2戦連続体重超過の相手と当たった横山武司が初の敗北を喫し“自戒”の10針負傷!榊原CEOは「“裏メイン”の呼び声が高い」と絶賛

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 24日、埼玉県・さいたまスーパーアリーナにて『RIZIN.44』が開催。ABEMA PPVにて独占生中継された今大会では横山武司が摩嶋一整に敗北を喫した。

 横山武司は、中学生の時にPRIDEで見たエメリヤーエンコ・ヒョードルに憧れて柔術を始め、全日本選手権優勝。MMAに挑戦すると連勝を重ね、デビュー4戦目にして山本空良を倒してFightingNexusフェザー級王座を戴冠。圧倒的な強さを引っ提げて今年5月に『RIZIN.42』で初参戦。
 この大会ではGRACHAN二階級王者として知られる山本琢也との対戦だったが、山本が前日計量で1.6kgオーバー。様々なルール追加を経て試合は実施されたが、蓋を開けてみれば横山が1R 1分24秒で鮮烈勝利を飾る結末に。ただでさえ激戦区のRIZINフェザー級戦線にダークホースが誕生した。

 今大会では摩嶋一整との試合が決まったが、前日計量で摩嶋が体重オーバー。両陣営の協議の末にキャッチウエイトに合意し、66.2kg契約での試合に変更。2戦連続で対戦相手が体重超過する事態に見舞われた横山だが、これを“勝利のジンクス”と捉えるなど前向きな様子で臨んだ。

 前回の試合では横山が勝利した場合のみ公式記録となったが、今回は横山が負けても公式記録となるルール上では前回よりも不利な試合。


 1R、ゴングとともに横山がいきなり飛び膝蹴りも摩嶋が冷静に捌く。床で寝て誘う横山に対して摩嶋は上を取っていき、横山はボディシザースで動きをコントロール。摩嶋は上からパウンドやヒジを落としていき、横山は首を抜こうとした摩嶋に下からパンチを見舞っていくという攻防が続く。
 1R、2R、3Rと似た流れが続き、最初は横山が優勢であったものの、摩嶋の上からの打撃がダメージを通していき横山が目の上を切って顔面が血に染まる。守勢に入った横山に対し摩嶋はコツコツとヒジを落として攻め続け、3R終了
 試合終了を告げるゴングが鳴ると、摩嶋はコーナーに飛び乗って勝ち名乗りを上げ、横山はぐったりと座り込むという対照的な様子。その後、2人はしっかり抱き合い、笑顔で握手。
 結果は判定3-0で摩嶋が勝利。横山がMMAで初めての敗北を喫した。

 バックステージに戻った横山は「自分が下になって、技もワンパターンの技しか掛けれなくて、他の技に変えたり他の展開に変えたりとか、練習だとできるんですけど試合でいざ掛からないとどんどんムキになって、本当それしか意識できなくなってく。試合あるあるなんですけど一番良くない、一つのことしか考えられなくなる感じで本当素人くさい試合をしてしまったなと反省しています」
 試合終盤に目の上に打撃を受けて流血したことについて問われると、「明らか負けてんのにそのまま終わるみたいなの、なんかこう、良くないと思ってて。ちゃんと負けて終われるように。『最後一発くらい貰っとこう』って思ったら良いの貰って。で、案の定10針塗って『ああ、良かった……』って思いました」と自分への罰のような形でダメージを受けたものと明かした。

 大会終了後、榊原信行CEOは総括で横山について言及。「すごくポテンシャルを僕らは感じてるんですよね。彼のキャラクター、闘うスタイルも含めて。摩嶋ってああいう展開になったら、フェザー級の中で言うと金原、クレベルにも勝るくらい強い選手なんで。今日の試合で負けたからといって一概に横山の株が下がることでもないのかなと。今回はハードコアなファンからすると“裏メイン”みたいな呼び声が高かったカードだと思いますので、一般受けはしにくい展開だというのは想定内の中で組んだカードではあるので。横山選手からすれば、『そんな簡単じゃないんだな』って、ある意味プロの洗礼を受けた試合だと思いますし、今後の奮起に期待したいですね」と熱い期待を寄せた。

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