「今日獲るために今まで獲れなかったのかな」7年越しの悲願達成!SANADAがオカダ・カズチカを撃破しIWGP世界ヘビー級王座初戴冠!
8日、東京都・両国国技館にて、『CSテレ朝チャンネル Presents テレビ朝日 新日本プロレス放送50周年記念 SAKURA GENESIS 2023』が開催され、SANADAがオカダ・カズチカを撃破してIWGP世界ヘビー級王座を戴冠した。
オカダは今年1月4日の東京ドーム大会でジェイ・ホワイトからIWGP世界ヘビー級王座を奪還。故・アントニオ猪木さんの追悼大会でもあったこの大会での王座戴冠を果たしたオカダは、団体を背負う覚悟とともに“ストロングスタイル”そのものを背負っていく覚悟を叫んだ。
SANADAは確かな実力者として認知されているものの、新日本でのシングル王座の戴冠は2022年のIWGP US王座のみ。その王座も2ヶ月弱で負傷欠場に伴う返上で手放すことになるなど突き抜けられずにいた。
今年3月には、幾度もの激闘を経て通じ合ってきたタイチと結託し、「俺はもうロスインゴにいても何も新しいものが生まれない」と約7年所属してきたL.I.Jを離脱。元鈴木軍の面々で結成された“Just 5 Guys”のメンバーとなり、新技のデッドフォール(※変形DDT)を引っ提げてNEW JAPAN CUP初優勝。オカダに挑戦状を叩きつけ、前哨戦でも圧倒。
SANADAは今回行動を起こしたことについて「プロレス人生をかけてやっている」と不退転の覚悟を口にしていた。
2人は2019年には2度のIWGPヘビー級王座戦を含む4度のシングルマッチを行っており、同年10月の4度目の対決はプロレス大賞ベストバスト賞を受賞。互いをライバルとして強く意識しており、時を経ての両者の頂上対決の行方には注目が集まっていた。
SANADAは新コスチュームのショートタイツ姿で登場。試合序盤から客席になだれ込んでのマジックスクリューなど容赦のない首攻めを展開。オカダはフラップジャックで流れを断ち切り、多彩なエルボー連打からコーナーに上げたSANADAを地対空ドロップキックで場外に蹴落とし、場外マットを剥がしてからのDDT。
オカダはマネークリップでギブアップを迫るが、SANADAはスワンダイブ式ミサイルキック、打点の高いドロップキックからのプランチャと躍動。さらにマジックスクリュー、TKOからのSkull End、さらにラウンディングボディプレスを発射も、オカダが剣山で迎撃。
オカダはハイアングルジャーマン・スープレックス・ホールドからショートレンジ式レインメーカー2連打を叩き込みマネークリップ。さらにダイビング・エルボードロップから顔面をぶち抜くドロップキック、開脚式ツームストンパイルドライバーからレインメーカーを発射も、これをかわしたSANADAが掟破りのレインメーカー。
満身創痍の2人がエルボー合戦を展開し、SANADAがレインメーカーをホップアップ式TKOで切り返す。さらにラウンディングボディプレス2連発からデッドフォールを狙うが、オカダが延髄斬り。さらにオカダが開脚式ツームストンパイルドライバーを狙うが、SANADAがドラゴンスリーパーで切り返し、シャイニング・ウィザード。さらにレインメーカーをかわしてデッドフォールで突き刺し、激闘に終止符を打った。
マイクを取ったSANADAは、「やっと、ベルト、IWGPチャンピオンになりました。オカダさん、あなたが相手で良かった。またやろう」と語りかける。
オカダが去っていくと、入れ違うようにIWGPジュニア王座のベルトを持ったヒロムがリングに上がり、「早速ですけど、そのIWGP世界ヘビー級のベルト、俺に挑戦させてください」とまさかの挑戦表明。
これを受けたSANADAが「いいんですけど、それよりやるべき相手がいるんじゃないですか?」と金丸義信にマイクを託すと、金丸が「お前俺の名前出してたな SANADAに挑戦する前に俺がお前のジュニアのベルトに挑戦してやるよ。お前に決定権はない!次は俺だ!」とヒロムへ挑戦表明。
ヒロムは「ご褒美じゃねーか!」と金丸の挑戦を歓迎しつつ、「IWGPジュニア王座のベルトを巻いたまま、IWGP世界ヘビー級王者を獲る夢を叶えに行こうか!」と野望を叫んだ。
バックステージに戻ったSANADAは、Just 5 Guysの面々にもみくちゃにされながら祝福を受け、ビールをかけられながら「これやられる方はあんまり好きじゃない、嬉しくないっすよ」とコメント。
そして、「このリングに来て7年なんですけど、ちょうど7年前の4月の両国で、しかもIWGP戦の乱入で、その時リングにいたのがオカダと内藤で。なんか対戦相手が、その時いた人に勝ったっていうのが、なんかストーリーあるなと思ってて。ここまで獲れなかったのも全部意味があったのかなと、今日獲るために今まで獲れなかったのかなと。まぁ一番の理由はこのJust 5 Guysのメンバーと組んで取れたっていうことが凄く嬉しいです。まず自分がチャンピオンになったことで景色が変わると思うんで。で、こうやってヒロムさんとかチャレンジャーで来るっていうこと自体がもう新しい景色で、こういうことが増えて、今までないものが今後実現していくんじゃないかと。それが新しい景色に繋がるなと思います」と語り、新日本プロレスの新境地を拓いていく覚悟を語った。