ザック・セイバーJr.が矢野通に頭脳戦で敗れKOPW奪取ならず!「お願いだからもう矢野の相手をさせないでくれ」
7日、大阪府・エディオンアリーナ大阪にて新日本プロレス『POWER STRUGGLE』が行われ、矢野通がザック・セイバーJr.との頭脳戦を制してKOPWの初防衛に成功した。
『KOPW2020』とは、オカダ・カズチカが提唱した新日本プロレスの新タイトル。各選手が持ち込んだルールで争奪戦を行う方式であり、8月に行われた新王者決定トーナメントでは「必殺技禁止マッチ」「2カウントフォールマッチ」などの特殊ルールマッチが行われた。
IWGPヘビー級王座を至高とするオカダの提案には衝撃が走ったが、オカダは「過去の新日本プロレスは色んな闘いをしていた。これは原点回帰」とその意図を語っていた。
そして、8月の明治神宮球場大会では、決勝戦の4WAY戦を制して矢野通がKOPW 2020を獲得。その後、試合の中で矢野が毎回試合中にコーナーパッドを外そうとすることに腹を立てていたザックが突っかかっていき因縁が勃発。両者の決着はKOPW戦にて行われることとなり、今月2日の後楽園ホール大会でタイチとともにIWGPタッグ王座を防衛したザックのもとへ矢野通が現れて要求したノーコーナーパッドマッチをザックが受諾する形で行われることとなった。
両者の入場後にコーナーパッドが全て外されると、急に怖気づいた矢野が「(金具むき出しのコーナーは)私も使わないから使わないで!痛い!怖い!レスリング!レスリング!ノー・ユーズ!ミートゥー!アイ・プロミス!」とザックに正々堂々の勝負を宣言。
矢野は試合開始直後こそ宣言通りアマレスの技術に裏打ちされたレスリングテクニックでザックに勝負を挑んでいくが、一度コーナーに叩きつけられると「ダメだ!痛い痛い痛い!」と場外に逃げ出し、リングの下にしまわれていたコーナーパッドを取り出し「戻したい!戻したいんだって!」とコーナーパッドを付け始める。
苛立ったザックが場外戦に持ち込めば矢野はスプレー噴射で目潰ししてリングアウト勝ちを狙ったり、ローブローからの丸め込みを狙ったりとなりふり構わず勝ちに行くが、これをザックがすべて封殺し、場外鉄柵を使ったヒールホールドでお仕置き。
しかし、矢野は痛めつけられながらもザックの靴紐を解き、その紐でザックの両靴を鉄柵越しに縛り付けてから脱出して先にリングイン。ザックはここで初めて足が縛られていたことに気付き、あわてて脱出しようとするも時すでに遅く、場外カウント20を聞いた。
矢野は試合後も身動きが取れないザックを指差して笑いながらトロフィーを掲げて得意げに引き上げ、ヤングライオンに靴紐をハサミで切ってもらって脱出したザックはそのハサミを片手に激怒しながら矢野を追いかけていった。
矢野は「おい!ザック・セイバーJrくん!このKOPWのトロフィーはそんなに甘かねえんだよ!お前が思ってるほどな、簡単には獲れねえんだ、バカ野郎、おい!バカだ、バカだって言ってたな?バカはーーーッ!お前だーーーッ!」とハイテンションに会場を後に。
対するザックは「こんなふざけた試合がオープニングマッチでいいのか?!あんなトロフィー、真っ先にゴミ箱に捨ててやるつもりだったが、こうなったら本気でKOPW王者の座を狙ってやる!矢野の相手ばっかりさせられて、気がおかしくなりそうだ!姑息な野郎め!サブミッションマスターの俺が、何で矢野のふざけたお遊びに付き合わないといけないんだ?俺は『G1』にも出場して、NEVER6人タッグ王座にも挑戦し、タッグベルトの防衛戦までやった。おかげでもうクタクタだ。お願いだからもうこれ以上、ヤノの相手をさせないでくれ」と苛立ちと憔悴をあらわにしつつ、タッグリーグ制覇に向けて気持ちを切り替えた。