【試合詳細】11・3 アイスリボン プリズムホール大会 【ICE×∞】星いぶきvs芦田美歩 【リボンタッグ】星いぶき&松下楓歩vsYuuRI&杏ちゃむ アジャコング&星ハム子vsトトロさつきvs藤滝明日香 海乃月雫vsちゃんよた
『プリズムホール大会2023 in 東京ドームシティ』
日程:2023年11月3日(金・祝)
開始:15:00
会場:東京都・プリズムホール
観衆:248人
▼シングルマッチ 15分1本勝負
○櫻井裕子(COLOR'S)
7分49秒 胴締めドラゴンスリーパー
●小池真優香
▼タッグマッチ 20分1本勝負
松本都(崖のふち)/○咲蘭
13分41秒 ♡さらんらっぷ♡
しゃあ(愛媛)/●chou・chou(hotシュシュ)
▼シングルマッチ 15分1本勝負
○SAKI(COLOR'S)
8分20秒 ブレーンバスター→体固め
●しのせ愛梨紗
▼シングルマッチ 15分1本勝負
○ちゃんよた(P.P.P.TOKYO)
11分4秒 エロティックハマー→片エビ固め
●海乃月雫
▼インターナショナルリボンタッグ王者決定戦 時間無制限1本勝負
【はたち~ず】星いぶき/●松下楓歩
16分53秒 スワントーンボム→片エビ固め
【QUEEN VALKYRIE】杏ちゃむ(信州ガールズ)/○YuuRI(ガン☆プロ)
※杏ちゃむ&YuuRIが第61代タッグ王者となる。
▼タッグマッチ 30分1本勝負
アジャコング(超花火)/○星ハム子
16分43秒 ダイビング・ボディプレス→体固め
トトロさつき/●藤滝明日香
▼ICE×∞選手権試合 30分1本勝負
【王者】○星いぶき
19分12秒 いぶning Star
【挑戦者】●芦田美歩
※第37代王者が初防衛に成功。
デビュー2ヶ月の芦田が号泣ファイトでいぶきに肉薄もICE×∞奪取ならず!杏ちゃむ&YuuRIが悲願のリボンタッグ戴冠!海乃とちゃんよたの絆の試合は大熱戦!
オープニング
オープニングでは所属選手たちがステージに横並びで集結。
選手を代表して星いぶきが挨拶を行った。
いぶき「皆様、こんにちは~!アイスリボンプリズムホール大会にお越しいただき誠にありがとうございます!早速ですが、今日初めてアイスリボン見に来たよって方いらっしゃいますか?(※挙手した観客へ)ありがとうございまーす♪今年最大のビッグショー、アイスリボン選手一同みんなやる気に満ち溢れています。ですので、お客さんも熱い熱い応援よろしくお願いします!では!参りましょう!アイスリボンプリズムホール大会 in 東京ドームシティ、スタート~!」
第1試合
試合前に小池が「お願いします!」と元気に握手を求めると、櫻井も笑顔で「よろしくお願いします!」と応じる。
ゴングが鳴ると、ロックアップからリストの取り合い。櫻井がヘッドロックから腰投げでテイクダウンを取ると、小池がヘッドシザースで切り返しクリーンブレイク。
櫻井がすぐに追撃に向かい、ヘアホイップでコーナーに叩きつけて顔面踏みつけ。もう1回同じ流れを繰り返して恥辱を与えると、小池がエルボーで反撃。櫻井は「おう、来いよ!」と両手を広げて胸を貸し、小池に好きなように打たせてから強烈なエルボーを胸板に打ち込んで格の違いを分からせに行く。劣勢の小池は雄叫びを上げての連打からランニング・クロスボディを見舞い反撃の狼煙を上げる。
小池はボディスラムを狙うが、櫻井が逆に担ぎ上げて余裕のボディスラム。さらに得意のコブラツイストで絞り上げていくが、小池はなんとかロープを掴む。櫻井は小池をロープにくくりつけて串刺しドロップキック。さらに串刺しバックエルボーを発射も、かわした小池がスクールボーイからスレッジハンマー。さらにカニバサミで倒してから鎌固めのような体勢で絞り上げるアームロック。これを逃れられると、小池は「行くぞ~ッ!」と雄叫びを上げて串刺しニーリフト。「今度こそ行くぞ!」とボディスラムで叩きつけることに成功。
小池はエルボー連打からロープに飛んでいくが、櫻井がカウンターのショルダータックル。さらに櫻井が串刺しバックエルボーからボディプレス、さらにブレーンバスターを狙うが小池が首固めで切り返し、さらにスクールボーイを連発して粘りを見せる。さらに小池が突っ込んでいくが、櫻井がカウンターのビッグブートを突き刺し、ドラゴンスリーパー。逃れようとする小池を引き込んでグラウンドの胴絞式に移行すると小池もたまらずギブアップ。
試合後、櫻井は息も絶え絶えな小池を笑顔で抱きしめながら優しく言葉をかけ、肩を貸して助け起こした。
<試合後コメント>
小池真優香
――試合を終えての感想は
「そうですね。相手は圧倒的に格上ってところで、自分ができることいっぱい想像して臨んだんですけど、やっぱりまだまだ練習しなきゃいけないとことか、技術の部分だったりとかあって。でも3戦目で戦えたのが櫻井さんで良かったなっていう風にすごい思うので、次はリベンジして絶対勝ちにいきたいと思ってます」
――試合中によく声が出ていた。意図的に声を出していこうと思っていたか
「どうしてもまだできることが少ないんで、気持ちで負けちゃいけないっていうところがあったので、それはずっと決めてて、なんでそういう思いが多分声に反映されたんじゃないかな、と」
――同期と比べてしまう思いはあるか
「(藤滝)明日香と(芦田)美歩は、同じ時期にプロレスを始めて、ああやって頑張ってる姿を見ると、やっぱりちょっと比べてしまう部分があるので、2人に追いついて、今日ベルトもありますし、挑戦できるように頑張っていきたいなと思います」
――芦田選手にベルトを獲ってほしいか
「そうですね。美歩には頑張って獲ってほしいです」
第2試合
4人それぞれ握手を交わしてから都とchou・chouの対面でゴング。
都は自分で都コールを煽るも、観衆は大きなchou・chouコールで返礼。逆ギレした都がガットショットを見舞い「ふざけんじゃねーコノヤロー!」とフットスタンプを発射も、かわしたchou・chouがドロップキック。カバーに入るも都がブリッジで抜けて反撃し、Y字バランスポーズを取らせてから丸め込み、クリーンブレイクから両者タッチ。
咲蘭としゃあは互いに髪を掴んで引っ張り合い、咲蘭はしゃあのドロップキックをかわしてフットスタンプ。咲蘭としゃあがバックの取り合いも、しゃあが自分コーナーに叩きつけてchou・chouにタッチ。
chou・chouは咲蘭をロープに振っていくが、咲蘭は返す刀でエルボー。さらにchou・chouの手へのフットスタンプを見舞って都にタッチ。
都はダブル攻撃を宣言し、咲蘭、ついでにMIOレフェリーも加えておてんばダッシュ。都はchou・chouをロープにくくりつけて咲蘭と2人で顔面を踏みつけながら「プリズムホール行くぞ~♪」とポーズを決める。都はグラウンド式の拷問コブラを仕掛けるも、その脇からしゃあがコブラツイスト。さらにその3人の上に咲蘭が乗っかってジャベを決めるという現代アートを作り出す。
代わる咲蘭はchou・chouをキャメルクラッチで捕らえながらマスクに生えた髪の毛を引っ張り上げる。都にタッチ。
都が両手を広げて挑発するとchou・chouは逆水平チョップを連打。これを耐えてエルボー一発で黙らせた都がボディスラムを狙うが、耐えたchou・chouがなんとかボディスラムを決める。しゃあにタッチ。
しゃあは都にドロップキック。吹き飛んだ都が咲蘭にタッチ。
咲蘭は都と2人でロープに振るが、しゃあがダブルのランニングネックブリーカードロップ。さらに都にランニングネックブリーカードロップを狙うが、キャッチした都がコブラツイストから卍固め。chou・chouがカットに来るも、咲蘭がパロ・スペシャルで捕縛。しゃあはなんとかロープに逃れる。
都としゃあが真っ向からエルボーで撃ち合っていき、都が「このクソブス!」と罵ると、しゃあも「お前がブスだ!」と反撃。都がソバットから踵落とし、水面蹴り、Y字バランス式踵落としと連撃して咲蘭にタッチ。
咲蘭がしゃあにドロップキック。2発目を放つもしゃあがかわしてエルボー連打。咲蘭がバックを取ってスタンド式の胴絞スリーパーホールド。しゃあがロープを掴むと、咲蘭はそのまま串刺しドロップキック。続けてロープに振ろうとするが、しゃあがカニバサミで倒して鎌固め。これは都がカット。
咲蘭はロープに振るが、しゃあがランニングネックブリーカードロップ。chou・chouにタッチ。
chou・chouは咲蘭にドロップキックから足を固めながらの変形サーフボードストレッチ。さらにドロップキックで追撃しで腕十字に捕らえるが、腕が伸びた瞬間に都がカット。都が咲蘭をアシストしてトレイン攻撃から「いやぁ~っ」とプロレスLOVEポーズを決めてから都のシャイニング崖ザード+咲蘭のドロップキックのサンドイッチ攻撃。
さらに2人でコーナーに上がり、Y字バランスを決めてのダイビング・エルボードロップ攻撃を狙う。都がしゃあへ、咲蘭がchou・chouに狙いを定めるも、chou・chouがむくりと起き上がってデッドリードライブ。都がコーナー上でY字バランスを続ける中、しゃあ&chou・chouがダブルドロップキック。さらにchou・chouがラリアットを発射もかわした咲蘭がドロップキックからエルボー連打。反撃を狙うchou・chouに回転エビ固めで切り返した咲蘭がバックを取る。熾烈なバックの取り合いが展開される中、しゃあが咲蘭にミサイルキックを発射も、これがchou・chouに誤爆。すかさず飛び込んできた都がスピンキックで追撃し、咲蘭がchou・chouを♡さらんらっぷ♡で丸め込んで3カウント。
第3試合
しのせが握手を求めると、SAKIが笑顔で応じるフリからブレーンバスターを狙う。しのせもこれを読んでいたか即座に首固めで切り返し丸め込み連発。さらにしのせがショルダータックルでぶつかっていくが、SAKIは「倒れてたまるかぁ~い!」と胸を張り、逆にショルダータックル一発でなぎ倒す。
SAKIは髪をむんずと掴んでヘアホイップを狙うが、しのせが「パパに言う!」と父・篠瀬三十七へのまさかのチクりを宣言。飛鳥プロレスにいつも参戦しているSAKIは恐る恐る手を放し、恐る恐るロープにくくりつけながら恐る恐る顔面を踏みつけ、恐る恐るポーズを決める。しのせは「パパ~ッ!」と助けを求めるも、MIOレフェリーが「パパに頼るな!」と叱責。SAKIも「(篠瀬さんには)お世話になっているので……」と尻込みする。
それでもSAKIは人間関係のしがらみを吹っ切ってしのせに厳しい逆エビ固め。SAKIはしのせの左手と左足を掴んでのジャイアントスイングから串刺しニーリフト。続けてリバーススプラッシュを発射も、かわして自爆させたしのせがドロップキックから串刺しボディスプラッシュ、さらにランニング・クロスボディを3連撃。しのせがコーナーに上ってダイビング・クロスボディ。「まだ!」と即座に別コーナーに上って2発目のダイビング・クロスボディ。さらにフィッシャーマンズ・スクリューからファイヤーマンズキャリーを狙うが、SAKIが振り払って顔面へのビッグブート。しのせも「ナメんな!」とエルボーを振りかぶるも、SAKIがチョキでのボディブローからカンパーナ。さらにボディスラムで叩きつけてリバーススプラッシュ。さらにブレーンバスターで3カウントを奪った。
第4試合
2人は両手でしっかり握手を交わしてから試合へ。
ゴングが鳴るとロックアップでの押し合い。海乃が押し勝つと離れ際にサミング。ちゃんよたがリストを取っていくも、海乃が腕への噛みつき攻撃。レフェリーに咎められると、「ダメ?」と腕に爪を突き立て、さらに噛みつき攻撃。
怒ったちゃんよたがショルダータックルで吹き飛ばし、コーナーで顔面踏みつけ。さらに軽々とリフトアップして前方に放り捨てる。ちゃんよたはロープを背にする海乃に串刺し攻撃を狙うが、これをかわした海乃がちゃんよたにロープを使ったフェイスクラッシャー。さらに場外からエプロンへの地対空ドロップキックを見舞い、STF。ちゃんよたの回避運動に合わせてクロスフェイスに変形させて捕らえるもロープブレイク。
海乃がちゃんよたの腕に爪を突き立てつつ胸板にダブルチョップ。さらに顔面かきむしりからロープに飛ぶが、ちゃんよたがキャッチしてパワースラム。ちゃんよたは串刺しショルダータックル連打から串刺しラリアット。さらに得意のアルゼンチン・バックブリーカーで絞り上げながらスクワットする余裕を見せつつバックフリップ。続けてちゃんよたが必殺のエロティックハマー(=ジャックハマー)を狙うが、着地した海乃がねこだましからの首固めを狙う。これをぶっこ抜いてブレーンバスターを狙うちゃんよただったが、再び着地した海乃がドロップキック。海乃がロープに飛ぶも、ちゃんよたはスレッジハンマーで迎撃。さらにラリアットを狙うが、海乃がかわしてバックを取りジャーマン・スープレックス。
2人はよろよろと起き上がり、同時に突っ込んでいって真っ向からのエルボー合戦を展開。互いの名を叫びながらの感情がこもったエルボーのラリーが続く中、ちゃんよたがショートレンジ・ラリアットを叩き込んでいくも海乃は雄叫びを上げて立ち上がり、ラリアットを引き込んでクロスアームDDT。さらに海乃がスワンダイブ式ミサイルキックからフィッシャーマンズ・スープレックス・ホールドもカウントは2。ならばと海乃は片足ドロップキックで顔面を貫くが、これでも試合は決まらない。
海乃は「終わりッ!」と叫んでコーナーに上がり、フロッグスプラッシュを発射。これをかわして自爆させたちゃんよたがスライディング・ラリアットを叩き込み、シュバインを狙うも海乃が回転エビ固めからカサドーラ。なんとかキックアウトしたちゃんよたがラリアットを狙うが、海乃がこれをキャッチして逆打ちを狙う。これを耐えて担ぎ直したちゃんよたがシュバインで叩きつけ、完璧なエロティックハマーを決めて3カウントを奪った。
試合後、ちゃんよたが握手を求めると海乃がその手を握り返す。するとちゃんよたが海乃をしっかり抱き締め、肩を貸して2人で退場していった。
<試合後コメント>
海乃月雫&ちゃんよた
ちゃんよた「楽しかったので」
海乃「本当に復帰戦引き受けてくれてありがとう」
ちゃんよた「こちらこそ!指名してくれてありがとう!めっちゃ楽しかったです」
海乃「楽しかったぁ……」
ちゃんよた「とりあえず復帰おめでとうございます」
海乃「ありがとうございます」
ちゃんよた「Twitterで『昔の海乃じゃないから』って言ってて、試合をしてみて、これが初対面だったんですけど、デビュー戦とかも応援に行ってて、やっぱりすごい成長してるなって思ったし、でも、私もあの頃の私じゃないんで。2~3年ぶり?」
海乃「2〜3年ぶり?」
ちゃんよた「2~3年ぶりにこうやって再会できて、一緒に戦えたことが本当に良かったなと思います」
――海乃選手、結果は負けてしまったが
海乃「やっぱパワーがすごいんで。ちょっと次対戦するときまでにゴリゴリマッチョになっときます」
――今日あのリングで巡り合ってこの生まれた点は、何か今後何か線になったりするのか
海乃「したいな、って思います。でも、なんかよたちゃんは組むとかより戦ってたいかも」
ちゃんよた「組んでもみたい」
海乃「ね」
――ちゃんよた選手もチャンスがあればという思いか
ちゃんよた「そうですね、またお互い成長して、またどこかで巡り会えたらいいかなと思います」
第5試合
試合前の握手時にQVが奇襲し松下に集中攻撃。反撃に転じようとする松下を杏ちゃむが脇固めで組み伏せてからSTF。いぶきが救援に入るも、YuuRIも加わってダブルのフェイスクラッシャー。さらに追撃を狙うがはたち~ずがダブルのドロップキックを決めて形勢をイーブンに戻す。
松下が杏ちゃむをサソリ固めで捕らえ、さらにいぶきとのダブル攻撃を宣言しトレイン式のサッカーボールキック連打。さらに松下がロープに飛ぼうとするが、杏ちゃむが髪を掴んで引き倒し低空ドロップキック。YuuRIにタッチ。
YuuRIは松下をロープに振ろうとするが、振り返した松下がショルダータックル。いぶきにタッチ。
いぶきは串刺しバックエルボーからフェイスクラッシャー。さらにモンキーフリップでロープに叩きつけたところにいぶき&松下が交互に串刺しドロップキック。いぶきがロープに飛ぶが、YuuRIが十字ロープワークで翻弄しカニバサミで倒してサッカーボールキック猛連打。PKをいぶきが避けると、YuuRIは即座に軌道を変えてスライディングキック。YuuRIはいぶきの反撃をかわしてランニングネックブリーカードロップ。さらにロープに飛ぶが、いぶきがお返しのランニングネックブリーカードロップを見舞い、強烈なダブルチョップ。さらにいぶきがコーナーに振っていくが、YuuRIがコーナーに飛び乗ってブーメラン式のミサイルキック。杏ちゃむにタッチ。
杏ちゃむはいぶきにフェイスクラッシャーからキャメルクラッチ。そこへYuuRIがは飛び込んできて顔面への低空ドロップキックを見舞う連携攻撃。さらに杏ちゃむがロープ際での貫通ドロップキックを見舞って場外に落とし、YuuRIがエプロンからウルトラタイガードロップ。さらに杏ちゃむがコーナートップからプランチャで場外に飛んでいく。
4人は場外での激しい打撃戦を展開。そのままQVがはたち~ずをステージまで連れ込んでボディスラムを狙うが、はたち~ずが切り返してコブラツイストの競演。
闘いの場がリングに戻ると、いぶきが杏ちゃむを仕留めにかかる。しかし杏ちゃむは「ナメんな!」とフィッシャーマンズ・スープレックス。いぶきも即座に起き上がって「ナメんじゃねーッ!」とジャンピングニーで反撃し、松下が延髄斬りで援護。いぶきも延髄斬りからフィッシャーマンズ・スクリューで叩きつけ、ランニングエルボーを叩き込んでカバーもカウントは2。いぶきはジャーマン・スープレックスを見舞うも、杏ちゃむが即座に起き上がってハイキック。両者大の字となりダブルダウン。試合をパートナーに託す。
松下はYuuRIをコーナーに振って串刺しバックエルボーからショルダータックル。さらにSTOから顔面へのスライディングキック。松下はロープに飛ぶが、YuuRIがスリングブレイド式で絡みつく胴絞スリーパーホールド。そのままグラウンド式のドラゴンスリーパーに移行も、いぶきのカットが間に合う。YuuRIは619を発射。松下がこれをかわすも、杏ちゃむが飛び込んできてフェイスクラッシャー。YuuRIが619を決めてQVが交互にサッカーボールキックも、いぶきがカットして救出。
はたち~ずがYuuRIへダブルのバックドロップからダブルのジャックナイフも、杏ちゃむがカット。はたち~ずがそれぞれをブレーンバスターで叩きつける競演を見せ、松下がYuuRIにミサイルキック。これを2で返された松下はファンファーレで叩きつけ、さらにいぶきがジャックナイフを合わせるも杏ちゃむがカット。松下のスパインボムにいぶきがランニングネックブリーカードロップを合わせる合体攻撃から松下がロープに飛ぶが、場外から杏ちゃむが足を引いて転ばせる。そこへYuuRIが顔面へのスライディングキックを見舞い、QVが変形消灯。これをいぶきがカットするも、QVはいぶきに合体DDT、続けてYuuRIがジャーマン・スープレックスで排除。
ローンファイトとなってしまった松下に対し、杏ちゃむのハイキックからYuuRIのバズソーキックと連撃。さらにYuuRIがダメ押しのバズソーキックから杏ちゃむがコーナートップからダイビング・クロスボディ、YuuRIがスワントーンボムと連撃して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
杏ちゃむ&YuuRI
YuuRI「無事にQVが第61代インターナショナルリボンタッグ王座に!なりました」
杏ちゃむ「私達ね、そんなに長いタッグじゃないんです。スケジュールも合わないし、タイトルマッチには参戦できない。道場マッチでやるしかないぐらいのタッグだったな、って。最初は。でも2人の力を合わせればどんな大会にも出たいし、出させて頂いてこのタッグができたからこそ、今の自分たちのベルトを巻いている立場があると思う。正直私とYuuRIはTwitterにも書いたけど、動くYuuRIと、関節技の静かな面を持つ私と。そしてサポート側の私と、最後にチャンスをもぎ取るYuuRIと、めちゃくちゃいいバランスだと私は思ってる。だから取れたと思うんだけど、YuuRIはどうかな?」
YuuRI「こうやって杏ちゃむさんが言ってる通り、本当に私は動く。で、静かに関節技、"関節技の天使"と。私はこのスピードと力、パワーでやっていってるんですけど、やっぱりお互いが信頼し合ってるっていうのもあるし、杏ちゃむさんは、『ずっと私はサポートしてチャンスを与えたい』って言ってくださってるんですけど、それはもちろん嬉しいことだけども、どちらが取っても2人が巻くことには変わりがないし、どちらが取ってもいいと私は思っていて。でもやっぱ最後私と楓歩が戦って。杏ちゃむさんのやっぱサポート。私がすごい危ないときにも常に助けてくださって、やっぱつかみ取ったベルトだと思うので、はたち〜ずもそうですね、やっぱ本当に強かったし」
杏ちゃむ「強かった」
YuuRI「やっぱ2人とも同い年で、あと同じリング、アイスリボンでずっとやってきて、切磋琢磨し合って、仲間の2人だと思うので。やっぱりあと楓歩に関してはね、元々ひーかほで、ベルトタイトル戦っていうのも決まっていたし、それが急遽欠場ってなって」
杏ちゃむ「悔しいよね」
YuuRI「悔しいと思うし、逆にその悔しさがやっぱ今回力になったと思うし、やっぱ、ひかりさんへの愛情と、尊敬があっての今回いぶきさんとのタッグ力だったと思うので」
杏ちゃむ「でも一つ言えるのは、このベルトもちろん、アイスリボンのものだからこそ、所属の意地をもっと見せて欲しかったね」
YuuRI「確かにね」
杏ちゃむ「やっぱり今まで1111が巻いてきたじゃないですか。これ他団体に流出してるわけですよ。他団体に流出したことってめちゃくちゃ悔しいと思うんです。でも、また他団体に取られて、アイスリボンは自分たちにベルトを持って帰れなかったんですよ。でも私達今まで無敗なんで、しかもこれからも渡す気は一切ないので、もっともっとアイスリボンは人が減ってる?なんか告知力が足りない?いろんなこと言われてるけど、だったら力をつけて他団体に流出したベルトを私達からしっかり取り返してもらいたいです。次、私達アイスリボンだけじゃなくて、他団体のリングにもいろいろ上がってるので、どこのリングで防衛戦でも、どこのリングの挑戦者でもいいから、このベルトを取りに来てほしいし、一番はこのベルトはアイスリボンのものだから。アイスリボンの選手の底力を見せて取り返してください」
YuuRI「取り返しちゃ駄目です。私達がずっと守りつづけるんで。でも意地を見せて欲しいですね。私達がずっと守り続けることにはやっぱ変わりがないので」
杏ちゃむ「もっともっと、逆に若いメンバーがいるんだからさ、年もそう、キャリアもそう、もっともっと元気を見せてほしいなと思います。いぶきさんはこの後またタイトル戦があるんでね」
YuuRI「そこは守ってもらって、私がまた挑戦しに行くんで、いぶきさん、シングルは守ってくださいね!
杏ちゃむ「みんなベルト狙ってるから、周りを注意して、KEEP OUTしておいていただけると」
YuuRI「私達はどんどんレベルアップしていくんで、今日はスーパーレベルアップしたんでね」
杏ちゃむ「そうですね」
YuuRI「これからもレベルアップし続けましょう」
杏ちゃむ「はい」
YuuRI「本日はご来園ありがとうございました!」
第6試合
アジャを除く3人がそれぞれ握手。トトロ&藤滝が探り探りといった様子で奇襲をかけてアジャにショルダータックルでぶつかっていくが、アジャはビクともせず。逆にダブルラリアットでなぎ倒す余裕を見せ、「お前はなにをやられてんだよ」とハム子を叱責しながらタッチ。
ハム子は困惑するアジャを巻き込んで一緒にお・し・り・だー!を決め、トトロにフェイスクラッシャー。トトロは藤滝とのダブル攻撃を宣言してダブルのショルダータックルでハム子をなぎ倒す。トトロはロープ際で全体重をかけてハム子を踏みつけていき、アジャが「ハム子がちっちゃく見えるよ」と感想を漏らす。
代わる藤滝がハム子をボディスラムで叩きつけ、トトロを背負ってダブルのボディプレス。アジャがカットして藤滝を場外に放り出し、4人入り乱れての場外戦へ。アジャの独壇場となり、場外を引き回された藤滝が虫の息に。
闘いの場がリングに戻ると、ハム子が「ハム子56kg!」と藤滝にボディプレスを見舞ってアジャにタッチ。
アジャは藤滝のお腹をぐりぐりと踏みつけ、「初めまして!」とサッカーボールキック。さらに「起きてみろ。どうしたどうした?」と頬をぺちぺちと張っていく。藤滝はエルボーを連打も、一発食らうたびに一歩前に出ていったアジャが逆にロープ際に追い詰めていく。アジャは強烈な逆水平チョップで追い打ちしてハム子にタッチ。
ハム子は藤滝をコーナーに追い込んでお腹攻撃。さらにサーフボードストレッチで捕らえながら背中を蹴り上げていくが、ハム子は「重~い!」と苦戦。アジャにタッチ。
アジャは藤滝に「終わるか?おぉ?」と発破をかけながら逆水平チョップ連打。さらにラリアットを狙うが、かわしてバックを取った藤滝がスリーパーホールド。しかし、アジャはなんと腕力だけでこれを振り払う。藤滝は幾度もショルダータックルでぶつかっていくが、アジャは「倒れねーよそんなんじゃ!」「倒してみろよ!」と仁王立ちでビクともせず。藤滝がバテて立ち止まったところにアジャがビンタを叩き込みエルボードロップを発射も、これを避けた藤滝がトトロにタッチ。
トトロもアジャにショルダータックルを連打。アジャがよろめいて「クソッ!」と反撃に転じるが、トトロがカウンターのショルダータックルでなぎ倒すことに成功。さらにトトロが串刺しスプラッシュから「そのまま!潰れろーッ!」とボディプレスもカウントは2。トトロは「上・げ・る・ぞ~!」と雄叫びを上げて動くこと雷霆の如しを狙うが、アジャが振り払ってラリアット。さらに「トトローッ!」と叫びながらのラリアットで叩き伏せてハム子にタッチ。
ハム子とトトロが真っ向からラリアットを撃ち合っていき、互角のぶつかり合いを展開。トトロが全体重を浴びせかけるラリアットでこれを制すが、ハム子がすぐに起き上がって「負けてたまるかーッ!」とお返しのラリアット。さらにハム子が突っ張り連打からお腹攻撃。さらに奥の手のウラカン・ラナまで繰り出すもカウントは2。ハム子がロープに飛ぶもトトロがキャッチしてボディスラム。藤滝にタッチ。
藤滝はダブル攻撃を宣言し、ハム子にトレイン攻撃。藤滝はハム子にボディプレスからアルゼンチン・バックブリーカー。なんとか着地したハム子がエルボー合戦を仕掛け、足を止めての打ち合いに。気迫の連打を見せたハム子がショルダータックルでなぎ倒してシャイニング腹ザード。これをトトロがカットするも、ハム子が羽交い締めにして「アジャさん!捕まえました!」と呼び込む。アジャが「ちゃんと持っとけよ!」と一斗缶を振り下ろすも、案の定ハム子に誤爆。トトロが必死にアジャを排除する。
千載一遇のチャンスを得たトトロ&藤滝。トトロがカミカゼ、藤滝がバックフリップを見舞うも、リングに戻ってきたアジャが藤滝の脳天に一斗缶を叩きつけてカット。藤滝がハム子を引き起こそうとしたところでアジャがラリアットでなぎ倒し、援護に来たトトロを裏拳で排除。アジャ&ハム子がサンドイッチ式ボディスプラッシュを見舞い、最後はハム子がダイビング・ボディプレスで藤滝を圧殺して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
アジャコング&星ハム子
星ハム子「勝った!アジャさんと勝ったぞー!なんかアジャさんとはいつも対角に居て、対戦させていただいてばっかりで、今日はお隣に居れて、ちょっと一斗缶誤爆があったんですけれども」
アジャ「それでも昨日ちゃんとあれだよ、Twitter・Xで言っといたけど、それはもうちゃんと持ってないほうが悪いんだよ。あれはよけられる方が悪いんだよ、ちゃんときっちり持ってれば当たるもん。この間当たったもん」
星ハム子「はい。じゃあ私が悪かったんですけど」
アジャ「そうですよ」
星ハム子「でも、やっぱり私にとってアジャさんはいつも地元凱旋だったり、横浜武道館、後楽園とか、やっぱ今日もプリズムホールとか大事な試合で対戦させていただいたり組ませていただいたりして、私にとってプロレス人生、やっぱりアジャさんは欠かせない先輩です。ひひっ」
アジャ「(笑)そのわりにはあれだよね、味方の方にダメージ与えるセクシーポーズとかしてくれたよね」
星ハム子「はーいすいません、ちょっと見せたいなと思ってすいません」
アジャ「あれで一気にテンション下がった」
星ハム子「ダメージじゃなくて元気を与えようと・・・」
アジャ「全然ダメージ、大ダメージ。あれが一番大ダメージだったかもしれないよ本当に。でも本当にアイスリボンね、夏に利府大会出たんですけど。それ以来久しぶりで、関東圏、首都圏でやるのはだいぶ久しぶりのアイスリボンで。メンバーもだいぶね、変わってて、見知らぬ顔もたくさん増えてたりとかしてて、今日ね、対戦相手にいた藤滝?っていう子もまだデビューしたばっかりなんだっけ。でもね、体も大きいし、今後ね、その体の自分の使い方をまだまだ知らないからね、これからどう使ってやっていけるかで、またいろんな負け方をして。だってハム子が一番ちっちゃいってどんな状況だったよ今日。お前だって今までさ、アイスリボンの大きい方だったじゃん」
星ハム子「大きいです」
アジャ「な、お前ちょっと一番ちっちゃかったよ」
星ハム子「ホントですか」
アジャ「1人なんかサイズ感ちっちゃかったけど大丈夫か?そんな中でもまあ、しのぎながら最後勝ってくれたんでいいですよ。あとはね、アイスに結構長いこといるんだけど、初めてだったトトロさつき。今日初対戦ということで、絡むのも初めて。組むのも当たるのも初めてかな。いろんなもので見てて、前のアイスのチャンピオンだったっていうことも、知ってはいるんですけど、実際ほら、肌合わせること初めてだったけど、まあなかなかどうしてやっぱりチャンピオンやってただけあって、面白いなと思ったんで。いずれシングルマッチとか。ちょっとまた1人面白い相手を見つけたなって感じですけど、ただでもまだ体、そうねヤツもまだ持て余してるところがあるからな、あれをもうちょっとうまく使えるようになったら、またいぶきに挑戦しても、またチャンピオン返り咲けんじゃないのかな、っていうのも面白かったし、まあね、もう1回当たってみるのも面白いし、あとはタッグ組んでみるとかね、今ほら、世の中にはどこぞにね、『チーム200Kg』とかいますけど、チーム300キロぐらいになれんじゃない?ウチらだったら」
星ハム子「おお!私じゃ駄目ですか?」
アジャ「お前無理だろう。どう見たって一番ちっちゃかったぞ今日。全然ちっちゃかったぞ今日。残念だったな。一生懸命頑張ってね、ダイエットしたりとかもあったけど。でもだいぶ戻ってきたけど、でもやっぱりああいうあっちのチームはいい感じのデカさだったからね。うん。あれには敵わないかな。トトロとね、組んだら面白いかもしれないよ。でもいろんなね、可能性があって、やっぱりいろんな若い子たち、やっぱりアイスリボンもいろいろ若い子たちも増えてきて、また新たな可能性の芽が今出始めたところだとは思うんで、ここをちょっとしのいでちょっとまだね、まだちょっと冬の時期で芽が出るまでにちょっと出始めたぐらいの方なんで、これをうまいことね、あんた育てる立場ですからね、ちゃんと育ててくださいよ。ね」
星ハム子「はい」
アジャ「お宅の娘メイン出てやってんじゃん、何?タイトルマッチ2回もやってんじゃねえか」
星ハム子「そうですね、はい」
アジャ「でもそんだけやってきたんだから、今度は他の子たちも上手い事育ててって、いぶきの敵を作ってあげてください。あなたが」
星ハム子「はい」
アジャ「自分が敵になるのももちろんだけど、お前が作ってってやれよ、いぶきの敵をよ。星一徹みたいにほら、飛雄馬を育て上げるために他のチームの監督とかになって、飛雄馬に対するあれよ、ライバルを作るように、あなたもいぶきの敵をあなたがつく作り上げていきなさいよ。これから若い世代」
星ハム子「はい、わかりました」
アジャ「よろしくお願いします」
星ハム子「ありがとうございます。お願いします!」
アジャ「まあそしたら俺はガッツリいぶきの方に付きますけどね。でもまあ、楽しかったです。アイスもまたこうやっていろんな未来がちょっとずつ見えて楽しかったです。また機会があったら、今度はやっぱりハム子は敵に行ってほしいです。ありがとうございました」
星ハム子「ありがとうございました!今日アジャさんに合わせて紫着ました〜」
トトロさつき&藤滝明日香
トトロ「完敗やったな」
(※藤滝、泣きながら「太刀打ちできなかった」のようなことを発言)
トトロ「なんて言ってるかわからへんからもっかいハキハキ言ってくれへん?(笑)」
藤滝「あの、太刀打ち全然できませんでした」
トトロ「太刀打ちできひんかった?」
藤滝「はい」
トトロ「それは私もそうや。アイスリボンの中やとね、もう星ハム子に次いでキャリア上から数えた方が早いですけど、まだまだまだまだ井の中の蛙やったなって思うし、後輩の明日香を引っ張られへんかったし、何より一緒に勝たれへんかった。それはホンマに悔しいです。でも明日香、私は悔しいって思うこと、もっとこうやった方がいいなって思うこと、それは全部伸びしろやと思う」
藤滝「はい」
トトロ「うちら伸びしろしかないやん」
藤滝「はい」
トトロ「伸びしろしかない。もうここから伸びていくだけやから、絶対。もう決めたわ、明日香が初勝利するまで、初勝利してからも、隣にいたいかな」
藤滝「ありがとうございます」
トトロ「隣にいたいよ私は」
藤滝「今はまだ今日がデビューしてから12戦目でまだまだできないことが多くて、トトロさんとタッグを組ませてもらう機会もいっぱいあるんですけど、いつも足引っ張ってしまって、トトロさんのおかげで勝利ができてたっていうところがすごくあってそれがすごい悔しくて、どうやったらもっとちゃんと先輩に貢献できるようになるかな、ってずっと日頃から考えていたんですけど、こうやって言っていただけて本当に嬉しいです。もっともっともっともっと体も鍛えて、技も増やして、本当にちゃんと戦える選手になりたいなと今日の試合を出て改めて思いました。ありがとうございました」
トトロ「藤滝明日香も、トトロさつきも、そしてアイスリボンもこれから伸びしろばっかりやと思うんで、絶対に見逃さないでください。あー悔しい!」
藤滝「悔しいですね」
トトロ・藤滝「あああああああ〜〜〜〜〜(※その場で悶絶しながらバタバタと暴れる)」
第7試合
試合前に両者握手を交わすが、芦田が奇襲をかけて丸め込み連発での速攻を狙う。なんとかキックアウトしたいぶきに芦田は前後開脚式ギロチンドロップを発射。これはかわされるも、芦田は即座にヘッドロックに捕らえ、いぶきが切り返そうとしても芦田は根性で離さない。いぶきがリストロックで切り返す。芦田もチンクラッシャーで切り返してヘッドロック。いぶきがロープに振っていくが、芦田はスライディングで場外に抜け出し「こっちだいぶき!来いよ!」と挑発。
いぶきは「ナメんじゃねーぞ!」と追っていくが、芦田は入れ替わりにリングに戻って自身の頭を指差し頭脳をアピール。いぶきがリングに戻ろうとすると芦田が入れ替わりに場外に出ようとするが、いぶきのフェイントが功を奏して場外で対面。いぶきは「バーーカ!」と強烈なチョップを胸板に打ち込んでいく。芦田も痛みを堪えて笑みを浮かべながら自ら胸を突き出していく意地を見せるが、いぶきが場外ボディスラムで叩きつけると大ダメージを受けてしまう。
いぶきが芦田をリングに放り込むと、芦田は即座に起き上がってその長い脚でいぶきにビッグブート。「おい、そんなもんかよ」といぶきに向けて吐き捨てると場内からどよめきが起きる。いぶきの返礼はあまりに強烈な逆水平チョップ。さらに放り捨てるかのような荒々しいボディスラムから男子選手では耐えられないであろう角度での逆エビ固め。芦田はなんとかロープを掴む。
いぶきは芦田をロープにくくりつけて串刺しドロップキック。いぶきは串刺し攻撃を狙うが、芦田は横180度開脚でサードロープをくぐって攻撃を回避。さらにスペースローリングエルボーで反撃の狼煙を上げる。
芦田は腹の底からの雄叫びを上げながらエルボーを連打し、「来いよ!」といぶきの逆水平チョップを受けに行く。芦田は絹を裂くような悲鳴を上げながらも「ナメんな!」と打ち返し「いぶさん、そんなもんか!」と吼える意地を見せるが、いぶきがビンタからのマシンガンチョップでお返事すると芦田がか細い悲鳴を上げる。
いぶきがランニングエルボーを狙うも、芦田は側転でかわしてアゴ先を貫くジャンピング・ビッグブート。さらに鎌固めで絞り上げてアゴを集中攻撃。さらに後頭部への踵落としからロープに飛ぶが、いぶきがコードブレイカーでカウンター。うつむき気味に起き上がった芦田をエルボースマッシュでかちあげたいぶきが投げようとするが、芦田はバックを取ってスタンド式の胴締めスリーパー。いぶきがガクリと崩れ落ち、大金星を予感させるもいぶきはなんとかロープに足をかける。
芦田はウラカン・ラナを狙うが、いぶきがプッシュして突き放しランニングネックブリーカードロップ。さらに顔面へのトラースキックを見舞うも、芦田は倒れずハイキックからスピンキックで応戦。両者大の字になりダブルダウン。
カウント7で両者ふらふらと起き上がり、ヒザを付きながらのエルボー合戦。芦田はボロボロ泣きながらも感情に任せて叫びながら打ち込んでいき、いぶきの突撃をカニバサミで倒して串刺しドロップキック。さらに前後開脚式ギロチンドロップから必殺のチアガール(※カサドーラからのレッグロールクラッチ)を放つもカウント2。
芦田はボディスラムを狙うが、いぶきがフィッシャーマンズ・スクリューで切り返し、ロープに飛ぶ。しかし、芦田はカウンターのブロックバスター・ホールド。さらに見事なブリッジを描くジャーマン・スープレックス・ホールド。
芦田は「いぶさん、そんなもんか!」と引き起こし再びジャーマン・スープレックス・ホールドを狙うが、いぶきがカサドーラで切り返す。既に芦田は自力で立ち上がることも出来ない様子であったが、いぶきがランニング・エルボーを放つと芦田がバックを取って再びジャーマン・スープレックス・ホールド。しかし、これも2で返されてしまう。
芦田は丸め込み連発で粘りに粘るが、振り払ったいぶきがランニングエルボーをクリーンヒット。いぶきはハイキック2連打から強烈なビンタ。さらにダメ押しのハイキックを叩き込むも芦田は気力だけでキックアウト。ならばといぶきはいぶning Starで叩きつけて3カウントを奪った。
いぶき「芦田ァッ!お前、やるじゃねーか!今日どうだった?緊張した?怖かった?デビュー戦よりも怖かったと思います。でも、そんな芦田がジャーマンで2回投げる。強気だ。すごい!芦田はなにがあろうと、プロジェクトの子たちにも負けずに、そしてまたベルトを狙って、芦田なりの強い根性で試合してください。そしてまたベルトかけて試合しましょう。ありがとうございました!」
※芦田が泣きながら座礼し、マイクを受け取る。
芦田「いぶきさん、こんな新人の私がベルトに挑戦したいという生意気な挑戦を受け入れてくださってありがとうございました。私は映画のプロジェクトの一環でプロレスを始めましたが、せっかくやるんだったらベルトに挑戦したいとずっと思ってきました。なので、今回こういう貴重な経験をさせていただいたことは私の人生の中で本当に本当に本当に貴重な経験だと思います。ただ、いぶきさんもアイスリボンの先輩方も、同期も、知っていると思うんですけど、私は大の負けず嫌いです!今日も必ずいぶきさんからベルトを奪いたいと思って来ました!なので、私は明日からもっともっと練習を重ねて強くなって、いぶきさんにまた挑戦表明をしたいと思うので、覚悟して待っていてください!いぶきさん、本当にありがとうございました!会場のみなさんも応援してくださったみなさんも本当にありがとうございました!」
いぶき「自分がベルト奪取してから約2ヶ月ぶりの防衛戦で、やっと1回防衛しました~!8月26日の後楽園ホール大会でも言った通り、私はこれからもずっとずっとずっとアイスリボンの顔でいるぞ~っ!!」
※松下がリングに上ってくる
松下「いぶさん、タッグありがとうございました。次は挑戦者としてお願いします」
いぶき「待ってたよ、楓歩!楓歩が来ること待ってたよ。まあ楓歩とはこないだSKIP大会でやり合いすぎて自分が後楽園か、後楽園以上の大会じゃないと楓歩とシングルはしないって約束しました。なので、12月31日!後楽園ホール大会のメインで、このベルトをかけてお願いします」
松下「お願いします!」
※2人が握手を交わす。
いぶき「このままウチらが勢いづいて……お前ら勢いづけよ!お前らそんなもんか!後楽園ホール大会まで勢い付けよう!わかったか!(※ハム子だけすぐに「イエ~イ♪」と呼応。他選手は無言)ハム子だけ返事してんじゃねーよ!そんな……まあいいや。みんなでお客さんの元に握手に参りたいと思うので、ぎゅっとぎゅっとぎゅ~っと握りしめてください!ミュージックスタート!」
※観客席へ選手たちが握手周りを行い、曲の終わりとともにリング上に集結。
いぶき「今年最大のビッグショー、1日目が終わりました~!まだまだこれからですよ皆さん!明日、明後日、お待ちしてますので、是非プリズムホールにお越しください。よろしくお願いします!それでは今日参戦したメンバー、円陣になってください。これが今日の最後の締めになるので、お客さん、皆さん大きな声を出して『アイスリボン!』とお願いします!プロレスでハッピー!アイスリボ~ン!」
<試合後コメント>
芦田美歩
――2ヶ月のICE挑戦が終わった今の気持ちは
「情けないなって。すごい悔しい気持ちもありますが。ここまでトーナメントから全力を尽くしてやったって言えます。悔いはないです。そしていぶきさんはやっぱり強かったです」
――チョップを受けている姿を見ていて、何回か駄目かな、と思わされたが、それでも立ち上がれたのはなぜか
「やっぱり、ここまで来るのに自分1人の力では絶対に来れなくて。本当にそれこそ先輩方、同期、コーチの皆さん、そして友達や家族の支えがあったからここまでこれているということで、それの恩返しがベルトを取ることだと思っていたので、ただその一心でいぶきさんに向き合いました」
――受けた胸元は真っ赤になっているが
「痛かったあ・・・逃げかけました。やっぱ挑戦者だと、絶対に逃げちゃいけないと思って、『来いよ!』とか言ってたけど、あの言葉の裏腹はやっぱ、言った割に、嫌でした。痛かった・・・でもこれもいぶきさんの愛情だと思って受け止めます」
――あのジャーマンは考えて出した技か
「そうです。毎回私は試合のときに新技を持って来ているのですが、今回も絶対新しい技を取り入れたいと思っていて。体の柔らかい自分の特技を生かした技はジャーマンなんじゃないかなって」
――タイトル戦負けてしまったが、この後ベルトを取りたいという思いは
「取りたいです。こんなもんじゃないぞっていうところを、いぶきさんにも、アイスリボンの皆さんにも、応援してくれてる皆さんにも見せたいです。こんなもんじゃないんで、今日は負けましたけど」
――ベルトの手応えとして、これはいけるんじゃないかっていう感覚は得られたか
「そうですね。なんか『全然駄目だったじゃん、もう手もつけられない』みたいな感じはなかったんじゃないかなって。思っていて、やっぱ、でも一つ一つの打撃の力っていうのが、やっぱり私が10としたらいぶきさんは100ぐらい。それに私が耐えて耐えて、忍耐強さだけで、試合を続けていたっていうのが後半になってより強くなってきたので、そこの自分の打撃力、っていうものを強化すれば、いけるんじゃないかな、と今日やってみて思いました。あのいぶきさんのチョップの威力が私にもほしいです」
――プロレスをやってみてよかったという思いはあるか
「本当によかった・・・と(※涙をぽろりと流しながら)」
――試合中も泣き顔になる場面があったがどんな涙だったか
「もう試合が続けられないかもしれない。このままだと、自分の弱さ、自分との戦いに負けてしまいそうっていう、自分への悔しさっていうか、自分の弱さ、悔しさみたいなところで、『まだ行けるのに行けないかもしれない』と思ってる自分にすごい悔しくなって、涙を流しそう・・・涙を流していたと。でもやっぱそういうときに、応援してくださってるお客さんとか、セコンドについてくださってる先輩方の声っていうのはすごく力になって、本当にありがたかったです。プロレスでチャンピオンになってる人も、ベルトを防衛し続ける人も本当にすごいなって思って。プロレスをやっている全ての人を、尊敬しなきゃいけないってすごい思いましたね。プロレスって本当に素敵なスポーツです」
星いぶき&松下楓歩
星いぶき&松下楓歩
――試合を終えての感想は
いぶき「本当に今日まで『芦田が上がってきたんだ・・・』みたいな、もう予想外だったので、なんていうか、芦田のことを考えてなかったので、なんか別に余裕ぶっこいってないけど、まあ、芦田の根性は強えな。このまま芦田がそんな方向に向かっててほしいなとは思います」
――ビッグマッチの相手としてはふさわしかったと
いぶき「いや、多分芦田とじゃなかったらここまでいってなかったんじゃないかなって。自分が本気にさせてくれた相手だな、っていうのを今日認識しました」
――デビュー2ヶ月とは思えないか
いぶき「3〜4年って言ってもいいぐらいの力はあるかなと」
――試合後に松下選手の挑戦表明もあったが
松下「大晦日になっちゃいましたよね。まあね、前回のシングルでいぶきさんが試合後に、『次楓歩とシングルするときはもう後楽園以上の大きいところで』って言ってくださったので、自分も大晦日がいいなと思ってたので、そこを選んでくれて嬉しいですね、素直に」
――相手が楓歩選手だから後楽園以上で、という思いがあるのか
いぶき「楓歩だから、やっぱり特別な場所でやりたいって気持ちがあって、12月31日で2023年の締めくくりの大会だと思うので、そこで楓歩とやって、負けても勝っても、戦ってもよし、組んでもよしっていう関係で、最後はいい感じで・・・」
松下「いいんですね負けてもいいんですね?」
星いぶき「いや駄目だけど、絶対勝つけど100パー勝つけど、楓歩のこと読めないんで、まだ。まだ。なんで勝っても負けてもって感じで言った」
――松下選手はいぶき選手とのICE×∞戦でで2023年を締めくくることになった思いは
松下「いやー、自分今までリボンタッグとトライアングルのベルトしか挑戦したことがなくて。ICE初めてなんですよ。念願じゃないですけど、本当にやっとって感じで、芦田が2ヶ月で挑戦してるのに、もうすぐ2年なのにまだ挑戦したことがなくて、本当にやっとやっとの挑戦で、でもその相手はいぶきさんがいいって思ってたから、満を持しての挑戦ですこれは」
――ベルトは取れそうか
星いぶき「厳しいぞ〜?(笑)」
松下「取れるんじゃないかな。そのときの自分は強いので」
――生え抜きの2人で大晦日締めくくることになったが、それにふさわしい試合を見せたいか
松下「それもありますしやっぱり今の所属に対して、自分大阪でも言ったんですけど、ここ(いぶき・松下)ばっかりが出しゃばってていいのかなと思ってます。だって今日だって誰も上がってくる雰囲気なかったし、トーナメントで『私が私が!』って言ったのに、今日誰も来なかったじゃないですか。自分一直線でもう挑戦決まったんですよ、しかも大晦日に。これはもう見せるしかないなと思ってます。自分たちにしかできない戦いを見せたいなと」
いぶき「さっきもマイクで言って、うちらだけが勢いづいて、他の子たちが勢いづいてないアイスリボンなんて面白くもないし、逆にこっちが大変になるっていうか。やっぱりアイスリボンは一致団結っていう言葉が似合ってると思うので、やっぱりみんなで勢いづいて、12月31日の後楽園ホール大会を成功して終えたい、っていう気持ちがあるから、やっぱりみんなにはもっともっと勢いづいてほしいなって、出しゃばってほしいな、って思う」
――アイスリボンという団体としても実力が問われるタイトルマッチになると思うが
いぶき「自分で言うのもなんですけど、アイスリボンのトップと言ったら、自分か楓歩だなっていうのは思ってるので、やっぱり2023年、締めくくる大会でどっちが真のトップになるのか、そのまま自分がトップでいられるのかっていう覚悟を見せる大会になるんじゃないかなって思います」
松下「自分は正直今のいぶきさんより強いアイスリボンの選手はいないと思っていて。大晦日、どこまで敵うかわかんないですけど、でもそこで勝って自信をつけて今後のアイスリボン引っ張っていきたいなと思います」
――タッグのベルトにも今日はこの2人で挑戦したが
松下「なんかもう自分メインで、メイン後の挑戦表明してからもうICEのことで頭がいっぱいなんですよ。タッグは、2回挑戦して取れなかったから……(※遠くでハム子がアジャに怒られている声が大きく響く)うるさいなあ!うるさいなぁ~!(笑)自分はもう1回はたち〜ずで挑戦する気持ちではいます。絶対ベルト取りたいので。ここにベルトは似合うと自分はすごく思っているので、まあいつか」
いぶき「本当に楓歩には清水ひかりっていう、もうタッグパートナーがいて、でも自分はひかりちゃんの代わりにはなれないけど、やっぱりアイスリボンの未来を背負った2人で、あのベルトを取って、やっぱり自分たちが先頭に立ってアイスリボンを引っ張っていきたいなっていう。
――2人でベルトを独占しちゃってもいいかな、ぐらいの気持ちか
松下「自分、本当はそのつもりだったんですよ。今日は。Twitterにも書いたけど、ここで取って、いぶきさんに挑戦表明して、ベルトをここで争いたいなと思ってたので、切り替えていきましょうということで」