PANCRASE297でウェルター級KOPを争う佐藤天とグライコ・フランサが調印式に出席!上り調子の二人が王座への思いを語る!

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 都内新宿区のパンクラスで、ウェルター級キング・オブ・パンクラス タイトルマッチの調印式が行われた。
 ウェルター級王座は、昨年7月、阿部大治が三浦広光を破り手にしたが、阿部は同年9月よりUFCに参戦。引き続きUFCに専念するため返上。佐藤天(TRIBE TOKYO M.M.A/1位)とグライコ・フランサ(ASTRA FIGHT TEAM/3位)が空位となった王座を争う。
この試合は「PANCRASE 297」(7月1日、スタジオコースト)にてメインで行われる。

 スーツに身を包んだ佐藤とフランサは、廣瀬隆司コミッショナーの立会いのもと出場誓約書にサインし、ベルト奪取に向けて意気込みを語った。

フランサ「またパンクラスに参戦できて、とても嬉しいです。今回はベルトをブラジルに持って帰ります」
佐藤「ベルトを獲るのと獲らないのとでは、今後が大きく変わってくると思います。自分の未来を切り拓くために、ベルトを獲りたいです」

――お互いの印象はいかがでしょうか。
フランサ「とても強い選手だと思います。ベルトを争う戦争のような闘いになるでしょう」
佐藤「(フランサ選手の方が)1つ年下ですけど、キャリアは上ですし、完成されている選手だと思います。しっかり勝てるよう頑張ります」

――実際のベルトを目の前にして、どのようなお気持ちですか。
フランサ「パンクラスは世界でも価値のある団体のひとつです。そのベルトを目の前にしてエキサイトしています。これを、ぜひともブラジルに持って帰りたいです」
佐藤「先ほども言ったように、これを獲るのと獲らないのとでは大きく違います。日本の団体のベルトですし、しっかり守りたいと思います」

――佐藤選手は、この大会で同じTRIBE TOKYO M.M.Aの選手(小川徹、若松佑弥)が一緒に闘うことになります。
佐藤「そうですね。一緒に毎日練習してきた仲間なので、当日はみんな揃って勝つだけです。いまは所属は違うんですけど、ライカ選手も出るので、しっかり勝ちたいですね。モチベーションはいつもと同じというか、あまり気負わないようにしたいです」

――フランサ選手は、今回かなり早く来日されたそうですね。その理由と、どんな調整をしてきたか教えてください。
フランサ「前回(今年2月)の手塚(裕之)戦では、良いパフォーマンスができませんでした。それは、ブラジルと日本では時差が12時間もあり、コンディションがうまく整えられなかったからです。今回は時差ボケをなくすために早く来日しました。
練習は、ヒデズ・キックというジムでやらせていただきました。今回はレスリング・オールアメリカンでもあるコーチ・ティムにセコンドとして帯同してもらいました。ティムとは練習からベルトを獲るまで、全てを共有したいと思います」

――試合のカギはレスリングになるのでしょうか?
フランサ「今回、自分も、そして佐藤選手もコンプリートな選手同士だと思っています。だからこそ、さらにどこの部分を伸ばすのか、と考えた結果、レスリングを強化してきました。
前回の試合は、UFCのときとは少しイメージが違っていたかもしれません。でもそれは、戦略の違いです。MMAは、常に学んで全ての競技(の技術)を身につけなくてはなりません。私は毎回、相手に合わせて戦略を立てています。今回はまた違った試合になるでしょう」

 フランサは18勝5敗のキャリアを持ち、TUFブラジル04ライト級で優勝している。UFCリリース後は階級を上げ、4試合連続フィニッシュで勝利している。パンクラスには今年2月の手塚裕之戦で初参戦、判定勝利を挙げている。
 対する佐藤は、2015年12月のエリック・マイケル・フォート戦のあと、負傷のため1年半戦線離脱。しかし、怪我を乗り越え、2017年4月、アントン・ラッドマン戦で復帰した。その後は高木健太にリベンジを果たし、また、元同級王者の村山暁洋も破っている。さらに、今年3月にはGLANDSLAMで元ZST王者・濱岸正幸を破り、4試合連続で1ラウンドTKO勝ちと快進撃を見せている。

 年齢は1つしか変わらないが、歩んできた道もキャリアも全く違う両者。フランサがあのシルバーのベルトを巻くか、佐藤が巻いてUFCへの足がかりとするか。まさに明日へのサバイバルだ。前回、5月大会では、元王者の村山暁洋が、再びの王座挑戦宣言をしたばかり。混沌とするパンクラス・ウェルター級のなか、大注目の一戦だ。

(写真・文/佐佐木 澪)

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