修斗1.25後楽園大会 宇野薫vs.中村好史の環太平洋ライト級王者決定戦
プロフェッショナル修斗公式戦 2015年開幕戦
日時:2015年1月25日(日)
開場:17:00 開始:18:00
会場:東京・後楽園ホール
▼第1試合 バンタム級 5分3R
○征矢 貴(パラエストラ松戸)
3R終了 判定3-0
●梶川 卓(スカーフィスト)
▼第2試合 フェザー級 5分2R
○金物屋の秀(K'z FACTORY)
2R 4分08秒 チキンウィングアームロック
●狸瑪猿シュン(リバーサルジム東京スタンドアウト)
▼第3試合 ライト級 5分2R
○平川智也(久我山ラスカルジム)
1R 1分26秒 TKO(パンチ連打)
●高橋孝徳(和術慧舟會AKZA)
▼第4試合 ライト級 5分2R
○三上譲治(修斗GYM東京)
判定2-0
●ジョン・チュン・イル(全州チームシュプレース)
▼第5試合 インフィニティリーグ2015公式戦 フェザー級 5分2R
○岡田 遼(パラエストラ松戸)
2R終了 判定2-0
●小蒼卓也(スカーフィスト)
▼第6試合 フェザー級 5分2R
○佐藤将光(坂口道場一族)
2R終了 判定3-0
●藤中淳司(シューティングジム大阪)
▼第7試合 ウェルター級 5分3R ※肘有り
○松本光史(MASTER JAPAN)
2R 2分52秒 ネックストレッチ
●藤巻 優(パラエストラ小岩)
▼第8試合 ライト級 5分3R ※肘有り
●美木 渡(NATURAL 9)
3R終了 判定0-3
○大澤茂樹(フリー)
▼第9試合 第6代環太平洋ライト級チャンピオン決定戦 5分3R ※肘有り
○中村好史(マッハ道場)
3R終了、判定3-0
●宇野 薫(UNO DOJO)
※この結果により、中村が修斗第6代環太平洋ライト級王者となる。
第6試合
デビュー以来パンクラスを主戦場としてきた佐藤将光がプロ修斗公式戦に初出場。佐藤は昨年10月のVTJ 6thで、修斗世界フェザー級9位の小野島恒太をTKOで破っている。
1R、ステップを踏み、身体を振りながら軽快に回る佐藤。藤中は佐藤をロープからコーナーへ押し込むが、佐藤はバックを取りコーナーへ押し返す。藤中は片足を取るが、佐藤は殴って離れる。
藤中は粘り強く片足タックルを繰り返すが、佐藤は倒れず、グラウンドに付き合わない。離れると、藤中は組みにいくが、佐藤が上に。しかし、すぐに立って猪木アリ状態に。かぶさってパンチを落とす佐藤。片足を取ろうとする藤中に鉄槌、藤中が立ったところでゴング。
2Rも身体を振って回る佐藤。藤中はしつこく組みに行くが、佐藤は入れ替えてコーナーへ。ローキック、ヒザ連打。佐藤が上になり、パンチを落とす。続いてバックを取る。鉄槌、ボディブローを見舞う佐藤。そのまま佐藤が殴り続けてゴング。佐藤が判定フルマークで修斗初戦を白星で飾った。
佐藤コメント「KOできた試合だった。試合中にも、倒さなくてはいけないと思いながら闘っていた。相手の、組んでネチネチ攻めてくるのを警戒し過ぎた。組んだら組んだで潰して行けば良かったが、打撃で行こうとし過ぎた。
アメリカ修行の成果は出たと思う。ファイトスタイルは明らかに変わったと思うし、以前のアウトボクシングでなく、上下を打ち分けたり、左右にも立体的な動きが出来るようになった。ただ、ヒジも練習してきているので、今回は使えず残念だった。
一応勝ったので、次に繋がったから良かったけど、自分としてはスッキリしない。気持ちいい勝ち方をしたかった。今日、僕のことを初めて見るお客さんが多いと思うが、こんなもんか、と思われたかも知れない。
修斗の会場は、雰囲気が何となくボクシングに似ていていいなと思った。インターバルの時の選手紹介も、ボクシングみたいだった。
今後も継続参戦して行きたい。ただ、修斗だけにこだわっているわけではなく、オファーをいただいて、モチベーションが上がる相手であれば、どの団体ででも闘いたい」
第8試合
昨年11月、GRACHAN MMA初代フェザー級王者となった大澤が美木に挑戦。
1R、大澤が打撃で快調に滑り出す。巧みに出入りし、確実にパンチを当てていく。美木は様子を見て終了。
2R、組みにいきたい美木だが、なかなかタイミングを掴めない。大澤はプレッシャーをかけながらパンチを繰り出していく。バックハンド、アッパーなどハデな攻撃も。ここで美木の攻撃がローブローとなり、試合が中断。再開後すぐにゴング。
3R、後がない美木だが、またも大澤にペースを握られてしまう。パンチで押す大澤。さらにタックル、テイクダウン! ドントムーブがかかり、すぐ美木は立つ、終盤近くなって美木はパンチを返し始めるが、大澤がテイクダウンしてゴング。手数、勢いではるかに圧倒した大澤が判定勝利を収めた。
大澤コメント「判定なのでイマイチだけど、勝てたので嬉しい。去年、GRACHANでチャンピオンになって、他団体のベルトも欲しくなった。修斗でもベルトを狙うので、応援よろしくお願いします」
第9試合
今年40歳を迎える宇野薫。現在6連勝中と波に乗る。修斗では14年ぶりのチャンピオンシップは、デビュー戦の相手だった桜井“マッハ”速人の弟子・中村好史と争うこととなった。
1R、170cmの宇野に対し161cm と小柄な中村がパンチで前に出て、ロープ際で引っこ抜きテイクダウン。立って猪木アリ状態になるが、すぐに離れる。宇野も立つ。中村は豪快に投げてテイクダウンするも、立ってスタンドに。宇野は足を狙うが、中村は抜き、組んでコーナーへ押し込む。宇野がリング中央へ移動し離れる。宇野のタックルを切った中村はコーナー際でパンチからテイクダウン。しかし、グラウンドの展開はせず立つ。中村がパンチでコーナーへ追い込み、テイクダウンしたところでゴング。
2Rも同様の展開。宇野はリカバリーはするものの、攻め手に欠ける。
最終ラウンド。宇野がタックルからテイクダウンを奪い、鉄槌。バックを取ると会場から宇野コールが巻き起こる。宇野は抱えたままカカトを落とす。激しくポジションを取り合う両者、会場はますますヒートアップ。ここで宇野にドクターチェックが入るが、すぐに再開される。
宇野が組み付くが、中村は立ってそのまま投げテイクダウン。バックを取ったままコーナーへ。宇野はスリーパーに行けない。パンチを打ち合い、中村はコーナーへ押し込む。中村はコーナーをうまく使って闘っている。離れたところでゴング。
判定は3-0で中村が勝利。勢いとパワーが光った。勝ち名乗りを受けた中村は、師匠のマッハに飛びつき、ボディシザーズで倒して喜んだ。
中村コメント「宇野さんに勝つことを目標としてやってきた。憧れの人に勝ててすごく嬉しい。格闘技に関わる人、家族、いつも一緒に練習してくれる人たち、本当にありがとうございます。世界に向けてやってきた。今日はこうしてベルトを巻いたが、世界のベルトも狙っていく。防衛戦をどんどんやって、今まで以上に頑張りたい」
【写真・文/佐佐木 澪】