【試合結果】11・17 修斗後楽園ホール大会 【世界バンタム級】佐藤将光vs齊藤曜 岡田遼vs藤井伸樹 小谷直之vsキャプテン☆アフリカ

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『プロフェッショナル修斗 後楽園ホール大会』
日時:2018年11月17日(土)
開始:18:00
会場:東京都・後楽園ホール

【オープニングファイト】
▼ジュニア修斗 41kg契約 4分1R
●藤田寛士(坂口道場)
1R 2分48秒、V1アームロック
○片岡大河(パラエストラ チームリバーサル)

【本戦】
▼第1試合 バンタム級 5分2R
○倉本一真(修斗ジム東京)
1R 1分44秒、KO
●岩鬼(フリー)

▼第2試合 ライト級 5分3R
●星野大介(総合格闘技 津田沼道場)
1R 2分50秒、腕ひしぎ十字固め
○キ・ウォンビン(MMA STORY)

▼第3試合 ライト級 5分3R
○福本よう一(頂柔術/NATURAL 9)
判定2-1
●エドモンド金子(BRAVE)

▼第4試合 ストロー級 5分3R
○木内“SKINNY ZOMBIE”崇雅(和術慧舟會GODS)
1R 2分29秒、フロントスリーパーホールド
●安芸柊斗(MMA Zジム)

▼第5試合 ストロー級 5分3R
○猿丸ジュンジ(修斗ジム東京)
テクニカル判定3-0
●本田良介(CAVE)
※偶発性のローブローにより猿丸が試合続行不可能となり、2R 1分19秒までの内容で判定

▼第6試合 バンタム級 5分3R
○安藤達也(フリー)
1R 4分15秒、スリーパーホールド
●南出 剛(創道塾)

▼第7試合 ライト級 5分3R
○小谷直之(ロデオスタイル)
2R 0分51秒、スリーパーホールド
●キャプテン☆アフリカ(総合格闘技道場コブラ会)

▼第8試合 バンタム級 5分3R
○岡田 遼(パラエストラ千葉)
判定3-0
●藤井伸樹(ALLIANCE)

▼第9試合 セミファイナル フライ級 5分3R
−田丸 匠(NACSER DO SOL)
田丸が重度の脱水症状で緊急搬送、試合中止
−オニボウズ(総合格闘技ゴンズジム)

▼第10試合 メインイベント 世界バンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○佐藤将光(坂口道場一族)
4R 3分26秒、KO
●齊藤 曜(トイカツ道場)
※佐藤が二度目の防衛に成功。

佐藤将光が齊藤曜に勝利し世界バンタム級V2!PANCRASEトップランカー・藤井伸樹に岡田遼が修斗の洗礼!

第1試合


 1R。パンチの打ち合いから倉本が岩鬼をジャーマンで豪快に投げる! なんとか立ち上がる岩鬼だが、倉本はこの後なんとジャーマン3連発! バックを取ったまま攻めに入ると岩鬼の動きがなくなり、レフェリーが止めた。

第2試合


 1R、キが蹴り、ジャブと攻めタックルからテイクダウン。上からパンチを振り下ろす。星野は下から足を狙うが取れず。キは腕十字! 星野は回って外そうとするが、キは逃さず腕を伸ばす。星野がタップし、キが一本勝ちを収めた。

第3試合


 1R、パンチの打ち合いから福本が引き込み、上体を引きつける。殴る金子をよそに、福本は回って上を奪い、ケージへ押し付ける。金子はまだ背中をつけてはおらず、殴りながら離れるチャンスを窺う。しかし、福本はハーフマウント。金子は上体を起こしリバース。ケージへ押し付けて肩パンチ、ヒザを入れるがブレイク。
 再開すると、福本がタックル。金子が上になり、殴ったところで終了。

 2R。前に出た金子の片足を取り、福本が尻もちをつかせる。金子は殴るが、福本はハーフマウント。ブリッジで返そうとする金子だが、福本は鉄槌。パンチからバックに回りケージへ押し付ける。金子はなんとか返してサイドポジションへ。お互いヒジ。金子が脱出し、猪木アリ状態になると、再びブレイクがかかる。
 組みついていく福本。金子がケージへ押し、フロントチョークを狙うが、これは極まらず。さらに下から腕を狙っていくが時間切れとなる。

 3R。お互いパンチ。福本が尻もちをつくと、金子はかぶさり殴る。福本は腕狙い。ボディを殴る金子。お互い疲れている。しかし、福本はサイドからさらにマウント。パウンド! 残り2分、返したい金子だが、福本はさせずヒジ連打。しかし金子が上を奪う。残り10秒で金子が立ち、蹴ったところで終了。
 判定は2-1で福本が勝利。

第4試合


 1R、安芸が組みついてケージへ押し込む。お互い入れ替え合うが、安芸がテイクダウン。そのままケージ際へ持っていくが、いったん離れる。
 木内がパンチで安芸に尻もちをつかせると、安芸は下から首を狙う。しかし木内はこれを許さず、逆にスリーパー! 見事に極めた。

第5試合


 1R。お互い積極的に攻める両者。パンチで出た本田。猿丸は素早く投げ、サイドにつく。本田が蹴り上げ、立って離れる。本田は間を空けずパンチで急襲。しかし猿丸は倒して上から殴る。本田が蹴り上げると、いったん試合が止められたが、すぐに再開。
 ケージへ押し込んでいく猿丸。ホンダはパンチを振るうが、猿丸はテイクダウン! 鉄槌、ヒジを見舞う。本田はガードからヒジ連打して終了。スピード感溢れる闘いだ。

 2R。足を取りに行った猿丸だが、尻もち。そこへ本田が放った蹴りがローブローとなってしまい、試合は中断された。ドクターチェックののち、続行不可能と判断。偶発性のローブローのため、2R1分19秒までの試合内容で判定が行われ、猿丸が3-0で勝利となった。

第6試合


 1R。プレッシャーをかけていく安藤。南出はロー、右フック。安藤はフェイントをかけながらパンチ連打! バックに回ると、カメになった南出にかぶさり殴る。さらにボディにヒザ。なんとか立ちたい南出だが、安藤は立たせない。さらにバックマウント。残り1分でスリーパーが極まり、安藤が一本勝利を挙げた。

安藤 ケージ上コメント
「前回(※2018年8月、プロ修斗渋谷大会・金物屋の秀戦)メインを張らせてもらったのに判定になってしまって、今回は腰を傷めてしまったんですけど、ここでぶっ飛ばさないと、俺の人生はダメだと思いました。みなさんのおかげで今日はきっちり極めたので、次はこれ(ベルトを巻くゼスチャー)お願いします」

第7試合


 1R、パンチで前に出るアフリカ。小谷はミドルを返す。アフリカが投げて上になり、ハーフマウントに。肩パンチを連打、さらにボディにパンチを入れていく。しかし小谷が足関! これは決まらず、両者立つ。
 アフリカがケージへ押し込むが、小谷は崩すようにして逆にケージへ押し付ける。さらにマウントへ。アフリカは下から腕狙い。腕を抜いた小谷はパンチを落とし、アンクルを狙うも決まらず。
 両者立ち上がるが、小谷は左目あたりをカットし、出血している。パンチから片足タックル。アフリカが十字、小谷は足関節を狙うが、どちらも決まらず。上になったアフリカがパンチを連打して終了。

 2R。疲労の色が見えるアフリカ。小谷がテイクダウン! バックに回ってパンチから首を極め、アフリカがタップ!
 1Rはアフリカの勢いにやや押され気味だった小谷だが、ベテランのしぶとさを見せ、きっちり一本を取った。

第8試合


 今年8月、パンクラスのトップランカー・藤井伸樹が修斗への本格参戦を電撃発表。藤井はデビュー以来パンクラスを主戦場にコツコツとキャリアを重ね、バンタム級1位にまで上り詰めた。
 藤井は、会見で「自分の力がどれだけ通用するのか試してみたい」と語った。ベルトを目の前にしながら、なかなかタイトル挑戦のタイミングに恵まれなかった無念さが、新天地での挑戦に繋がらなかったとは言えないだろう。

 対戦相手の岡田遼は同級8位。記者会見中、SNSで「転校生には、まずクラスの上下関係から教えてあげないと」と挑発した。これを聞いた藤井の師匠・高阪剛が「こちらは全然構いません」と答えたため、その場で岡田のマネージメントサイドに確認を取り、記者会見中にカードが決定した。前代未聞の経緯で決まった藤井の修斗初戦は、どんな試合になるのだろうか。

 1R。プレッシャーをかけていく藤井に対し、岡田はロー、ジャブ。藤井が右パンチからタックルに入ると、岡田はボディにヒザを叩き込む。お互いに入れ替え合って譲らない両者にブレイクがかかる。
 岡田がタックルに入るが、藤井は付き合わない。バックに回った岡田はケージへ押し、首を狙う。危ないところで藤井が脱出して終了。

 2R。お互いパンチを出していく。岡田のタックルに藤井は付き合わない。今度は藤井がバックに回り首を狙う! しかし、岡田が返して上を奪取。藤井は立つが、岡田が倒して上に。しかし藤井は立ち、突き放す。
 岡田の蹴り足をキャッチした藤井がケージへ押すが、岡田はバックを取り殴りながら首を狙う。取らせないよう防ぐ藤井、首を極めたい岡田。お互いの意地がぶつかり、火花となって散るようだ。極められないまま終了。

 3R。藤井がジャブからボディ。岡田がタックルに入るが、切る藤井。再び岡田のタックルを受け尻もちをつく藤井だが、すぐに立って正対。岡田は組みにいく。藤井はボディ連打。岡田は組みたいが、藤井はタックルを切り付き合わない。
 しかし、岡田がタックルからバックに回り、再び首を狙う。藤井は取らせず上を奪取! さらにバックを取って殴ったところで終了。
 判定は3-0で岡田が勝利。攻め続けて強さを見せたが、かなり消耗している様子。勝ち名乗りのあと、「藤井選手、さすが強かったです。でも、最後は俺が勝ちました。それは、彼より俺の方が修斗を愛しているからです。修斗、最後まで楽しんで行ってください」と話した岡田は、セコンドに肩を借りてケージを下りた。

 ハグを求めた岡田に対し、藤井はクールな表情。パンクラス時代、その粘り強さから、テレビ解説の大沢ケンジ氏に「まるで沼に引き込まれるよう。藤井沼ですよ」と評されていた藤井だが、岡田もこの日、攻めても攻めても決着のつかない『藤井沼』に引き込まれてしまったのではないか。
 決して派手ではないが、確実に、着実に攻めていくのが藤井だ。修斗初戦は黒星スタートとなってしまったが、そのガッツと強さは修斗ファンに伝わったはずだ。今後、じわじわと上に上がっていくことを期待したい。

第9試合


本戦開始前、試合が消滅したオニボウズがケージインし、観客にあいさつした。
「今日は試合を見せられなくて申し訳ありません。正直、ムチャクチャ悔しいです。試合をしていないのに負けたような気分で、気持ちのやり場がありません。
今回、自信がありました。連敗していましたけど、扇久保博正選手に負けて(※2017年10月)世界のレベルを教えてもらい、前田吉朗選手に負けて(※2018年6月)技術を教えてもらい、7月にはムエタイで勝負ができました(※RIZIN.11のトップノイ・タイガームエタイ戦)。こうして自信ができると、タックルや寝技もできるようになり、テイクダウンもできるようになりました。今日はそれを見せたかったです。
悔しいですけど、このまま塞ぎ込んでいても仕方ないので、いつオファーが来てもいいように仕上げておきます。次、試合が決まったら完全決着を目指して行きます。応援よろしくお願いします」

第10試合


 佐藤は昨年10月、石橋佳大との王座決定戦に勝利し、第10代修斗世界バンタム級王者となった。しかし、今年1月、世界王者として行った初戦で齊藤曜に黒星をつけられてしまった。ノンタイトルではあったが、王者にあるまじき屈辱の一戦となってしまった。
 佐藤は今年7月、トリスタン・グリムズリーを挑戦者に迎え、初防衛。2度目の防衛線の相手に齊藤を逆指名した。果たして、佐藤がけじめをつけ2度目の防衛を果たすのか、齊藤が再び王者を破ってベルトを手にするのか。

 1R。フェイントをかける齊藤。佐藤はローなど足を使っていく。佐藤の蹴り足を取った齊藤は、ケージへ押し込むとバックを取って引き込む。しかし、佐藤が回って上に。齊藤は首を狙っているが、首を抜く。
 齊藤は攻め手を休めず、バックを取って蹴り、投げてケージへ押し込んでいく。佐藤はヒジで応戦しながら一瞬の隙をついて逃げようとするが、齊藤はがっちりキープして逃がさない。佐藤が倒す場面もあったが、齊藤が佐藤を逃がさず、せめて終了。

 2R。プレッシャーをかけていく佐藤。右ハイ、回し蹴りなど蹴りで攻める。齊藤は組みついてケージへ。バックを取るが、佐藤が投げて上に。しかし齊藤がリバース。バックに回って立ち、ケージへ押し込んでヒザ連打。佐藤はヒジで応酬。
 齊藤は片足を取り足関節狙い。これは極まらないが、上をとる。佐藤はヒジを連打するが、齊藤が上をキープしたまま終了。

 3Rも齊藤が積極的に前に出る。タックルからケージへ押し、蹴る。左足をガッチリ抱え、下になるが、すぐ上体を起こし尻もちに戻す。殴る佐藤。しかし、齊藤は足を離さない。立ってケージへ押し付けると、投げる。すぐ立って来た佐藤をケージへ押し込む。
 しかし、佐藤はバックを奪い、首を狙う。暴れる齊藤だが、佐藤は殴ってさらに絞めていく。極まらず、残り1分で再び首を狙う佐藤。齊藤もやすやすとは極めさせない。佐藤はバックマウントから殴り、首を狙うが時間切れとなる。

 4R。ジャブを振っていく佐藤。齊藤もジャブを返す。佐藤右アッパー、齊藤左右パンチからタックルへ。しかし佐藤はこれを潰す。佐藤が立つと、齊藤は寝たまま蹴り上げ。かぶさった佐藤に、齊藤が下から首狙い。しかし、佐藤は首を抜き、パンチ、ヒジ連打。齊藤の動きが止まり、レフェリーが試合を止めた。

2Rまでは押されていたものの、尻上がりに調子を上げた佐藤。勝ち名乗りを受けて「俺がチャンピオンだ!」と吠えた。見事、雪辱を果たし、王者の貫禄を見せた。

佐藤 ケージ上コメント
「どうですか、文句ないでしょう。僕がチャンピオンです。何か文句ある奴がいたら、かかって来い! 12月には都立大にチームを作ります。強い選手を育てて行きたいと思っています。そちらもよろしくお願いします。もちろん僕もチャンピオンとして、これからもいい試合を見せられるよう頑張ります」

(写真・文/佐佐木 澪)

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