「お金なんかに屈しない!」プロレス団体の地上げを狙う酒井組が拳銃と札束で脅すも買収失敗。鉄砲玉の兄弟は「親分がエンコ切れ」と造反

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 9日、東京都・新木場1stRINGにてTTTプロレスリング『CREATION7』が開催。ガッツ石島が闇組織の金と暴力に屈せずインディー統一無差別級王座の防衛に成功した。

 TTT(TOTAL TRIUMPH TEAM)とは、故・ターザン後藤さんに薫陶を受け、ミスター雁之助を師に持つ黎明期インディープロレスの後継者的存在であるガッツ石島が2020年1月に“インディープロレス統一”を掲げて旗揚げした団体。
 90年代インディーの空気を色濃く残したディープなメンバーが参戦している他、都内の商店会と協力してプロレスでの町おこしに協力。老若男女にプロレスの楽しさを伝える草の根運動を展開している。

 そんなTTTには、「脱原発を進めて俺の地元・岩手県花巻市大迫町に2.5兆円かけて水晶パワーによる発電センターを作る」と謎の政治的主張を行ったり、何の前触れもなく若手レスラーを拉致・軟禁して延々と饅頭を食わせ続けたりといった過激な言動が目立つ悪の組織【渡鳥連合】が襲来している。
 渡鳥連合は「TTTのチケット販売権を持っている」と根拠のない主張とともにTTTの会場前で堂々とダフ屋行為を展開してきたが、権利書争奪戦に勝利したバナナ千賀が事実上の興行権を獲得。

 渡鳥連合を中々追い出せずに手を焼く中、TTTに新たな外敵【酒井組】が襲来。
 酒井組は、HEAT-UPを退団した酒井博生が結成した闇の組織。8月大会で酒井組長がどう考えてもカタギに見えないスーツを着てレクサスで会場に乗り付けると、金の匂いを嗅ぎつけた千賀が酒井にチケット販売権を売却。最近自毛植毛治療のための資金集めに四苦八苦していた千賀がTTTを売った形だ。

 事実上の興行権を獲得した酒井は有り余る金でバラモンシュウ&バラモンケイを雇い、本格的にTTTを乗っ取るべく鉄砲玉として差し向ける。
 ガッツも自身が持つインディー統一無差別級王座をかけてバラモン兄弟を迎撃する意向を示すも、兄弟の見分けがつかないため「どっちか調子がいい方が挑戦で」とアバウトなまま当日を迎える。

 ケイは8月に首の怪我のために欠場しており、シュウもまた以前から首のコンディションが芳しくない。
 どちらが挑戦することになるのかに注目が集まっていたが、元気に出てきたシュウに対し、ケイは頭に包帯、首にコルセット、左腕を三角巾で吊り、残る右手で杖をつきつつ足を引きずっての入場と半死半生の状態で現れる。


 ケイは「どっちが挑戦するか、どー見ても見た目でわかるだろ!コンディションが良さそうな……弟の俺が行くぜぇ~っ!」と試合に臨むも、ロックアップで組み合っただけで首に激痛が走り死にかけてしまう。
 観衆の「わっからーない♪わっからーない♪」の音頭に合わせてシュウとの入れ替わり戦法を取ったり、セコンドに付いていた酒井組長が拳銃を突きつけるあまりにもストレートな脅しで動きを封じたり、ボウリング攻撃を決めたりと盤外戦で優位を掴んだ酒井組はガッツに大人しくシマを明け渡すよう要求。
 ガッツが暴力には屈さず抵抗すると、酒井組長は札束でガッツの顔をぺちぺちと叩いて誘惑。しかし、ガッツは「お金なんかに屈しないッ!」とまるで女騎士のような抵抗の言葉を叫ぶ。買収出来ないと見るや、シュウ&ケイが本気で仕留めにかかるも、酒井組長のパウダー攻撃がケイに誤爆。
 ガッツはシュウをラリアットでなぎ倒し、ケイをその上にフェイスバスターで叩きつけて2人まとめて体固め。どちらがケイだか分からなくても大丈夫な力技で勝利をもぎ取った。

 酒井組長のせいでひどい目にあったシュウは、「俺もう杯返すよ。親分がエンコ切れエンコ!あんた1人でやれもう酒井組はもう!」と兄弟揃っての撤退を宣言。
 しかし、酒井組の構成員はまだまだ大量に潜伏しているようで、第二の刺客として伊東優作が送り込まれ10月14日の次回大会でガッツのインディー統一無差別級王座に挑戦することが決まった。

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