諏訪魔が全日本プロレスからフェードアウト?バカの時代を卒業し、20周年大会はEvolutionのリングで実施へ

29日、東京都・大田区総合体育館にて全日本プロレス『ドリームパワーシリーズ2025【最終戦】』が開催。諏訪魔が【バカの時代】からの離脱を表明した。
現在の全日本プロレスマットでは、“明るく楽しく激しいプロレス”を体現していると言えるユニット【バカの時代】が暴れまわっている。
元々は、諏訪魔&鈴木秀樹がタッグを組んだ際に秀樹が諏訪魔を「バカ!バカ!」と罵り、諏訪魔がブチ切れるという微笑ましい光景が人気を博したことでタッグチームとしての【バカの時代】が誕生。その後、いつの間にかメンバーがどんどん増えていき、気がついたらユニット化。今年1月に全日本入団を果たした秀樹を中心に勢力を拡大していく中、いつの間にか諏訪魔はフェードアウトしていった。
バカの時代の特攻隊長的なポジションにある宮本裕向は、GAORA TV王座を戴冠中。2月には黒潮TOKYOジャパンと「負けたら立花誠吾が諏訪魔とシングルマッチを行う」というあまりにもバカな条件に両者合意したうえで王座戦を実施。立花は本気で嫌がっていたが、その後も紆余曲折あった末に結局諏訪魔への生贄に捧げられてしまった。

2人のシングルマッチはこの日の第2試合で実施。
ゴングとともに立花が突っ込んでいって左右のエルボー連打からローリングエルボー。これを受けきった諏訪魔がバックドロップで叩きつけて3カウント。わずか15秒で試合は終わった。

帰ろうとする諏訪魔だったが、入場ゲート前まで歩みを進めると突然バカの時代の曲が会場に流れる。
バカの時代の面々がリングになだれ込むと、鈴木秀樹が立花をロメロスペシャルで捕らえ、青柳優馬がマイクを持ち「おい、立花のアニキ、今の試合見させてもらったけど、お前はどう見てもバカだ!お前の居場所はこのバカの時代にふさわしい。お前は、バカの時代に入るしかないんだ。さぁどうする!?」と問いかける。
立花は「入るわけねーだろ」と即答するが、鈴木はロメロ・スペシャルのまま絞り上げていき、宮本も立花の胸にチョップ連打。拒否し続ける立花だったが、全員からチョップを乱れ打ちされると「わかった!入る!入る!入るから助けろ!」と快諾。そのまま全員に担ぎ上げられながらバックステージまで連行されていった立花はひどい目に合わされ続け、最終的には秀樹が左足をアンクルホールドに、優馬が右足をトゥーホールドに捕らえながら立花を引きずって去っていった。
そんな光景を何処かで見ていたのか、続けて現れた諏訪魔は「いやぁ、実にくだらない。もうバカの時代っていうのはよ、なんか狙ったもんじゃねーと思うしね。俺はもう金輪際バカの時代ってものはやめさせてもらう。ウン。Evolution代表もやってるわけだしね。ウン。それだけだね。もう青柳も、秀樹も、もっと真面目に厳しくやったほうがいいよ。ウン。俺もそう思うし。ウン。ちょっと、思うところあるね。ウン」と怒りを通り越して呆れ果てた様子で淡々とコメントして会場をあとにした。
かつては全日本の強さの象徴のような存在であった諏訪魔だが、近年ではバカの時代の他にも尾崎魔弓&雪妃魔矢にペコペコする舎弟と化すなどコミカルな役回りが増えていた。全日本の伝統的に則って、諏訪魔も前半戦で“明るく楽しいプロレス”をする存在になって行くのかと期待されていた。
しかし、諏訪魔は2024年末に全日本の専務執行役員を退任。2025年からは非常勤取締役となり全日本マットには限定参戦。今年1月からはEvolutionの代表取締役社長となり、盟友・石川修司とともにEvolutionのリングで大暴れ中。6月1日にはEvolutionで『諏訪魔デビュー20周年記念藤沢凱旋大会』が開催されることが決まるなど、諏訪魔と全日本プロレスは距離を起きつつあるという見方もできる。
今後全日本プロレスと諏訪魔の関係はどうなっていってしまうのか?今後の諏訪魔の発言に注目だ。