牛久絢太郎と田村一聖のフェザー級暫定キング・オブ・パンクラシスト調印式を開催

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 4月13日午後、都内新宿区のパンクラスにおいて、フェザー級暫定キング・オブ・パンクラシスト タイトルマッチの調印式がおこなわれた。この試合は「PANCRASE 277」(4月24日、ディファ有明)のメインイベントとして組まれている。

 フェザー級タイトルマッチは今年1月、王者のアンディ・メインが牛久絢太郎(和術慧舟會TLIVE)を挑戦者として防衛戦をおこなう予定だったが、メインの怪我により延期。メインの復帰に時間がかかるため、5位の牛久と4位の田村一聖(KRAZY BEE)の間で暫定王者を決めることとなった。勝者はメインの復帰後、ベルトに挑戦する。
 濃紺のスーツで調印式に臨んだ牛久は、やや緊張した表情。王座までワンステップ余分に闘うことになったが、気にしている様子はなく「今回メインにしていただいたので、猛牛みたいに闘ってお客さんを楽しませたい」と語った。
 逆にタイトルマッチに1歩早く近づいた田村はラフなブラウンのシャツ。終始笑みをたやさず、余裕しゃくしゃくの様子で「メインなので、いい試合、熱い試合をして、しっかりフィニッシュして王者になりたい」と話した。

 お互いの印象をたずねると、牛久は「押さえ込む力がすごく強いと思う。打撃も足を使っているので、警戒するべき相手」。田村は「若くていい選手だと思う。何でもこなせるオールラウンダーだと思っている」とそれぞれ話した。
 牛久は昨年5月、田村と同門である朴光哲と闘い、初めての黒星をつけられている。そのことについて、田村は「自分が(牛久と)やることになるとは思っていなかったので、その当時は全くそういう見方はしていなかった。朴さんと自分は違うし、自分は自分のやり方でしっかり闘いたい」と、あくまで切り離して考えている。

 暫定とはいえ、タイトルマッチ。はっきりと決着のつく試合を見たいところだ。牛久が「どういう展開になるのか、やってみないとわからないけど、打撃にしても、寝技にしても、いけるところでフィニッシュを狙いたい。1月に試合が流れてから、スタミナ強化に努め、追い込んできた。自信はある」と語れば、田村も「行けるところで行ければいい。KOか1本で決めたい。自分の動きをすれば、終わらせることは出来ると思っている」と一歩も退かない。
 5分5ラウンドは共に初めての経験。未知の世界に足を踏み入れるのか、はたまた早く終わってしまうのか? 予想がつかないこの一戦、当日、体感するしかない!

両者の個別コメントは以下。
【牛久絢太郎】
ここまで長かった。ようやく来たなという感じ。1月の段階では王者(アンディ・メイン)と闘うつもりでいて、まさかこうなるとは予想していなかった。でも、試合が流れてからも、練習は続けてきた。
前々回の試合(昨年5月、朴光哲戦)で負けて、それで気付けたことがかなりあった、連勝は止まってしまったけど、それ以上の収穫があったと思う。田村選手は朴選手に多少のアドバイスはもらっているだろうが、今の自分は、もうあの時の自分じゃない。全部磨いてきたので全部見てほしい。
ベルトは、アマチュアパンクラスでやっている頃から欲しいと思っていた。プロになってからもパンクラスはコンスタントに試合を組んでくれたし、よそに行こうとは思わなかった。その頃から、自分がベルトを巻いた姿をずっと想像していた。
4ラウンド以降は未経験。どうなるかわからないけど、ちゃんと足を使って、スタミナも動きも切れないようにしたい。
ここを通過しないと世界を相手にできないし、自分の成長もない。(どこかよそに出るとか、海外に行くとか)先のことはあまり考えていない。とにかく1試合1試合、自分を出し切りたい。

【田村一聖】
キャリアの中で2回目のタイトルマッチ挑戦(1回目は2010年7月、修斗環太平洋ライト級チャンピオンシップ)だが、特に思うところはない。でも、前回とは意気込みが違う。前回が「よし!」という感じだとすると、今回は(低い声で)「……やってやるよ」という感じ。
この大会には同門の選手が他にも出る。試合が一緒だと、一緒に追い込めるし、よりハードな練習ができるのでいい。最後はみんな、それぞれだけど。同じフェザー級の選手が多いのもいいと思う。同じ階級の選手には、練習でも負けたくない(笑)。みんなそれぞれ、スタイルも得意なことも違うので勉強になる。仮想牛久選手というわけではないが、横山(恭典)は、どちらかというと組み技の選手で、組み力も強いので、いい練習ができた。でも、最終的には練習でも自分のことしか考えてないけど。
牛久選手は若くてソツなく出来るし、フィジカルも強くて何でも出来る危険な相手。でも、自分には出来ることがたくさんあると思っているし、出来ると思っているし、やりたいと思う。試合の流れの中でチャンスが来たら、持っているものを全て出してフィニッシュしたい。
ベルトに対して特に思うところはない。勝ったらもらえるんだな、くらいで、これが欲しいというわけではない。とにかく倒して勝ちたいだけ。いい試合をしてお客さんに喜んでもらいたいし、スゲー選手だと思ってもらいたい。知り合いじゃなくても、パンクラスダービー(勝敗を予想し、的中者で楽天ポイントを分け合うシステム)で僕にかけてくれる人もいるかも知れないし、ポイントのためでも構わないので応援してほしい。

(写真・文/佐佐木 澪)

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