PANCRASE325でフライ級KOPを争う北方大地と宮澤雄大が調印式に出席!相思相愛の王座戦の実現に「いい試合になると思うし、いい作品になると思う」

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 12月11日午後、都内新宿区のパラエストラにて『PANCRASE 325』のセミファイナルを飾るフライ級タイトルマッチの調印式が行われた。
 調印式には、計量を終えたKOP北方大地、挑戦者・宮澤雄大が揃って出席。廣瀬隆司・パンクラスコミッショナーの立ち会いのもと、出場誓約書にサインした。両選手への質疑応答は以下。

――まず、意気込みからお聞かせください。
宮澤「いつも通り闘えばベルトは巻けると思うので、平常心で闘って試合を楽しみたいと思います」
北方「明日、ライト級とバンタム級のタイトルマッチもあります。フェザー級にもISAO選手がいて。僕は、ライバルは他の階級のチャンピオンやと思っています。他の階級のチャンピオンに負けないような内容と強さを、明日見せたいです」

――対戦相手の印象をお願いします。
北方「前戦を見るのを忘れちゃってて、ヤバイヤバイと思って映像を見たんですけど、僕は八田選手ともやっているので大体どんな感じか分かっていたし、それを踏まえながら見ていて普通に面白くなかったから、途中で見るのをやめちゃったんです。それしか言えないです、という印象です」
宮澤「試合映像とか見ても、何でもできて非常に強い選手だと思います。パンチも強いし、タックルとかもできるので、強いイメージがあります」

――なかなかタイトルマッチのない中、北方選手を待っていたという宮澤選手ですが、それはどういった気持ちからですか。
宮澤「他の選手と、という話もあったんですけど、正直、その人たちとやっても面白くないなと思いました。現チャンピオンの北方選手と闘って、勝ってベルトを獲りたいなというのが僕の思いです」

――それは、北方選手と闘って勝つ自信があるということですか。
宮澤「はい」

――北方選手は久しぶりの復帰戦です。ただ、病(※後縦靭帯骨化症)を抱えてということになります。これまでの中で、不安があったと思いますしどのように調整されてきたのでしょうか。
北方「もちろん不安はあったんですけど、一番不安だったのは、やるのかやらんのか悩んでいた時ですね。やるって決めてからは、不安は一切なかったです。実際、身体もパフォーマンスも過去最高まで仕上げられたので。やっぱり覚悟一つやなということを再認識しましたね」

――また痛みが発生するということもなかったですか。
北方「なかったですね。今回、僕はいろんなチャレンジをしていると思っています。この病気を発症していることにおいて、本当はやってはいけないことばっかりやっているから『そういう角度から、そういうことができるんだ』と(同じ病気の人に伝えられたら)。格闘技ができたら何でもできるだろうと僕は思っているので。
 そういったところも、パンクラスを通じて同じ病気を抱えている人たちの何らかの支えになれればと思っていますね。だから宮澤くんも、気にせずガンガン首狙ってきてね(笑)。全然、大丈夫やから」

――オールラウンダーのお2人ですが、どのような闘いになりそうでしょうか。
宮澤「北方選手の一番のストロングポイントは打撃だと思います。そういう面でも闘う場面が出てくると思うので、退かずにしっかり、相手のストロングポイントでも闘うっていうのをイメージしています」
北方「僕のストロングポイントは組み技なんで、その組み技を武器に有利に進めて行こうと思います」

――今回、最後のスタジオコーストです。北方選手がベルトを獲られたのはコーストですよね。何か思い出などはありますか。
北方「コーストは結構やりやすい、愛着のある会場やったんで。メインイベントじゃなかったですけど、最後にタイトルマッチ、しかも防衛戦をできるのは嬉しいです。試合は作品として(映像が)残るので、パンクラスの記憶に残る良い作品を残したいなと思っています」

宮澤「さっき、北方選手はストロングポイントが組み技だと言っていましたけど、僕は組み合っても自信があるので、そういうところでも闘えるかなって思います」

――宮澤選手は、デビューしてからずっとコーストですね。
宮澤「そうですね。コーストで始まって、コーストに育ててもらいました。もちろんパンクラスに育ててもらったんですけど。僕の中でも思い入れのある会場なので、しっかり勝って感謝の気持ちを伝えられたらなと思います」

――試合が決まるポイントは何になるでしょうか。
北方「一番大きい要因は息子たちですね。息子たちが、チャンピオンである僕が勝っている姿を見たがっているから。子どもが見たがっているものを見せたいっていうのが父親の気持ちなので。
 本当は、あまりパンクラスに迷惑をかけてはいけないと思って、ベルトを返上しましょうかと提案したんです。でも、もう少し待て、と。宮澤選手が、やれるんだったら北方選手とやりたがっていると聞いて、可愛いなと。だったらやろうかなと。じゃあ急ぎますということで、すぐにセカンドオピニオンの病院に行って。だから、僕も防衛戦は宮澤選手とやりたかった。だから……だから、いい試合になると思うし、いい作品になると思う。だから楽しみです」
宮澤「僕も同じ感じになっちゃうんですけど、応援してくれている人や、チームの仲間の支えがあってここまで辿り着けたと思っているので、僕のワンシーズンの締めくくりを、ストロー級のチャンピオンである北方選手と闘えるというモチベーションもありますし、僕はチャレンジャーとして闘う、そこが全てです」

 お互い意地を張り合いながらも、お互いをタイトルマッチにふさわしい相手として認め合う両選手。明日は2人にとって最高の作品を作ることができるだろうか。最後のスタジオコーストにふさわしい激闘を期待したい。

(写真・文/佐佐木 三桜)

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