【試合詳細】11・10 PANCRASE348 ニューピアホール大会 大塚智貴vs秋葉太樹 矢澤諒vs松井斗輝 【NBTバンタム級決勝】山口怜臣vs荒田太輝 小原統哉vs久保達也
『PANCRASE 348』
日程:2024年11月10日(日)
開始:12:15
会場:東京:港区 ニューピアホール
▼第1試合 バンタム級戦 5分3R
―大野友哉(THE BLACKBELT JAPAN)
※田中の怪我により試合中止
―田中亮祐(UNITED GYM CHIBA)
▼第2試合 バンタム級戦 5分3R
●宮島 夢都希(KRAZY BEE)
2R 3分18秒、ヒールホールド(タップアウト)
○千種純平(パンクラス大阪稲垣組)
▼第3試合 バンタム級戦 5分3R
○山木麻弥(ALIVE)
1R 4分15秒、TKO(肘によるカット)
●宮城 成歩滝(ストライプル新百合ヶ丘)
▼第4試合 バンタム級戦 5分3R
○小原統哉(THE BLACKBELT JAPAN)
判定3-0
●久保達也(BRAVE GYM)
▼第5試合 第30回ネオブラッドトーナメント バンタム級決勝戦 5分3R
○山口怜臣(TIGER MUAY THAI GTM/ALIVE)
判定3-0
●荒田太輝(パラエストラ八王子)
※山口が同級優勝、並びにMVP獲得。
▼第6試合 バンタム級戦 5分3R
●矢澤諒(パンクラスイズム横浜)
1R 0分19秒、TKO(グラウンドのパンチ→レフェリーストップ)
○松井斗輝(THE BLACKBELT JAPAN)
▼第7試合 コーメイン フェザー級戦 5分3R
―シュウジ ヤマウチ(TEAM YAMAUCH)
※ヤマウチが計量会場に来られず失格のため、試合中止
―遠藤来生(Power of Dream Sapporo)
▼第8試合 メインイベント フライ級 5分3R
●大塚智貴(CAVE)
判定0-3
○秋葉太樹(パンクラス大阪稲垣組)
※このほか、松本光史(M-PLATIC)VS鈴木悠斗(パラエストラ八王子)が松本の怪我により中止となっている。
秋葉太樹がメインで勝利し完全復活の狼煙!バンタムに階級を上げた松井斗輝が初戦で1RKOの快勝!山口怜臣がNBTバンタム級T優勝&MVP獲得!
第2試合
宮島は2020年より参戦。NBTでは準決勝で敗退したが、その後2連勝中。今年はこれが初戦となる。
対する千種は2022年にDEEP大阪大会でプロデビュー。3連勝のあと、今年7月にパンクラス初参戦。大阪で一本勝ちを挙げ、東京初進出を決めた。「東京、大阪関係なく、いつもチャレンジャー。1つ1つ勝ってチャンピオンまで行く」と語る19歳。ベルトへの第一歩を踏み出すか。
1R。千種がオーバーハンドから組んでケージへ押し込む。テイクダウンを狙うが、宮島はこらえ、足をかけて倒そうとするが倒せず。しかしヒザを打ち込む。
宮島が入れ替えてケージに押し込み肩パンチ。しかし千種が戻す。すぐに入れ替えた宮島が肩パンチ、ローを打つ。千種また戻した。ヒザを打ち込み、片足をつかんで倒しに行く。回して倒そうとするが、宮島こらえた。千種は宮島のバックに回りチョーク狙い。しかし、宮島は正対して外す。
両者離れると、千種がジャブからタックル、テイクダウン! 立ちたい宮島。立たせず首を狙おうとする千種だが、宮島は立って外した。
宮島がパンチで出ると、千種が組んでバックにつく。そのままおぶさる。宮島は座り込むが、千種はバックを取ったまま。反転しようとする宮島だが、千種はバックをキープし殴って終了。
ジャッジは1名が10-9宮島、2名が10-9千種。
2R。千種が蹴り。その足をキャッチした宮島が倒し、殴る。千種は下から手をつかもうとするが、宮島離れて立った。
千種がパンチからタックルに入るが、切られてしまう。宮島がパンチから組んでケージへ押し込んだ。ロー、足を踏む。千種が入れ替えてケージへ押す。引き込んで宮島に尻もちをつかせたが、両者立った。千種がバックを取っている。ケージの方へ行こうとする宮島を崩して自ら下になり足関を狙う! 宮島も足関を狙うが、千種のヒールが極まり、宮島がタップアウト。
宣言通り、千種が一本勝ちを収めた。
第3試合
山木は空手をバックボーンに持つ17歳。今年7月の大阪大会でプロデビュー。パンチ連打のTKO勝ちで会場に衝撃を与えた。今回は何を見せるか。
宮城はキックボクシングがベース。2023年にパンクラス初参戦。今年はN BTにエントリーし、1回戦、2回戦をいずれもTKOで勝ち上がったが、準決勝で山口怜臣に敗れている。
1R。宮城がロー。山木がロー。さらにローを打ち込むと、宮城効いたか。山木がさらにロー、ハイキック。宮城がパンチ。山木が回し蹴り。宮城が組んで殴る。
山木がミドル、前蹴り、宮城が回し蹴りを返す、山木がパンチ、前蹴り、さらにパンチでケージへ追い詰める。ケージを背負いパンチをもらった宮城だが、組んでテイクダウン。しかし、山木がその勢いで回って上に。
離れるが、宮城が組み付いてバックにつく。後ろへ倒れ込むが、山木が回って上に。さらにバックに回る。宮城が腕を狙うが、山木が投げてテイクダウン! ヒジを落とす。宮城が右目をカットし出血。
残り1分で両者離れるが、宮城のドクターチェックでタイムストップ。宮城のカットが深く、続行不可能と判断され、山木のTKO勝ちが宣言された。
第4試合
小原は昨年3月、NBTエントリーで初出場。準決勝で敗退するも、その後は2連勝。今年5月、5年半ぶりに復帰の合島太樹にTKO負け。背水の陣で臨む。
一方の久保はパンクラス初参戦。今年3月にGRACHANでプロデビューし、2連続KO勝利を挙げている。
1R。開始直後、走って突っ込む久保。小原は冷静にロー。パンチからタックル、投げてテイクダウン。久保を立たせずケージへ押す。久保は尻もち状態に。
小原が首を狙う。外れると、久保が足関を狙う。回った小原。久保はガブるが、小原が立ってケージへ押し込み、投げてテイクダウン! 腕を狙う。防いでいる久保。久保が殴って終了。
ジャッジは3名とも10-9小原。見応えのある展開。
2R。久保がプレッシャーをかけていく。さらにパンチで出るが、小原は片足をつかみケージへ押し込みテイクダウン。久保は尻もち状態でコツコツとパンチを入れていく。立たせない小原。じわじわ立ち上がる久保。しかし小原はケージへ押している。ヒザ。久保もヒザを入れボディを殴る。
小原が投げ! 首をかかえるが、久保が外した。小原が三角にとらえるが、極めきれず終了。
ジャッジは3名10-9で小原、
3R。パンチで出る久保に、小原がタックル、テイクダウン。ケージへ押し込むと、久保が尻もち状態。しかし久保の背中を床に付かせると、小原がヒジ、鉄槌を落とす。さらに回ってバックを取る。殴りながら首を狙う小原。久保も殴るが、小原はバックをキープ。逃れたい久保だが、小原は逃がさない。
反転して正対した久保。しかし小原はギロチンに抱えて上を取り返し、さらにバックに。また久保が反転し上を取るも、小原がボ倒して再び上に。
下から殴る久保。小原が立家、パウンドを打ち込みに行ったところで終了。
ジャッジは3名30-27、3-0 で小原が勝利。
第5試合
NBTバンタム級決勝戦。
山口はIMMAF世界Jr.選手権で2018年、2019年に準優勝。2022年12月にパンクラス発参戦したが、この時はアマチュアルールでの試合。満を辞して昨年12月、プロに転向し安藤武尊と対戦するも、判定負けを喫した。今年はNBTにエントリー、2戦をいずれも判定で勝ち上がっている。
対する荒田は今年2月パンクラス発参戦。NBTにエントリーし、腕十字、チョークで勝ち上がり、7月の準決勝は白井誠司に判定勝ちで決勝進出を決めた。
長かった1年、NBT優勝を決めるのはどちらか。
1R。荒田がジャブ、ロー。山口が距離を縮めると組むが離れた。山口が立ってパンチ。左がヒットし、荒田が一瞬グラつく。
荒田がタックルに入るが、切られる。再び荒田がタックル、ケージへ押し込む。荒田が投げを狙うが離れた。
間合いを詰めてきた山口に荒田がタックルを仕掛けるが、山口が切った。荒田はケージに押し込もうとするが、山口が入れ替えてヒザ。
ローからパンチで出た山口。荒田がタックルに入るが、山口は切ってヒザ。荒田が飛びヒザ! さらにタックル。ケージに詰めて投げ、荒田がテイクダウン! ハーフマウントに。
しかし、山口が立ち上がる。荒田が首を狙うが、山口が回って上に。立つと、両者打ち合って終了。
ジャッジは1名が10-9荒田、2名が10-9山口。
2R。荒田が圧をかける。山口ロー。荒田がタックル、しかし切られる。山口がロー。荒田効いたか。しかし、荒田の右パンチで山口がダウン! 荒田がパウンドに入る。起き上がった山口が首をかかえるが、技には入らず離れた。
山口がパンチで前へ出る。荒田が組んでケージへ押し込むと、バックに回る。首を狙うか?しかし、細かく殴っていく。脱出できない山口。荒田は反転を許さず、バックをキープして殴り続ける。
残り1分。逃がさない荒田。マウントに移行し殴る。山口が立って離れたところで終了。
ジャッジは3名10-9荒田。
3R。イーブンで迎えた最終ラウンド。荒田が組んでケージへ。山口が入れ替え。荒田はやや消耗しているか。離れる。
荒田がタックル。潰した山口。荒田が立つと山口がヒザ! 離れる。山口がパンチで出る。荒田はタックルを繰り返すが、切られてしまう。
荒田のタックルを切った山口がヒザ。両者離れる。山口がローからワンツー。荒田は飛びヒザを狙う。しかし山口が組んでボディにヒザ。
荒田は再びタックルに入るが、山口は切って触らせない。荒田は諦めずタックルに入るがつかめない。さらにタックル。これを受け止めた山口がケージに押し込む。倒してハーフマウント。荒田は消耗しているが、目は死んでいない。
山口はパウンド、ヒザを打ち込む。山口がボディを殴って終了。
ブザーを聞き、肩を落とす荒田。ガッツポーズを見せる山口。
ジャッジは1名が29-28荒田、2名が 29-28山口。2-1で山口がNBT優勝を決めた。
派手さはないが、やるべきことを着実にやった山口が勝利。特に3Rの気迫は素晴らしかった。
敗れた荒田も健闘。2Rでダウンを奪い見せ場を作った。勝敗の分かれ目は経験値だったか。しかし、素晴らしいポテンシャルを持つ選手。再起に期待したい。
《山口 試合後コメント》
「トーナメントは、本当に1試合1試合っていうつもりでやってきたんですけど、振り返ってみると本当にレベルの高いトーナメントだったなっていうのはすごく思いました。
もう1、2ラウンドで、技術の差だったりっていうのは正直もうほんとに微々たるものだなっていう風に感じました。3ラウンドも、相手の目が生きてましたし。で、僕もそこで絶対折れちゃいけないなと。最後、壁際の展開で僕がテイクダウンしたシーンがあるんですけど、 もうそこは本当後先のことを考えずにテイクダウンをやり切ったので、そこが勝負の分かれ道だったかなっていう風に思いました。
相手がやっぱりグラップラーのタイプで、そこまでパンチに乗せてくるタイプではないっていうのはわかっていたので、1発もらってでもひるまずに、自分が重いパンチを当てていくっていうのが作戦だったので、2ラウンドのダウンもフラッシュダウン程度で、大きくダメージを食らったということはなかったです。
僕はタイのタイガームエタイっていうところで、トータルすると3年ぐらい、それこそダゲスタンの選手とか、なんとかスタンの選手とかに揉まれてレスリングをやってきたんで、 そこも自信がありました。それもあって、ボクシングテクニックにストレートに行けたっていう部分があります。あと、僕のセコンドにもついてもらったんですけど、春日井寒天たけしさんと、時間を作ってもらって、もう週3回、4回と、そこの練習をずっとやってきました。投げられた後の対処だったりとか、バックを取られたらとかっていうのを、マンツーマンでずっとやってきてくれたんで、想定内でした。
対策も本当にできることだけやりきって、もう試合以上のこともやり切って、本番はもう無の状態でというか、もう今ここ集中っていうのを僕はずっと言い聞かせてるので、落ち着いてできました。
MVPの理由ですか? パンクラスのNBT、どの階級も本当にすごくレベルが高かったので、強いて言うなら(バンタムは)16人のトーナメントっていうところで、この1年やりきりましたね、みたいなもんだと思ってます。まだまだ自分のパフォーマンス、もっとできるところはあると思うので、驕らずにやっていきたいなと思っています。
これよりもっと先の部分を見ている部分もあるので、これまで集中してやってきましたけど、これよりも先のところを見越して、ずっとやっています。そこにいくには、1戦1戦やっていかないとと思ってるので、僕はオファーがあった選手であればやっていきたいなと思ってますし。あともう1つ、僕はずっとアマチュア時代、海外のいろんな国で試合してきたので、 海外にもチャンスがあれば広げてみたいなっていうのは思っています。
パンクラスの中で考えると、同じバンタム級の頂点は透暉鷹選手なんですけど、透暉鷹選手は同じ名古屋で、それこそ週2回、3回ぐらい一緒に練習させていただいています。嫌な感じと険悪な感じもなく、お互い良いところは良いところで教えてもらったりとか、そんな感じでやらせていただいています。
技術も体力も磨いてきたんですけど、振り返ってみると、やっぱりデビュー戦は試合に集中しきれてなかったなっていう部分がありました。それで、メンタルの部分を見直してやってきて、徐々に良くなってきて、そこからNBTで3連勝できて。でも、まだまだこれからだって思っているので、ぜひ期待していてください」
第6試合
矢澤は2020年よりパンクラスに参戦。2022年、NBTでは勝ち上がれなかったものの、同年10月から3連続KO勝利。ハードパンチャーのイメージを強くした。しかし、その後2連敗中。前戦で拳を壊し、今回は約1年ぶりの試合となる。久しぶりに豪快なKO劇を見せるか。
対する松井は昨年3月より参戦中。2連勝を飾り、12月にIMMAF世界王者・ムハンマド・サロヒディノフに判定負け。今回はフライ級からバンタムに上げての初戦となる。
1R。開始すぐパンチで前に出る矢澤。さらに出る。松井は右パンチを打ち返し、首相撲からヒザを打ち込む。そのまま押し倒すとパウンド連打! 矢澤は頭を抱えて打たれるままに。レフェリーが試合を止めた。
《松井 ケージ上コメント》
「こんにちは、松井斗輝です。今年1年あんまりいいことなくて、辛いことも多かったんですけど、たくさんの人に支えてもらってまた試合をすることができました。またベルトを目指して頑張ります。応援ありがとうございました」
《松井 試合後コメント》
「(相手は)見た目的にやっぱり(フライ級の選手より)一回りでかいなと思いました。でもこれからどんどんフィジカルもやっていきます。
またここからイチから頑張っていきます。また応援してもらえたら嬉しいです」
第7試合
秋葉は2015年よりパンクラスに参戦中。参戦当初は大阪での試合が続いたが、2018年より東京大会に上がるようになり、一気に知名度を上げた。2019年からルサンド・ピコ、尾川徹、鶴屋怜、伊藤整一郎、ムハンマド・サロヒディノフら強豪と闘うも5連敗を喫する。約10ヶ月の空白を経て今年7月、ゆかりある大阪大会で氏原魁星にTKO勝ちを収め、復活ののろしを上げた。連勝してさらに勢いをつけるか。
大塚は2020年より参戦している。昨年は2連敗を喫したが。今年に入り2連勝中。前戦は初のKO 勝利を挙げている。泥くさい粘り強さが身上の大塚、秋葉を相手にどこまで食らいつくか。
1R。お互いロー。大塚が秋葉の蹴り足をキャッチし、組んでケージへ押す。そしてテイクダウン。細かくボディを殴る。秋葉は顔面にヒジを入れる。大塚はそのままボディを殴り続ける。秋葉が下からの仕掛けを狙うが、大塚は密着。て大塚はさらに細かく殴っていく。秋葉が擦るようなヒジを見舞う。残り20秒で秋葉が腕十字! しかし大塚がディフェンス。秋葉が下から鉄槌を連打して終了。
ジャッジは1名が10-9秋葉、2名が10-9大塚、
2R。大塚がローを連打。タックルからケージへ押し込むが、秋葉は入れ替えると投げてテイクダウン! ケージを使って立等とする大塚に、秋葉はボディブロー。バックについた。
しかし、大塚が正対。秋葉がケージへ押し込んで投げる。大塚は足に絡んでタックル、立とうとする。秋葉が三角にとらえる。これは外れたが、秋葉が上。
大塚がタックルに入り、立ってケージに押し込む。秋葉が投げ! 再びバックにつく。
残り1分。大塚が片足タックルから組む。ケージへ押し込んでパンチを入れるが、秋葉が殴り、タックルに入るところで終了。
ジャッジは3名ともに10-9秋葉。
3R。大塚がロー、パンチ。さらにバックブローがヒットするも、秋葉はタックルに入る。大塚、潰して上になる。秋葉は下から腕を狙ったが外れた。
秋葉はガードポジション。大塚はボディを殴る。秋葉が再び下から腕を狙うが外れた。
大塚は上体を起こすが、秋葉は下から蹴って跳ねのける。大塚が下になりガードポジション。秋葉がパウンドを落としながらパスしてハーフマウントへ。大塚は下からコツコツ殴っている。秋葉はパウンド。サイドになったところで終了。
ジャッジは2名が29-28、1名が30-27、3-0で秋葉が勝利。
《秋葉 ケージ上コメント》
「メインが怪我でなくなった分、僕が盛り上げていかなと思ったんですけど、スカっといかない内容で、まだまだ道は遠いなと思います。でも、これでまた1歩ベルトに近づいたんで、次はもっといい試合見せられるよう頑張っていくんで、応援してもらえたら嬉しいです。 今日はありがとうございました」
《秋葉 試合後コメント》
「決められなかったんで、ちょっと不甲斐ない気持ちはありますけど、とりあえず1試合終えてホッとしてます。
(秋葉選手のガードワークの巧みさが光った試合だったが)
やっぱりあの辺は得意、いや、めちゃくちゃ苦手で、やっぱりこの5戦ぐらい、ずっとレスラータイプに固められて、嫌がってバテてっていう展開がすごく多くて。僕はもともと柔道をやってて、ああいうラバーガードみたいな、ちょっと変形したのから、下から仕掛けるっていうのを得意としてたので。
今、北方大地だったり三村亘とかのセコンドのおかげで、ちょっとずつちょっとずつ昔のいいところを取り戻しながら、そこから仕掛けて、嫌がったところにエスケープに持っていくっていう流れを今回メインにしてました。
だから、テイクダウンされても焦らずに下から仕掛けるっていうのが、1ラウンド目でちょっと試したんで、2ラウンド目からはいい感じに動けたかなと。僕も寝技ができるんだぞというところを見せられましたかね。
(一時期、試合から遠ざかっていたが)
そうですね、3年前ぐらいに、内側靭帯の怪我と、あと肺膿瘍っていうのになって、緊急手術みたいな感じで入院したりとかで。一昨年の年末に入院して、おおかた1ヶ月ぐらい入院してたんですよ。で、年明け前ぐらいに退院して、もう、階段ってか、もう歩くのも動悸がやばくて、失神しそうになるぐらいもう肺が動かなくて。
で、その年の春に伊藤(盛一郎)選手とやってるんですよ、はい。で、そこからちょっとずつちょっとずつ戻ってきて今年になってきてるんで。
(階段も辛いぐらいの状態から、伊藤盛一郎選手との対戦を受けるとは!)
もう、そうしないと、ただのぼちぼち言ってしまう自分が嫌だったんで。うん、でも、めちゃくちゃしっかり考えて、その心肺機能を上げるトレーニングもしっかり、毎週何回っていうのを決めて、もうちゃんとそれをマスにこなしながら作っていったんで、あの時のベストでしたね。
(来たオファーは断らない主義ですからね」
闘いは運命だと思ってるんで。今のこのランカーでもKOするっていうのが僕の目標なんで、 まだまだ納得いかないですけど、やることはもう今明確に向かってるんで、ちょっとずつそれを磨きながら事前に備えていくだけだと思ってます。
また次はもっともっと豪快で、ド派手でみんなが盛り上がるような試合を見せるように精進していくんで、応援よろしくお願いします」
(写真・文/佐佐木 澪)