「この日のことを人生の半分近く考えていた」大流血アクシデントも跳ね除けオーストラリアから来たマーク・デイビス&カイル・フレッチャーが悲願のIWGPタッグ王座戴冠
8日、東京都・両国国技館にて、『CSテレ朝チャンネル Presents テレビ朝日 新日本プロレス放送50周年記念 SAKURA GENESIS 2023』が開催され、【オージー・オープン】マーク・デイビス&カイル・フレッチャーが悲願のIWGPタッグ王座戴冠を果たした。
後藤洋央紀&YOSHI-HASHIの【毘沙門】は、『WORLD TAG LEAGUE 2022』を連覇し今年1月4日の東京ドーム大会でIWGPタッグ王座を奪取。「もう新日本プロレスでテンコジ、毘沙門と呼ばれても絶対にいい」と新日本のタッグ戦線を担っていく覚悟を叫んでいた。
今回毘沙門に挑戦したのは、【オージー・オープン】マーク・デイビス&カイル・フレッチャー。2021年にUNITED EMPIREに加入して日米の新日本マットで暴れ回り、『WORLD TAG LEAGUE 2022』では決勝戦まで駒を進めたものの、毘沙門に敗れて敗退。オージー・オープンの2人はリベンジの機会を常に伺っており、3月の長岡大会で毘沙門と6人タッグマッチで対戦した際に圧倒して見せ挑戦者としての座を掴み取った。
試合が始まると、序盤から毘沙門がざんまいや後藤ごとハントを決めるなど優勢を掴むが、デイビスがまさかのトペ・スイシーダを見せ、フレッチャーもケブラーダで追撃。場外飛びの際に頭部から出血するアクシデントに見舞われたフレッチャーだったが、オーカーンがテーピングで傷口を縛る応急処置を施しすぐに戦線復帰。
デイビスが1vs2の状況で奮戦して回復の時間を稼ぎ、フレッチャーがYOSHI-HASHIの側頭部に強烈なハイキックを叩きこんでから高速ハーフネルソン・スープレックス。デイビスとの合体RKOも決めて一気に勝負を決めにかかるが、YOSHI-HASHIが同士討ちを誘って生還。
後藤は2人を同時に相手取って大暴れし、フレッチャーにラリアット、村正、バックドロップと連撃。救援に来たデイビスをYOSHI-HASHIが押さえ、フレッチャーに激烈一閃から消灯の体勢へ。デイビスがYOSHI-HASHIをカットして消灯を阻止すると、後藤はロープを使って1人消灯からGTW。デイビスを隠し狭間からラリアットで撃退し、YOSHI-HASHIのフルネルソン・スープレックス、後藤の延髄ラリアットから消灯を狙うが、デイビスがYOSHI-HASHIの顔面にハイキックでカット。
オージー・オープンの合体スパインバスターが後藤に、サンドイッチ式ビッグブートがYOSHI-HASHIに炸裂。後藤にサンドイッチ式ラリアットからコリオリスが決まり、そのまま3カウントが叩かれた。
ようやく栄冠に手が届いたオージー・オープンの2人は、感情を爆発させ大喜び。
バックステージに戻ったフレッチャーは、「どれだけ切れてる?教えてくれよ。多分、縫わなきゃいけないな。誰がそんなこと気にする!?俺たちは新しいIWGPヘビー級タッグのチャンピオンなんだからな!この日のことを何年も、人生の半分近く考えていた。このベルトを持つことばかり考えていたんだ。デイビスはこれが本当の話だって知ってるよ。携帯の待ち受け画面はずっとこれだった。このベルトが欲しかったのは、俺もデイビスも新日本プロレスが大好きだからだ。このベルトを持って世界中のプロレス団体に行って、世界中のタッグチームを負かしてやりたい。そして誇りを持って“IWGP”の文字を示し、これが全てのプロレスラーにとって最も大切な文字であることを証明したいんだ」とIWGPへの愛を熱弁。
そこへ、TMDKのフロントマンであるザック・セイバーJr.が現れ、マイキー・ニコルス&シェイン・ヘイストからの「誰が最高のオーストラリアのタッグチームかはっきりさせようぜ」というメッセージを伝え、オーストラリア出身レスラー4人でのタッグ頂上対決が決定的に。
その後、ジェフ・コブが「ただで何かを要求することはできないぞ」とザックの持つNJPW WORLD認定TV王座に挑戦を示唆すると、ザックは「ジェフリー、ジェフリー!俺のベルトには体重制限はないが、あんたは重すぎると思う。陸上哺乳類的には、あんたはかなり大きい。俺は来週ワシントンで誰かと防衛戦するんだ。だからチャンピオンシップに戻ってくるかどうかは分からない。だからタイトルマッチを約束することはできない。だけどシングルマッチをやることは約束できる。もしチャンピオンじゃなくなった俺を倒したら、次のターゲットを決めるんだな。ビッグJ、ビッグ・ジェフ。カンパイ!」とまくし立てて引き上げていった。