✕✕スタイルを砕くジャンピングニー!最年少三冠ヘビー級王者となった安齊勇馬が「見たこともない全日本の景色見せるから」

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 30日、大田区総合体育館にて全日本プロレス『ドリームパワーシリーズ2024』が開催。メインイベントでは中嶋勝彦の持つ三冠ヘビー級王座に安齊勇馬が挑戦した。

 中嶋は2002年にWJプロレスから当時史上最年少であった15歳9ヶ月でプロレスラーデビュー。その後はNOAH所属となり2度のGHCヘビー級王座戴冠や史上初のN-1 VICTORY二連覇を達成するなど団体の中核を担う選手となった。
 しかし、中嶋は昨年9月末を以て突然NOAHを退団し、フリーとなって全日本プロレスへ殴り込みをかけると11月には三冠ヘビー級王座を戴冠。突然『闘魂スタイル』を自称し、昨年末の三冠王座戦では『アリ・ボンバイエ』で入場。勝利した後には全日本プロレスのリングで「1.2.3.ダァー!」を叫び、炎のファイターで帰って行くなどNOAH時代を知るファンからは不安な声が聞こえてくる行動を見せていた。

 こうした中嶋の言動に対してアントニオ猪木さん側も黙認していたものと思われていたが、全日本プロレス株式会社が『闘魂スタイル』を商標登録したり、中嶋が『1!2!3!ダァー!』のフレーズを使ったことで重い口を開く。「馬場さんは天国からこの事態をどう見ているでしょうか」と極めて強い拒否感情を含む言葉とともに法的措置も辞さない構えを見せた。これを受けて中嶋は闘魂スタイルを封印し『✕✕スタイル』へ変更。
 全日本プロレスで好き放題する中嶋の前に、デビュー2年目にして24歳の期待のエース安齊勇馬が立ちはだかり「俺がそのベルト、いや全日本の俺達でそのベルト取り返します」と全日本プロレスを背負ってベルト奪還に挑むこととなった。


 試合はじっくりとしたオーソドックスな攻防から安齋が突然のジャンピングニー。一気に攻め立てるが、中嶋がローからミドルキックで倒すとマウントナックル連打でボコボコに。
 ふらついて膝をつく安齋をバックドロップで叩きつけ、ドラゴンスクリューからミドルキック連打。アンドレや脇固めで腕を絞られ、足も腕も大ダメージの安齋。
 サッカーボールキックの雨あられもなんとか耐えて必死に立ち上がった安齋をスリーパーで絞めあげてグロッキー状態に。
 だが中嶋はフォールにいかず、若手に教え込むように安齋のエルボーを受けきっていき思いを叩き込む強烈なビンタ。動かなくなった安齋にトドメのヴァーティカルスパイクを狙うが、これを切り返した安齋がジャンピングニーからジャーマンスープレックスホールドで電光石火の3カウント。

 中嶋は唖然としながらノーコメントで会場を後に。
 安齋は「全日本に三冠取り返したぞ!泥臭い試合かもしれないし偶然の大金星かもしれないけど、皆との約束守れて良かったです」と叫ぶ。
 そこへ世界タッグ王者のSAITO BROTHERS、世界ジュニア王者のライジングHAYATO、アジアタッグ王者の田村男児が現れ、安齋は「今のこの光景想像できた人いますか?これからは、俺らの時代です。俺らがどこにも負けない、見たこともない全日本の景色見せるから。それまで俺の大好きな全日本プロレス、みんなもずっとずっと大好きでいてください。俺との約束です」と、拍手で満たされる全日本プロレスファンへメッセージを贈った。

 歴代最年少王者となった安齊勇馬が創る新しい全日本プロレスの景色は、王者となった仲間たちとともに祝福に包まれてスタートした。

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