朝倉海が1年5ヶ月ぶりの復帰戦でKO勝利!5Rでのバンタム級王座戦要求のアーチュレッタに「ビビってるんですかね?」
6日、東京都・有明アリーナにて、『RIZIN.42』が開催され、朝倉海が1年5ヶ月ぶりの復帰戦をKO勝利で飾った。
朝倉海は2021年にはRIZINでバンタム級GPに出場したが、その際に右拳を負傷。骨折したまま闘い続けて準優勝という結果を残すもその後は治療のために欠場に入り、今回は1年5ヶ月ぶりの復帰戦。
元谷はバンタム級の中でも安定した強さを発揮し続け、現在5連勝中。念願の海戦へとたどり着いた。
この試合の勝者と、井上直樹vsフアン・アーチュレッタ戦の勝者が現在空位となっているRIZINバンタム級王座を争うものと見られており、今後の展開を占う試合として注目を集めていた。
1R、互いに距離を詰めて打ち合うインファイトに持ち込み、互いにヒット数は多けれどクリーンヒットはないヒリついた打撃戦が展開される。元谷がバックを取ってグラウンドに引き込もうとするも、海は堪えてスタンド状態を維持。海の鋭いハイキックやローキックが走るが、元谷はバックステップでかわしていく。海がコーナーに詰めてヒザを入れるも、これがローブローとなり、一時中断。再開して再び海がコーナーに詰めていったところでゴング。
2R、海が足を取りながら組み付いてコーナーに落ち込んでいくが、元谷が体勢を入れ替えながらテイクダウン。元谷がバックを取って立ち上がりジャーマンを狙うと、海が全力て抵抗。元谷が4の字ロックでコントロールするも、海が抜け出してスタンドに持ち込み右フックでグラつかせる。さらにジャブで下がらせてから飛び膝蹴りを発射。元谷はバックステップで回避し、組み付いたところでゴング。
3R、元谷がローキックを放ちながら距離を詰め、コーナーに押し込みながらバックを取る。海が体勢を入れ替えてプッシュして距離を離すと、元谷が右フックを発射。海が一気に踏み込んで左ヒザをカウンターでボディに突き立て、これで元谷がガクリと崩れ落ちるとレフェリーが試合を止めた。
試合後、セミファイナルで井上に勝利したアーチュレッタが登場し、2人がリング上で対峙。榊原信行CEOにより、7月某日に朝倉海vsフアン・アーチュレッタのRIZINバンタム級王座決定戦が行われることが決定された。
試合後のインタビューに応じた海は、「メチャクチャ嬉しいですね。最高の勝ち方が出来たし、本当にこの1年5ヶ月ぶりの試合で。ずーっと怪我で出来なかったんで。今日は本当に楽しかったです。やっぱ格闘技って最高だなって思いましたし、メインだし、絶対僕がKOで盛り上げて会場を爆発させようって気持ちで闘ってたんで、それが出来て良かったです」と笑顔。
兄弟揃ってGWにRIZINに復帰できたことに触れ、「兄弟揃ってずーっと1年5ヶ月試合して無くて、久しぶりに2人で復帰するんで、『やっぱ俺らがいると違うでしょ?』っていうのを皆に見せたかったし、『まだまだこれからも僕らが格闘技を盛り上げていくよ』って伝えたかったです」
そして、7月にフアン・アーチュレッタ戦が決まったことについて、「強いし完成されてる選手なのですごく楽しみだし、Bellatorの選手にRIZINの選手が勝てないって現状があるので、絶対僕が倒して世界にナメられないようにしたいと思います。絶対勝ちます」と意気込んだ。
また、アーチュレッタはこのタイトルマッチを世界標準である5Rルールで行うことを要求しており、海も「ビビってるんですかね?自信ないんじゃないですか?榊原さんが『5Rでタイトルマッチやる』っていったら5Rでタイトルマッチやります」と了承している。
これについて、榊原信行CEOは、「3R・5R問題って、まあまあこれまでもあって、特にタイトルショットは5Rでもいいんじゃないかという意見を持たれている人たちも一定数いらっしゃることもわかっているんですね。僕らは選手たちが常にGo to Finishで最後まで一本決めにいってくれることを目指すんですけど、考え方によってはラウンド・バイ・ラウンドだとまた闘い方が違うんですけど、5Rトータルマストで、それでも見るのかっていうのがありますね。競技人とも話をしますし、選手のメンタルの中で1R、2R、5Rのタイトルマッチになるとなかなか、ラウンド・バイ・ラウンドだったりするとポイントアウトしていくような点取りゲームになったりするのもあって。倒すか倒されるかって試合をするのに、そういう気持ちになってもらうのに一番ベストなのは……あまり5Rに賛成論者ではない。まあ、今回のアーチュレッタの提言も1つですけど、タイトルマッチだけは5Rでっていうことも、RIZINの組織全体で検討していきたいと思っています」と見解を述べた。
▼RIZIN MMAルール 5分3R 61.0kg
○朝倉海(トライフォース赤坂)
3R 2分25秒 KO
●元谷友貴(フリー)