【試合詳細】7・31 RIZINさいたまスーパーアリーナ大会 伊澤星花vsラーラ・フォントーラ 浜崎朱加vsジェシカ・アギラー 所英男vs神龍誠 ジョニー・ケースvs武田光司 浅倉カンナvsパク・シウ RENAvsアナスタシア・スヴェッキスカ 関根“シュレック”秀樹vsスダリオ剛

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『湘南美容クリニック presents RIZIN.37』
日程:2022年7月31日(日)
開始:14:00
会場:埼玉県・さいたまスーパーアリーナ
観衆:11,166人

▼RIZIN MMA特別ルール 3分3R 62.0kg
○YUSHI(HI ROLLERS ENTERTAINMENT)
2R 0分43秒 タップアウト(リアネイキッドチョーク)
●覇留樹(宴UNIVERSE)

▼RIZIN キックボクシングルール 3分3R 63.0kg
○笠原弘希(シュートボクシング/シーザージム)
判定3-0
●石月祐作(SPORTS DOJO KAGAYAKI)

▼RIZIN キックボクシングルール 3分3R 58.0kg
○龍聖(TRY HARD GYM)
3R 1分23秒 TKO(レフェリーストップ)
●魁志(Vigor Kickboxing Gym)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 66.0kg
○ヴガール・ケラモフ(ORION FIGHT CLUB)
判定 3-0
●山本空良(POWER OF DREAM)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 80.0kg
●マルコス・ヨシオ・ソウザ(ボンサイ柔術)
2R 3分2秒 KO(スタンドパンチ)
○阿部大治(フリー)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 68.0kg
●関鉄矢(SONIC SQUAD)
判定 0-3
○中原由貴(マッハ道場)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 61.0kg
○元谷友貴(フリー)
判定 3-0
●太田忍(パラエストラ柏)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 120.0kg
●関根“シュレック”秀樹(ボンサイブルテリア)
1R 0分53秒 TKO(グラウンドパンチ)
○スダリオ剛(HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)

▼RIZIN MMAトーナメントルール 5分3R 49.0kg
○RENA(シュートボクシング/シーザージム)
判定 3-0
●アナスタシア・スヴェッキスカ(SubHunter,Puncher Fight club)
※RENAがトーナメント2回戦進出

▼RIZIN MMAトーナメントルール 5分3R 49.0kg
●浅倉カンナ(パラエストラ松戸)
判定 0-3
○パク・シウ(KRAZY BEE)
※パク・シウがトーナメント2回戦進出

▼RIZIN MMAルール 5分3R 72.0kg
●ジョニー・ケース(MMA LAB)
判定 0-3
○武田光司(BRAVE)

▼RIZIN MMAルール 5分3R 57.0kg
●所英男(リバーサルジム武蔵小杉 所プラス)
判定 0-3
○神龍誠(神龍ワールドジム)

▼RIZIN MMAトーナメントルール 5分3R 49.0kg
○浜崎朱加(AACC)
判定 3-0
●ジェシカ・アギラー(Pound4Pound&Brazilian Warriors)
※浜崎がトーナメント2回戦進出

▼RIZIN MMAトーナメントルール 5分3R 49.0kg
○伊澤星花(フリー)
1R 3分47秒 タップアウト(フロントチョーク)
●ラーラ・フォントーラ(Constrictor Team)

RIZIN女子スーパーアトム級T2回戦は伊澤vsRENA、浜崎vsパク・シウへ!スダリオがシュレックに完勝!武田がケースから下馬評覆す激勝!人格者・所の言葉に神龍が「ヒール辞めます」

第1試合


 YUSHIはサイバー感のあるゴーグルと女性ダンサー2人を従えて入場。

 覇留樹がカーフキックから左のミドルキック。YUSHIは蹴り終わりに合わせてワンツーも覇留樹は下がる。覇留樹がローで牽制もYUSHIは打ち終わりにジャブを当てていく。
 YUSHIはプレッシャーをかけていき、覇留樹がミドルで牽制するとYUSHIがロー。さらに突っ込んでのカーフキックから、プレッシャーをかけてのローと攻めていく。
 覇留樹の動きが鈍くなっていき、YUSHIが突っ込んでのストレートを当てていくが浅い。
 覇留樹の蹴り終わりにジャブを合わせていき、ミドルの打ち終わりに右ストレートを打ち込むと覇留樹はたたらを踏み尻もち。そこへYUSHIが突っ込んでマウントをとると、そのままパウンドを連打。覇留樹が亀になって逃れようとするが、YUSHIは胴締めスリーパーを狙うが覇留樹はガードして耐える。YUSHIは後ろから殴っていくが、ここで1R終了。

 2R、覇留樹がローも、YUSHIが避けてローを打ち込むと覇留樹はそのまま立っていられず倒れてしまい、YUSHIが走り込んでヒジを打ち込むと覇留樹が亀に。そこへYUSHIがバックからスリーパーで絞め上げ覇留樹はギブアップした。

YUSHI「さいたまスーパーアリーナ第1試合盛り上がったでしょうか?えっとね、まだ僕のレベルが低くてなんでこいつがってよく言われました。でもそれがエネルギーになって見に来てくれた人、会場入りから入場から試合まで全部かっこいいところ見せようと思ってずっと練習してきました。もっと満員にオープニンうからできるぐらい頑張るんで応援してください。もう一つ、年末三浦孝太くんに負けてめちゃくちゃ悔しくて、前回も今回も勝ちを分かち合おうと思ってたの出れなくなちゃって悔しいです。まだ若いんで次は万全な状態で一緒に出ような。ありがとうございました!」

<試合後コメント>

YUSHI
――試合後の率直な感想は
「見せたかったものがすべて出せたかなと。グラウンドの技術も、立ち技の技術も、入場も、会場入りも、すべて俺がカッコいい姿を見せたい、俺と闘って勝てると思った相手を後悔させたいと思って力入れて今回準備してきたんで、その準備した結果が出せてよかったと思います」

――今回のテーマは【相手に何もさせない】とおっしゃっていましたが、完遂できましたか?
「そうですね、今回ほんとにどこも痛くなく、無傷で終われたんで、完勝できたかなとは思ってるんですけど、試合を自分で見返してないんで、僕の体感では完勝できたと思ってます」

――かなり身長差もありましたが、相手の印象は変わりましたか
「いや、一番最初の試合も66kgで身長高かった孝太くんでしたし、2試合目も2~3kgオーバーしてきた僕より身長高い相手でしたし、今回は体重一緒だったんで大分軽く感じたというか『同じ体重でやるとこんなもんなんだ』って感じなんで、全然身長差とかは気にならなかったっすね」

――逆に慣れていたと
「逆に慣れてました(笑)練習のときとかもトレーナーさんとサウスポー相手の練習を重ねてたんで、全くそこに関しては練習通りでしたね」

――王子様対決という側面での勝負は勝てたと思いますか?
「どうですか?勝ててたんじゃないですか?(笑)僕、今回白の衣装を基調として入場から全部王子様対決として勝とうと思ってたんでしっかり出来たなかと思ってます」

――今後の展望は
「そうですね、前回インタビューのときに9月の話をされて、もし朝倉未来の相手に選んでもらえるならその日を盛り上げようかなと思います。『年末でも良いんじゃない?』って言われたんですけど、僕34歳なんで、『今やっとかないといつやるの?』っていう。ホント孝太くんとかだったら万全の状態じゃないといけないっていうのもあったんですけど、僕は多少怪我してても連戦して、見てる人を楽しませてYUSHIって存在を、今この温まってる時期にたくさん見せるのが僕の闘いかなと思ってるんで、今無傷で終われたんで、もし連戦できるであればまた練習して、9月、12月と試合入れてYUSHIって存在がRIZINにとって必要だなと思ってもらえるように頑張りたいと思います」

――リング上でも三浦孝太選手にメッセージを贈っていましたが、改めて贈る言葉は
「ホントに年末闘った相手が孝太くんで良かったなってすごく思わせてもらって、そのあとも共演させてもらって、そのあと一緒の大会に出て一緒に勝って、『俺らでRIZIN盛り上げてこうぜ!』っていうのをやりたかったんで、前回の試合も『孝太くんいるよ』って言われて『じゃあ出ます』って言って、今回も『孝太くんいるよ』って言われて『じゃあ出ます』って言って、出れなくなっちゃったんですごい残念だと思ったんですけど、色んな人が前日キャンセルってことで彼も否定的なことを言ったりとか色々あると思うんですけど、そこに負けずに、また俺がRIZIN盛り上げていくし、一緒の大会で勝って分かち合える日がくると思って楽しみにしてるし、ここで心折れてほしくないと思いますね」

――入場で踊っていたダンスの練習はしてきたのでしょうか
「僕、すごいクラブが好きだったんで、クラブの最前線でずっと踊ってきたんで、会場を盛り上げるっていうのを観客側で盛り上げてきたんで、あれは練習ってよりも、普段クラブで踊ってる感じを3万人の前で、あのステージで披露するってだけだったんで別に練習するってのでもないですし。ただ音楽だけは今回オリジナルの曲を作らせてもらって、ダンサーの子もいつも僕がクラブで遊んでるときにダンサーしてる2人を用意して、“ある惑星の王子様”っていうのがテーマだったんで宇宙人みたいな2人をダンサーにしてサイバーな世界観っていうのを会場で出せたんじゃないかと思ってるんで、満足してます(笑)」

――会場はYUSHI選手を応援するムードが出来上がっていたと思いますが、感じられましたか?
「ホントですか?(笑)僕、光るサングラスかけてたんで全然見えなかったんですよね(笑)前の道しか見えてなかったんでつまずかないようにしてたんですけど、サングラス取って『イエーイ!』ってやったらみんなも『イエーイ!』ってやってくれたのがすごく気持ちよかったですし、第1試合でメッチャクチャ緊張したんですけど、なんとなくリラックスして試合できるようになってきましたし、あの会場が一体となっていたのは魅せる側として楽しんでるってことがお客様にとっても楽しいことなのかなと思ったんで、思ったので、僕がまず楽しまなきゃなと」

――子供さんからの声援も多かったです
「ありましたね!(笑)嬉しかったです。子供のヒーローになるのが夢でしたし、僕は子供の頃に魔娑斗さんだったりKIDさんだったりを見て『ああいう人になりたいな、カッコいいな』と憧れてきたんで、今度は僕がちっちゃい子にとって憧れのヒーローになれるように、今は実力をつけて、入場からヒーローな感じに魅せることで格闘技に興味ないちっちゃい子たちも『僕も強くなりたい!』とか思ってくれたら嬉しいなと思ってます」

――覇留樹選手は先程『YUSHI選手とキックボクシングで闘いたい』と言っていました
「やかましいわ(笑)立って闘っても僕のほうが強かったんじゃないですか?でも僕は同じ人と2回やるつもりはないですし、自分もステップアップしていかなきゃいけないと思ってるので、申し訳ないですけど、彼はまた違うところで闘って、彼が勝ち上がってきてくれたらと思いますけど、僕はキックは卒業してMMAで強くなるって決めたのが33歳でRIZINデビューで、ホストやってたときには立ち技やってましたけど、今は総合で強くなるってのが目標なんで、申し訳ないですけど立ち技で闘う気はないですね。すみません」

――9月に連戦がある場合、闘いたい相手はいるか
「9月か年末で皇治選手とやりたいってずっと言ってるんですけど、皇治選手が武尊選手に『MMAで俺とやろうぜ』って言ってたんで、武尊戦をかけて俺と先にやってくれたら良いなと思います。すみません、ナマイキに(笑)」


覇留樹
――試合後の率直な感想は
「初MMA、初RIZIN。ここまでめちゃくちゃ緊張して頑張ってきたんですけど、結果として負けて。正直メッチャ怖かったっすね。自分の弱い部分は知ってたんですけど、その状態でリングに上がるの初めてだったんで。ただオープニングセレモニーから大音量の音楽が流れてメッチャクチャ楽しかったっすね、そこまでは」

――相手の印象は
「何度かお会いしたことあったんで、印象って部分はなかったっすね。打撃も試合中も『こんな感じやな』ってずっと様子伺ってたんで、印象というか、予想通りって感じだったっすね」

――身長差があったと思いますが、相手がうまく潰してきた、潰されたという印象はありますか
「潰されたっていうか、僕自身がMMA苦手っていうのもあって、潰されたっていうわけじゃなくて、自分の弱いところを向こうが知ってたんで、自分が負けちゃったって感じですね。気持ちの部分で、だから、出せなかったっすね。ジャブとか。当たり前のことが出来なかったっすね」

――RIZINのリングの感想は
「いやあもう最高でしたね。メッチャ楽しかったっす、ホンマに。僕の入場見てもらったらずっと笑ってる。試合中も笑ってるんす。楽しかったっす、ホンマに」

――ボーイズコレクションなどでこういった舞台はかなり経験していると思いますが、それとは違いましたか
「違いますね(笑)やっぱ今回は楽しもうっていうのがテーマっていうか、ずっとここまで緊張してたんで楽しんで笑顔で終わろうかなと思ってたんで。今までの試合では『コイツ殺したろ』っていうガチガチなモードになっちゃうんですけど、こんだけの声援があって、お客さんいてて、みんながいる状況で見られてるのが嬉しくて、笑ってたっすね」

――今後の展望は
「終わったばっかりなんでアレなんですけど、こういう大きい舞台に立たせてもらって、RIZINもそうですけど、また違う大きい舞台に立てたらなって。今はホストクラブ、ミナミでやらせてもらってるんですけど、関西で言ったらいちばん有名なお店でやらせてもらってるんで、そういうところとか、そこでもミナミでも大きい舞台でやってるんで、東京来たらRIZIN出させてもらって、なんかのご縁でこういう風になってますけど、こういう感じでまたデカい舞台で活躍できたらなと思います」

――試合後のリング上でYUSHI選手とはどういう言葉をかわしたか
「メッチャいいっすよ(笑)握手して、ハグして、『これからホストっていう部分で偏見あると思うけど、頑張って俺らで盛り上げてこうな』って言ってたっすよ。かっこええなあ~!(笑)」

――YUSHI選手はデビュー戦の相手である三浦孝太選手と交流が続いていますが、YUSHI選手との交流は続きそうですか
「そうっすね、前の会見でも言わせてもらったんですけど、YUSHIくんは前にお会いしたこと会ったり、前にホストの格闘技の宴っていうのにずっと出られてて、ずっとYUSHI
毎回逃げられるみたいな。やっとRIZINっていうでっかい舞台で拳を交わしたって感じになって。前からずっとご縁的なものはあって。今後もまた試合……正直メッチャ理想で言ったらYUSHIくんとキックボクシングで試合したいたいですね、YUSHIくんと。総合じゃなくて。それは2人とも得意な分野だと思って、交流もそうですけど、正直キックボクシングやりたいっすね、2人で」

――キックボクシングルールであったら勝てる自信がある?
「ありますね(笑)」

――今回、YUSHI選手の入場を見ての感想は
「僕が入場する前に、『なんか変な女の人立ってんな』って思ってたんですね。で、僕が入場したらその変な女の人がYUSHIくんのダンサーで。『お前らやったんかい!』って感じやって、リングは、言ったら試合モードやったんで見て無くて。音楽だけ軽く聞いてて。YUSHIくんのBGMとか好きなんで、音楽聞いてテンション上がってましたね、リングの中で」

第2試合


 石月がジャブで牽制しロー。笠原はガードを上げて受けきり手を広げて挑発。
 石月がパンチを伸ばしていくが、笠原は的確にカウンターのジャブを打ち込んでいき、石月のジャブが顔面を捕らえると笠原はストレートを顔面とボディに散らしていく。
 笠原のフックも顔面をとらえ始め、石月が前に出ようとすると笠原が前蹴り。笠原はパンチをまとめてコーナーを背負わせると、ふらついた石月にストレートとフックアッパー、ボディへのストレートと畳み掛けていく。
 笠原が攻め手を緩めてガードを上げて下がると、石月が前に出るが、笠原がパンチをくぐってのアッパー気味のフック。笠原がガードをあげてパンチを待つと、石月が膝蹴りからボディを散らしていくが、笠原はガードをして打ち終わりにカウンターの左右のフック。これで石月がダウン。

 再開し、笠原がワンツーからラッシュに入り、石月はサンドバックになりながら下がっていくが、なんとか耐えきり1R終了。

 2R、石月がボディからパンチのラッシュをかけてミドル。笠原はガードを上げて、打ち終わりのカウンターのフックとストレートを打ち込んでいく。笠原はストレートからハイキックを打ち込み、石月のパンチをガードしてからストレートでコーナーを背負わせるも石月はロープを背にリングを回る。
 笠原はガードを上げながら前に出て、ミドルからハイ。石月はラッシュで笠原にコーナーを背負わせるが、笠原はボディから左右のフックで前に出てリング中央へ。
 笠原はフックから前蹴りで距離を見てストレートも、笠原はアッパー気味のジャブを混ぜてラッシュ。ガードした笠原がワンツーから膝を打ち込んでいき、石月のパンチに前蹴りを合わせると石月はスリップ。
 お互いジャブが交差していき、動きがないまま2R終了。

 3R、石月がローからラッシュを仕掛けるが、笠原もワンツーから打ち合いに応じてお互いパンチの手が止まらず。笠原がガードをあげてカウンター狙いになるが、石月はこれを避けるとラッシュをかけ続ける。笠原の顔面をとらえ始めるも、石月もフックでぐらつくがラッシュを止めず。
 笠原がワンツーハイを当てていくが、石月はワンツーボディ。これで笠原がノーガードでの打ち合いに応じ、笠原がワンツーボディ。さらに膝を打ち込むが浅い。石月がアッパーからストレートを散らしていくが飛び込んだところに笠原のストレートがヒット。だが石月も倒れず打ち合いに応じ、石月がボディからラッシュを仕掛けて膝。さらにワンツーハイから前蹴りも、石塚は倒れずに3R終了。

判定3-0で笠原の勝利となった。

<試合後コメント>

笠原弘希
――試合後の率直な感想は
「いやあ、石月選手はタフでしたけど、僕の力みが悪い方向に出ちゃったなと思います」

――力みというのはどこからどこまであったと思いますか
「最初から最後までですね。初めてRIZINという大舞台で気持ちが入りすぎたというか、力が入りすぎた」

――相手の印象は闘いを終えて違いましたか
「違うところはないですけど、ちょっと僕が力みすぎたっていうのがあるんですけど、予想以上にタフでしたね」

――1R目はダウンを奪った、2&3R目は相手が倒れませんでした。作戦を変更したりはしましたか
「3R目の最初にセコンドから力みすぎだっていうのを言われたんで力抜くようにしました」

――3R目にノーガードで打ち合う場面がありましたが、力みは忘れられたのでしょうか
「忘れたというか、途中の盛り上がりとか全部忘れて、石月選手の気持ちが伝わってきて、僕も気持ちがバーッと湧いてきて、それでああいう打ち合ったんですけど、あまりそういうのを意識したとかはないですね」

――RIZINのリングの感想は
「皆さんRIZINの舞台、僕が初出場にも関わらず、僕の入場の時から温かい拍手で僕を迎え入れてくれて、勝ったときに『おめでとう!』って色んなところから聞こえたんで、少なからず僕のことを応援してくれる人はいたんじゃないかと思いました」

――これで9連勝ですが、今後の展望は
「こうやって大きい舞台で闘うことで結果を残していくこともそうですけど、みんなに認められる強い選手を倒していくことも格闘家の醍醐味で。そういう点で大舞台にドンドン立って知名度を上げたいっていうのもそうですし、知名度なりの実力も付けなきゃいけない。こういう大舞台に上がらせていただくことで僕の実力も、見せ方もドンドン付いていくと思うので。今日も進化の1つとして自分も納得してるんで、今日の反省を生かして、次の大舞台に出させて頂ける機会があれば、もっと進化した自分を見せたいと思います」

――1Rにダウン取った後、顔に集中していたように見えた。得意のボディは出なかった
「得意のボディというか、戦う前からボディボディボディって、みんな僕の得意技がボディって分かっちゃってるというか、形がついちゃってるんで、敢えて狙わなかったっすね。狙わず、ところどころ出たんですけど、1Rは顔の攻撃に集中しようと思ってました」

――1Rで倒しきれなかった。スタミナは持っていかれたか
「消費しましたね。メチャクチャ疲れました。ああやって攻めて、今回僕も1Rで倒そうと思ったんですけど、なかなか思い通りにいかない分スタミナの消費はありました」

――大舞台でしっかり結果を出すという点で先輩のRENA選手について思うことは
「大舞台でああやって活躍して、見せ方も出来て。僕自身、足りない所だらけでRENA選手を見習う所だらけですし、そういう1つ1つの大舞台に出て活躍してるだけじゃなくて、他の細かい所をまだまだ勉強さしてもらわないといけないと思いました」


石月祐作
――試合後の率直な感想は
「強かったですね。悔しいです」

――1Rでダウンを奪われましたが被弾しても倒れない姿を見せ、3Rまで戦い抜きました
「今回の試合に向けて色々吹っ切れたものがあって。強い選手ってのは分かってたんですけど、今までやってきた練習を信じて修正していけたなと思いますね。……鼻血が出てるんで、突っ込んでもいいですか?(※ちり紙を丸めて鼻に突っ込む)」

――3R目にはノーガードで打ち合う場面がありました
「そんな場面あったんすか?よくないっすねぇ(笑)でも、楽しかったんすよ。メチャクチャ強くて。でもそこはちゃんと競技人としてやりたかったっすけど、楽しいが勝っちゃったっすね。楽しいが勝っちゃいました」

――相手の印象は
「やっぱり、見た通りの感じでしたね。当たり前に強いなっていう印象でした」

――RIZINのリングの感想は
「RIZINの舞台、よかったですね~。お客さんの見通しも良くて、総合が盛り上がってる団体なんで、キックボクシングも見せたろうって意気込みがあったんで、やる気はありました」

――今後の展望は
「今回成長したところも、2R目から結構出せたんで、31なんですけどまだ成長できてるんで、負けて悔しいんですけど、復活できなかったんですけど、自分持ち味は帰ってきてると思うんで、自分の持ち味を出して、また復活に向けて頑張っていきたいと思います」

――階級の差は感じたか
「やっぱりでっかいなあとは思ったんですけど、あまり感じなかったっすね」

――今回の作戦はどういうものでしたか
「真っ向勝負っすね、殴り合いですね。自分はそれしか無いので。飲み込めんかったですね。強かったです」

――やりたいことはやれたか
「やりたいことはやれたし、随分前から新しいものを取り入れて練習してたんですけど、前回の試合はそれを出せなかったんですけど、今回からある程度形になってきてるなと。まだ成長してるんで、頑張れるなと思いました」

第3試合


 龍聖はグローブをあわせずにミドルキックを打ち込み試合開始。
 龍聖はジャブからローと前蹴り。前に出ようとしたところを魁志がジャブで牽制し前蹴りとローを散らしていく。
 魁志はワンツーで攻めていくが、龍聖はガードしてミドル。
 魁志がミドルからジャブ。さらにフックが捕らえていき、前蹴りで自分の距離に戻しミドル。打ち終わりに龍聖がストレートを打ち込み、距離を詰めて近距離でフック。飛び膝も魁志はキャッチし一度ブレイク。

 龍聖がローも魁志が左右のミドル。前に出たところを龍聖が首相撲から膝を打ち込んでいくが、2発目でレフェリーが注意。
 龍聖が飛び膝から着地した瞬間にストレート。これが顔面をとらえていくが、魁志はすぐにミドルとジャブ。
 魁志は距離を見ながらストレートで前に出るが、龍聖はハイキックも魁志はキャッチ。

 魁志は前蹴りから前に出ようとした龍聖の顔面にカウンターの左ストレートを当てていくがここで1R終了。

 
 2R、龍聖はローで牽制しながら前に出るが、魁志はミドルからワンツーで距離を取る。
 ワンツーハイも避けた龍聖が大ぶりフックも、魁志はワンツーからハイとミドルの前蹴り。
 魁志はカウンターのストレートも龍聖は避ける。
 魁志は大ぶりフックも龍聖はこれも避け、魁志がワンツーのヒットアンドアウェイ。
 龍聖が前に出ようとすると魁志が前蹴り。ここで魁志のマウスピースが飛んだためタイムストップ。

 再開し、魁志の左右の前蹴りに龍聖はボディヘジャブ。
 飛び膝からボディを散らし、再度飛び膝も魁志はリングをまわる。
 龍聖が追いかけて飛び膝を打ち込むと、魁志はこれでダウン。

 再開し、魁志のミドルに龍聖がストレートから首相撲に持ち込みヒザ。
 魁志はリングを回りながらローを打ち込んでいくが、龍聖はカウンターのジャブから飛び膝。これは魁志がキャッチ。
 龍聖はボディブローから首相撲で投げ捨て、これはレフェリーが注意。

 魁志はジャブを打ち込んでいくが、龍聖は膝を連打しこれがローブロー。股間を押さえる魁志を龍聖が殴り続けるがタイムストップ。
 再開するがすぐに2R終了。

 3R、魁志がミドルで牽制も龍星は左右のロー。魁志がワンツーやカウンターの右ハイを打ち込むが全て浅い。龍聖はガードしながら前に出てボディブローも、魁志はパンチを散らし、ミドルをキャッチし足を刈ろうとするが届かず。
 魁志はハイから前に出ていくが、龍聖が首相撲を狙うと距離をとる。
 だが距離を詰めた龍聖がボディブロー連打からヒザを打ち込み、これで魁志が崩れ落ちる。ダウンカウントが取られずレフェリーが試合を止めた。

龍聖「皆さんこんにちは!KNOCK OUTチャンピオンの龍星です。RIZINファンの皆さんはじめまして。キックいらないって言われてる、MMAファンの皆さんに、少し認めてもらいたかったんですけど、KO絶対に何が何でもしてやろうって気持ちが強すぎて、すごい力んでしょっぱい試合になっちゃいましたすいません。最高のチームと一緒にRIZINのキックを引っ張っていける選手になるたいと、明日からまた頑張っていきます。今日はありがとうございました」

<試合後コメント>

龍聖
――試合後の率直な感想は
「やっちゃったなあって感じです」

――試合前に
「ホントに最低限倒せたことだけで、あとは練習してきたことを全然出来なくて、まあ最悪ですね」

――今回の作戦は
「特に作戦とかはなくて、下を蹴ったりちらしてって感じで作戦はなかったんですけど、倒す倒す倒すってなっちゃって蹴りも全然出ないし、力んじゃって、やっちゃったなあって感じです」

――相手の印象は
「ああいう感じで来ると思ってたんですけど、ハイ。別に印象とかは無いです」

――RIZINのリングの感想は
「会場もすごく大きくて、入場とかもね花道とか、すごく気持ちよかったっすね」

――今後の展望は
「今後はもっと練習してしっかり強くなって、またこの舞台に戻ってこれたらと思います」

――力みについて、解消されたのはどれくらいか
「いや、してないです(笑)」

――最後まで力んでしまったと
「3Rはちょっとは柔らかくなったのかなと思ったんですけど、内容的にはやっちゃいましたね」

――判定のときに場内の反応を見ていたように見えた
「反応と言うか、会場を見渡して、暗くてあんま見えなかったんですけど、広いなあと思って見てました」

――キックボクシングだけを見に来ているお客さんだけでは無い会場での試合は難しい部分もあったと思います
「これちょっと炎上してるんですけど、『キックいらない』とかいってる馬鹿にもっと『いいじゃん』って感じで認めてもらいたかったんですけど、やっちゃいましたね。ああ!あと、僕挨拶行かなかったことを言われてるんですけど、それはちゃんと謝りたくて。リング上で挨拶出来なかったことはすみませんでした。ちゃんと裏でセコンドの方と、魁志さんに挨拶させてもらったんで。言い訳すると、挨拶行こうと思ったらラウンドガールのおねーさんがトロフィー持ってきて、そっち行っちゃいました」

――試合後にはHIROYAさんからどういう言葉をかけられたか
「ああ今日来て無くて、まだ連絡取れてないです」

――今後のアピールに向けて
「今ある課題をクリアして、人間として強くなることが1番かなと思います」


魁志
――試合後の率直な感想は
「結果としてはKO負けしてしまったんですけど、練習してきたこと、準備してきたことはしっかり自分の中では出せたかなと思うので、あとは実力をもう少し伸ばして、準備期間をしっかり取って、また帰ってきたいと思っています」

――元々の作戦は、試合前のインタビューでは「カウンターを当てに行く」と言っていましたが、遂行できましたか
「距離をしっかり見ながら自分のペースで相手のやりたいことをさせないようにペースを持っていって、来たところにカウンターを合わせていくっていう作戦でした」

――決まり手となった一撃で苦しそうな顔をしていました
「まだ痛いですね、はい」

――相手の印象は
「思っていたよりも攻撃が早くて強くて上手で、思っていたよりも、っていうところが最初と闘った後では違いましたね」

――RIZINのリングの感想は
「これまで経験したことのない規模の客数だったり、演出ももちろんそうですけど、緊張と興奮とっていうところがあって。僕としてはこれだけ大きい舞台で自分を見てもらえて嬉しいし、応援してくださった方々に、この舞台に立ったっていう感謝を伝えたいと思います」

――今後の展望は
「最初に言ったんですけど、準備をしっかりしてきたつもりなんですけど、もっとこれからまた次の機会にはまたさらにしっかりと準備期間を設けられるかなと思うので、またここに戻ってきたいと思っていて、皆さんに応援してもらいたいと思ってます」

――サラリーマンファイターとして、今回の試合結果はご自身がおっしゃっていた人事評価に影響してしまいそうですか?
「仕事に関しては、結果っていうのもすごく大事で評価されるところではあると思うんですけど、これまでの準備の段階であったりとか、今日の試合の流れっていうか頑張りっていうのももちろん評価としてみてもらえると思っていて。明日また出勤するんで、報告をしっかりしたいと思います(笑)」

第4試合


 白川陸斗が練習中に腕の上腕二頭筋腱断裂をしドクターストップがかかったため、山本空良が緊急参戦。

 山本がミドルも、ケラモフじゃキャッチしロープに押し込むと巻き投げてグラウンドへ。
 ガードポジションも山本が三角締めを狙うが、ケラモフはパンチを落として抜ける。山本は再度三角絞めを狙うが、ケラモフは距離をとりスタンドへ。

 ケラモフは前蹴り。山本がミドルから前に出ようとするがケラモフはジャブから前に出ると山本はリングを回る。
 山本はヒザへの前蹴りで動きを牽制し、ミドルを打ち込むがケラモフはキャッチしそのままコケさせるとパウンドを落としてハーフガードへ。だが山本は足を絡めて腕をとろうとするが、ケラモフはじっくりとマウントを狙うが山本はガードポジションに戻す。
 ケラモフはコツコツと殴っていくが山本は下から腕ひしぎを狙う。ケラモフは抜けようとするが、山本はボディシザースで捕らえて回転し、ケラモフは攻めあぐねるが強烈なパウンドを落とし1R終了。

 2R、ケラモフがワンツーから前に出るが、山本はリングを周り距離を取る。
 ケラモフがローから大ぶりフックも浅い。
 ケラモフが突っ込んでフックから組み付いてコーナーを背負わせるが山本が振りほどき距離を取る。
 ケラモフはソバットも、距離をとった山本が前蹴りのフェイントから、飛び込んで来たケラモフにジャブ。さらにタックルを仕掛けるが、ケラモフはロープを背に耐えるとワンツーフックを打ち込み一度離れる。

 ケラモフは前蹴りからワンツー。山本は飛びヒザも、ケラモフはキャッチするが山本が飛びついて引き込もうとする。ケラモフはそのままバスターしてガードポジションになるも、山本は足を絡めて下からパンチを繰り出す。ケラモフのパウンドをスカしていくが、ケラモフはヒジを落としていく。
 山本は腕をひしぎを狙うが、ケラモフは強烈なパウンド。だが山本が三角絞めも、避けたケラモフが蹴り上げようとしたところで山本が避けてスタンドへ。

 山本は顔を前に出して挑発するが、ケラモフはこれにのらずに2R終了。

 3R、ケラモフがソバットで牽制し、ジャブから前に出るとワンツー。これが山本の顔面をカスりヒザが崩れるが、ケラモフが距離を詰めると山本がバックを取る。だがすぐにケラモフが回転してヒジから距離を取る。
 山本がワンツー。ケラモフが前に出ると山本が飛びヒザも、ケラモフはそのままクリンチし離れ際にジャブ。山本がミドルも、ケラモフはキャッチしジャブを打ち込む。
 山本がバックブローもケラモフはガード。山本はリングを周りながらワンツーミドルも、ケラモフはキャッチしソバットからタックルで足を取りグラウンドへ。山本は足を絡めようとするが、ケラモフはヒジを落としていき、その腕を捕らえようとした山本をケラモフはバスター。
 山本はならばとヒザ十字を狙うが、蹴って抜けたケラモフにヒールホールドを仕掛けるもここで試合終了。

判定3-0でケラモフの勝利となった。

<試合後コメント>

ヴガール・ケラモフ
――試合後の率直な感想は
「とてもいい試合だったと思います。もっと早く勝利できると思っていたが、すべてのラウンドを使い切って判定での勝利になった。対戦相手に対しては本当に良い試合をすることが出来て感謝している」

――相手の印象は
「グラップラーということは知っていたし、グラップリングを使うことは予想できた。それに対しての準備はしていた。予想通りというか、いい試合は出来たと思う」

――グラップラーに組まれる部分にやりにくさは感じたか
「そんなことはなかった。彼はグラップラーということは知っていたし、インファイトになるという準備もしてきた、床に於いてもあらゆる瞬間を捕らえて私が有利に運んだと思う」

――今後の展望は
「私にとって、チャンピオンベルトを撮ることが1番の目標。多分10月に試合をして、それに勝てば3回勝ったということでグランプリに参加する。これが私の課題だ」

――次に闘いたい相手はいるか
「私は誰が相手でも受けて立つ。RIZINが選んだ相手と戦う準備はいつでも出来ている」

――勝利を飾った今、日本で食べたいものはあるか
「今のところは何かを食べたいというイメージはない。ただのどが渇いて、コーラが飲みたいと思っている」

――次の試合に勝ったらフェザー級GPを開催してほしいということ?
「是非やってもらいたいし、開催されるのならば是非参加したい」

――3連勝の上でベルトに挑戦したいのではなく、トーナメントを開催してほしいというのはどういう意図でしょうか
「私自身が格闘家として優秀であり実力があるということを示すというのはチャンピオンベルトが必要だと思うので、それを望む」

――3勝したらチャンピオンに挑戦したいのか、グランプリに参加したいのかだとどちらですか
「私が目指しているのはチャンピオンベルトだけです」

――トフィック・ムサエフ選手がBELLATORで激勝を飾ったが、刺激になったか
「もちろんです。彼はもう一緒にスパーリングをしてきた相手で、同じクラブの同じグループで一緒に練習をしてきた。彼のBELLATORでの活躍は嬉しく、誇りに思う。彼の勝利は自分自身の勝利と思って非常に刺激を受けている。この機会に私のトレーナーさんに感謝したいと思う。アメリカに帰って1日も明けずに日本に来てくれた。彼の熱心な指導に感謝したいと思っている」

――グランプリにかかわらず斎藤裕選手にリベンジしたいという思いは
「もちろんだ。彼とまた試合をしたいと強く思っている」


山本空良
――試合後の率直な感想は
「試合はすごく強かったんですけど、なにより色んな人に応援していただいて、期待を持ってくれた人たちに申し訳ないなと思うんですけど、それをもっともっと強くなりたいなと思いました」

――ヴガール・ケラモフ選手の打撃は強かったか
「すごい、雷とは聞いてたんですけど、まさにそれだなと思うくらい衝撃が強かったです」

――関節蹴りをかなり狙っていたように見えたが、当初の作戦は
「関節蹴りを打つというより、ホントは三日月を狙おうとしたんですけど、1発目をキャッチされてしまって打つのが怖くなってしまって、またテイクダウン取られるんだろうなと思って取りにくい、または前に出にくい関節を狙おうと切り替えたんですけど、今まで組み立てた作戦を無視した形になってしましました」

――作戦を無視する結果になるほど相手が上回っていた?
「自分の実行する力が足りなかったっていうのもそうですし、ケラモフ選手の、自分の組み立てた作戦をぶっ壊すような力強いテイクダウンから、自分の動きを出せなかったのかなと思います」

――相手の印象は
「パワーはもちろん強いと思っていたしあれくらいはあると思ってたし、なにより、極めに来るスピードとかもっとフィニッシュを狙ってくるのかなと思ったんですけど、フィニッシュを取られない、フィニッシュを取ろうとしたのかわからないですけど、自分を徹底的に潰そうとして攻略された感じがして、もっともっと、自分は対戦相手を研究しないほうなんですけど、もっともっと研究して強い選手に打ち勝てるような作戦、そして基礎的な能力を上げていきたいと思いました」

――今後の展望は
「負けてアレですけど、やっぱり自分はもっと強くなってすぐにでもベルトを取りたいと思っています。それですぐにタイトルマッチやらせてくれなんて負けた自分が言えないんですけど、ケラモフ選手には勝てなかったですけど、他の選手には勝てるかもしれないんで、勝つまでもっともっと同じくらい強い選手と当ててほしいですね。今回白川陸斗の代わりに出たんですけど、正直『それのせいで』って思って無くて自分の成長につながったと思って白川陸斗選手には感謝していて。ライトでも、バンタムは時間無いときついとおもうんですけどライトで欠員が出たらすぐに出るんでまた呼んでください」

――下から取りに来るのを相手が研究していて、難しそうだと思ったか、行けるとは思ったか
「正直、獲れるんだと思うんですけど、今考えると獲れるタイミングだとか出せる技はいっぱいあって、それを出せばあそこからドンドン動きを変えていけたんですけど、自分が打撃に屈して閉まって動きを悪くしてしまうってところがあって。カイル・アグォン戦とくらべて下からの打撃も少なかったので、もっとひじを打って相手の身体を突き放して動く場面を増やすっていうのもそうですし、テイクダウンを簡単に取られすぎるのが今の課題なので、そういうのを直していきたいですね、正直獲れるとは思います。今でも思います」

――下から極めにいくだけではなく、トップを獲ることもこれから大事になる
「トップを獲ることは今のMMA自体すごく大切なことだと思いますし、下から狙うっていうのは取れないと全くもって面白くないと思うんですよ。見ているファンからすれば。下になれば取ってナンボだと思うので、上になればドンドンドンドンパウンド打って勝てると思うんですけど、下になるからにはドンドンドンドン獲りたいですね」

――選手同士のかみ合わせについて話炊いたが、このレベルには達しているという印象はあるか
「レベルに達しているとは……思ったかって言われると、まだ一歩足りないんじゃないかと思います。精神面で足りないところが多いと思います。試合前になって怖くなってしまったり、自分の勢いを出せないところがあったんで、もっと精神面で成長したいと思いますし、パワーとレスリング力が足りないんだと思いますね」

――代打出場について、前回の試合からスパンが短いことの影響はあったか
「多分影響はしてないと思います。正直試合の勝ち負けはすごく大切なんですけど、自分まだ 21で今年22になるんですけど、チャンピオンになるのは29、30で世界を獲りたいと思います。それまでに今試合できるのであればドンドン試合したいですね。自分がもし26、27で体を痛めてしまって試合が年に数回しかできなくなってしまうというのが怖くて、今のうちにできるだけ経験を積んで成長したい。試合数を積めば強く慣れるかって言ったら強くなれるかって言われたら違うと思うんですけど、場数も大切だと思うんですけど、今回選んでいただいてRIZINさんにすごく感謝しています」

――「欠員が出たらまた」という言葉がありましたが、それは試合を増やしたいから?
「フェザー級に関してはほぼナチュラルなんで体重全然減らさなくて大丈夫なので、1週間前、3日前とかでも全然落とせるんで。ライトだったらそのまま出ます」

――これから練習などの方針を変えるつもりはあるか
「合う・合わないがあると思うんですけど、自分に関しては色んなところに行って強くなるタイプではないと思うんです。1つのところで集中して練習する、会長は自分に今足りないものを見て長期的に育ててくれているので、短期間で強くなる選手なんてほとんどいないと思います。長期的に会長がプランを考えてくれているのでずっとついていこうと思います。それがもしも『1ヶ月出稽古行って来い』という考えならそれについていきますし、北海道でまだ成長できる余地があるなら居続けようと思います」

――「試合前に怖くなってしまった」という言葉
「試合相手に対してパンチを貰うとかが怖いんじゃなくて人に期待を持たれてしまうと緊張してしまう節があって。ふと自分のSNSとかを見ると、期待されてるなと思うと、ここで負けちゃダメだなと思って身体が固くなっちゃう自分がいるので、そういうのにも、みんなお思いとか、自分と同じジム生が応援してくれるのを背負って生きていけるようになりたいですね」

第5試合

 

 マルコスがローで牽制すると阿部がジャブ。さらにワンツーからローを打ち込み、左右のフックからジャブと攻めて行く。だがマルコスがジャブからタックルでコーナーに押し込み、足をかけていくが阿部が回転して逃れる。

 阿部が前に出てワンツーから前に出て行くがマルコスは下がってミドルで牽制。さらにタックルも、阿部はこれを切っていくがマルコスがバックを取ってスリーパーを狙う。
 耐える阿部を後ろからコツコツと殴っていき、マウントに移行すると阿部は回転して逃れてスタンドへ。

 阿部が突っ込むもマルコスはフックで牽制。阿部のストレートが顔面を捕らえ、マルコスはガードを下げながらフック。マルコスはマウスピースを吐き出してしまい一度ストップ。
 マルコスはバックを取って崩れながらジャーマンで投げるとスリーパーを狙う。だがここで1R終了。

 2R、阿部はミドルからジャブ。マルコスはタックルで組み付き顔面にパンチを連打。阿部が腕を巻き込んでいくが、マルコスは足を絡めていくも阿部が離れ際にサッカーボールキックを打ち込み距離を取る。

 マルコスがタックルも阿部がこれを切り、前に出ようとするマルコスの顔面にフックを当てていく。
 マルコスはハイキックからタックルも、阿部はこれを切ってパンチを落としながらスタンドへ。

 阿部のワンツーストレートが顔面をとらえ、崩れ落ちたマルコスを見てレフェリーがすぐに試合を止めた。

阿部「こんちは、阿部大治です。真夏に判定ダメだよKOじゃなきゃ。ですよね。この階級も、俺が、先頭立って引っ張っていくんでベルトよろしくお願いします。そして最後に、うちのチビが今日5歳の誕生日なんで、誕生日おめでとう!以上です」

<試合後コメント>

マルコス・ヨシオ・ソウザ
――試合後の率直な感想は
「1R目で決められると思ったが、それで決まらなかったのが問題だった。2分ほど相手の後ろにいて決められなかったのが残念だ」

――相手の対策が上手かった?他になにか要因が?
「彼がグローブの中に手を突っ込んできて、それが反則だとサトシ選手に訴えて審判にも言ってもらうように言った。それで上手くいかなかったが、彼は上手くディフェンスをしたと思う」

――相手の印象は
「印象は特に変わらない。このカテゴリーには彼も含め強い選手が多い。弱い選手はいない。彼もわかっていると思うが、彼が少しでもミスをしていたら自分が勝っていた。試合とはそういうものだから」

――今後の展望は
「悲しいお知らせになるが、今日の試合で最後にしたいと思っている。サトシ選手もクレベル選手も支えてくれたが、今日でさようならと言いたい。目標というのはそれぞれ皆持っているが、自分がMMAを始めた目標は1番になりたいとかUFCに行きたいとか、チャンピオンベルトを巻きたいと思ったことは1度もない。MMAを始めたきっかけ・目標というのは、自分の家族を経済的な面で支えるため。今自分はアカデミーを持っているし、自分の母のために家を買うことも出来た。目標は果たせたと思う。情熱を感じることというのは、自分が優勝したりチャンピオンになるということでは無かった」

――これから試合をしていくボンサイ柔術、アカデミーの方々へのメッセージをお願いします
「1番自分が与えられるアドバイスは、人生で目標を持つことだ。朝起きて、そのために生きると思えること、人生の意味というものを見つけてほしいと思う。日本にいてよくあることは、ルーティンみたいな毎日で、毎日同じように仕事をするという話を聞くが、そこで人生の意味を見失わないで自分が幸せだと思えることをやってほしい。よくあることだと思うが、大学を卒業したら幸せになれるだろう、就職したら幸せになれるだろう、結婚したら幸せになれるだろう、子供が出来たら幸せになれるだろう……といつまでもいつまでも追いかけていて。幸せは自分の中にあるものだと思っている」

――この試合を勝っても負けても最後にすると決めていたのか
「さいたまスーパーアリーナというのはグラディエーターたちのコロッセウムのようなものだと思っている。サトシ選手もクレベル選手もここで試合をしたことがあるので、自分もここで最後にしたいと思っていた」

阿部大治
――まず、リング上でのあの言葉をもう一度お願いできないでしょうか
「真夏に判定ダメだよKOじゃなきゃ!(笑)五味さんの言葉パクっちゃいました(笑)

――宣言通りのKO勝ち、試合後の率直な感想は
「率直な感想は、嬉しいっす」

――狙っていた?
「打撃vs柔術って言われてたんで、打撃で倒そうっていう気持ちで行きました」

――パンチがヒットしてから躊躇なくサッカーボールキックに行ったように見えたが、あれは練習していた動き?
「いや、練習はしてなかったですけど、身体が勝手に動いて、これだ!って感じで行きました」

――かなりキレイな流れでした
「ありがとうございます」

――相手の印象は
「組みが思った異常に強かったのが印象的でした。対処の練習はしてたんですけど、それが過大であり、もっと練習したいと思います。タックル入られたときに上手く来れなくて、自分の持ち味のポジションにつけてなかったんで、それが反省点ですね」

――今後の展望は
「この階級でベルト作ってもらって、先頭に立って引っ張っていきたいと思ってるんで、よろしくお願いします!」

――お子さんの誕生日
「今日が子供の誕生日だったんで、帰ったら美味しいご飯でも食べて楽しく過ごしたいと思ってます」

――五味さんの名言をリングで叫ばれましたが、五味さんからはなにか言われましたか
「なんも言われてないですね。『おめでとう』っていう」

――元々KO勝ちしたら言おうと思っていたか
「言おうと思ってなかったんですけど、とっさに頭に浮かびましたね、あの言葉が。暑い中でたくさんの人が来てくれてたんで、カッコいい言葉でまとめました」

――ベルトを作って欲しいという声があったがベルトをかけて闘いたい相手のイメージは
「強い選手なら誰でもいいかなって感じですね。外国人でもいいし、日本で強いって言われてる選手がいるならやります」

――打撃が得意な選手とも打撃戦をやっていく?
「そうですね。打撃戦で。できれば投げも使っていきたいです」

――RIZINで連勝となりました。波に乗れている理由はありますか
「今、自分の中のマインドがしっかりしてるんで、一番強いと思ってます。今格闘技にめちゃくちゃ集中できてるんで、多分今やったら誰にも負けない自信があります。負け越した時期もあったし、そういう時期に試行錯誤してどうやればいいのかなって初心に戻って基礎からやり直したりして。その中で自分がコレだ!って思ったものをやるのが1番だと思ってるんで、それで今突っ走ってます」

――アキラ選手に対して思うことは
「ライト級だったんでしょうがないというか、僕もポジション作りが悪かったんで。ライト級は落とさないんで大丈夫です」

第6試合


 佐々木憂流迦が新型コロナウイルス陽性となり、関鉄矢が緊急参戦。

 関がハイキックとローで牽制。中原は距離をとって様子を見ながら、左のフックで前に出る。関をガードごと左のストレートでふっ飛ばし、関はハイキックで牽制しながらジャブでヒットアンドアウェイ。中原はジャブをフェイントにストレート。関は腕を広げて効いてないとアピールし、ローのフェイントに中原がアッパー気味のストレートからワンツー。
 中原はガードの上からストレートを打ち込み、前に出ようとした関にカウンターを狙うが関もガード。
 中原はストレートを上下に散らしていき、関はリングを周りながらワンツーで前に出るが浅い。
 関は飛び蹴りから前に出てクリンチすると、中原はコーナーを背に耐えて体勢を切り返して離れる。

 関が大ぶりフックからハイキック、さらにバックブローも中原は前に出ずにかわすとボディにストレート。
 お互いカウンター狙いで見合うと、中原がワンツーを画面に当ててパンチが交差していく。
 ここで1R終了。

 2R、関がミドルからリングを回るが中原がローで動きを止めてワンツー。関もローから前に出ようとするが中原は下がる。
 中原はボディからのワンツーを打ち込み、下がった関が前蹴りで距離を取りお互い見合う。
 中原がボディからのワンツー。再度ボディからワンツーを打ち込むと関はハイキックで牽制しストレートをはなつが、中原が下がってからのストレートが顔面を捕らえる。
 お互いパンチが交差し、中原が前に出てのワンツー。再度前に出てワンツーをボディに打ち込み、お互い距離を見合いながら関がハイキック。中原はガードしてワンツーも関もガード。
 中原がボディにストレートからミドル。関は大ぶりフックで牽制して距離を取り、右ストレートが捕らえるが浅い。
 お互い攻めあぐねたまま2R終了。

 3R、関がハイからタックルも、中原が切ってワンツー。
 中原はワンツーからボディに散らしていき、下がりながらもワンツー。中原が前に前に出てワンツーを散らしていき、関が前に出るが中原は切る。
 関はハイからタックルも中原はこれをかわしてパンチを散らし、ボディにストレートから顔面にワンツーをあてていく。
 中原は振りかぶってフックが顔面を捕らえるが関もカウンターのジャブが顔面を捕らえ、中原はコツコツ打ち込んでいくも中原が強烈なボディブロー。
 関がミドルを打ち込んでいくが、関がコツコツとワンツーを打ち込んでいき、関が前に出て組み付くも中原は振り回して逃れるとコツコツとワンツー。
 関はタックルも、中原は動じずにスカすとジャブ。関は前に出て組み付くとコーナーに押し込むが、中原は体勢を切り返そうとするがこれはブレイク。

 関が前に出たところに中原がカウンターの右フック。ふらついた関が両手を広げてアピールするが、中原がラッシュを仕掛けるも関も倒れずにパンチを打ち続け試合終了。

判定3-0で中原の勝利となった。

<試合後コメント>

関鉄矢
――試合後の率直な感想は
「やっぱり悔しいですね。何も出来てなかったと思います」

――相手の印象は
「打撃も強い選手だと思っていたので、ただあそこまでスタンドの展開になるとは思わなかったですね。組みの展開があるのかなとは思っていました」

――最後の打ち合いの時の感情は
「もう倒さなきゃ負けると思ったんで、行かなきゃと思ってました」

――リング上で言葉をかわしていた
「『準備期間とか関係なしに自分は負けたんで、胸張ってください』と。自分は実力で負けたんで」

――それについて中原選手はなんと返されたのでしょう
「『受けてくれてありがとうございます』と感謝の気持を伝えていただきました」

――今後の展望は
「やっぱり自分の実力の無さにがっかりしちゃってるんでもっと練習しないと。もっと強くならなきゃだめですね」


中原由貴
――試合後の率直な感想は
「関選手カッコいいなと。男として尊敬しますね」

――最後の打ち合いでそう感じたということでしょうか
「最後の打ち合いで足ガクーンとなったのもあって倒しに行ったんですけど、アレでも当てまくって打ち返してくるのかと。外で闘ったときもそうですけど、このクラスになると簡単には倒れてくれないなというのを改めて実感させられましたね」

――相手の印象は
「戦う前からタフな選手だっていうのは見て思っていたので、しかし、ここまでタフかと。当てたら倒せる自信はあったんで、それでも倒れないんですごいっていうより同時に僕も頑張らなきゃいけないなって思わせてくれましたね」

――前半部分は手数が少ないように見えたが、タイミングを伺っていたか
「僕の印象が皆さんにどうかって話なんですけど、距離しっかり作ってから闘うタイプなんで、変に前に出るとかはやらないタイプなんで、アレはもう、ありのままの僕って感じですね。自分のやることだけに集中するっていう、今回1年ぶりでもありましたし、初参戦なんで印象残さなきゃいけないっていうのは分かってるんですけど、気負いすぎて勝負を落としてしまうっていうのは元も子もないので飲まれないように自分をコントロールするのが今回の目標なんで、それが出来たと思います」

――RIZINのリングの感想は
「最高でした」

――今後の展望は
「今回の反省をしっかり生かして、打撃しかやってないんで、組みも使わなきゃいけなくなるレベルの選手とやりたいというのもあるんですが、試合前のインタビューでも言わせていただいたように、決まってた試合をやりたいなと。憂流迦選手に勝つことで俺も一皮むけると思うんで。体調治ってからで……なんか悪化したら、肺炎になったりしたら、分かんないですけど、しっかり治してもらって。体調が良いのであれば是非実現させたいなと思ってます。僕は」

――今日の試合は終始スタンドでしたが、グラウンドには行かないつもりだった?
「自分からテイクダウンを仕掛ける必要はないなって思ってはいましたね。もちろん効かされたりとかアクシデントがあれば行くつもりではありましたけど、ストライキングで行けるだろうと、当初のプラン通りではなかったですけど、一通り試合を見させてもらった上で判断しての闘いでした」

――憂流迦選手との試合は飛んでしまいましたが、それ以外の相手で興味がある選手は
「ケラモフ選手ですかね。彼のレスリング力は体感したいっていうのはあります。闘うことで強くなれる相手っていうか、その選手と試合をする準備する段階で自分がドンドン成長していくっていうのを今まで感じてきたんで、自分を高めてくれる選手とドンドンドンドン試合していきたいっていうのがあります」

第7試合


 元谷がローで牽制。前蹴りをフェイントすると、太田が突っ込んでテイクダウンを狙うがもとやは回転して逃れると組み付いてロープに押し込む。太田がそのままフロントチョークの体勢で潰していき、元谷は立ち上がって距離を取る。

 元谷はミドルからローも、キャッチした太田がバックを取るが元谷はコーナーを背負いコツコツと顔面とボディを殴っていく。太田はヒザを打ち込んでいくが、元谷は体勢を切り返してリングを周り距離を取る。

 元谷が大ぶりフックから飛びヒザ。太田はスカして下がっていくが、元谷は追ってフックを打ち込む。
 太田が大ぶりフックを打ち込んでリングを周り、元谷がフックから前に出るが太田が組み付いてコーナーに押し込むと足を取ってグラウンドへ。ハーフガードになるが、元谷は顔面にヒジを打ち込んでいき、太田は一度立ち上がり足へのローキック。さらに飛び込んでの踏みつけからフロントチョークも、ここで1R終了。

 2R、元谷がローから前に出て行きフックも太田がタックル。これが切られると大ぶりフックも元谷が前に出るが太田がタックルで組み付きコーナーに押し込む。巻き投げようとするが元谷が耐えると再度コーナーに押し込み、元谷はフロントチョークの体制からヒザをコツコツ打ち込んでいく。太田は一度離れ再度タックルも、元谷がヒザを打ち込み、再度飛びヒザも太田はキャッチしタックル。これを潰した元谷が亀になった太田をコツコツ殴っていき、太田は強引に片腕で元谷を持ち上げてコーナに押し込むが、体勢を切り返した元谷が顔面にヒザ蹴り連発からサッカーボールキック。元谷は受けながらも立ち上がり、元谷はローで牽制。太田はジャブで牽制しながらリングを周り、元谷は距離を詰めて膝蹴りも太田はキャッチしコーナーに押し込むとバックを取っていく。元谷は体勢を切り返してコーナーを背負い、そのまま2R終了。

 3R開始前、1Rの元谷の後頭部への打撃に関して注意が与えられた。

 太田がタックルも、その勢いで元谷が場外に落下しそうになったためブレイク。
 元谷はローで牽制していくが、太田がタックルでコーナーに押し込む。元谷はフロントチョークの体勢も、太田は回転するが元谷がバックを取る。太田はこれを抜けると元谷は三角絞めを狙うが、抜けた太田がハーフガードも元谷はアームロック。太田は回転して逃れると、元谷はハーフガードからコツコツ殴り、太田が抜けて一度スタンドへ。

 元谷が大ぶりフック。太田はバックブローからフックを打ち込み、タックルもこれを切った元谷がヒザから蹴り上げるが太田は距離を取る。
 元谷はローも、太田がタックルで押し込み左右のヒジ。元谷はカウンターの左フックから飛びヒザ。さらにフックも太田は下がっていき、右フックのカウンターが顔面を捕らえると元谷がガードをあげて下がっていく。
 太田がパンチを振り回していくが、元谷もフックからヒザを打ち込みここで3R終了。

判定3-0で元谷の勝利となった。

<試合後コメント>

元谷友貴
――試合後の率直な感想は
「まあ、勝てたのは嬉しかったですけど、悔しいです」

――3Rではフィニッシュを狙う場面があったが、汗で滑ったか、相手が上手かったか
「三角絞めとかですかね。自分も行きすぎず、相手の対処も良かったんで逃げられました」

――判定の際に首をひねっていたが、納得していない?
「そうですね。もっと圧倒したかったんですけど、相手が強くて思った通りに行かず悔しかったです」

――相手の印象は
「相手の動きは代替案な感じかなと思ったんですけど、自分の動きが良くなくてあまり動けなくてああいう試合になりました」

――どこが想定と違ったか
「もっと打撃でプレッシャーいっぱい賭けられると思ったんですけど、疲れていいペースじゃなかったなと。アグレッシブじゃなかったなと」

――今後の展望は
「やっぱりトーナメント負けてから今3連勝したんで、トップどころ以外には勝ったと思うので、ベルトに絡んでいけたらと思います」

――太田選手のレスリング力については
「思ったよりタックルが切れなかったのと、タックルというか、タックルをそんなしてくるんじゃなくて4つ組みのイメージが強かったんでテイクダウンを取られたのは良くなかったと思いました。地力の差はあったかなと思います」

――相手の投げ対策、がぶられてからのリカバリーなど対策がしっかりされていたように見えたが、練習でしっかり詰めてきたか
「今回の投げられない、がぶられても対処は名古屋でしっかり作ってきたんで。練習通りというか、がぶられても対処して組まれても後ろに投げられないって対処はできたんでよかったなと」

――太田選手がもう一段回上がるのに何が足りないと思うか
「自分が何が足りないか言うってのは……。持ってる武器がすごく強いんで、試合経験を積めば、今の時点でも強いんでもっともっと強くなると思います」

――次の試合で闘いたい相手は
「上位陣、あと4人か5人しかいないですけど、朝倉海選手、お願いします」

――リング上では朝倉未来選手が9月25日にメイウェザー選手とやると発表しました。世界的注目度が高い大会になるが、連続参戦したいか
「自分は話があれば、オファーがあれば出ます」

――以前太田選手と練習をされていた。今回試合で組んでみて成長を感じた部分は
「元々今みたいな感じだったと思うんで、自分がボコボコにしてたかって言うとそんな覚えはないし、強いなと思ってました、いずれ当たるかなと思って練習してたんで。強かったです」

太田忍
――試合後の率直な感想は
「メチャクチャ悔しいっていうのが、ハイ。悔しいですね」

――以前一緒に練習していたとのことですが、試合を終えて元谷選手の印象は
「まあ練習させていただいたときはホントまだMMA、所さんとの試合でデビューする前だったので、ホントに子供扱いされてたんですけど、すぐ極められちゃったり、打撃とかも軽くやってもらったり、体験に来た人を格闘家が相手してあげるみたいな感じだったんですけど、だからそんときは参考になんないですけど、今日はほんとに、1R目は自分のしたいことが出いましたけど、2、3Rは完全にペースを持っていかれて元谷さんの試合になっちゃったなって感じですね」

――想定していたゲームプランを教えてください
「1R目やったことを3R続けるっていう感じですよね。自分の得意なところを押し付けるっていう。1R目は上手く行ってたんですけど、2R目にいいのをもらってから相手にゲームメイクされてしまった感じですね」

――手応えは感じたか
「実質バンタム級の四天王と言われる元谷選手と試合できたことが今後のいい経験になったと思いますし、もっと出来たって気持ちが僕は強いので。元谷さんは本当に強かったので」

――今後の展望は
「僕の試合がどういう印象を与えたかってのは僕にはわからないですけど、今後どんな相手とやらせていただけるかにもよるし、僕はすぐにでもやりたいと思っているので。でも結構もらってしまったので、周りには少し休めと言われるんですけど、自分のやり方と相談しながら今後の試合だったり、RIZIN関係者の方が試合を組んでくれるならベストを尽くすだけですし。ホントに今回負けてしまいましたけど、全然諦めてないんで。トップになりたいって気持ちは変わらないんで、どんどんトップを目指して試合ができれば良いんじゃないかと思います」

――今後の強化点は
「引き続き、打撃を。もっと打撃で勝負できるようになったら余裕を持ってゲームプランを立てることができるようになるので、打撃の強化。極めという部分でもいくつか用意していた展開はあったんですけど、想定はしてましたけど、想定よりも対策も元谷さんされてしましたし、技術もしっかりしていて取り切れなかったので。自分の得意な体勢になったらしっかり取って極められるような練習であったり、そのあたりを。全体的にレベルアップしないと今のままでは僕の目指しているところっていうのはまだまだ届かないと思うので、しっかり1日1日積み重ねてやっていこうと思います」

第8試合


 関根がローで牽制するが、スダリオはヒザへの前蹴り。関根が突っ込んだところをスダリオがカウンターの左のフックを打ち込み、関根が前のめりに崩れ落ちたところに横から顔面にストレート。仰向けになった関根にスダリオがパウンドを打ち込もうとしたところをレフェリーが間に入り試合をとめた。

スダリオ「こんばんは!マイクが苦手なんですけど、そうですね、今日やっとシュレック選手とできたので、次は日本人じゃなくて外国人とお願いします。本日はありがとうございました」

<試合後コメント>

関根“シュレック”秀樹
――試合後の率直な感想は
「何ヶ月も、何ヶ月も一生懸命練習してきましたけど、やっぱりコツコツどんなに努力しても報われないことはあるなと。ただね、報われないからと言って努力を辞めるわけじゃなくて、やっぱり過程が大事なんでね。この数カ月間、誰より努力してきたことは誇りに思います。そして、スダリオ選手。自分も前回の貴賢神戦から大分打撃もうまくなって自信も付けたんですけど、彼の前回までの試合、こちらが予想するものよりもものすごいものを持ってきてね、予想以上の強さでしたね」

――決め手となった打撃について。映像ではよく見えなかったのですが、どのような当たりだったのでしょう
「映像でわからないくらい彼の打撃がシャープだったんですけど、自分の痛いところは、後頭部がすごく痛い感じで。これは脳が揺れて痛いのかよく分からないですけど、自分自身も、恐らく彼のプレッシャー、彼の打撃の距離になったときにカウンターを合わせようと思ってずっと待ってたんですけど、打ってこなくて。最終局面のところになって彼にプレッシャーかけられて自分が出たところまでは覚えてるんですよね。気がついたら天井を見ていた感じです」

――今後の展望は
「自分も来月49になるんですけど、試合が終わって、一番先に襲ってきた感情が、悔しさ。悔しくてたまらなかったんでね。この悔しい気持ちがある限り、敗北を味わわされても立ち上がって前に進む気持ちさえればまだ出来ると思うんで、まだまだMMAで闘い続けていきたいと思います」

――スダリオ選手が想定以上のものを持っていたということで、最後の一撃は出会い頭でのものではない?
「そうですね。出会い頭で打ち合ってもらったわけじゃなくて、明らかに彼はカウンターを狙っていたと思います。自分も彼のカーフだったり右ストレートに合わせたカウンターを狙っていたんですけど、じりじりプレッシャーをかけて。彼のほうが我慢強かったし、彼のプレッシャーが上回っていたからこそ自分はコーナーに追い詰められて手を出させられた。これは明らかに彼の作戦であり狙っていたものなので、偶発的なものじゃないですね」

――スダリオ選手にリベンジしたいという気持ちはあるか
「自分の中でも今回、前回の貴賢神戦から打撃力がアップしているのは感じていましたし、去年の年末から比べてみても圧倒的に今が一番強い。自分の人生の中で圧倒的に今が一番強いはずなんで、まだまだ伸びしろはあるから。そしてね、ファイティングスピリッツ。まだまだ闘いたい。この気持ちがなくなるまで出来ると思ってます」

――磨いた打撃がヒットすれば勝てる自信もある?
「そうですね。そのためには、これで国内ヘビーRIZIN最強の座はスダリオ選手に写ったわけで。自分は1から積み直して彼に挑戦できる立場を戦って勝ち取っていこうと思ってます」

――先程のコメントでマルコス選手が現役引退を表明されました
「知りませんでした……」

――これについてどう思われますか
「試合前の会見でも言ったと思うんですけど、彼は自分たちのボンサイジャパンの創始として一番上の人間として、サトシ、クレベル、そして俺、ヒロヤマニハ、その他たくさんのMMA選手、柔術選手が結果を残せるように環境を整えてくれて、自分のことを顧みずにやってくれてました。その彼が、今回数ヶ月前から、いや、去年からすっごい頑張って体を作ってやって来て、自分も試合決まって、この半年くらいずーっと頑張ってやってきました。僕は誰もいない時にでも2人でずーっとスパーリングを繰り返して……だから、ね、うん。彼ほどの人間がMMAからの引退を表明するということは、それだけのものを見ている自分は、彼の努力を尊重しないといけませんが、個人としては自分やクレベルたちが一生懸命頑張って活躍して、彼にもう一度闘う心を取り戻してほしいと思ってます」


スダリオ剛
――試合後の率直な感想は
「やっと試合出来て、いい結果で終われてホッとしてます」

――勝利の後には笑顔が見えましたが、安心の気持ちが強いか
「そうですね。でも沢山の人達が応援に来てくれて、その人達が目に入ったんで」

――パンチで倒してから追撃に行こうとして、止めた。もうその時点で相手は動けないと思った?
「そうですね。左入って、1発右入れて、上向いた瞬間に目が飛んでで無抵抗だったんでこれ以上行ったらやばいなと思って止めました」

――相手の印象は
「いや、想定通りで。アレも全部自分の中で想定した動きだったんで。シュレック選手が色々工夫してくるのも分かってたんですけど、そうさせないというか出来ないような闘い方を自分ができる自信があったんで、全く何も心配なかったですし、ホントにイメージ通りの展開でした」

――今後の展望は
「さっきマイクで言った通り、外国人とやりたいので。日本人を卒業して、海外の面白いカードを組んでくれたらと思います」

――構えがサウスポーにスイッチしての左だった。構えは今回のために仕込んできたか
「僕、両方できるようにしようと思ってて、試合からどんどん使っていこうと思ってましたし、関根選手だからあの闘いにしたのもありますね。僕が憧れているっていうか目標にしているフランシス・ガヌー、シリル・ガーン、その選手、僕はやっぱり目標としてるんで、試合でもガーンのファイトスタイルが闘いやすいってのがあったんで練習から取り入れて。ああいうスタイル好きなんで」

――外国人選手と闘いたいと言う言葉がありましたが、具体的な名前は
「自分が何言っても早いとか勘違いするなとか言われるんですけど、ホントに思うのは引退近いヒョードル選手とかともやらせていただきたいと思います」

――なぜヒョードル選手を
「なぜって、PRIDEですごかった選手ですし、まだまだ名前があって引退してない海外の選手がいっぱいいるんで、世代交代って意味で僕がドンドン引退に追い込めればと思います」

朝倉未来挨拶


 フロイド・メイウェザー・ジュニアとの戦いが決まっている朝倉未来が登場。

未来「お久しぶりです。えー、年末ぶりですかね。もう発表もある通り、メイウェザーと戦います。ここに居る方たちは、MMAの俺の試合を期待してる人多いと思うので、賛否あると思うんですけど、実際この試合が決まって今、人生で初めてここまでボクシングの練習をした結果、MMAが結果的に強くなるという現象が起きてるので、またMMAの試合も楽しみに待っててください。メイウェザー戦も1Rからバチバチに行くんで、楽しみにしてもらえたらなと思います。メイウェザーの試合の日程が発表されていないと思うんですけど、9月の25日にここさいたまスーパーアリーナで決まりました。でまあ、僕が聞いてる話でも、僕以外の試合結構面白い試合が決まってるので、是非皆さん応援しに来てください。ありがとうございました」

第9試合


 ウクライナ出身の24歳ファイターアナスタシアがRIZIN初参戦。

 アナスタシアがワンツーロー。お互いローで牽制し、アナスタシアが細かくワンツーローでRENAの動きを止めていく。
 RENAは前蹴りやローを打ちながらリングをまわっていくがフックを打ち込むとアナスタシアが組み付いていく。RENAはコーナーに下がり、アナスタシアはヒザを打ち込み腕を巻き込みながら飛びついていくが、RENAはボディブローから離れ際に左ストレート、崩れたところに顔面を蹴り上げ、さらにグラウンドになるとパウンドとヒジを連打。さらに顔面にサッカーボールキックも、アナスタシアは耐えると猪木アリ状態へ。
 RENAが飛び込んでパウンド落とすが、アナスタシアは三角締めを狙いながら下からヒジを打ち込む。RENAは腕を抜いて抜けるとスタンドへ。

 アナスタシアがジャブで牽制し、ワンツーからリングを回る。
 RENAが前蹴りで牽制していくが、アナスタシアはキャッチしてのジャブ。RENAが前に出てパンチをラッシュするが、アナスタシアもこれにパンチで応じたところで1R終了。

 2R、RENAがジャブからローで牽制。アナスタシアがジャブと前蹴りで距離を取り、パンチが交差するとRENAが突っ込んで左フック。
 アナスタシアの大ぶりフックを交わしたRENAがローを打ち込むが、アナスタシアがローからジャブ。RENAが前に出てヒジを打ち込んでいき、アナスタシアもヒジで応酬。
 アナスタシアがワンツーローから三日月蹴り。RENAが前に出たところにコンパクトにパンチをまとめ、RENAがこれで鼻から出血。

 RENAのワンツーとアナスタシアのストレートがお互い顔面を捕らえ、お互いクリンチからRENAがヒザ。
 ジャブの打ち合いからRENAが前蹴り。お互い攻めあぐねた状態で2R終了。

 
 3R、アナスタシアがワンツーロー。RENAもローで牽制し、アナスタシアがワンツーローからハイキック。RENAが前に出てワンツーを打ち込んでいくが、アナスタシアもワンツーで返していき打ち合いへ。
 RENAが前に出るとアナスタシアがクリンチからヒザ。一度離れて距離を取り、アナスタシアがローを打ち込むとRENAが前に出てワンツーから左フック。これは浅く、アナスタシアがロー。 RENAもミドルで返し、前に出ようとするがアナスタシアのフックが顔面を捕らえる。
 RENAがジャブから前蹴り。アナスタシアがミドルからジャブを打ち込んでいき、お互い打ち合いになるが3R終了。

判定3-0でRENAの勝利となった。

RENA「湘南美容、プレゼンツ、RIZIN37にご来場いただきましてまことにありがとうございます!すいませんほんとに、色々言いたかったんですけど、もう一回このトーナメント優勝するにはまだまだ実力が足りてないので、もっともっと頑張りたいと思います。ほんとにアナスタシア選手、ウクライナから大変な中来ていただいてありがとうございました。めちゃくちゃ強かったです。ありがとうございました。(曲が流れる)まってまってまって、いつものやらして、すいません、ちょっと忘れないでくださいいつもやってるんだから。しょっぱい試合したからって。それでは1,2,3シュート一緒にやって頂けると嬉しいです。1,2,3シュート!ありがとうございました」

<試合後コメント>

RENA
――試合後の率直な感想は
「やっぱり思ってた以上にやりにくかったっていうのと、1Rでは『終わったな』って自分で勝手に思っちゃって。そこで一瞬緊張の糸が解けたというか、そこで倒しきれなかったっていうのがすごい大きい反省ですね。3Rまでなだれ込んできてアナスタシア選手のハングリー精神がすごい感じましたし、色々勉強になった試合だと思いました」

――どういうところがやりにくいと思ったか
「手足の長さがすごい感じたなっていう風に感じましたね」

――相手の印象は
「想像してたよりやりづらかったのと、久しぶりに私自身もパンチ効いたなと思う部分があったので、本当に、本当に勉強になったなというか。ローキック自体はもう手足も長いぶんいいかなと思っとったんですけど、うかつにはいかんとこと思って。こんなに(腿が)腫れたのはシュートボクシング時代から初めてなので。2倍位になっちゃった」

――2回戦に駒を進めました。先程の対戦ではパク・シウが勝利を決めました。次に闘いたい相手は
「これが1Rで倒していれば言いたかったのはありますけど、このままじゃダメだなと思うんで、その名前は伏せたいなと思います。やれる機会があるならやらせていただきたいですけど、このままじゃ本当に勝ち上がったメンバーの誰にも勝てないと思うのでより気合が入りました」

――2回戦への意気込みを
「まだ後2試合、誰が勝ち上がるかわからないですけど、ベスト4まで一応残れたっていうのは大きいですけど、まだまだだなって。このままじゃ勝てないなって。家族LINEでも『このままじゃ決勝行けないぞ』って言われたので(笑)もっともっとシュートボクシングのシーザー会長にまた打撃を1から教えてもらって阿部さん、宮田先生に寝技を教えていただいて、もっともっと限りある時間ですけど頑張って成長していきたいと思います」

――決めきれなかったことについて相手の打たれ強さは感じましたか
「私がまとめる力がもう少し足りなかったなって。最大でも3つくらいしか連続してパンチ打ててないと思うので。それはアナスタシア選手が足使って動いて止まらないって動きをされたからまとめられなかったというのもあるんですけど……うーん、ホントに色々課題が残る試合にはなりましたね」

――以前の自分なら出来たと思う?
「どうですかね(笑)分からないですけど、倒しきるっていうのが私のウリなのに、それが出来てないのが悔しいっていうのが。毎試合倒すことは難しいですけど、出来たけど出来なくなったってところが今回1番悔しかったところです」

――この練習期間でやってきたことで、出せたことは
「ダウン1回は確実に、2回位は取れたかなっていう風に感触があったので。そこまで倒せるのはまだいないと思うんで。そこに満足すること無く、倒しきるってことをテーマに頑張っていきたいと思います」

――パク・シウ選手も勝ち上がった。リベンジを意識するか
「どの選手が勝ち上がったとしても私的には誰とでもストーリーになるのがこのトーナメントだなと思うので、カンナ選手、パク・シウ選手のどっちが勝ってもリベンジマッチになるし、浜崎選手とやるんだったら師匠vs師匠への挑戦って感じにもなるし、伊澤選手は私がやりたいだけで個人的な感じですけど。誰が来ても良いようにしっかり勝ちたいと思います」

――入場で笑顔が明るく見えました。心境の変化はあったのでしょうか
「トーナメントの1回戦っていうのがすごいあって。メチャクチャ緊張もしましたね。この1回戦勝ち上がらないと話にならんぞと自分で思ってたので。それでも楽しもうと思えるようになったのは、さいたまスーパーアリーナという大好きな場所ですし、お客さんもすごく応援してくれる方も多くなりましたし、私自身楽しもうと思えたからなのかなと思いました」

――試合後にはアナスタシア選手と一緒にウクライナの旗を広げていました。このタイミングでウクライナの選手と闘えたことに思う所は
「ホントに、私は経験もできないし、争いはしたくな……格闘技してるからアレですけど、戦争ってホントになにも生まれないというか、被害者がすごい出るんで、国のことなんで私的にはよく分からないですけど、日本ってすごい平和じゃないですか。その中で私には絶対に経験できないような悲しいこと、つらいことがたくさんある中で格闘技に向き合って日本に来て試合するって大変なことだと思うので。ホントに、すごいアナスタシア選手が優しくて、性格もすごい良くて。本当に強い人なんだなというのは肌で感じましたね。ラブアンドピースを広めたかったというか。私に出来ることはアレしかないですけど、みんなにもう一度感じてほしいというか、見つめ直してほしいと、分かんないですけど、すごくやりたかったことです」

――機会があれば一緒に練習などは
「そうですね。やりたいと思いますね」

――MMAというフィールドの中で退かずに打ち合ってくる選手でした
「久しぶりに殴り合ってくれたなというのは今思いますね。ただ、試合中はホントに退けない!退かない!の繰り返しだったんで。今思い返すとすごい楽しかったなと思いますけど、柔術家の選手はすごい引き込んでくるっていうのも情報にあったので。そこを警戒しつつ、案の定やってきましたし。うん。全体を通して楽しい試合にはなりました」

――久しぶりにアジア以外の外国人とやってみて違いを感じることは
「もうほんとに体格的に手足が長いのが。もう日本人あそこまで長い人いないので。しかも49kgで。それは日本にはいない、外国人だなあっていうふうには思いましたね。もっと寝技の展開になったらもっとやりづらい展開になっただろうなあとは思いますね」

――最近の女子RIZIN女子MMAで打撃がバックボーンの選手が少なくなっていることについて
「やっぱり女子っていうのは倒れづらいし倒しにくいし、中々決めきることも出来ないんと思うんですけど、レスリング・柔道って抑え込みが強かったり、そっちからMMAに上がってくる選手は、そっちのほうが有利だとは思いますね。ただ、打撃の選手だけどもここまで来れるよっていうのを私が見せたいというか、打撃の選手にも夢を与えたいなと想うので。ただただもっと頑張らないととは思います」

――ストライカーの選手たちに自分の試合を見て感じてほしいと思うことは
「せっかくやってるからこそ稼げるし、有名になれるし。『自分なんか』じゃなくて、『私でもなれてるんだよ?』『貴女もなれるよ』って背中を押せるような存在になりたいとは思いますね」

アナスタシア・スヴェッキスカ
――試合後の率直な感想は
「まず私の今日の試合の結果について私自身が評価して考えるしか無い。私自身は今回の試合、十分にいい試合だったと思う。私の全力は全て発揮したし、いい試合を皆さんに見せられたと私は評価している。この試合を組んでくれたRIZINに関しても満足している。判定に関しては、私は完全に判定を承服しているかというとそうではない。3R闘って、3人の審判員全員が私の対戦相手に勝利を宣言したことに納得がいかない部分はある。しかし、結果は結果なので、受け入れるしかないと思っている」

――相手の印象は
「今回の試合に向けて2ヶ月は準備をした、RENA選手のビデオを見たし、彼女の試合スタイルも研究してきた。その中で今回の試合でなにか違ったかというと、全くの予想外の驚くようなことは無かった。想像の範囲内だった」

――1R目のパンチは想定外だったと思うが、その後のゲームプランの変更はあったか
「確かに第1Rから彼女からパンチを貰ったことは事実。私自身がかなりダメージを受けたことも確か。だからといって、作戦を変えたかというと、第1Rでパンチをもらったから変えたわけではなく、その後は私からのパンチもかなり入っていたし、パンチの打ち合いで同等の試合運びが出来ると考えた。その結果、パンチの応酬という試合展開になったと思う」

――今後の展望は
(※涙を流して言葉に詰まり、涙を拭いてしばらく落ち着くまで待つ)
「まず今回の疲れを取って体力を回復させたいと思う。ハッキリと申し上げられることは、これからの格闘技というスポーツでキャリアを積んでいきたい。私は格闘技が大好きですし、これからももっと成長していきたいと思っている。いろいろな人に対して、『こういう風になりたい』という見本になりたいと思っている。一生やるかどうかは分からないが、プロとしてこのスポーツに対しての満足度も高いし、もっと強くなっていきたい」

――今後も日本で戦っていきたいか
「もちろんです。これからも格闘家として活躍し、何度でもリングに上って試合をしたい。RIZINに関して言えば、大変組織力もありレベルの高い試合をしている。初めてオープニングセレモニーにも出させてもらったが、その雰囲気、イベントのレベルの高さに感銘を受けました。またこの場に戻り、結果を残していきたいと思っている」

――RENA選手が「機会があればアナスタシア選手と練習がしたい」と言っていたが、それについて思うことは
「もちろんです。私もRENAさんと一緒にトレーニングができるなら最高だ。ウクライナに関して言えば、女子選手の練習相手を探すのが非常に難しい。私にもしその可能性、機会があるなら一緒にトレーニングを積みたい。それは私にとっても彼女にとっても有益なことだと思っている」

――母国のウクライナの状況も不安定です。ウクライナのMMAファイターとして世界に訴えたいことがあればお願いします
「既に戦争が始まって6ヶ月が過ぎようとしていますが、ウクライナでは未だに戦争は終わっていません。そしてみんな戦争の犠牲になっていることは紛れもない事実です。兵士たちは勇敢に戦い、男女を問わず戦争に駆り出され、子どもたちも、女性も、男性も、年寄りも、多くの人間が殺害され暴力の被害にあっています。これは真実だということを今この場でも皆さんにお伝えしたいと思います。皆さんに是非言いたいことは、戦争はまだ決して終わっていないということです。ウクライナ国民はそういった状況の中でもお互いに助け合い、勇気を振り起してこれから国の発展のために尽くしていきたいと思っています。それは諸外国からの援助といったものも頂く機会が増えています。これは財政的な援助、モラル・道徳的な援助。私たちはすべての援助を受けざるを得ない状況になります。こういった国際試合に出る機会があったということで皆さんにアピールしたいことは、ウクライナという国は独立した、豊かな国であるということです。残念ながら露によって多くの領土が占領されている状況ですけど、私たちは決してこのような状況に甘んじること無く、自分たちの国を守っていきたいと思っています。戦争の状況下に置かれる母国を想いながら皆さんからの強いサポートをこの機会に訴えたいと思います」

――先程、「これからも格闘技を続けたい」と語る寸前に、涙ぐまれていました。やはり、格闘技を続けることは困難な状況なのでしょうか
「格闘技を続けていくか、否か。これは国の状況に関係ありません。私は国の状況に言い訳を作りたくないんです。私が望むのならば、どんな可能性でもチャンスでもなんとか見出すことは出来ると思います。トレーニングに関しても同じです。どんな状況に置かれても、もしそれをどうしてもやりたいと思えば実現できるはずだと思いますし、私自身もそのような道を行きたいと思っています。可能性といったものが無いということは、国がどんな状況にあろうとも私は無いと思っています。必ず私は自分の望んだものを得るという強い意志を持っています。状況を言い訳にはしません。将来について言うならば、もう少しブラジルの柔術だとかレスリングの方に重きをおいていく可能性はあると思う。自分の体とも相談しながらこれからどういう技術を習得できるかということも考えながらこれからのプランを考えていきたい。最後にもう一度申し上げたいのは、私は自分が望むなら当然自分のキャリアを積んでいくことができるし、自分が嫌になってしまったら辞めてしまうと思います。誰にも強制されるわけでもないし、どこかの組織と契約をしてやりたくないのにやらざるを得ない、そういう状況は私にはありませんので、私は自分の意志でやりたいという気持ちがあれば私は続けていきます」

――今SNSで「アナスタシア選手の試合を見てファンになった」という日本のファンの声が上がっていることをお伝えします
「それを聞いてとても嬉しいです!それだけでなく、実際に試合に出てみて、日本のファンのみなさんが本当に熱心に応援してくださる。ウクライナの国旗を掲げたり、私の名前を呼んで応援してくださったことが私にとってどんなに励みになったことか。みなさんが想像できないくらい嬉しいことでした。異国で闘うことは簡単なことではありません。私自身も知らなかったですし、このような厳しい状況の中でもファンのみなさんの温かい声援にものすごく勇気づけられました」

第10試合


 シウがローと前蹴りで牽制し、カンナの前蹴りをキャッチ。お互い攻めあぐねたまま1分が経過し、カンナがフックで牽制しロー。打ち終わりにシウがジャブを顔面に当てていき、下がったカンナがコーナーを背負うとシウがボディにパンチを散らすがカンナがリングを回る。シウのローにカンナがタックルを合わせるが、シウがこれを切るとジャンピングハイ。着地でスリップするが、カンナは攻めきれず。
 カンナが前に出たところにシウが手を出すが、これで指が目に入りレフェリーがシウに注意。

 お互いジャブからカンナがタックルも、シウがこれを切って腕を掴んだまま顔面を殴り続ける。カンナは立ち上がるとすぐにタックルもシウがこれをスカす。
 カンナがジャブからローを打ち込みバックブローも当たらず、シウはローからワンツーに繋ぎ前蹴り。
 お互いローから前に出ようとしてバッティングとなり、一度離れてシウがボディにパンチを狙ったところでカンナがタックル。シウは倒れず、離れ際に細かいパンチを顔面に打ち込んだところで1R終了。

 2R、シウがワンツーロー。カンナがジャブからタックルもシウはすぐに切って組み付くとロープに押し込む。カンナはそのままコーナーに下がり、お互いコツコツ顔面を殴っていく。これはブレイク。

 カンナがタックルも、シウはこれを切っていくが、カンナは再度タックルでコーナーに押し込む。だがシウは倒れずに顔面にヒザを打ち込み、立ち上がったカンナの顔面をコツコツ殴る。
 シウが足を刈って倒し、サイドポジションから顔面にヒザを打ち込むが、カンナは回転して亀になるとシウがフロントチョークから顔面にヒザを連打。ここで2R終了。

 3R、シウがタックルを狙うがこれは浅い。カンナがタックルもシウが逆に足を取り返し、バックを取るとコーナに押し込み顔面をコツコツ殴る。
 カンナがを引き込んでシウが腕ひしぎも、カンナは回転して腕を抜くと、シウは下から蹴り上げてスタンドに。カンナはタックルもシウはこれを切り、コーナーを背負ったカンナの顔面をシウの左右のパンチが捕らえていくとカンナがフラつくが、ラッシュを仕掛ける前にカンナがタックル。シウはこれを切っていき、顔面にヒザからボディと顔面にラッシュ。カンナはふらつきながらもタックルを仕掛けるが、シウはこれをきる。
 カンナは立ち上がり、シウは右のハイキック。タックルを仕掛けようとしたカンナにシウはサッカーボールキックを仕掛けるが、立ち上がったカンナが再度タックルもシウは下がる。
 カンナがしつこくタックルも、シウはヒザを打ち込み、立ち上がったカンナがコーナーを背にするとシウがラッシュ。アッパーからストレートを打ち込み、さらにソバットから顔面にヒザを連打。ハイキックを打ち込んでいくが、倒れないカンナはタックルを仕掛けるが耐えたシウがハイキック。カンナはダウンするが、ハイキックと同時に3Rが終了となっていたため試合終了に。

判定3-0でシウの勝利。

シウ「みなさん、こんにちは、パク・シウです。今日は来てくださって、ほんとありがとうございます。パク・シウはこれからです。これからどんどん練習して、強くなります。応援よろしくお願いします」

<試合後コメント>

浅倉カンナ
――試合後の率直な感想は
「1回戦勝ち進めなくて悔しい気持ちはあるんですけど、パク・シウ選手と試合ができて嬉しいです」

――相手の印象は
「正直、ホント練習だと全然勝てなくて怖いなってイメージがあったんですけど、試合でも本当に強くて全然敵わなかった感じですね」

――フルラウンド闘って、最後までタックルを仕掛けていた
「自分の闘い方のイメージはテイクダウンをしたかったんですけど、なかなかうまく行かず、勝ちパターンを潰されてしまったので、テイクダウンも上手く出来ず、出しきれずに負けちゃった感じです」

――なんだかすっきりしたように見えます
「そうですね(笑)まあでもパク・シウ選手とは最近まで練習していて、強いのは知ってたんで、悔しかったんですけど、試合ができてよかったかなと思います」

――今後の展望は
「トーナメントがまだあるので、自分の今後は……わかんないです」


パク・シウ
――試合後の率直な感想は
「試合に勝利できて気分は良いが、浅倉カンナ選手とは仲がいいので少し胸が痛いです」

――とても上手な日本語でファンに語りかけていました。日本のファンに日本語で言葉を伝えたかった?
「機能の公開計量では準備して覚えてきたことを言った部分があるが、今日は自分が思ったことを自分が知っている限りの言葉で言えたと思う」

――相手の印象は
「練習と何も変わらない」

――現時点で2回戦で闘いたい相手はいるか
「私は常にやりたい選手はいないし、提示された相手とやるだけです」

――2回戦への意気込みを
「こうやってトーナメントが始まったが、トーナメントだからといって何かを変えることはない。1個1個やっていって、次に提示された相手と闘うだけです」

――グラップリングの伸びが非常に見えた。KRAZY BEEの手助けが大きかったのか、伸びの要因はなんだと思っていますか
「私は比較的に打撃が得意で好きな選手だが、これはMMAだから全てができなくてはいけない。相手の選手も私は打撃の印象が強いのか、皆タックルしてくるが、このタックルを切る練習に関してはカンナ戦に向けて鍛えたのではなく、昔からやっていること。昔から培ってきたものが出ただけのことだから必然のこと。山本美憂選手も非常に素晴らしいアドバイスをくれるし、高め合える存在だと思っている」

――フィジカル面での力強さも感じましたが、こちらに関してはいかがでしょう
「フィジカル面については韓国で特別なことをしたわけではない。昔から韓国では男性選手が多いから男と練習をしていたし、男に負けないようにフィジカルを作っている。男に負けない体を作っている。まだまだ私は強くなれると思っている」

第12試合


 お互いリングを周り、ジョニーがハイキックで牽制。ジョニーのジャブに武田がジャブを返しこれが顔面を捕らえる。ジョニーが前に出てハイキックを打ち込んでいき、武田は打ち終わりに左のフックを顔面に当てていく。
 武田が前に出ようとするとジョニーが左右のパンチからハイキック。さらに左のストレートを連打するが、武田も打ち返していきジョニーが一度下がる。
 ジョニーはワンツーを当てていき、前になかなか出れない武田にジョニーがハイキックからストレートで牽制。だがこれがサミングになったためタイムストップに。

 再開し、お互いフックが空を切り、武田のジャブが顔面をとらえていくが、前に出たところにジョニーがストレート。さらにそのままラッシュを仕掛けてからハイキックも武田はガード。
 ジョニーはミドルからジャブ。さらにワンツーミドルも、武田はガード。
 お互い前になかなか出れずに1R終了。

 2R、パンチが交差し、ジョニーが手数が多くなるも武田がカウンターのストレートからタックル。耐えたジョニーへフロントチョークの体勢になり、ヒザを打ち込むが打ち終わりにジョニーは首を抜いて距離をとる。

 ジョニーが右ハイキックを打ち込み、武田が突っ込んで腕を指すがジョニーはロープを背にして耐える。
 離れ際に武田が右ストレートから前に出てパンチを狙うが、お互い顔面を捕らえながら殴り合いへ。
 武田が脇を差してコーナーに押し込むと、バックをとってジャーマンスープレックスから顔面にサッカーボールキック。再度脇を射してコーナーに押し込み再度バックを取ると、ジョニーはロープを掴んでいく。
 武田は足を掴んで仰向けにすると、パウンドをラッシュするがここで2R終了。

 3R開始前に、ジョニーがロープを掴んだ事に警告が与えられた。
 試合が再開し、武田が突っ込んでジャブ。ジョニーもカウンターの右ストレートからハイキックを打ち込み、武田がパンチをかいくぐって組み付こうとするがジョニーはフックで入らせない。
 武田が組み付いていくが、ジョニーは下がって距離をとろうとするも武田は追いかけてコーナーに追い込みバックを取る。ジョニーはロープから上半身を出すが、レフェリーが体勢をキープしたままリング内に戻し、膝をついたジョニーの背中に武田は膝蹴り連打。ジョニーは再度ロープから上半身を出そうとするが、レフェリーが注意し武田はジャーマンを狙うがジョニーはロープを掴んで耐える。
 武田は足への膝蹴りを打ち込むが、何度となくロープを掴もうとしたジョニーを見てタイムストップ。

 リング中央に移動し試合が再開すると、武田はジャーマンで叩きつけていく。ジョニーは崩れてグラウンドになると、武田はバックを取ったまま顔面を蹴りつけ、亀になったジョニーにぶっこ抜きジャーマン。ここで試合終了。

武田「おい勝ったぞオイ!やってみなきゃわかんないですよねやっぱり。やっぱ下馬評で負けるって言われてたんで全部出してやろうと思って、そしたらいい結果になると思ってそれがこの結果ですね。よくわかんないですけど勝っちゃったんで、すいません。これ話していいかわかんないですけど、DEEPの代表の佐伯さんに、試合前肩ポンとやられて死ぬなよと言われたんですけど生きてますね。って感じですね。4月に負けちゃって、今日試合した阿部大治さんと一緒にユナイテッドMMAの方で練習して、少しはスキル上げてきたのかなと思いました。また強くなるんでこれからも応援よろしくお願いします。まだこの後試合続くんで、楽しんでいってください。ありがとうございました」

<試合後コメント>

ジョニー・ケース
――試合後の率直な感想は
「とにかく今は自分に対して残念な気持ちを抱いている。コンディションは良かった。この競技は奇妙なことが起きる競技で、普通だったら自分が勝つべき試合だったが、そうはならなかった。そういうことが起きる競技に生きているので、言い訳はない。なぜ負けてしまったのかを振り返って、また戻ってきたいと思う」

――試合前には武田選手をタフな相手と評価していたが、想像以上にタフだったか
「本当に自分が思った通りにタフガイだった。しっかりした技術を持っているし、なにより自分に勝った。彼が自分に勝つならこういう方法であろうという方法で勝った。イラつくことも多く、ロープから頭が出てしまったりしたが、彼のプレッシャーがそうさせたのだと思う。言い訳はしたくない。彼が強かった」

――ジャーマン・スープレックスでのダメージはあったか
「試合中は実際ダメージは感じていなかったが、多分今アバラが折れている。いつそうなったか分からないが、投げられたときなのか、打撃の交錯のときなのか。分からないが、ダメージは与えていたのかと思う。自分が投げられたときにマットに付いた瞬間にスクランブルでグリップを切って展開していこうと思っていたが、思いの外グリップが強く振り切れずにああいう結果になったのだと思う」

――今後の展望は
「この闘いというものは、大好きだし第きらいだという勘定がある。とにかく今は終わりとは程遠い。勝てる試合はまだまだある。だが、今は家に帰って格闘技から離れて家族と過ごし、なぜ負けたのかを考えて、やり直して戻ってきたい。とにかく、今まで3連敗なんて初めてのことだから最低な気分だ。二度とこんな気分を味わいたくないので、1回戻ってしっかり作り直してきたいと思う」

――投げられる前にロープから身体が出て警告が出た場面もあった。スタンドバックの状態でリング中央から再開というルールは理解をしていたか
「それはもちろん納得している。現に私はロープを掴んでいた。故意ではないが掴んでいた。武田選手のプレッシャーがそうさせた。イラつきはあったが、あの判断に関しては納得している。なんならあそこから移動させてくれたことで身体がロープと絡まなくなったので感謝しているまである」


武田光司
――試合後の率直な感想は
「『勝ったんだ』って実感がないっていうのが心境ですね」

――最後の最後まで投げ続けた原動力は何だったか
「なんだろ。『これが俺だぞ』って姿をファンのみんなに見てもらいたくて。4月は情けない結果に終わっちゃったんで『これが武田光司だ』っていうのをみんなに見せたかったし、自分に負けないっていうのを試合前に自分に言い続けてきたんで、それが試合に出たんじゃないですかね」

――ケース選手とは身長差が7cm、リーチ差は14cmでした。対策はされてきたのでしょうか
「対策も何も試合決まってなかったから、気持ちっすよね。試合決まってリーチがどんくらいあるとか身長がどんくらいあるとかプロフィールとか見たら出てくるんで、だいたいどんくらいかなって想定した上で短い期間で練習はしてました」

――想定とは違った部分はあった?
「必死過ぎてなんも覚えてないですね。申し訳ないですけど。必死に全部ほんと出し切ったので、必死過ぎてなんも出てこないです。1R目は途中僕ヒザもらってるんですけど、あのときのヒザがメチャクチャ効いてちょっと息が出来なくて。ほんとは打撃から組み付いてプッシングしてとかあったんですけど、1Rでヒザをもらって行ける勇気がなくて。でも2Rから組み付く展開がなってからくらい。そのくらいから全部出し切れたみたいな。1R目は組みに行けなかった状況、2R、3R目は行けたって感じですね」

――今後の展望は
「さっきも言ったんですけど、ないです。今年の目標は新年始まって自分自身言ってたのは、今年からは挑戦の年だと。強いやつとやりたいって思ってて、ジョニー・ケース選手に勝てました。次誰とやりたいと言われたら、強い人だったらいいです。その選手がベルト持ってたらその人とやりたいし、強ければベルト持っててもやりたいって感じです。ストーリー性には欠けると思いますけど、僕個人としては僕が挑戦していきたい。今年は挑戦って感じですね」

――2R目が終わったときに吼えていた。あの意図は
「なんだろうなあ。『出し切るぞ俺!見とけよファン!』っていう。ファンを煽ったというか。僕1人の勝ちではないんと思うんですよ。ファンのみんなも歓声してくれてるのが伝わったし、ファンのみんなのおかげだったり、周りのみんなのおかげで勝てたと思ってるので。終わったとは思ってないっすね(笑)テンション上げるためにやっただけです」

第13試合


 神龍がミドルも所がジャブ。
 神龍は突っ込んでフックを打ち込んでいくが、所はかわしてローを打ち込む。
 神龍がハイキックも、所は頭を下げて避け、神龍はすぐに体勢を立て直しロー。所は右を打ち込み、神龍はタックルからグラウンドに持ち込むが、所が回転してヒザをとろうとするも神龍は耐えながらコツコツ顔面を殴る。
 所が回転すると神龍はV1アームロックの体勢で耐えるが、所は腕をとろうとするが神龍は腕を抜いてパウンド連打。
 所は下から組み付いていくが、神龍はヒジを落としてパウンド連打。所が足をとっていくが、神龍は回転して逃れようとすると所はヒールホールドを狙う。これが浅いとみるや所は下から蹴り上げ、距離を詰めた神龍に組み付いた所が動きを止めると、ここで1R終了。

 2R、神龍がボディへのフックからバックを取り、所は回転して足をとろうとするが、抜けた神龍がサッカーボールキック。
 さらに回転して顔面にサッカーボールキックを狙うが所は猪木アリ状態で避ける。
 神龍が飛び込んでサイドポジション。ポジションを変えようとするも所が回転していくが、神龍が腕をとろうとするも所は足をとろうとする。神龍は背中を叩いていくが、所は回転してヒザ十字を狙う。神龍も回転して逃れていき、ハーフガードでコツコツ殴っていくもここで2R終了。

 3R、所がハイキックで牽制。さらにローに飛びヒザも、着地した所に神龍が鉄槌。ところが三角締めを狙うが、頭を抜いた神龍がハーフガードからコツコツ顔面を殴っていく。
 所は腕をとっていくが、これを抜いた神龍がガードポジションへ。神龍はパウンドを落としていくが、所は立ち上がるも神龍は巻き投げていく。さらにぶっこ抜きジャーマンを狙うが、所は足をかけて耐える。ここで試合終了。

 判定3-0で神龍の勝利となった。

<試合後コメント>

所英男
――試合後の率直な感想は
「もうホントになにも出来なくて、なにもやってもらえなくて、神龍選手強かったなっていう。一言でいうと、悔しいです」

――フルラウンド闘っても『何も出来なかった』と感じた?
「思ってたよりやらせてもらえなかったんで、やっぱ強かったっすね」

――現DEEP統一王者と闘ったことでフライ級での手応えは
「ちょっとそれは自分の中でなんとも言えないんで。ただ、何もなかった試合になってしまったんで、ちょっと現実は厳しいなあって。……厳しいっすねえ、ハイ」

――今後の展望は
「まあ、やっぱりRIZINはすごい選手が、今日もほんとにほとんどみんないい試合して、すごい大会だなあと思ったんですけど、そこに食い込める試合ができたかって言うとそうじゃないと思うんで。うーん……厳しいなあっていうのが現実です」

――試合後にはリング上でどういう会話を
「『ホント強かったです、ありがとうございます』と感謝を伝えました。さっき控室来てくれて、ほんと好青年で『まだ辞めないでください』って言ってくれて。嬉しかったのと、恥ずかしかったのと。好青年で、強かったです」

――『何も出来なかった』と言っていますが、会場のファン、SNSなどでは「RIZINには所英男が必要だ」という声が溢れている
「いやあ、嬉しい……いや……(※感極まって涙し、しばらく言葉に詰まる)」

――試合前には「後3試合やりたい」という言葉がありました。後2試合ということになるのかもしれませんが、ファンとしてはもっと見たいと思います
「勝てば道がひらけたと思うんで、第1の目標だったんで、そうっすね、難しいっすね。自分で閉じちゃったなって感じで」

――再三のサブミッションアタックが見られましたが、あれは所選手からすると攻められていない状況だった?
「そうっすねえ、攻めさせてもらえなかったっすねえ。胸付けられて、やりたいことをやらせてもらえなかったなと」

――所スタイルが研究されていると感じた?
「研究したのか、元々そうやって胸つけて固めるのが上手な選手なんで、ただやられたあって感じですね」

――この悔しさは今後のバネになる悔しさか
「自分でまだ試合を冷静に振り返れてない状況で、悔しいですけど、中々厳しいかなあと感じています」

――この体重で実際に動いてみた感触は
「あんまりバンタムでやってるときよりすごい力負けをする感じは、やっぱこないだやった太田忍選手からなので、総合は。パワーという意味ではバンタムとは違うかなという感じですけど、胸付けられてなんも出来なかったんで、なんとも」

――今後もこの階級でやられていく?
「そうっすねえ、需要があれば」

――ウエイトに関しては
「減量もそんなに苦じゃなかったし楽しくやれるかなって気持ちはありました」

――神龍選手ら若い選手が出てきたことに関して格闘技界の先輩としての思いは
「やっぱり素晴らしいと思います。DEEPもフライ級で6人トーナメントやるくらい盛り上がってますし、UFC行ってる平良選手とか神龍選手とも近い存在なんで素晴らしいと思います」

――作戦はどういうものだったか
「もう少し回れるかなと思ったんですけど、さしてもらえなかったっすね。もうちょいお互いやり合えたら良かったなって感じですね。いやあ、悔しいですね。もっといい試合したかった。腕来たとき、おーって、いい感じで、『やるなあ!』とは感じたんですけど、ああいう展開をもっとやりたかったですね」

――磨いてきた新しいサブミッションで取り切れなかったことについて
「今成さんだったら極めてると思います。まだまだ練習不足です」


神龍誠
――試合後の率直な感想は
「やってしまったなあと。発言に見合った強さを見せられなかったと、ホント反省しています」

――試合前には「ぐるぐる回っているだけ」と評していましたが、実際にぐるぐるまわっているのを相手してどうでしたか
「すごい強かったです」

――2R目の回転してのキックがありましたが……
「あれがマコトルネードですね。距離感ミスって当たらなかったんですけど。これから磨きます」

――相手の印象は
「ホント、最初からすごいいい人だなと思ってて。僕ってすごい無名なんで、嫌われたほうが、所さんすごいいい人だし、盛り上げていって、プロフェッショナルってそうかなってちょっと勘違いして、ダメダメな煽りをしてしまいました」

――今後の展望は
「まだまだ次UFCなんて言える試合はできなかったんで、明日から練習を。怪我どこもないんで練習して、圧倒的な強さを見せられるようにします」

――退場時に泣いているように見えた
「単純に悔しかったですね。もっと圧倒的に勝たなくちゃいけない試合でダメなところを出してしまって。イマイチで、所さんがすごい盛り上げようとしてるのに、僕がダメだったのかなって。試合は悔しかったですね。もうちょい盛り上げたかったです」

――試合後に所選手と言葉をかわしていた
「『君は本当に強い。もっと上に行くんだったらヒール的な発言、おやじ狩りとかもホントにあった人とか本当につらい思いした人たちもいるわけだから、そんな簡単に言っちゃダメだよ。それだけは約束してくれ』って言われました」

――今後はそれを守っていくと
「そうですね。僕、ヒール卒業します。真面目に生きようと思うんで。今回の所さんとの試合で学びました。所さんみたいに応援されるには、ヒールとかダメだったっすね。僕、センスないし。ヒールの。真面目に生きます。」

――所選手は年齢が倍の44歳、22歳の神龍選手と同じキャリアがある。同じくらいの年齢まで闘いたいと思うか
「それは思わないです。僕は30くらいまでやって引退してプロレス行こうと思ってます」

――所選手らしい動きが見えた試合だったが、あそこまでやらせたくなかった?
「圧倒的に勝たなくちゃいけなかったと思ってて、所さんがすごいいい動きをして盛り上げるシーンを作ってしまった。そこがダメだったっすね」

――ヤバいと思った場面は
「ずれてるから大丈夫かなって。極められる感じは無かったです」

――ああいう攻撃は想定内?
「そうですね。どっからでも隙があれば狙ってくる選手なので」

――足を取られながら下から腕を取ってアメリカーナのような形に捕らえていましたが、あのまま決めようとしていたか、ポジションを取ろうとしていたか
「極めれたら極めようかなと。何回かそういうシーンもあったと思うんですけど、狙ってはいたっす」

――今回大ベテランと闘って勉強になった部分は
「全部勉強っすね。計量から、なんかすごい目が怖かったんですよ。初めてで。僕計量でああいう雰囲気の人、初めて見て。なんだろ。サイコパス的な目?っていうのでちょっと引いてしまったというか。ホント、これから世界に行く上でこの試合は絶対に必要な試合だったと思います」

――理想とするプロレスラーを教えてください
「オカダ・カズチカ選手みたいに金の雨を降らせていきたいですね。僕ちっちゃいから動かないといけないんで、回転しまくるんじゃないですか」

――そういう意味では所選手の動きは参考になると思います
「プロレス転向するときには弟子入りしようと思ってます」

――所選手は本来上の階級から今回は落としてきた。階級の差は感じたか
「今までで1番デカかったですね、身長とか。距離感とか難しかったです。170って書いてあったけど172くらいありそうなサイズ感でしたね、手も長いし」

――精神的に威圧された感触はあるか
「昨日ちょっと威圧されたっすね、正直。威圧されたっていうか、すごい考えちゃったっすね。どういう気持であの目になったのか。ギャップ的に怖い。なに考えてるのかわからないから怖いっていうの。初めてです、ああいう感覚は」

――世界を目指すのは目標として、まずはRIZINで経験を積みたいとは思うか
「どうなんすかね。タイミングとかもあるんでわからないですね。試合は積んでって、
最終的に僕が一番強くなれればいいと思ってるんで」

――次にRIZINでは外国人選手と闘いたいか
「そうっすね。正直日本人でやりたい選手いないんで。僕、海外の人とやったことないんですよ。呼んでもらえるならこんな僕でアレですけど経験してみたいなと思います」

第14試合


 浜崎がローで牽制し、ジェシカがパンチを振り回して牽制していくも浜崎がタックルでテイクダウンを奪う。ハーフガードからコツコツ殴り、一度離れた浜崎が左ストレートを顔面に叩き込み距離を取る。
 浜崎が左ストレートを打ち込み、ジェシカもワンツーで前に出るが浜崎もワンツーで返す。
 ジェシカがラッシュを仕掛けようとするが浜崎は三日月蹴り。これでくの字になったジェシカにラッシュを仕掛け、後ろに倒れたジェシカにパウンドを落とそうとするがジェシカは下から組み付いて殴らせない。ここで1R終了。

 2R、浜崎が前に出るがジェシカはジャブで牽制。浜崎がタックルでテイクダウンを奪い、ガードポジションから一度スタンドになり、猪木アリ状態で浜崎が足を蹴りつけていく。
 ジェシカが立ち上がり、浜崎がミドルキックを打ち込めばジェシカがボディにストレート。ジェシカが前に出て組み付くと、浜崎は投げようとするがジェシカはこれを離して距離を取る。

 浜崎はミドルを打ち込み、お互いジャブでの牽制から浜崎がタックル。ジェシカはロープを背に耐え、浜崎は一度離れるとジェシカのワンツーが顔面を捕らえていく。ここで2R終了。

 3R、お互いジャブから距離を詰め、浜崎がタックルでテイクダウンを奪いハーフガード。ジェシカは下からコツコツ殴っていき、浜崎がマウントに移行するとコツコツ殴っていく。浜崎はパウンド連打からヒジを落としていき、最後に腕ひしぎを狙ったところで試合終了。

判定3-0で浜崎の勝利となった。

浜崎「こんばんは。ご来場ありがとうございます。連敗が続いてて、その中でのジェシカ選手っていうので、自分の中で変にプレッシャー感じて今日試合臨みましたけど、無事勝ててホッとしてます。ほんとに支えてくれた練習仲間たちに感謝を伝えたいです。勝って泣くのが、なんか久しぶりですいませんなんか。準決勝ですかね、9月まだ誰とやるかわかんないですけどしっかり勝って決勝に進みたいと思います。応援ありがとうございました」

<試合後コメント>

浜崎朱加
――試合後の率直な感想は
「試合内容はちょっと決めきれなかったりしたんですけど、勝ててホッとしてます」

――1R目にテイクダウンを奪ったり三ヶ月蹴りが効いたりという場面があったが、あれは作戦か
「そうですね。蹴りも最初から出していけって言われてたんで、積極的に出していました」

――相手の印象は
「タフな選手だなって改めて思ったのと、強い選手だったなって思います」

――すべての試合が終わり、他に2回戦進出を決めたのはRENA選手、パク・シウ選手、伊澤選手です。次に闘いたい相手は
「闘ったこと無いのはRENAとパク選手なので、できれば決勝でRENAとやりたいので、パク選手かなと思います」

――2回戦への意気込みを
「2回戦勝って、決勝に行けるよう頑張ります」

――1Rはかなり圧倒して、2Rで手数が止まった印象があったが、作戦はあったか
「無かったんですけど、色々狙いすぎて足が止まってたってセコンドからも言われました」

――今までと違う内容が見せられたと思う
「ここ数試合は打撃にこだわってたというのがあったんですけど、今回はテイクダウンを混ぜてしっかり普段どおりには出来たと思います」

――ジェシカ選手と闘って感慨はありましたか
「11年前にやるはずだった相手なんで、そこは感慨深いっていうのもありますし、『やっと』というかここで交わると思ってなかったですけど、やっと出来るんだなっていうのは始まる前に思いました」

――他にご覧になった試合は
「女子の試合は全部見ました。モニターで」

――優勝への手応えは感じていますか
「誰が来ても勝てるように練習していきたいと思います」

――ジェシカ選手は藤井惠選手との試合が印象的ですが、試合後に藤井選手からなにか言葉をかけられましたか
「とにかく喜んでくれたって感じですね。『おめでとう!』って感じで」

ジェシカ・アギラー
――試合後の率直な感想は
「負けるというのはいつまで経ってもいい気分ではない。そういう気分だが、私はここに要られることに感謝したい。この機会をくれたRIZIN、日本に感謝しています。私は自分が愛することを続けられる環境にも感謝しています。まずは家に帰ってなぜ負けたのかを考えて、そこを強化して強くなって戻ってくるだけです」

――1Rで三ヶ月蹴りを食らってかなりダメージを受けたように見えた
「もちろんダメージは大きかった。リバーの衝撃で下がってしまったのを浜崎選手が見逃さずに追撃してきていい打撃をもらってしまった。浜崎選手の嗅覚・技術に尊敬の念を感じます」

――相手の印象は
「そもそも浜崎選手がアトム級の世界トップどころの選手だというのにはそれなりの理由がありますし、そういう選手と試合をするための準備をしてきた。やる価値のある選手だと思ったし、そんな浜崎選手は私に勝つためのベストな状態に仕上げて試合に臨んだ。決して過小評価したつもりもないし、想像通り強かった。彼女は名門のジムでもありますし、セコンドの藤井さんはいい仕事をしたと思う」

――久々の日本のリングの感想は
「本当に日本に来ることは大好きだし、日本そのものも好き。この大会自体も素晴らしかった。RIZINは素晴らしいイベントを作ったと思う。負けたこと言うこと以外は良かったと思う」

――今後の展望は
「RIZINが再び私を呼んでくれることを願って前向きに考えたい。アトム級という体重が初めてで、その体重を落とす作業でいくつか間違いを犯してしまって、そこから学ぶこともあると思うし、スーパーアトム級に照準を絞ってやっていきたいと思うので、RIZINがまた呼んでくれるのであればまた戻ってきたいと思う」

――11年前に実現できなかった試合がこうして実現したことについてどう思うか
「本当に今回の試合が決まったときに、なにがなんでもこの試合を成立させなければならないと感じた。前回は体重まで作って計量も済ませて試合の日に試合をすることが出来なくてああいうことが起こって。今回試合が決まったときになにがなんでも試合を成立させるために自分は何でもやらなければいけないと思って体重も絶対落とすような覚悟を決めてやってきたし、日本に飛んできて、勝つためにリングに上がりました。負けてしまったんですが、期待してくれる人たちに自分のパフォーマンスを提供できたことが良かったと思うし、これでようやく私は『浜崎選手と試合をした』と胸を張って言える」

――藤井惠選手、浜崎朱加選手の両方と闘って思うことは
「似ている部分は当然ありますよね。浜崎選手は藤井選手の愛弟子ですし。私が格闘技を始めたときには藤井選手は私のアイドルで、足関節での一本を量産していた。浜崎選手はどちらかというと私に近いスタイルを持っている選手だと思います。ただ、レスリング以外の部分では。彼女は身体も強くて力も強くて、そういう部分に関しては藤井さんと似ているかもしれない。思い出せる範囲ではそういう部分があると思います」

――今回の浜崎戦で予想外であったことはあったか
「彼女が寝技に持っていきたいことは予想していた。私には打撃のバックボーンがあるので寝技に持ってくるだろうとは思ったが、あの前蹴りは全く予想していなかった。トップコントロールを取ったときの硬さも驚いた。なにも出来なかった。インサイドコントロールで隙間を取っていくことしか出来なかった。そのトップポジションでの硬さは予想していなかった」

第15試合


 伊澤が前蹴りで顔面を狙うが、ラーラが左右のパンチを連打し前に出るとそのまま伊澤のパンチを引き込んでグラウンドへ。
 ラーラが三角絞めを狙いながら下から顔面を殴り続け、なんとか頭を抜いた伊澤が、すぐさま飛び込みフロントチョークで捕らえこれでラーラがギブアップした。

伊澤「えっと、DEEPストロー級チャンピオンでRIZINのスーパーアトム級チャンピオンの伊澤星花です!えっと、良い勝ち方できたんですけど、チャンピオンになってからいい試合しないとと思ってずっと思って練習すごいきつくて、めっちゃ頑張ってて、でも不安もいっぱいで、良い勝ち方ができてとっても嬉しいです!で、で、私が今日勝てたのは、セコンドについてくれる横田さんとか、風我とか、COROさんとかのおかげです、風我も、DEEPのフライ級のトーナメントが決まってます。2人で一緒に、優勝できるように頑張ります。あと自分の背中、これ、COROさんとのYoutubeのQRコードです。アメブロも2人でやってまーす。是非登録お願いします。えっと、今日RIZINに来てくれてありがとうございました。最後ビシッと決めれて良かったです、この調子でチャンピオンになります。応援よろしくお願いします」

<試合後コメント>

伊澤星花
――試合後の率直な感想は
「すごい安心しました!」

――試合後に泣きじゃくっている場面があったが、あれは安心感から来たものか
「今回の試合、自分がやってほしいって言って開いてもらったトーナメントで、期待もされていて、チャンピオンだし最後締めようと思って、魅せないといけないなって気負ってしまっていた部分もあったので。練習とかでも泣くことが多くて、ナイーブな時期が毎回来るんですけど、今回は2~3日前までナイーブで。でもやっぱり、試合になったら楽しいっていう気持ちは強かったんですけど、それでも始まったときに、最初の3分間ずっと攻められなくて我慢っていうシーンが多くなっちゃったので、その開放感が一気に涙になってきました」

――相手の印象は
「試合前はあんまり動画が見られて無くて、十字で極めてるシーンしか見てなかったので極めが強いっていう印象しかなかったんですけど、実際やってみたら『長い!』って印象が強くて、足のクラッチが全然取れないっていうところで怖いなあって印象が強くなりました」

――2回戦進出しましたが、誰と闘いたいか
「浜崎選手とパク・シウ選手とは試合してますね。RENA選手が前回の会見のときに『やりたい』と言っていたので。結構ファンの人の声でも『RENA選手とやってるところが見たい』って声もあるので、望まれるならRENA選手とやってもいいかなと思います」

――2回戦への意気込みを
「1回戦目、1本でしっかり締めることが出来たので、2回戦もしっかりと決めて、完全決着で勝って、女子格の強さ・面白さを魅せたいと思います」

――RIZINという大舞台のメインで最後に入場して闘う気分は
「あんまりメインの重要性みたいのを自分が理解してないのかもしれないんですけど、そんなに普段の試合と変わらず、いつもどおり楽しく、早く試合したいなあっていうワクワクと、実際に入ったときの嬉しさとか楽しさとかたくさんの声をもらえる喜びが強かったです」

――実際に試合するまでの時間は長く感じたか
「メッチャ長くて(笑)だから、ほとんどRIZINの1興行楽しんだ後に自分が試合するみたいな感じだったので、しっかりと試合も楽しませてもらいました(笑)」

――他の選手の試合をリラックスして見る余裕はあったか
「大体試合全部見ました。もうただのお客さんとしてRIZIN.37を楽しみました」

――緊張は無かったか
「いつでもメインやらせてくださいって感じです。ありがとうございました」

――序盤の三角は危ないと感じた?
「実際形は三角だったんですけど手が両方入っていたので、全然極まってるとかそういうのは無くて。ただそこから逃げ出すタイミングが全然来なくて、ずっとじれったい時間が続いていました」

――トップを取ってガードの中に入ったときの感じで上をしっかり固めずに首を取りに行った。あれは練習の賜物か
「今回の試合に向けての練習の中であのパターンを何回も練習して、もうほとんど今回の試合に向けてはあの形でしか練習してなかった感じなので、身体が勝手に練習通りに動いていたって感じですね」

――三角について
「右の手をすごい引っ張ってきてたので、そこはしっかり対処しながら三角に入れないように両方入れといた感じです」

――寝てすぐにはいったあの技の形は
「COROさんに教えてもらって、ずっと練習して得意技になったので、COROスペシャルなんですけど、星花スペシャルに改名しようと思います(笑)」

――最後腕4の字のような形になった
「最後力入れるときに普通のガードよりもクローズドにしたほうが、幅?マルが小さくなるので、そっちのほうが相手を固定して首を極めやすいので」

――最後泣きじゃくっていましたが、しっかりとYouTubeの宣伝も入れてきました。前もって内容は考えていた?
「毎度なんですけど、マイクで言うことはしっかり決めて予行練習までして臨んでるんで、どんなに泣いててもしっかり言わせていただいています(笑)」

――他の2回戦進出選手について、自身の実力と比べてどう思いますか
「実際にやってる選手がパク・シウと浜崎選手なので……えっと、今回判定が多くなっちゃってたので、全体的にもうちょっと決めに行く姿勢が見たかったなって思いました」

――RENA選手の今日の試合を見て、対戦した際のシミュレーションは出来ましたか
「今日見た感じだと、打撃の打ち分けは上手だなと思っていて、身体もすごい強いので、打撃でもバチバチになるし、逆に寝技に持っていって寝技の攻防も出来るし、面白い試合になるんじゃないかと思います」

――自信はありますか
「あります!」

――コスチュームが普段とイメージが変わっていました
「今回はチャンピオンとして強さとカッコよさを伊澤星花に。いつもヘラヘラしてるんですけど、今回はカッコいい伊澤星花を見せたいと思って入場からバチっと決めたんですけど、やっぱり顔はヘラヘラになっちゃったんで(笑)それが伊澤星花だぞ!ってことで見ていただければと思います(笑)」

ラーラ・フォントーラ
――試合後の率直な感想は
「勝てなかったのでもちろん嬉しくありません。しかし全ての試合には学ぶべきことがあるので、改善していくだけです」

――ガードポジションからフィニッシュに行くかと思われる場面があったが、そこで行けなかったことに理由はあるか
「言い訳ではないが、早く試合を終わらせたいと思ってナーバスになってしまった。ああいう戦略で行くつもりではなかった。ナーバスになって出来なくなってしまったことがあった。単純に私よりも彼女が上回っていました。なので、かえって練習するだけです」

――当初のプランはどのようなものだったか
「スタンディングで打撃を打ち合う予定でした
興奮してしまって、やってはいけないことをやってしまった」

――初めての日本のリングの感想は
「日本をとても好きになりました
失敗してしまったのは私です。
帰って練習したいです」

――今後の展望は
「頭を上げて、試合をたくさん見て、これからたくさん練習する。間違いから学ぶことは多いので、これから練習していきたいです」

<榊原信行CEO大会総括>

榊原信行CEO
「遅くまでありがとうございます。総括の方をさせていただきます。座って失礼します。ホントに怪我とか、コロナ感染が増えているとか、選手・関係者等も予防対策をして準備を進めておったんですが、結果、2名の選手、昨夜、三浦孝太選手がコロナ陽性になって、その前に憂流迦選手もコロナ陽性になってしまってですね。コロナ禍にあって大会を進めていく上でこういう形で選手がコロナで出場できなくなるのは初のことで、残念ではあるんですが、これだけコロナの感染者が増えると次の大会に向けてもまた新たな形での予防対策を徹底していくことを出場する選手・関係者に、コロナによる欠場ってことにならないようにしっかり対策を練っていきたいと思ってますし、怪我はホント、気をつけていても練習中の怪我はこれからも起きるとは思いますが、それでも怪我による欠場ってことが無いに越したことはないんでですね、対策をしっかり考えていきたいと思います。今回急遽参戦して穴を埋めてくれた、緊急参戦してくれた選手たちにはこの場を借りて感謝を述べたいと思いますし、そういう選手たちの頑張りを、いろんな形で今回注目されてた選手の試合が怪我・コロナでなくなった大会ではあったんですが、今日出た選手たちの頑張りによって『RIZIN.37』、なんとか乗り越えられたなと、プロモーター・主催者としては、この7月、沖縄大会も苦い思い出だったんですけど、続けてまた苦いなあって感じですね。重いなあって感じです。
個々の試合はホントに良かった。見どころも多かったですし、特にグランプリの女子の4試合も見どころも満載でしたし勝負論もしっかりある戦いが届けられたと思ってるんですけども、全体のボリューム感もやっぱり15試合ですね、今日。届けさせてもらいましたけど、ちょっと試合数多いかなっていう反省もあります。色んなことを経験させていただいて、その後からまた次にプラスで活かせるようにしっかりやっていきたいと思います。女子のスーパーアトム級のグランプリ、結果4名の選手、勝ち残っているので次の9月、セカンドラウンド。日本人3選手、韓国のパク・シウ選手で4人残ったので、色々この後多分対戦カードを皆さんの方で考えられると思うんですが、結果としては伊澤選手とRENA選手、パク・シウ選手と浜崎選手ってカードで編成をするっていうのがセカンドラウンドかなと思います。AACCでのことととか、ここまでの対戦のマッチアップの状況を含めると、普通に考えると伊澤vsRENA、浜崎vsパク・シウで行きたいなと思ってます。9・25ってことでメイウェザーvs未来戦を含む日程発表させていただきましたが、そこに出場する選手、カード、チケットの発売時期含めて、今週中にまたご案内ができればと思ってます。9月25日はビッグサプライズになるような、メイウェザーvs未来戦プラス、カード編成を準備を進めてるんでご期待いただけたらと思いますし、新しい形での世界戦略の第一歩になる大会になると思っていまして、少し早い時間から海外・北米のマーケットに向けてキチっと届くような、1部・2部制にするようなことも含めて野心的な大会、そしてスケール感も通常のナンバーシリーズ+αでお届け出来る内容・ラインナップにしたいと、そう思っております」

――榊原CEOの中でのMVPは
「しっかり興行を締める事ができた伊澤星花選手。ホント、どこまで強いのかなと。今回のラーラ・フォントーラ選手もすごく実績のある、キャリアのある選手でエリオ・グレイシーの末裔の末裔みたいな感じで、グレイシー一門。ある意味、IQレスラー・桜庭和志の再来、女性版みたいな。グレイシーからタップアウトで一本取ったというかグレイシー流れの日本人選手っていたのかなって。大したもんだなと思うし、メインの仕事をしっかり果たしてくれた伊澤選手がMVP。選ぶとしたらですけどね。アンダーカードの中でも武田選手も素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたし、見るべきものは多々あったと思います」

――9月の大会は『RIZIN.38』となるのか、『THE MATCH』のような別の大会になるのか
「今考えているのは『RIZIN.38』っていうものの前に、『スーパーRIZIN』みたいな感じで5試合くらい海外向けの試合をしようとしてます。それはお昼くらいから始めて、未来にも今日話したんですけど、午後の3時位までにそこが終わる。インターミッションとかハーフタイムとかでスペシャルなショーをやれたらと思ったのと、エンターテイメントも含めてミックスできたらと思うんですけど、1時間くらいのインターミッションを経て『RIZIN.38』みたいな感じでできればいいなと。でもチケットで、過去に『やれんのか』っていうのをやって、早朝にやって、天心vsメイウェザーでやったんですけど、そのときは入れ替わりで入ってもらうって形にしましたけど、今回はお昼の時間から全部通しでチケット販売をさせていただくような、1部・2部制みたいな。イベントとしてのタイトルは、頭の5試合と下の9試合とか、試合数は考えて厳選していきたいと思いますけど、1日に2興行みたいな感じが良いかなと思ってます」

――第1部では世界に向けた試合を中心にしていく?
「世界に向けた試合というか、世界の人達見れる時間帯でメイウェザーvs未来の試合を、アメリカの人達から見て午前3時とか4時から始まるんでは中々起きてPPV見えてもらえないんで、少なからず東海岸でも西海岸でも、向こうの深夜0時前に……東海岸になると深夜になっちゃうと思いますけど、ある程度プライムタイムの後半で流せるような時間で5試合くらいやれたら良いなあと。これは時差の問題を加味して考えてます」

――女子トーナメントは2部での開催?
「そうですね。『RIZIN.38』として女子のトーナメントのセカンドラウンド、あとはタイトルマッチがあったり、ビッグサプライズのカードが『RIZIN.38』であったりですね。1部も2部もしっかりコンセプト決めて見てもらえるものを作ろうと思ってます」

――それまでに『RIZIN LANDMARK』などの開催はあるか
「そういうことも考えたんですけど、ちょっと弱気になってまして、正直疲れちゃったなあと……。溜めが必要だと思うんです、RIZINにも。だから8月、9月、9月25日までは、ホントは9月の頭までにRIZIN LANDMARK挟むとか関西の方で大会開くとかあったんですけど、それを辞めて9・25の大会を磨くために集中しようと思ってます。だから事前に9・25に向けてみんなが驚くようなブームアップを積み上げていけたらと思います」

――クレベル選手と牛久選手の試合を秋に、という話もあったかと思います
「9月での実施の可能性もあるし、まだ発表までは出来ないですけど10月、11月と秋の大会を予定しているので、そういうところになるかもしれません。9月のカード編成をどういう形にするか。現状だとセカンドラウンドの2試合が決まっているので、それ以外のカードをどう形成するか。今週中にはある程度目鼻が立つと思いますんで、今しばらくお待ちいただければと思います」

――今回欠場となった三浦孝太選手への評価・期待について教えてください
「メチャクチャ期待してるんですけど、うーん、結果、大晦日以来試合ができてないんですよね。それは本当に残念だと思いますし、ファンの期待を裏切ってしまってるという状況を1日も早く打開しなきゃいかんなと。こればかりは怪我だったり今回はコロナだったり、本人も十分注意をしてくれていたはずですが、それがこういう結果になったことは不幸だと思います。残念だと思います。ここまでのものはここまでのものとして、いずれにしても9月25日に、今日の出場に向けて、ブラジルから来てくれていたキングハンターにもう1回マッチアップするのか、それも含めて誰を対戦相手にするか、調整しながらですけど9・25になんとしても本人サイドもしっかり準備をして出てこれるようにすることが今できる最良のことかなと思います」

――9月25日にリベンジの舞台を用意すると
「そうですね。それしかないと思います・9・25で三浦孝太選手には出場を……既に伝えてありますんで、その方向で調整する。対戦相手は今日ホントはマッチアップをさせていただいて、来日までしてくれていた、本当に申し訳ないと思っているんですが、キングハンター選手にするのか。そこは最終調整させていただきます」

――三浦選手本人の反応は
「本人とは直接伝えてないですけど、宮田さんたちは、この……こういう場合はペナルティとかが無いんでね。どうしたもんかと。謝るしかないですね、選手サイドが。僕らも『なんだよ……』って昨日の夜になってのことなんで、そういう思いもありながら、当然1日も早く準備を整えて、ぜひ9月にっていうのは向こうの希望でもあります。我々もそれがベストだと思います」

――RIZIN STREAM PASSについて、9・25までのフルオープンはあるのか
「えっとねえ、今の現状ではわからないですね、僕の方では。把握してないです。予備的には始めていて。RIZIN STREAM PASSってタイトルになるのか、ファンクラブ機能もミックスしたものにしたらどうかっていう、最終的なサービス形態についての詰めがしっかり出来てないので、ここからですけど、10月の正式オープンに向けて。9・25にドン!と間に合うかどうかもちょっと微妙。いずれにしても、PPVのビジネスとはまた違って、サブスクで会員組織、有料でのファンベースを作るのって息の長い作業だと思うんで、どういうものがファンのみなさんにとって1番良いのか、RIZINにとっても有料で見られる専用パスだけにコンテンツを置いてしまうと、YouTubeの今の会員の人達、YouTubeを覗きに来てくれる人達に無料で見れるってウィンドウを残していくべきだし、議論した中で最終フルオープンする上でのサービスメニューはこうだと決めるところまで持っていけたら良いかなあと思ってます」

――RIZINストリームパスを海外のファンにオープンしていくか
「もちろんあります。いずれにしても最終形態はそうなると思います」

――メイウェザー戦も行われる次回大会の場をさいたまスーパーアリーナに決めた理由は
「時期的なことも含めて、東京ドームってことも考えなくもなかったんですけど、どっちかって言うと、今後のビジネス的な戦略もこのさいたまスーパーアリーナ、今日のレイアウトとはまた変えますけど、一番いいのはさいたまスーパーアリーナのスタジアムバージョンに出来たら良いなと思ってました。でも前後の興行との調整で難しいんで、今日のアリーナバージョンでやります。25,000くらいは有料の客席が演出によってはハマるんで、ここの会場で見ていただく方が25,000くらいで、あとはLIVEのPPVでのBUYをどう伸ばして魅力的なコンテンツにして、PPVでみていただくってことに今回は主眼を置きたいなと。『THE MATCH』で叩き出した記録に迫るのか、ワールドワイドで今回やりますから、世界的な件数で言うとそれをさらに超えるような件数をライブ配信のPPVで見ていただくっていうビジネスモデルをいろいろ試してみたいなと。観客にたくさん入っていただくってことに主眼を置くのではなく、PPVでの、世界規模の100万件を目指すとか、そういうような目標を立ててチャレンジしていきたいなと。その結果が『THE MATCH』に及ばないかもしれないし、遥かに超えるかもしれない。でもポテンシャルとしては、メイウェザーって名前も含めて見てもらえるチャンスはあるかなあと、そう思ってます」

――所選手と神龍選手の試合もありましたが、フライ級の今後について
「役者を揃える必要があるっていうか、もう少し選手を磨く必要があると思ってます。所英男がこのままバリバリ試合をするっていうのも酷ですし、それが次の未来を創るとも思えないですし、それでも所英男の……まあ、結果は神龍に負けましたけど、みんなの印象に残ったのは所英男だったんですね、あの試合は。神龍選手は猛省をされているとおもうんだけども、試合の勝敗では勝ったけど、試合の中での、プロとして多くの人に届けられたもので言うと所英男だったって気がするんで。若くて次の時代を担えるようなフライの選手たちをもう少ししっかり、ナンバーシリーズ、LANDMARK、TRIGGERで磨いていってどうするかを考えたいと思います」

――先程海外向けの大会でメイウェザーvs未来戦を行うと発表がありましたが、昼の大会では海外選手も参戦する?
「もちろん海外選手も色々考えたいと思ってます。ただ、今、ネットっていうかSNSが普及する中で、通常の会見をしてひな壇に座って『頑張ります!』とかやるのが、今のプロモーションがテンプレートになっちゃってて、そういうものって中々ファンの人達って乗ってこないと思うんですよ。その映像を拡散しないし。プロモーションの在り方を、格闘技のコンテンツを作る我々側が変えていく必要があるなと思ってて。Breaking Downとか見てて、彼らのやり方って、ある意味時代を捉えてて。そういうものから僕らも刺激を受けるし学ぶものもあるし。僕らが、極論言ってましたけど『茶番はやめません』って言ってましたけど、リアルな試合で僕らも別にみんなが感情移入するところで言えばプロなので、見たいと思うものをどうするかっていうのを、国内もそうだけど海外も含んで、今までのRIZINのアプローチとは違う形で見ていただく戦略を考えていく。そのために必要な選手たちを上手くラインナップして戦略を考える。外国勢の選手って名前だけでPPVが売れる選手ってまだいないです。PPVキングがいるんで、メイウェザーを軸としてクイントン・ランペイジ・ジャクソンだったり、ジョシュ・バーネットとか、みんな出たいって人からオファーは来るんですけど、昔の名前で出ていますって選手じゃ、今の若い人たちは乗ってこない気がするんで、どういうものが時代の中で求められているのかっていうのは色々考えてまとめているところです。マスコミの方が『そんな選手知らないよ』って選手でもみんなが見たくなる選手をラインナップしていきたいと、そう思ってます」

――三浦孝太選手について、検査体制というかどこのタイミングで何回行ったなど教えていただけますか 
「直前のタイミングで我々、PCR検査を過去すごく国が求めていた……初期の頃はね?求めていたんでPCR検査をやってたんですけど、最近でいうと抗原検査っていうのでチェックをするって形で進めてました。公開計量終わって自宅に戻ってから、ちょっとふらふらするというか、体調が悪いみたいな感じになって、体温を測ったら38.5℃くらいあって、そこで最後抗原検査をして陽性が出る。中々捕まえきれない。どういう検査体制がいいのかっていうのも、もっかいそこも考えなきゃいけないと思います。まあ、なっちゃったらどうしようもないんで、発表したら絶対コロナにかからないためにどう生活を規制していくかっていう。そうは言ったって、それでもかかっちゃうことも、これだけ感染が広がるとあるだろうと思いますから、最大限の予防策を考えたいと思います」

――Breaking Downの話も出ましたが、RIZINとして参考になると思う点、トップアスリートが集う場としてはやりたくない点など、RIZINとしての考え・線引・基準などあれば教えてください
「やっぱり、予定調和じゃない、事前の選手同士の、今までの会見のスタイルって形でのカード発表とかもちょっと考え直したいし、やっぱり選手と選手が闘うことでの勝負論とか遺恨とかっていう色んなものが、当然プロの我々がやってるレギュラーシリーズの中で結果を積み上げていった選手同士が闘うってスタイルは変わらないと思いますけど、SNSの使い方とか、インフルエンサーの使い方とか含めて、僕らはもっと情報を含めたものの拡散に関しては仕掛けようがあるし、やらなくちゃいけないと、そういうことも考えてるし、発生型の、単純に会見を開く、その映像を拡散してくださいって形だと中々見ないと思いますから。結果、『THE MATCH』のときでも拡散されていくのは、芦澤選手とYA-MANの……まあ、毎回お決まりみたい感じになって、僕会見場で後ろで笑っちゃったんですけど、そういうのはファンの人達とか世の中にはTikTokとかで拡散される時代なんで。かといって、そこにヤラセをするわけにもいかないし。選手たちが必然的にそういうシチュエーションになるような設定を僕らがプロモーションの機会を作り出せるようなアクションがあってもいいかなあと思います。いろんなトライアルをしていきたいと思います」

――スダリオ剛選手が「日本人選手を卒業して外国人選手とやりたい」と発言していまして、ヒョードル選手の名前も挙げていました
「いずれにしてもヘビー級の選手たち、スダリオ選手もそうだし、シビサイ選手もそうだし、貴賢神もそうだと思いますし、世界に通用する若くて可能性のあるヘビー級選手が実は日本で出てきている。そういう選手たちはキャリアというか実績が足らなかったり、身体の大きな選手たちが普段トレーニングする環境も中々日本にないんで、僕らもバックアップしながら。いずれにしても外国勢と渡り合えるヘビー級の日本人選手を作り出したいっていうのが我々のテーマでもあるんで。まあ、シュレック選手を相手に一方的に勝って、もう少し見たかったなと思ってるだろうし、彼がレベルアップした実力がどこまで行ってるのかなっていうところを見てみたいと思われると思うんで、可能性がしっかり検証してもらえるような相手を、早ければ9月の大会で、外国勢でマッチアップしていきたいと考えてます。まあ非常に彼を評価してますけど、そういう中で、ヒョードルっていうのでは無いんだろうなと思います」

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