PANCRASE309でフェザー級KOPを争うISAOとカイル・アグオンが調印式に出席!ONE参戦を蹴って2年ぶりの再戦を選んだ王者・ISAOは「泥臭くてもいいので勝ちに行く」

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 10月17日午後、都内新宿区のパンクラスで、『PANCRASE 309』(10月20日、新木場スタジオコースト)のメインイベント、フェザー級タイトルマッチの調印式が行われた。
 第8代KOPであるISAO(NEVER QUIT)はスーツ、挑戦者のカイル・アグオン(Spike 22)は濃紺のシャツに身を包み、席に着いた。

 両者は、2017年8月に一度対戦している。その時は、判定2-1でアグオンが勝利。ISAOがパンクラスで敗れたのは2010年4月の大石幸史戦以来、7年ぶり。2つ目の黒星をつけられてしまった。
 その後、ISAOは2018年4月に松嶋こよみと対戦し、松嶋のヒザ蹴りによる反則勝ちで暫定王座を獲得。しかし、その時に負った傷で1年1カ月間の長期欠場を余儀なくされた。しかし、2019年5月、当時正規王者だったナザレノ・マレガリエとの統一戦に勝利。晴れて正王者となった。
 ISAOは、王者として、去る10月13日に行われたONE Championshipでの修斗VSパンクラス対抗戦出場の話もあったが、アグオンへのリベンジマッチを選んだ。
 一方のアグオンは、ISAOに勝利したあと、2017年12月に松嶋こよみに判定負けを喫したが、2018年10月、田中半蔵に勝利。今年4月、中島太一との次期挑戦者決定戦に判定勝利、ISAOへの挑戦権をつかんだ。

 両選手は、廣瀬隆司・パンクラスコミッショナーの立ち会いのもと、出場誓約書にサインした。
 両選手のコメントは以下。

ISAO「アグオン選手には、一度負けて悔しい思いをしているので、タイトルマッチという舞台でリベンジして、防衛したいです」

アグオン「最初の対戦では非常にプレッシャーがありましたが、もっと良い試合をしたいと練習に取り組んできました」

――この試合にかける気持ちを教えてください。
ISAO「あの時は戦略不足で、結構やみくもに行ってしまいました。今回は、その反省を生かそうと努力してきました。それを出せたらと思います」

アグオン「今回は再戦になります。今回、とてもエキサイティングな気持ちです。2年の間にお互い進歩しましたし、キャリアも積んできました。前回よりもう一段上のレベルと闘いたいと思っています」

――2年ぶりの再戦です。
ISAO「勝たないと意味がないです。フィニッシュを狙って、極められる時には極めに行きます。でも、最悪、判定でも、泥くさくでもいいので、とにかく勝利をつかみたいです」

アグオン「前回は接戦でした。今回はフィニッシュまで持って行けるように闘いたいと思います」

――ISAO選手、前戦を振り返っていただけますか。
ISAO「前回は、カットはバッティングだったと思いますが、結構顔も腫れてしまいました。ジャブを不用意にもらい続けたのが良くなかったです。また、それで焦ってしまったのも良くなかったと思います。それを反省して、修正してきた姿を見せたいですね。練習も、トレーニングもしっかり積んできました。とは、しっかり調整して試合を迎えるだけです」

――前回と比べて、どんなところが成長したと思いますか?
ISAO「全体的にレベルが上がっています。対応力も上がっていますし、フィニッシュに行けたら持って行きたいので、そのへんも試したいですね」

――両選手にお伺いします。この試合のキーポイントは、どのあたりでしょうか。
ISAO「おそらくタフファイトになると思います。お互いに削り合って、最終的には気持ちの部分も出ると思っています」

アグオン「今回に向けて新しいアイディアを開拓してきましたし、また、集中力を磨くために4週間のフルキャンプを敢行しました。100%の力を出して、タイトル奪取に向けて闘いたいです」

――13日に行われたONEで修斗VSパンクラスの対抗戦がありました。日程から言えば、どちらかしか出られないわけですが、なぜONEを選ばなかったのでしょうか。信念ならば、なぜそうなったのでしょうか。
ISAO「お金とかいい条件(勝者に500万円)の試合だったんですけど、自分の中での目標を考えると、行きたい場所、我が道を行くという方に傾いて、それは揺るぎませんでした。だから、ONEを蹴ってこちらを優先しました。相手がアグオン選手でしたし、リベンジしたいという気持ちの方が大きかったです」

――修斗であれば、相手が一度勝っている相手でしたね(※斎藤裕、2016年9月、VTJ 8THで判定勝利)。
ISAO「それも少しありますけど、パンクラスでしっかり結果を出して、さらなる目指すところに行きたいという気持ちがありました」

――アグオン選手は、グアムで武尊選手や卜部功也選手と練習したようですね。どんな影響がありましたか?
アグオン「グアムでK-1王者のタケルやコウヤ・ウラベとスパーリングしました。MMAじゃなくて、打撃だけでしたが、とても楽しかったですし、素晴らしい体験でした。どちらかというと、ファイトと言うより友情を深めるようなもので、お互い言葉は通じないですけど、打撃だけでも楽しかったです」

――パンクラスのベルトに対する思いは?
アグオン「これまで、いろいろな犠牲を払ってきました。ハードワークの結果として獲れれば一番ですが、一番の満足は、自分のベストを尽くせることです。日本の、パンクラスのような団体でベルトを獲ることには、私にとって特別な意味があります」

――迎え撃つ王者としては?
ISAO「やっぱり王者は勝ち続けなくてはいけないので、勝ち続けて防衛するだけです」

 再戦がタイトルマッチとなり、それぞれの思いが交錯する調印式となった。
 パンクラスは、アグオンにとっては格闘家として名を上げた場所、ISAOにとっては子供の頃から憧れていた舞台だ。それぞれの思いが、ISAOの前に置かれたシルバーのベルトをさらに輝かせ、一層美しく見せた。
 現在、パンクラスの王座には、外国人選手も多く名を連ねる。また、近年は、海外の大会に出ることがステイタスになってきている。しかし、ISAOはパンクラスを選んだ。
 格闘家にとって、お金はもちろん大切だ。しかし、格闘技は、いつ何が起きるか分からない。ルールやメディカルチェックなど管理されており、事故など滅多に起こらないが、ゼロではない。
 “万が一”があるかもしれないからこそ、お金に関係ないところで、どうしても、止むに止まれぬ気持ちでパンクラスに上がりたい、パンクラスでないとダメだ、そういう選手がいたっていい。みんながみんな、同じ気持ちにはなれないかも知れないけれど、こんな心意気を持つ男だっているのだ。
 また、アグオンも、パンクラスを大切にしている。そんな2人だからこそ、「やっぱりパンクラスっていいな」と思わせる試合を期待したい。いや、必ず見せてくれるに違いない。

(写真・文/佐佐木 澪)

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