【インタビュー】『PANCRASE 335』に出場のシンディレ・マネンゲラが公開練習!「子どもの頃から日本にはぜひ来たいと思っていました!」
7月6日午後、都内新宿区のHIDE’S KICK! にて、シンディレ・マネンゲラ(PESFA)の公開練習が行われた。マネンゲラは『PANCRASE 335』(9日/ニューピアホール))のメインイベントで田中路教(TEAM ALPHA MALE)と対戦する。
マネンゲラは今朝、南アフリカから日本に着いたばかりだという。しかし長旅の疲れも見せず、パートナーと3分2Rのスパーリングで打撃、寝技と多彩な動きを見せた。マネンゲラとの質疑応答は以下。
――日本へようこそ。いつ着きましたか?
マネンゲラ「着いたのは今朝、深夜0時を超えたあたりに着きました」
――日本は初めてですか?
マネンゲラ「はい。でも、子どもの頃から日本にはぜひ来たいと思っていました」
――まだ少ししか見ていないと思いますが、日本の印象はいかがですか?
マネンゲラ「東京には深夜に着きましたが、すでに働いている人がいて、24時間働いている人がいて、自分の国に比べて進んでいる都市だと感じました」
――体調はいかがでしょうか。
マネンゲラ「試合に向けてコンディションを作っているので、良い試合が出来ると思います」
――パンクラスからのオファーを受けて、どのように感じましたか。
マネンゲラ「とても嬉しかったです。先ほどお話ししたように、子どもの頃から日本に来たかったですし、パンクラスで試合をできるのも楽しみで、本当に嬉しいです」
――パンクラスという団体に対しては、どのようなイメージがありますか?
マネンゲラ「2019年に、チームメイトがアキバと試合をして(※2019年12月、ルサンド・ピコVS秋葉太樹)いるので、パンクラスのことは知っていました。そして、自分も出たいと思っていました。私のSNSを見ていただければ、パンクラスについていろいろツイートしています」
――今回の相手である田中路教選手に対しては、どのような印象をお持ちでしょうか。
マネンゲラ「何試合かの映像を見て、とても良い選手だと思っています。UFCでも試合をしているような選手ですから、とても強い、良い選手だと思います。自分もそれなりに経験を持っているので、良い試合ができると思います」
――ご自分では、自身をどのような選手と思っていらっしゃいますか?
マネンゲラ「自分は柔道ベースです。子どもの頃から柔道をやっていたので、MMAを始めた頃はグラップラーだったのですが、今はレスリングもやっているので、完全なMMAファイターになっています。
田中選手も柔道家だったと聞いているので、2人とも柔道のバックグラウンドを持っている同士の試合として面白いんじゃないかと思います」
――どんな試合になりそうでしょうか。
マネンゲラ「もし1ラウンドで決められなかったら、2ラウンドでKOしてみたいと思っています」
――打撃なんですね。
マネンゲラ「そうです」
――初めてマネンゲラ選手を見る日本のファンに、どのようなところを注目してほしいですか。
マネンゲラ「多くの日本人ファンは、おそらく田中選手の方を応援すると思いますが、自分の方も花火のようなエキサイティングな試合をしますので、ぜひ良い試合を見てほしいです」
――子どものころ、柔道の他には何かスポーツをされていましたか。
マネンゲラ「柔道だけではなく、柔術もやっていて、茶帯を持っています」
――柔道は何歳ごろからされているのでしょうか。
マネンゲラ「柔道は8歳の時から始めました。柔術は今年で12年になります」
――南アフリカでは、柔道はどのくらい盛んなのでしょうか。
マネンゲラ「柔道自体、それほどポピュラーではなく、以前よりは人口が減っています。また柔道人口を増やしたいです」
――なぜ柔道を始められたのでしょうか。
マネンゲラ「おじさんが柔道をやっていたのがきっかけで始めました」
―― では、MMAを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
マネンゲラ「自分としては何かにチャレンジしてみたいという気持ちがありました。PRIDEとかも見ていてその影響もあったので、チャレンジしてみようと思ってMMAを始めました」
――MMAで憧れの選手やヒーローはいますか?
マネンゲラ「クリス・プライドという自分のコーチです。自分の中ではヒーローですね」
――EFCの王者として臨む気持ちは?
マネンゲラ「EFCは南アフリカでは非常に歴史の長いプロモーションです。現在は他にもプロモーションがありますが、EFCが自分のベースを作ったホームですし、非常に良いプロモーションでした。現在はチャンピオンではありませんが、以前チャンピオンだったということで、誇りをもって臨みます」
――今後のキャリアについて、どのように考えていらっしゃいますか。
マネンゲラ「ぜひパンクラスのチャンピオンに挑戦したい。それが現在の目標です」
――パンクラスで闘うにあたり、ルサンド・ピコ選手から、何かアドバイスは受けていますか?
マネンゲラ「ピコとは、もともと柔道も一緒にやっていて、柔道から始めて、MMAも一緒に始めて14年くらい一緒にやっています。今も同じチームメイトであり、今回の試合に向けてキャンプでトレーニングパートナーとして、一緒にトレーニングを積んできました」
――試合映像では、ギロチンチョークやギロチンのスイープが得意に見えました。田中選手のテイクダウンに対して、グラップリングで対抗する自信はありますか?
マネンゲラ「ギロチンは私の得意なテクニックです。もし田中選手がテイクダウンに来たら、チョークが取れるかもしれません」
――ちょっと変わった蹴りもあるようですが、特別なトレーニングをされているのでしょうか。
マネンゲラ「回し蹴りですね。私の得意技です。クリス・プライドから教わりました」
――現在UFCで2連勝中のキャメロン・サイマン(※マネンゲラは、昨年6月、キャメロンにベルトを奪われている)との試合はどのような展開で、また、その後どのような課題ができたのでしょうか。
マネンゲラ「ポイントで負けてしまったんですが、それまでキャメロンはほとんどの試合でフィニッシュして来たので、おそらく自分は彼とフルラウンド試合をした数少ない選手だと思います。本当に近い、良い試合だったと思います」
――敗因はなんだと思いますか。
マネンゲラ「試合会場が海抜の高いところにあったので。自分は、東京と同じような、海抜の高くないところでやって来たので、そういうことが影響したと思います」
――ボカン・マスンヤネ選手など、南アフリカからのパンクラス出場を経てONEなどに上がった選手がいますが、今回の参戦を、そういったステップアップにしたいという考えはありますか?
マネンゲラ「現在は、とにかく明日の試合に勝って、パンクラスのチャンピオンを目指すということだけです。1つのことだけに集中したいです」
――先ほど、以前から日本に来たいと思っていたとおっしゃっていましたが、それはどのような理由からでしょうか。
マネンゲラ「柔道をやっていたからというのが理由です。柔道をやっていた仲間は、みんな日本に来たいと思っています。
私は今でも柔道のことはいろいろフォローしています。日本の柔道チームが好きで、大野将平ですとか、特に一二三&詩の阿部兄妹は私の好きな柔道家です。日本に来られたので、柔道をやっている人間として、やはり講道館にも行ってみたいです」
――柔道時代の得意技は何ですか?
マネンゲラ「体落としや肩車が得意技でした」
――では最後に、ファンに向かって意気込みをお願いします。
マネンゲラ「ファンの皆さま、こんにちは。シンディレ・マネンゲラです。ぜ日曜日は良い試合をしますので、ぜひ証人として会場で応援してください」
インタビュー中にも出てきたマスンヤネやピコら、南アフリカの選手の衝撃は大きかった。ピコと練習してきたマネンゲラにも期待できそう。柔道をバックボーンに持ち、体落としや肩車が得意だったというマネンゲラ。田中とどう渡り合うか、非常に楽しみだ。
(写真・文/佐佐木 澪)