“初代タイガーマスク”佐山サトルの息子・聖斗が初めて公の場で父を語るトークショーを開催!「父は“格闘家”というよりは“研究家”」「父とダイナマイト・キッドの試合が一番面白い」

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 19日、東京・神田明神資料館にて開催されている特別展『佐山武道~初代タイガーマスクの武道精神と日本文化~展』の関連イベントとして、“初代タイガーマスク”佐山サトルの息子であり佐山道場の佐山聖斗さんによるトークショーが行われた。

 “初代タイガーマスク”佐山サトルは今年デビュー40周年イヤーとなり、神田明神では5月29日~6月27日の約1ヶ月間特別展の開催が決定。コラボレーション勝守第2弾の授与も発表されているが、コラボ期間中の19日に息子である佐山聖斗さん、20日に佐山サトルによる講演が開催されることに。

 聖斗さんは昨年までプロバスケットボールチーム『江東フェニックス』に所属し活躍していたが、同年8月に佐山道場が設立されると道場に入門。今年3月には父・佐山サトルが設立した修斗のリングにも姿を現し、格闘家デビューに向けて研鑽を積んでいる。
 NHKのドキュメンタリーや記者会見などで姿を見せることはあったが、トークショーとして公の場で聖斗さんが父を語るのは初めてのことになる。

 なお、今トークショーは山手線プロレスやサンリオピューロランドでのハローキティとのコラボプロレス、JAや農畜産物のレスラー応援企画などプロレス業界の外とのパイプを生かしたプロモーションや仕掛けを数多く行い、神田明神×初代タイガーマスクお守りや企画展示をサポートしているプロレス・格闘技記者としてキャリア15年の伊藤翼氏が司会を務めた。


 小学校低学年ごろに父の仕事について興味を持ち、母より初代タイガーマスクとしての試合のビデオを見たことがタイガーマスクとの出会いだったと語る聖斗さんだったが、周りの友達に「僕のお父さんはタイガーマスクなんだよ!」と自慢をすると「タイガーマスクってなに?」という反応が返ってきたことをよく覚えているという。
 そして、幼少期にサンドバッグに向けてキックを放つと父に「いい蹴りだなぁ!」と褒められたものの、その後無邪気にも“佐山家最強”と恐れられる母にキックを見舞ってしまい格闘技が禁止になったエピソードが語られると場内は笑いに包まれた。

 そして、自身が格闘技を始めたきっかけについては、今まで親子間で格闘技の話をしたことはあまりなかったが、2018年に『真説・佐山サトル タイガーマスクと呼ばれた男』(集英社)が出版された際に『佐山サトルという人生を理解して欲しい人間は誰か』という質問に佐山サトルが『それは息子ですね』と答えている一文を読んで『僕は父さんのことをもっと知らなくちゃいけない。父の思想・技術を学んで次の世代につなげていくことが親孝行だ』と考えて勤めていた会社を辞め、佐山道場で朝から晩まで週6で練習漬けの毎日に飛び込んだのだと話した。


 道場での父からの指導の話になると、一部ファンの間であまりにも有名な「ナメてんのか?俺を」と厳しく指導にあたる父の映像にも言及して「今アレをやられてるのは僕だけです(笑)」と笑いを誘いつつ、「父は“格闘家”というよりは“研究家”で、練習も理詰め理詰めで考えられていて根性を強いるようなものではない。メンタルトレーニングも“催眠術”というとTV等のイメージで胡散臭いものに思われがちだけど、勝負に挑むにあたっての心構えのようなもので、世間のイメージには『違うんだけどなあ』と思う」という複雑な心境を語った。

 そして、「子どもの頃に一緒に海に行ったら、父は泳げないはずなのに自分を抱えて一緒に泳いでくれた」「カラオケでサザエさんのED曲を歌って100点を取った」「ボウリングに行くと腕力強すぎて倒したピンが隣のレーンに飛んでいく」など微笑ましいエピソードが語られていくが、「子どもの頃におもちゃのBB弾銃で遊んでいたら『こんなもん使ってんじゃねえ』とホビーショップで約6万円の本格的なBBガンを買ってきた」「サッカーのPK勝負をしたら息子相手に一切手加減せず驚異的なキック力で無回転シュートを叩き込んできた」「野球ゲームで対戦したら172-3になるまでボコボコにされたが『勝負を途中で投げ出すのか』と6時間近く試合が続行された」といった我々の知る勝負論にこだわる佐山サトルの姿も垣間見えるエピソードも披露された。

 トークショーの終盤には来場者からの質問コーナーが設けられ、「格闘家として大舞台に出ていきたいか」という質問には「僕の大志は、父さんの技術や精神を後の世に伝えていくことなので、積極的には考えていません。ただ、それにふさわしい実力を身につけることは大前提ですけど、その目標のために出るということならば出てみたいと思います」と回答。
 そして、最後にプロレスについての印象を聞かれると「好きです。父の試合のビデオも何度も見ています。父とダイナマイト・キッドの試合が一番面白いと思っています」としつつ、「僕なんかが語ってはいけない」とプロレスへの尊敬と畏怖の念からか深くは語らなかった。

 翌日となる20日には、13時より"初代タイガーマスク”佐山サトル本人による講演を予定。初代タイガーマスクお守りに関しては、遠方から直接来ることが叶わない方のためにオンライン授与を公式HPにておこなっている。

【初代タイガーマスク勝守授与所】→https://juyo.kandamyoujin.or.jp/detail/?124

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