PANCRASE287で女子ストロー級QOP戦の朱里が公開練習!「パンクラスといったら朱里というイメージを作り上げていきたい」
5月16日夕、都内港区のVOS GYMにて、朱里が公開練習をおこなった。
朱里は「PANCRASE 287」(28日、ディファ有明)で、ストロー級クイーン・オブ・パンクラス タイトルマッチを行なう。
タイトルを争うのはキンバリー・ノヴァス(CM SYSTEM)。ノヴァスはブラジルのイベントでストロー級王座を獲得、また世界女子ムエタイトーナメントで優勝している。さらに、5月13日の「UFC 211」で、UFC女子ストロー級タイトルマッチに挑戦したジェシカ・アンドラージからKO勝ちしている。間違いなくこれまでで一番の強敵だ。
朱里は、ケージを模し、ジム内のリングにマットを立てかけた中でスパーリングを披露。男子パートナーに対し速くキレのある打撃を見せた。
また、組んでもヒザ蹴りやローを打ち込み、バックチョークも極めて好調をアピールした。
朱里との一問一答は以下。
——いよいよタイトルマッチです。他の試合と気持ちは違いますか。
「これまでも、1戦1戦、気合いを入れて来ていますが、今回はパンクラスのベルトを絶対巻くという気持ちで、練習もコンディションも全てを素晴らしいものにして当日を迎えたいです」
——タイトルマッチは5ラウンドですが、いかがですか。
「初めてですけど、5ラウンドあることによってKOや1本が狙いやすくなると思います。狙っていきたいですね。極めにいきます」
——相手の印象はいかがでしょうか。
「ガツガツくるタイプの選手なのかなと思います。動画サイトに上がっている試合は見ましたが、立っている時もガンガン打ってきますよね。あと、腰が重い印象も受けました。さらに、寝技もできる選手ですね。戦績も9勝2敗と強敵です。でも、もしそういう選手に勝ってパンクラスのベルトを巻いたら、夢のUFCに近づけるという期待もあります。絶対、勝ち取りたいです」
——どう闘いますか。
「私は打撃でチャンピオンになっているので、(打撃の)違いを見せたいです。危ない場面もあるとは思いますけど、自分が狙える部分もたくさんあると思うので、激しい試合になると思っています。
打撃がさらにレベルアップしていると思うので、今回そこが見せられるかなと思っています」
——相手は、テイクダウンされてからのガードが巧い選手ですが、その対策は?
「そうですね。テイクダウン後のディフェンスも巧いと思いました。でも、そこに特化してということでなく、全ての技術を挙げることに集中してきました。今回の試合が終わりではないので、ベルトを巻いた後のことも見据えた練習です。とにかく全てのレベルを上げることですね。やはりUFCに上がりたいので、どんどんレベルアップしなくてはと思っています。
UFCは女子も強い選手が集まってきていますし、レベルの高い場所。どういうタイミングで声をかけてもらえるかは分かりませんけど、自分もあそこに行くんだ、あそこで試合をしてチャンピオンになるんだという気持ちがあります。
なので、今回の試合は、自分の力量を試す試金石にもなると思っています」
——パンクラスのベルトのイメージは?
「昔からある団体で、レベルも高い。そのベルトを巻くことによって、自分の価値が上がると思います。世界から注目される選手になれるんじゃないかと思いますし、パンクラスといったら朱里、というイメージを作り上げていきたいです」
——立ち技(※初代Krush女子王座)と総合の両方でベルトを巻いた選手は過去いないのでは?
「そうですね。人がやったことのないことを成し遂げたいです。プロレスと同時に戴冠した女子も、これまでにいないと思います。そこでも注目してほしいです。
ベルトを巻いたら、打撃で圧倒できて、テイクダウンも取れる、会場を盛り上げることのできるチャンピオンになりたいですね。
そして、歴史あるこのパンクラスのベルトを巻けば、朱里という名前が世界に知れ渡ると思います。とにかく、このベルトを巻かないことには始まりません。集中して勝ちにいきます!」
MMAに転向してまだ1年半。しかし、驚異のペースでMMAにフィットし、タイトルマッチまで来た。しかし、世界は広い。その扉を開けるためにも、必ず勝つと力強く誓った。
(写真・文/佐佐木 澪)