【試合詳細】3・31 PANCRASE立川ステージガーデン大会 【ライト級KOP】アキラvs雑賀ヤン坊達也 【フライ級QOP】端貴代vs重田ホノカ 【アトム級QOP】SARAMI vs 沙弥子
『PANCRASE 341』
日程:2024年3月31日(日)
会場:立川ステージガーデン
開始:13時30分
【試合結果】
▼第1試合 プレリミナリーファイト 第30回ネオブラッドトーナメント一回戦1試合 5分3R
○鈴木悠斗(パラエストラ八王子)
1R 4分53秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●クリス(anne)
▼第2試合 ストロー級 5分3R
○植松洋貴(NEVER QUIT)
判定2-1
●増田大河(セルフディフェンスアカデミー)
▼第3試合 フライ級 5分3R
○大塚智貴(CAVE)
判定3-0
●眞藤源太(KINGCRAFT)
▼第4試合 女子フライ級 5分3R
●NØRI(PRAVAJRA)
判定0-3
○渡邉史佳(FIGHTER’S FLOW)
▼第5試合 フライ級 5分3R
○濱田 巧(THE BLACKBELT JAPAN)
3R 2分25秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●山崎聖哉(BRAVE GYM)
▼第6試合 フェザー級 5分3R
●遠藤来生(Power Of Dream Sapporo)
判定0-3
○石田陸也(DOBUITA)
▼第7試合 女子フライ級 5分3R
○杉山 しずか(リバーサルジム新宿Me,We)
判定3-0
●ライカ((RIGHT THING ACADEMY)
▼第8試合 ライト級 5分3R
○西尾真輔(宇留野道場)
1R 1分04秒、TKO(スタンドのパンチ→レフェリーストップ)
●余 勇利(マッハ道場)
▼第9試合 ライト級 5分3R
●平 信一(綱島柔術、ZST)
3R 3分08秒、チョークスリーパー(タップアウト)
○神谷大智(BRAVE GYM)
▼第10試合 ライト級 5分3R
●松本光史(M PLATIC)
判定0-3
○天弥(和術慧舟會HEARTS)
▼第11試合 キャッチウェイト 5分3R
中田大貴(和術慧舟會HEARTS、武蔵村山さいとうクリニック)
中止
シュウジ ヤマウチ(TEAM YAMAUCHI)
ヤマウチの計量オーバーのため、中田がいったんはキャッチウェイトでの試合を受諾したが、その後、試合当日の体重について追加条件を提示。ヤマウチ側と交渉するも合意に至らなかったため、この試合は中止となった。
▼第12試合 バンタム級 5分3R
●田嶋 椋(OOTA DOJO/61.3kg)
判定0-3
○井村 塁(ALMA FIGHT GYM PUGNUS/61.15kg)
▼第13試合 クイーン オブ パンクラス チャンピオンシップ アトム級 5分3R
○SARAMI(パンクラスイズム横浜)
1R 0分48秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
●沙弥子(シバーサルジム横浜グランドスラム)
▼第14試合 コーメイン クイーン オブ パンクラス チャンピオンシップ フライ級 5分5R
○端 貴代(和術慧舟會AKZA)
判定0-3
●重田 ホノカ(THE BLACKBELT JAPAN)
▼第15試合 メインイベント キング オブ パンクラス チャンピオンシップ ライト級 5分5R
●アキラ(武蔵村山さいとうクリニック、ALMA FIGHT GYM PUGNUS)
1R 1分42秒、KO(ハイキック)
○雑賀ヤン坊達也(DOBUITA)
パンクラス三大タイトルマッチは全て新王者誕生!雑賀ヤン坊達也、端貴代、SARAMIがベルト奪取!
第1試合
1R。クリスが出て右パンチ。鈴木も距離を詰めてワンツー! さらに出るが、クリスの右がヒット! 効いたが、鈴木はそのままタックルにつなげてテイクダウン。クリスは下から首を抱える。しかし外れた。鈴木がパウンド、鉄槌を落とすが、首を抜いて立ち上がった。
スタンドに戻る。クリスがパンチで出る。組みにいくが、鈴木が両足を抱えてテイクダウン! ハーフマウントだが、クリスがガードに戻した。鈴木は体を起こしてパウンド。ブレイクがかかる。
パンチを入れるクリス。しかし、鈴木がパンチのラッシュをすると頭をガードし動きが止まる。鈴木がさらに打つと背中を向けてしまうクリス。レフェリーが止めた。
普段からKO勝ちをしたいと話している鈴木が打ち勝った。
第2試合
1R。盛んにステップを踏む植松。お互いにプレッシャーをかけ合う。植松が左右パンチ、前蹴り。増田もジャブを出していく。植松はステップを踏みながらロー、左右パンチ。増田も蹴り、ボディブローをうまく入れていく。さらに右のオーバーハンド、ローと攻めていく。
プレッシャーをかける植松。右ハイキック。ローを蹴り合って終了。
ジャッジは2名が10-9植松、1名が10-9増田。
2Rもステップを踏みながらプレッシャーをかけていく植松。増田はローを打ち込んでいく。植松はステップを止めないが、どことなくぎこちなくなっている。ローが効いているか。植松がケージへ追い込むが、離れた。
植松が組んでケージへ押し込む。パンチを入れて離れる。やりにくそうな植松。増田はジャブ。植松がボディ、ハイキック。増田もパンチを返す。
植松が組んでケージへ押し込むが、増田はこらえて入れ替えロー。増田が肩パンチを打って終了。
ジャッジは3名とも 10-9増田。
3R。植松がパンチで出る。さらに組んでケージへ。細かく頭部を殴る増田。さらに入れ替えてヒザを打ち込む。肩パンチ、ヒザと攻める。お互いヒザを打ち合う。
植松が入れ替えて投げ! バックマウントを奪うが、増田はそのまま背負って立った。首を狙う植松。殴る増田。残り1分。首は外れたものの、殴る植松。終了。
ジャッジは2名が29-28植松、1名が29-28増田。2-1で植松が勝利。
第3試合
1R。大塚がロー。眞藤はフェイント。大塚が組んでケージへ押し込む。眞藤は入れ替え。さらに大塚が入れ替えてヒザ。足をかけるが倒せない。眞藤が脱出した。
眞藤が蹴り。スリップダウンした大塚だが、すぐに立つ。眞藤も追撃はしない。ロー。大塚が足をつかむが眞藤が上に。さらにバックに回り首を狙う。鉄槌を落とす眞藤。大塚が返して上になるが、眞藤は下から三角を狙う。これは大塚が外す。大塚が強いパウンド、さらにヒジ! 眞藤は再び三角を狙うが時間切れに。
ジャッジは3名ともに10-9眞藤。
2R。ローから組みにいく大塚。これを受け止めた眞藤がケージへ押し込んだ。しかし、蹴りがローブローとなりタイムストップ。
苦しそうな大塚だったが、なんとか回復し再開。
お互いジャブを出す。眞藤のローの足をつかみ組もうとする大塚だが、眞藤が潰す。しかし大塚が上に回った! サイドに移行しヒジを落とす。さらにボディを打つ。
残り1分。眞藤が一気に外してガードへ。ヒジ。大塚が鉄槌を連打して終了。
ジャッジは3名ともに10-9大塚。
3R。ローを蹴っていく大塚。組んで倒した。眞藤は細かく殴っている。ガードから殴り、ケージへ行きたいが大塚は移動させない。細かく鉄槌を落とす。
眞藤も下からヒジ。腕を狙うが、これは難しい。立とうとするが大塚が立たせない。起き上がりたい眞藤だが立てず、上体だけ起こして殴る。大塚もボディを殴る。眞藤がようやく返して立ったところで終了。
ジャッジは3名とも29-28、3-0で大塚が勝利。
第4試合
1R。NØRIがいつものスタイルで蹴っていく。渡邉も蹴り。右パンチ。NØRIの蹴りで尻もちをつくが、すぐに立つ。お互い蹴り。NØRIがスリップすると、渡邉がすかさず上に。NØRIは頭を抱え、ボディを殴る。頭を抜いた渡邉がサイドへ移行、パンチを落とす。さらに殴る渡邉。回って腕を狙ったところで終了。
ジャッジは3名ともに10-9渡邉。
2R。NØRIが蹴り。NØRIはロー、前蹴り、上下蹴っていく。しかし渡邉は組んでケージへ。NØRIが入れ替えるが、渡邉が尻もちをつかせた。ボディを殴ってサイドポジションに。返せないNØRI。しかしバックを取って立った! ケージへ押し込んでいく。
NØRIが投げるが、渡邉はすぐ立つ。ケージへ押し込んで蹴り。NØRIが崩して上になる。亀になった渡邉にバックマウントからチョークを狙う。腕十字に移行するも、外された。
残り1分。渡邉が立って猪木アリ状態に。NØRIが蹴り上げるが立つチャンスをつかめない。渡邉がかぶさると三角を狙うNØRI。しかし、渡邉がサイドを取り、鉄槌を落として終了。
ジャッジは1名が10-9 NØRI、2名が10-9渡邉。
3R。NØRIがまた蹴る。渡邉がロー、パンチ。お互いに蹴り、ジャブを出し合う。両者とも攻め続けるも、決定打はなく終了。
ジャッジは2名が28-27渡邉、1名が3—27渡邉、3-0で渡邉が勝利。
第5試合
1R。濱田がパンチで出る。山崎はロー、ジャブ。山崎の蹴り足をつかんだ濱田がバックに回りヒザを打ち込む。バックを譲らずヒザ。濱田が後方へ引き込むが、山崎がバックを取ると、濱田がテイクダウン。下から三角を狙う山崎。しかし、これは極まらず。
山崎が返して上になるが、濱田が立った。山崎がパンチを出すが終了。
ジャッジは3名とも10-9濱田。
2R。蹴り、パンチで出る山崎。濱田は足をつかもうとするが、山崎は取らせない。濱田がパンチで距離を詰めていくが、山崎が組んでバックに回った。濱田が離れると、山崎が投げを狙うが、濱田がガブってヒザを打ち込む。
山崎は組みたいが、濱田は付き合わない。終盤は打撃戦となるが、決定打はなく終了。
ジャッジは3名とも10-9濱田。
3R。山崎が跳びヒザ。しかし濱田にかわされた。山崎は再びパンチで出てくむが、濱田はすぐ外してロー連打! これが効き、山崎が足を引きずる。濱田が左フック。山崎がタックルに入るが切られた。濱田が三日月蹴りからパンチで追い込むとレフェリーが試合を止めた。
第6試合
1R。遠藤がロー。左右に動きながら回る。石田前蹴り。遠藤が組んで石田に尻もちをつかせ、ケージへ押し込んでいく。しかし石田立った。
ヒザを連打する遠藤。石田はヒジ。遠藤がケージへ押し込む。尻もちをついた石田だが立って押し倒した。残り1分。遠藤が立ってケージへ押し込んだ。倒してヒジを落としたところで終了。
ジャッジは3名とも10-9石田。
2R。お互い蹴り。石田の蹴り足を取った遠藤がテイクダウン! 遠藤、足を狙うがこれは決まらず。サイドへ。鉄槌、パンチを落とす。さらにヒジ! さらにマウントになった遠藤がパウンド。
遠藤がバックに回りチョークを狙う。これは外れ、石田が立った。遠藤は隙を与えずパンチからバックを奪う。正対した石田。ケージへ押し込む遠藤。
両者離れた。遠藤がタックルからテイクダウン! 残り10秒で肩固めを狙う。しかし時間切れに。ホーンを聞いた石田はしばらく伏せていた。消耗している。
ジャッジは3名ともに10-9遠藤。
3R。石田が飛び込んでヒザ、ジャブ、アッパーとたたみかける。振りほどいてケージへ押し込む遠藤。石田はカカト、ヒザ。さらに押し込む遠藤。
両者離れると、石田の右ジャブがヒット! さらにボディ。両者疲れている。遠藤がヒザ。石田も入ってヒザ。前に出てヒジ、パンチを振る。石田がさらにパンチ。遠藤がケージへ押すが、石田離れる。遠藤がパンチを振って終了。遠藤もかなり消耗している。
ジャッジは3名ともに29-28の3-0で石田が勝利。
第7試合
パンクラス初参戦の杉山は空手をバックボーンに持ち、2008年,JEWELSの旗揚げ戦でプロデビュー。今回の相手・ライカとは2014年JEWELSで対戦、腕十字で一本勝ちしている。今回は約2年ぶりの試合となる。
対するライカは元ボクシング世界王者。前戦は昨年11月、重田ホノカ判定負けを喫している。再起戦で10年越しのリベンジを果たせるか。
1R。杉山がジャブ。鋭いローを打ち込む。ライカはジャブ。杉山がタックルに入るがライカ切った。杉山は切れ目なくパンチ、ジャブと攻めていく。
杉山はパンチ、ローから両足タックル。ライカに尻もちをつかせ、ケージへ押し込む。ライカ立つが、杉山が再び倒す。バックを取って腕を狙う。防いでいるライカ。そのまま立つが、杉山はバックを取ったまま。残り10秒。杉山がバックをキープして終了。
ジャッジは3名とも10-9杉山。
2R。両者打ち合う。杉山がタックルに入るが、ライカは付き合わない。杉山はロー、ミドルからテイクダウン! バックに回り鉄槌を落とす。ライカ立ったが、杉山が尻もちをつかせた。さらに鉄槌!
残り1分。ライカが一瞬の隙を衝いて立ったが、杉山はすかさず蹴り。さらに組んでケージへ持っていく。ライカが入れ替え、離れたところで終了。
ジャッジは3名10-9杉山。
3R。ライカの右ジャブがヒット。杉山は片足タックルからテイクダウン! パンチを落とす。ライカが立つが、杉山はバックを取っている。引き込む杉山。ライカが再び立つが、バックを離さない杉山が萎えるように再度ポジションへ。
両者立つが、杉山が尻もちをつかせた。ライカ、ボディを殴る。立たせず細かく殴る杉山。残り1分。殴る杉山。杉山がバックを取る。両者スタンドになったところで終了。
ジャッジは3名10-9、3-0で杉山が勝利。ライカはリベンジならず。
両者の差が明確に出た試合だった。グラウンド力の差は大きく、また、ライカのストロングポイントであるはずのパンチも光らず終わった。
第8試合
西尾は2022年NBT優勝。NBT後はDARANIに勝利したが、昨年11月、松本光史に判定負け。今回は復帰戦となる。
一方、余は2021年よりパンクラスに参戦中。2022年はDARANI、望月貴史に連勝したが、昨年は平信一、神谷大智に敗れ負け越し。ここで勝っておきたいところだ。
1R。余が回りながらジャブ。強烈なローを打ち込む。西尾が飛び込んで左のパンチ! 余ダウン! 西尾が距離を詰めで追撃。余も打ち返すが、さら西尾の右がヒット。一瞬、余の腰が落ちたところでレフェリーが試合を止めた。
【西尾 ケージ上コメント】
「宇留野道場の西尾真輔です! 前回、元チャンピオン(松本光史)と組んでもらったのに、負けてしまったので、今回は全開で頑張りました!
そして、パンクラス、30周年おめでとうございます! ありがとうございました!」
第9試合
平は2019年パンクラス初参戦。「暴走柔術」のニックネームを持つ。昨年は3月、余勇利に判定勝ちするも、11月には丸山数馬に判定負けを喫している。
対する神谷は2022年よりパンクラスに上がり3連勝中。1試合は反則勝ちだが、前戦はランカーの余勇利に判定勝ちを収めている。まだまだポテンシャルの高そうな新鋭だ。
1R。神谷がパンチ。組みにいく平。強引に組んでケージへ押し込む。しかし、神谷は平に尻もちをつかせて上に。パンチを落とす。平は引き込んで殴る。神谷はボディを殴る、平がヒジ。神谷が肩パンチ。神谷がハーフマウントに。お互い殴る。ヒジ、ボディを連打する平。
平が下からヒールを狙う! しかし神谷は回転して足を抜いた。平がケージへ押し込むが、神谷が投げてテイクダウン! パウンドを落として終了。
ジャッジは3名10-9神谷。
2R。平が組みに来たところに神谷がパンチ。倒してテイクダウンした。ハーフから殴る。平は立ちたいが、神谷は立たせない。ボディ、ヒザ、パンチを打ち込む。マウントを取った神谷は、さらにバックに回り首を狙う。平は左腕で防ぎながらヒジを打つ。苦しい平。ヒジを入れる。神谷もパウンドを入れて終了。
ジャッジは3名10-9神谷。
3R。パンチを打ち合う両者。神谷の蹴りがローブローとなってしまう。タイムストップ。平はダメージもあるが、かなり消耗している。神谷もやや疲れているか。
再開。神谷が両足タックルからケージへ押し込んだ。神谷がバックを取り、両足をかけてバックマウントに。平は神谷にパンチを入れるが、効いてないない。神谷がチョークに入ると平は耐えていたが、タップアウト!
【神谷 ケージ上コメント】
「BRAVE GYMの神谷大智です。相手は平選手で、ベテランで、元ZST王者で、強いと思って、ここまでやってきました。こういう感じになってすごく嬉しいです。
僕は世界で活躍する選手になりたいので、これからもトレーニングをしっかりやって、 周りに感謝しながら頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」
第10試合
松本は第12代修斗世界ライト級王者。2019年10月、ONE日本大会で行われた「修斗VSパンクラス 4対4 王者対抗戦」で当時のKOP久米鷹介と対戦、判定負け。リベンジを誓い、修斗のベルトを返上してパンクラスに乗り込んできた。
2022年10月にはライト級暫定王者決定戦に挑んだが、アキラに敗れている。その後、2023年4月、ヌルジャノフ・ルスタムベックにKO負けを喫したが、同年11月、西尾真輔に判定勝ち、ほとんど何もさせない圧勝で存在をアピールした。
大ベテランに挑戦するのは天弥。昨年のNBT覇者で、ここまで2勝1敗(敗戦は反則負け)と波に乗る。怖いもの知らずのイケイケファイトで押しまくるか。
1R。開始直後、いきなり攻撃を仕掛ける天弥。松本は少し驚いたようだが、大きいパンチを放つ。やや落ち着いた天弥。松本がまた大きくパンチ。天弥が強引なほどに殴っていく。さらにミドルをたたみかける。松本は天弥のスピードに対応しきれていない印象。遅いわけでないのだが。天弥がボディ。離れる松本。
松本ジャブ。天弥のローを受け止めた松本だが、天弥がケージへ押し込みヒザ。
残り1分、お互いヒザを打ち合うが、ブレイクがかかった。
松本が大きくオーバーハンド。パンチを畳み掛けて終了。
ジャッジは3名10-9天弥。
2R。パンチを出していく松本。天弥もジャブ。さらにローを打ち込んでいく。パンチがヒット、松本やや効いたか。
お互いパンチを打ち合う。さらに打ち合うと、松本が鼻から出血。天弥の蹴りがローブローとなる。タイムストップとなり、同時に鼻の出血のドクターチェックも行われた。
再開。松本がパンチで前に出る。とらえた天弥がケージへ押し込んでパンチ。天弥がバックを取るが、鼻荒れて殴りまくる。
ケージ際から離れた松本。天弥が組んでケージ花押し込み、残り10秒でマウント! 天弥がパウンド連打! 危なかったが止められずにホーン。
ジャッジは1名が10-9、2名が10-8天弥。
3R。消耗している松本。しかしジャブを出していく。松本タックル。天弥は切る。天弥がローからバックハンドブロー! 松本が右パンチ。天弥はパンチ、ステップして前蹴り。
組みにいく松本だが、天弥が突き放す。お互いパンチを打つ。松本の鼻の傷口から再び出血。天弥ボディ! 松本効いた。天弥さらにアッパー。
尻もち状態の松本。天弥は背中をつかせてマウントに。ヒジを落とす。残り10秒。バックに回った天弥が殴って終了。
Sジャッジは2名30-26天弥、1名が30-27天弥、3-0で天弥が勝利。
最初にペースを取った天弥が、最後までペースを握り続けた。
第12試合
田嶋は2022年NBT優勝。同年12月、TSUNEとの暫定王者決定戦にTKO勝利、ベルトを巻いた。
しかし翌年4月の統一戦で正王者の中島太一を相手に全く攻められずベルトを失った。その後、同年12月、笹晋久に判定勝ち。再び上を目指す。
対する井村は2020年NBT優勝。全て一本勝ちで優勝を勝ち取った。その後も2勝、2021年12月、中島太一との暫定王者決定戦に臨むがTKO負けを喫した。
その後TSUNEに判定負けした後3連勝。昨年9月、河村泰博にフロントチョークで一本負けするも、11月の次戦で矢澤諒にチョークで一本勝ちしている。
勝った方がベルト獲りへ大きく歩を進めると思われる一戦、両者どのような闘いを見せるか。
1R。お互いジャブ、ロー。井村がパンチを打ち込ムト、田嶋が後方にダウン!すぐ上になった井村が首を抱えてチョークを狙うが、田嶋立った。タックルに入る井村に田嶋がヒジを連打するが、井村がテイクダウン! 田嶋はすぐに立つ。
井村両足タックル。田嶋に尻もちをつかせた。井村は首を狙おうとするが、離れた。
両者打ち合う。井村は田嶋の蹴りにパンチを合わせる。さらに井村の右パンチがヒット! 田嶋もパンチで出るが、井村はさらにパンチを打ち込んでいく。田島も打ち返す。パンチからケージに押し込んだ井村だが、田嶋が引き剥がしたと頃で終了。
ジャッジは3名10-9井村。
2R。お互いロー。井村がタックル、尻もちをつかせケージへ押し込んでいく。殴る田嶋。立った。井村は引き込んで崩したいが、田嶋はヒジを落とす。
両者立ち上がるとジャブを打ち合う。パンチの圧力は井村が強いか。組んでケージへ押し込んだ井村。田嶋は鉄槌。ヒジを落とし、立った。両者打ち合って終了。
ジャッジは3名10-9井村。
3R。井村、やや疲れが見えるか? 田嶋がジャブ。井村が片足タックル。田嶋はすぐに立つ。井村がさらにタックル、ヒザを合わせた田嶋がヒジ連打。下から足関を狙った井村だが、田嶋のパウンドが効いた。
井村が立つと打ち合いに。井村が組んでケージへ押し込む。田嶋ガヒジ、殴る。激しい殴り合いに! しかし井村が組んでケージへ。残り1分。田嶋が押し倒してマウント! 井村は立ちケージへ押し込む。殴る田嶋。残り10秒、井村がバックをよりケージへ押し込んだところで終了。井村のセコンドの石渡伸太郎が「頑張ったな」と優しく声をかけていた。
ジャッジは3名29-28、3-0で井村が接戦を制した。
【井村 ケージ上コメント】
「ありがとうございます。すみません、出直します」
【田嶋 試合後コメント】
「気持ちは出せたかなと思うんですけど、あんまりああいう試合は良くないなって思いますね。(中島太一との試合が)ちょっと脳裏によぎってしまって、やばい、これは行くしかないっていう気持ちでした。やられてはいたんですけど、ちょっと楽しかったです。今後は、もう1回1位を取り直してタイトルマッチの望みたいです。多分、次は井村選手が(タイトルマッチを)やると思うので、自分もまた上位争いに入っていきたいです」
第13試合
前修斗王者の SARAMI。2023年5月、渡辺彩華にKO負けを喫しタイトルを失った。その後、同年12月に開催された初代女子アトム級王座決定トーナメントでパンクラス初参戦。一回戦でジェニー・ファンに判定ながら圧勝し、決勝へ進んだ。
対する沙弥子は2019年に初参戦。その後、3年空けて2022年9月に復帰、原田よきを降した。2023年12月、トーナメント初戦で優勝候補と目されたV.V Meiと対戦、判定勝ちで決勝へ。このトーナメント開催は、沙弥子のベルト熱望から実現したという。初代女王となれるか、SARAMIが修斗、パンクラスの二冠王となるか。
1R。SARMIが右パンチで飛び込むとビッグヒット!沙弥子がダウン!SARAMIがすかさず追撃に入りパウンド連打。沙弥子に動きがなくレフェリーが試合を止めた。
なんとパンチで秒殺! 飛び跳ねて全身で喜びを表すSARAMI。最高の勝ち方でパンクラスにベルトがもたらされた。
【SARAMI ケージ上コメント】
「皆さん、こんばんは。こんな勝ち方ができるとは思っていなくて、自分でもびっくりしています。でも、人生で2つ目のベルトを今日獲って、今までやってきた自分を褒めてあげたいと思います。
チャンピオンになったからといって、これからの人生何か大きく変わるわけではないということはよくわかってるんですけど。また私の格闘技人生を、これから明るいものにしていければと思います。皆さんこれからも応援よろしくお願いします」
第14試合
2018年より参戦している端は、黎明期から女子格闘技を支えてきたベテラン。2021年、NØRIとの前提王者決定戦に勝利。その後、正王者に昇格。昨年4月にはNØRIを相手に初防衛戦に成功している。
一方、重田は2023年4月、」パンクラスデビュー。高本千代戦、ソン・ヘユン戦とストロー級で勝利。さらにフライ級でライカに圧勝し、3連勝でタイトル挑戦のチャンスをつかんだ。
1R。重田がいきなり跳びヒザ。端は落ち着いてパンチ。重田の蹴り足をつかみケージへ。回って片足をつかんだ重田。端は片膝をついている。端が立った。ヒザを打ち込む重田。入れ替えた重田が肩パンチ、ヒザ連打。
端が離れた。重田が左右パンチ。端もパンチを返す。重田がパンチから組んでケージへ。ヒザを入れた端が入れ替えたところで終了。
ジャッジは3名10-9重田。
2R。両者ジャブを出し合う。重田の重いローがやや効いた端だが、ローを返していく。組んでケージへ押した端だが、重田が入れ替え。離れた端はジャブを打ち込んでいく。
重田が組んでケージへ押し、尻もちをつかせる。引き込みたい重田、こらえる端。重田が破^不マウントからボディを殴る、さらにヒジ。ガブってサイドポジションに。ヒジ、パウンドを落として終了。
ジャッジは1名が10-9端、2名が10-9重田と割れた。
3R。重田がタックルからケージへ。橋は倒れない。重田はヒザ連打。さらに押し込んでヒザを打ち込む。橋は離れてパンチ。井桁が組んでケージへ。ヒザから背負い投げ! ガブってケージへ押す。残り1分で重田が立ち猪木アリ状態に。蹴り上げる端。パンチを落とす重田。回ってバックを取り殴る。終了。
ジャッジは3名10-9重田。
4R。端が攻勢に。パンチ、ロー連打で攻める。重田もパンチ。しかし端がパンチ、ローで攻める。重田が片足タックルからケージへ。端は倒れずこらえている。重田がヒザ! しかし端立った。重田は肩パンチから引き込む。離れてまたがぶったところで終了。
ジャッジは3名10-9重田。追い詰められた端。一本取るかKOしなければ防衛できない。
5R。重田が走るように前に出てパンチ。気力と勢いに溢れている。パンチからケージへ押し込む重田。端は倒れず踏ん張る。端がギロチンに抱えたが、これは決まらない。重田はロー、ヒザから片足をかかえて投げるようにケージへ押す。引き込むが、完全に倒れてはいない端。
残り2分。両者立つ。端がケージへ押し付ける。重田はヒザ! 端もヒザを「入れる。重田が投げると端が回って上に。殴ったところで終了。
勝ちを確信し、重田はすでに顔をくしゃくしゃにして泣いている。
ジャッジは2名が50-45重田、1名が46-49重田、3-0のフルマークで重田が第3代QOPとなった。
【重田 ケージ上コメント】
「応援してくださった皆さん、お待たせしました。第3代クイーン・オブ・パンクラスの重田ホノカです。今日は応援ありがとうございました。応援してくださった皆さんのおかげでベルトを巻くことができました。無敗でチャンピオンになって、最強の人に挑戦したいと思います。そのために、明日からまた頑張ります。応援よろしくお願いします」
第15試合
2013年から参戦しているアキラは、田村一聖、松本光史に連勝して2022年9月、再び松本を破り暫定王者に。さらに昨年4月、久米鷹介との統一戦を制し聖王者となった。今回が初の防錆戦。
挑戦者・雑賀ヤン坊達也は2019年より参戦中。打撃力でKOの山を築く。小林裕、トム・サントスを破り2020年9月、林源平との暫定王座戦で勝利、暫定王者に。しかし、2021年12月、久米鷹介との統一戦で敗れベルトを失っている。その後、松岡嵩志、シュウジ ヤマウチにTKO勝ち、2023年12月、粕谷優介と次期挑戦者決定戦で闘い、初の判定で挑戦権を獲得した。今度こそ正王者となることができるか。
1R。アキラが低いタックル。ヤン坊はこれを切ってパンチ連打。いったん離れると、アキラが再び低いタックルからケージへ押し込む。ヤン坊が入れ替えヒジを打って離れた。
ヤン坊が距離を詰めていく。アキラはパンチで出るが、ヤン坊はパンチを合わせる。ケージへ追い込むヤン坊。右ハイキックがヒット! アキラがダウン! ヤン坊がKO勝利で新王者となった。マットに膝をつき、両手で顔を覆うヤン坊。ベルトを巻き、涙をぬぐった。
ヤン坊は打撃が良いのはもちろんだが、組みが強くなっていることで打撃にも余裕が出てきたようだ。勢いだけでなく、確実に実力をつけていているヤン坊。今後どのようなチャンピオンとなっていくのか楽しみだ。
【ヤン坊 ケージ上コメント】
「(涙声)本当に、仕事をしながら格闘技をやるっていうのもつらくて、しんどくて。でも、格闘技を軽い気持ちでやったりとかいうことは僕にはできなくて、とにかくなんか一所懸命、一所懸命チャンピオンになるためにやってきました。今日ほんとに嬉しいです。皆さん本当にありがとうございました。
これでパンクラスの三大ゴリの2ゴリ(粕谷優介、アキラ)をやっつけたんで、最後は久米さんとやんなきゃなって僕は思ってるんで。来月久米さん、頑張ってください(※4月29日開催のPANCRASE 342で粕谷優介との対戦が決定)。そして石田(陸也)くん、根性を見せてくれたんで、本当に嬉しかったです。長くなってしまいましたが、最後にもうひとつ。俺がヤン坊だ!!」
三大タイトルマッチは全て新王者が誕生。特にSARAMとヤン坊は衝撃のKO勝利で、これぞパンクラスという秒殺劇を見せた。
また、今大会ではコーメインの重田、天弥、神谷大智らのベテラン越えも印象に残った。若い選手たちの今後の活躍に期待するとともに、ベテラン勢の盛り返しにも期待したい。
(写真・文/佐佐木 澪)