押さえるだけ。会場は二転三転してて。このライブハウスの雰囲気は大好きなんですよね。音楽と照明と映像とが一体となれて。もう1つだけ言うと、海外に行きたいです。このメンバーと海外に行きたいし、そのために動いてます。なので、今年、来年にいろんな面白いニュースを提供できると思いますので、是非追いかけていただけたらと思います」

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