【試合詳細】4・1 RIZIN丸善インテックアリーナ大阪大会 皇治vs芦澤竜誠 萩原京平vsカイル・アグォン 中村K太郎vsストラッサー起一

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『RIZIN.41』
日程:2023年4月1日(土)
開始:14:00 ※オープニングファイト13:00
会場:大阪府・丸善インテックアリーナ大阪
観衆:9987人

▼オープニングファイト RIZINキックボクシングルール 57.5kg
•三輪憂斗(大前道場)
1R 2分47秒TKO(右ストレート)
○赤平大治(VERTEX)

▼オープニングファイト RIZIN キックボクシングルール 57.5kg
○麻太郎(健心塾)
判定 3-0
•櫻井芯(team Fist)

本戦
▼RIZIN キックボクシングルール 66.5kg
●進撃の祐基(亀岡キックボクシングジム)
3R 1分32秒 TKO(地獄ボディ)
○木村“ケルベロス”颯太(NJKF心将塾)

▼RIZIN キックボクシングルール 61.0kg
○駿(Reborn Kickboxing Gym)
1R 1分37秒 KO(スタンドパンチ)
●元氣(楠誠会館)

▼RIZIN MMAルール 57.0kg
●中村優作(TEAM FAUST)
1R 0分35秒 TKO
○メイマン・マメドフ(Olympus Club)

▼RIZIN MMAルール 71.0kg
●宇佐美正パトリック(Battle-Box)
1R 3分33秒 SUB(リアネイキッドチョーク※タップアウト)
○キム・ギョンピョ(Redhorse MMA)

▼RIZIN MMAルール 61.0kg
●金太郎 (パンクラス大阪稲垣組)
判定 1-2
○石司晃一(フリー)

▼RIZIN MMAルール 66.0kg
●カイル・アグォン(SPIKE22)
3R 判定 0-3
○萩原京平(SMOKER GYM)

▼RIZIN MMAルール 57.0kg
○神龍誠 (神龍ワールドジム)
2R 1分17秒 SUB(肩固め)
●北方大地(パンクラス大阪稲垣組)

▼RIZIN MMAルール 77.0kg
●ストラッサー起一(総合格闘技道場コブラ会)
2R 0分49秒 TKO(グラウンドパンチ)
○中村K太郎(K太郎道場)

▼RIZIN MMAルール 66.0kg
○ヴガール・ケラモフ (ORION FIGHT CLUB)
2R 3分21秒 SUB(リアネイキッドチョーク※タップアウト)
●堀江圭功(ALLIANCE)

▼RIZIN キックボクシングルール 61.0kg
●皇治(TEAM ONE)
判定 1-2
○芦澤竜誠(Battle-Box)

皇治が芦澤との因縁戦に敗れ引退宣言!中村K太郎が3年4ヶ月ぶりのRIZIN復帰戦で激勝!山本美憂の引退試合は負傷により大晦日へ延期へ

オープニングファイト 第1試合


陽春RIZINは派手な蹴り合いで開幕。三輪はプロ2戦目。赤平の右ハイがヒット。パンチも着実に当てていく。
倒す気満々の赤平がパンチラッシュで三輪からダウンを奪い1RKO勝利。なんと赤平、アマチュア時代から負け知らず、3戦連勝2KOの快進撃。

オープニングファイト 第2試合


麻太郎はDEEP☆KICKを主戦場に戦績を重ね13戦7勝6敗(23年2月現在)RIZIN出場経験のあるDEEP☆KICK-55kg王者拳剛への挑戦権を懸けたトーナメントで勝ち抜き挑戦権を獲得、21年4月タイトルマッチに挑んだが拳剛の右ストレートでダウンKO負け。22年3月階級上のDEEP☆KICK 57.5kg級王者の宮崎就斗とのタイトルマッチのチャンスを得るもダウンを奪われKO負け。タイトルを掴むまでには至っていないが王者との闘いによって着実に経験を積み成長を続けてきた。
櫻井は高校ではサッカー部所属、キックボクシングを習い始めたのは高校3年生になってから。プロデビューは21年7月DEEP☆KICK 53で有馬伶弐と対戦、22年3月のDEEP☆KICK 59でTEPPEN GYMの瞬との対戦3Rにダウンを奪い、ワン・ツーをヒットさせKO 勝利プロ3戦目初勝利を果たすもDEEP☆KICK -57.5kg王座挑戦者決定トーナメントの準決勝6月大会では藤井海人に惜敗、22年10月RISEに出場が決まっていたが対戦相手の大幅体重オーバによって不戦勝。
なんとしても1勝あげたい地元大阪出身者同士の対決。
櫻井は7人兄弟の名前が刻まれたガウンでシャルウィーダンスパフォーマンスで華やかに入場。
対するはDEEP☆KICKで2度のタイトル戦を経験してきた麻太郎。
1R ローを放つ櫻井にミドルで応酬の麻太郎。気合が漲る。
圧を掛ける麻太郎にローを仕掛ける櫻井。緊張感みなぎる間を切り裂く櫻井のパンチ。プレッシャー掛け前に出た麻太郎が一閃右ストレートでダウンを奪う。ゴングに救われる格好の櫻井。
2R 尻に火が点いた櫻井が前に出る。麻太郎にロープ背負わせる。
麻太郎がサウスポースタイルにスイッチ、ロー蹴りで距離を図る。追い込まれた櫻井がカウンターのワンツー。麻太郎のハイキックは空を切る。
距離を取りじわじわ狙う麻太郎。櫻井も負けじとパンチを返す。
地元大阪の選手同士の闘いということで声援が凄まじい。
3R 櫻井が圧を掛けながら左フック、ボディ。リング中央でも左ボディストレート、パンチを散らすが麻太郎カウンターの膝で迎撃。
麻太郎ボディ攻撃からの飛び膝で見せる。右ストレート、膝、ハイキックに櫻井左フックを返す。
終始ペースを掌握の麻太郎が貫禄勝ち。

第1試合


祐基は小学生のときにテレビで見たヒーローものに憧れて極真空手を習い始める。両親の離婚がきっかけとなりグレて高校1年のとき少年院送りになるが出所後再び空手を習い始める。キックボクシングジムに出稽古をしたことがきっかけでキックボクシングに転向。23年2月現在DEEP☆KICK 70kg級ランキング1位にランクイン。
木村は2022.02.16 東京・新宿FACEで開催されたRISE FIGHT CLUB参戦、下馬評を裏切って山口侑馬に勝利(3R判定勝ち)した直後から、時の人YA-MANに噛みつき対戦を要求するも、SNSでのアピールはYA-MANにスルーされ続けその怒りを対戦相手にぶつけるかのように闘いぶりが激しさを増していった。
7月のRISE後楽園ではKENTAに判定負けを喫するするも12月24日にテクスピアで開催されたDEEP☆KICKメインイベントのタイトルマッチでは試合前からSNSで吠えまくり「血のクリスマスにしたる」との宣言通り竹内皇貴を2RでKO、ベルトを肩にマイクを手にして「RISEに出せ」と地獄の番犬の面目躍如とばかりRISEに早速噛みついた。
今回RIZIN.41の出場が決まったがカード発表当初木村の試合はオープニングマッチ枠だった。これを不服とSNSで吠えに吠えまくりRIZIN側が木村の熱意を組んで異例の本戦に昇格。
1R、右手を前に伸ばす癖の強い構えの祐基に若干のやりづらさを伺わせるも、距離を詰めロープ背負わせパンチ連打から一閃地獄パンチ(右ストレート)でダウン奪い、立ち上がった祐基に右フック、2発目の地獄ストレートで追撃。
2R、地獄の番犬がKO狙いの迷いのない攻撃。地獄パンチ炸裂で再びダウン奪うが祐基が堪えて最終ラウンドへ。
3R、ダメージ蓄積あらわの祐基。満身創痍で迎えた最終ラウンド。木村前蹴り、祐基ミドルを返すが距離詰める木村前進止まらず。祐基、アッパーとミドルキックで迎撃も右のレバーをえぐる地獄ボディで3度目のダウン。起き上がれず木村が完勝。

 バックステージでは思いのほか謙虚に試合内容を振り返り、今日のような試合ではまだまだだと反省の弁。

「もっと早く倒せました(祐基選手は)しぶとくはなかったですが手の長さとかでやりづらかったです。身長差は感じました。地獄の祭りというテーマ 血祭ゆうてたんですけどおれが鼻血出て悔しいです(苦笑)」

 噛みつき続けるYA-MANについては、どんなルールでも構わないから闘いたいと対戦アピールすると共に、RIZINにも再び参戦したいと力強く訴えた。

「周り見たらお客さんいっぱいおって、めっちゃ楽しかったです。これからもまたRIZIN呼んで欲しいなって思います。RISEでも65のベルト獲るんで、この勝利持ち帰って。またよろしくお願いします。」

と力強く呼びかけた。

第2試合


序盤から駿が飛ばしていく。クリンチの離れ際二発目の右フックが元気を打ち抜きKO勝利。

試合後の興奮冷めやらぬ駿の怪気炎。

「興奮まだしてるんですけど、わかりやすくはっきり倒せたのが良かったです。」
「一発目、右がまったく見えてないってわかったんで。調子乗って、セコンドに切れられて、行き過ぎちゃって。」
「僕いつもいけると思っていききっちゃって、倒されるんで、今回もいけると思って一発だけフックもらってるんですよ(笑)。そこでセコンドに怒られて、冷静に退いたって感じです。」
「やっぱり(昨年RIZIN.34はオープニングマッチに参戦)2試合連続でRIZINという大舞台でKOしかも両方とも1Rなんで、もう出すしかないでしょって感じです。」

RIZINオープニングファイトと本戦では覚悟がまるで違う、やみつきになると語った。

第3試合


仕掛けに行ったのは中村だったが、試合は一瞬で決まる。マメドフの左を顎に食らった中村がダウン。すかさず追撃マメドフパウンド浴び中村失神、わずか秒でマメドフ完勝。
昨年10月23日のRIZIN初出場バンタム級契約で手塚基伸と対戦した際の不本意なTKO負けの雪辱を晴らす瞬殺劇を果たしたマメドフは意気揚々とインタビューに臨んだ。

「計画通りスピーディーに終わらせることが出来ました。これからもRIZINで経験を積んで勝利を重ねていきたいと思うので、これからも更に内容のある試合をお見せすることが出来ることを願っています。」

第4試合


緊張の間を破ってギョンピョが宇佐美に低空タックル。テイクダウンからハンマー。宇佐美も三角を狙うが外されパウンド落とされる。ギョンピョバックからパンチ。引き込んでバックマウント、チョーク。宇佐美たまらずタップ。
GLADIATORに参戦していた選手もだが韓国MMAファイターの体格の完成度と破壊力に驚かされる。

RIZINという大舞台初参戦での完全勝利に安堵したこともあってか、試合後のインタビューでは公式の「何が食べたいか」の質問に「生ビール」と笑顔で答える素朴さを覗かせた。

第5試合


互いに勝ちを譲れぬ重み感じさせる闘い。
1R、石司の左ミドル。圧を掛ける石司。金太郎ロー、左ハイ、左フックに石司がミドル。金太郎左を合わせるが石司クールに詰めミドル、またミドル。石司の飛び込みざまに金太郎が左を当てミドル返す。石司金太郎を追撃の左ミドル。金太郎のオーバーハンドでゴング。
2R、石司ロー蹴りに金太郎が左ストレート。左ハイは石司ガード。石司はミドルをこつこつ蹴り続けるが双方手数が出せないまま。石司の右ミドルに金太郎飛び込んで左がヒット。打ち合い。石司圧を掛けるもミドル一筋。金太郎も流れを変えるほどのアクション起こせずゴング。
3R、金太郎勝負のワンツー。石司は前蹴りからのミドル。石司の右ミドル、金太郎左。前に出続ける石司に押し返せない金太郎。ここでようやく組みに行った石司スタンドバックから引き込みバックマウント、チョーク狙うがさせじともがく金太郎。再度チョークの態勢も金太郎あらがって立ち上がったところで時間切れ。
判定結果、スプリット僅差で石司が勝利。

試合後インタビューも明暗くっきり

石司「なんとか勝てたのはうれしいんですけど、1、2R様子見過ぎてしまって手数少ない展開になってしまって、結局ジャッジもわかれちゃったんで、かなり反省点は多いんですけど、ギリギリまあ勝ったっていうのは、なんとか最低限やるべきことはクリアしたかなっていうくらいです。」
「僕は今回打撃戦だけで3R行って圧倒してやろうと思っていたんで、向こうはもともとカウンター狙いだと思うんですけど予想以上に打ってこなかったんで、もっと消耗戦になったほうが差をつけられると思ったんですけどそういう展開に出来なかったんで、最後きっちり差をつけないとジャッジ危ないと思ったんで、最後プランになかったんですけど、組みにいってやりました。」
「RIZIN最高気持ちいいです。会場の雰囲気とか全然違うんで。金太郎選手が入って来た時の大歓声が聞こえて来て完全にアウェーだなって。大舞台にあがって名をあげるために来たのではないので。これから強くなっていけると思うんで、実力ある選手と闘ってトップを目指したいと思います」

 アウェーの大観衆のなか最終ラウンドの土壇場にプランを変えてインパクトを残して勝ちに行った強靭なハートは壮絶な半生を乗り越えてきた賜物か。

「もともと大舞台に行って名を挙げるために来たんじゃないんで。競技としてトップを目指すと言うのがあるんで、RIZINでも当然いっこずつ勝ち上がってチャンピオンにっていうのを目指してはいってきたんで。今回の内容だとまだまだ甘いんですけど、でもいま自分も病気克服して調子取り戻してまた伸びてきているんでこれから強くなっていけると思うんで、次、徐々に。まだ実力ある選手も何人もいるんでそういう選手たちと闘って、勝ち上がっていって、トップを目指したいと思います。」

金太郎「言い訳なく自分が弱かったです。完全に負けてました。作戦としては自分から攻めていく作戦だったんですけど、なかなか実行できなかったです。」
「最近勝ってる姿を見せれてないから自分に近い人、協力してくれてる人に見せれてないそこがめっちゃ悔しいです。思い通りにいかんなっていう風に思ってて。それは全部自分次第なんで。言い訳なく、みんなを喜ばしたい気持ちはあるんで。簡単にまたやりますとは言えないんですけど、信じてくれる人のためにもやらないとなと思ってます。」
「こうなることを考えてなかったんですけど、ほんまに自分がやりたいと思うならまたやるし、もう無理やと思うならもうやめるし。そこはゆっくり考えようと思います。」

※第5試合終了後、榊原代表より北海道でのRIZIN初開催と、そこでのフェザー級タイトルマッチ、クレベル・コイケvs鈴木千裕の発表が行われた。
また、5月6日に予定されていた山本美優の引退試合が、本人の練習中の負傷(前十字靭帯断裂・全治6か月)により、大晦日に延期するとの発表も併せて行われ、山本美優本人が登場し本人からも説明が行われた。

第6試合


1R、ローの蹴りあい。アグォンのタックルに萩原倒れるが立ちあがる。スタンドバック。コーナーに頭をおしつける萩原。引き込んでバックマウント。チョークを狙うアグォン。もがく萩原。バックマウントの状態でゴング。
2R、前に出たのは萩原。アグォンのタックルで倒されスタンドバック再び。コーナーでの攻防。アグォンがボディロック。逃れて萩原パンチを当てる。アグォンのタックルでバックマウント。切り返す萩原がスタンドパンチ。アグォンのタックル、切る萩原。アグォンまたタックルからバックを取るがゴング。
3R、アグォンのタックルを切った萩原が打撃も再度タックルに倒されスタンドバック。切って立つ萩原。片足フックからスタンドでチョークを狙ってきたアグォン。萩原抗う。再度バックを取られコーナーで堪える。ブレイク。殴り合いでゴング。
厳しい展開の3R闘い抜いた萩原が連敗のトンネルを抜け判定勝利。

安堵の萩原はインタビュールームでも清々しい表情で喜びを語った。

「(連敗脱出)一安心ですね。やっと勝てたっていう感じです。」
「今回カイル・アグォン選手に勝ったことで、世界の強豪と戦っていけるポテンシャルがあるっていうのを証明できたと思うんで、これからはもっと強い選手とガンガン試合して実力を証明していきたいですね。」

第7試合


柔道バックボーンの北方は高校1年のときプロ格闘家を目指しパンクラス大阪の門を叩く。パンクラスで戦績重ねやがてタイトル挑戦賭けて闘ったストロー級王者砂辺光久から「稲垣組の最高傑作」との賞賛を賜る。21年難病を発症も克服。
一方の神龍はDEEPとアメリカのCFFCの王座も獲得、連勝中の若手ファイター。その乗りに乗った神龍の打撃が1Rから火を吹いた。
パンチで出ていった北方を神龍待ち受け投げようとするところを潰そうとした北方にブリッジ、上を取った神龍。コーナーで北方の背面から膝を打ち込みハーフで固める神龍。北方サイドを取られ神龍マウント取ってパウンド。ハーフに戻した北方に神龍の肘が打ち下ろされる。神龍パウンド。亀になる北方に神龍が肘。北方肘の刃で大流血。ゴング。
2R、神龍がタックル。北方にまたも肘が刺さる。肩固めが決まって北方失神。
圧倒的な強さ見せつけ久しぶりの大阪、アウェーの大観衆の真ん中で神龍圧勝。

北方はしかし試合後のインタビューでは淡々と壮絶な闘いを振り返った。
「悔しいです。」
「動けば動くほど血が出てきてるのがわかてって、両目が血で色が変わってて。」そこまでの出血は初めてだったという。
「サブミッションのディフェンスに、肘のディフェンスが追いつかなかった。」
「最後ちょっと落ちちゃって覚えてない。」

だが大阪でトップを長く張ってきたアスリートは懲りない。

「まずは傷口を治す。やっぱ悔しいんで・・・こんだけ完敗しといてあれなんですけど全然いけんじゃないかなと思ってるんですよね。そこのポジティブが武器なんで、やっぱり肘の対処とかを、次の課題として取り組みながらやっていかなあかんなって頭の中で、復帰したらどんなトレーニングしてどんな練習しようかなって考えてます。」
「試合に対しての今後どうするかはRIZINさん次第じゃないですか。だけど北方大地はまだ終わらへんでと思ってます。」

いっぽう連勝記録を更新した神龍は意気盛ん。

「しっかり有言実行出来て良かったです。」
「俺、打撃上手いんで。オールラウンダーなんで、なんでも出来るのを見せられました。」
「(出血が凄かったことについて)もう俺勝ったと思って。意外とカットマン優秀なんですね。血、止まって、あ、もう1Rあるんだ、決めちゃおって。」
「(試合後のマイクで堀口・ドットソンの名前を挙げたことについて)僕より上って言われている選手はたぶんそのふたりだと思うんで。そこをしっかり倒せばそれ以上はいないと思うのでやっつけたい。ぶっ倒します。」

第8試合


プロスケーターだった異色の経歴持つストラッサ―はパンクラスを主戦場に実績を重ねたのちUFCデビュー、UFC174でダニエル・サラフィンをチョークで破りパフォーマス・オブ・ザ・ナイトを獲得。
一方の中村もまた国内外で実績を積んできた。RIZINには3年4か月ぶりの出場。
日本ウェルター級グラップラー最強男対決の勝敗の行方は寝技ではなくパンチで決まった。
1R、ストラッサーのパンチにジャブで応酬のK太郎。ストラッサーの右。ストラッサ―が飛び込んできたところをK太郎左当て二発目左を顔面にヒット。ストラッサーにK太郎ワンツー、ミドル。鼻から出血のK太郎がストラッサ―をコーナーに押し込む。膠着状態でゴング。
2R、K太郎ジャブ、蹴り上げるストラッサ―にK太郎タックル。ストラッサーこれを切るが、K太郎の左でダウンのストラッサ―にサッカーボールキックからパウンドを打ち込んでレフリーが止め勝敗決まる。

 K太郎、マイクを手にするが感極まって言葉が出ないか・・・しばらくあって、ようやく一言。
「ありがとうございました!」

 試合終えてインタビュールームで衝撃の告白にプレスがどよめいた。
「(リング上のマイクについて)自分、普通ではないと思うんで、人格が。奇人のキャラを出そうと思って、ふざけてました」

 感極まったわけではなく、なんと「演技」でした。
首の消耗が怖かったので、自分からテイクダウンはいかないで打撃で行った、需要があればコンスタントに出来ればと次戦に意欲覗かせた。
 一方のストラッサ―は「紙一重のなかで見えない状態でもらってしまった」と悔しさを噛みしめながらも、「まだまだ諦めない」と不退転の覚悟のほどをのぞかせた。

第9試合


1R、双方距離を詰められずじりじりとした緊迫の間がしばらく経過、均衡を破ってケラモフがシングルレッグ。堪える堀江にケラモフがパンチを入れる。ぐらつく堀江。コーナーに押し込まれブレイク。ケラモフ堀江に前蹴りからワンツー。シングルレッグ再び。堀江のバックにまわるケラモフ。スタンドバックからパンチを打ち込みタックル、テイクダウン。堀江立ってコーナーに頭をつける。ケラモフがパンチ。堀江のローを掴んでパンチ、倒して上からパウンド。ゴングに救われる堀江。
2R、ケラモフが前蹴りからハイ。ペースを掌握のケラモフ、ミドル、ワンツー。辛くもワンツーを返す堀江にケラモフがシングルレッグ。バックを取ってスタンドバック。切っ逃れる堀江にケラモフ離れ際の肘。ケラモフタックル。ハーフバックからのチョークが決まり堀江がタップアウト。

完全勝利のケラモフ試合後、インタビュールームでエナジードリンクを美味しそうに飲みながらの第一声
「とても幸せな気持ちです。」
「あらゆる想定に関して準備をしてきました。この階級でベルトを獲ることが最終目標です。」
具体的に闘ってみたい選手はとの問い掛けに対しては、RIZINのほうからオファーがあった対戦相手といつでも試合をして勝利が出来るように準備をしております。」

第10試合


試合前から目立ってなんぼ賑々しくトラッシュトークを炸裂させてきたふたりがRIZIN今季開幕戦大阪メインを張った。 芦澤はANARCHYとラップを披露しながら賑々しく入場。
皇治はラップの生歌をバックにリングへと向かう。
1Rから芦澤が早いペースでロー、ミドルを繰り出す。皇治もカーフを返す。
皇治がカーフで距離を詰めるが、芦澤軽快なフットワークでリングを回転しながら皇治のボディへの膝、ハイ。皇治、芦澤をコーナーへ追い込むが逃れてボディに膝。
2R、圧を掛けたのは皇治。ひるまず芦澤はミドルと膝。打たれても後退せず。芦澤はバックブローで魅せるなど余裕の呈。皇治もパンチをヒット。コーナーへ芦澤を押し込め腹へフック入れるが芦澤も膝を突き刺す。
3R、芦澤の膝が皇治に突き刺さる。皇治もカーフ、フックで応戦も、火を吹く膝が皇治をぐらつかせる。
なんとか態勢を立て直した皇治に芦澤がダメージを感じさせない軽快なステップで膝、前蹴りを繰り出し終了のゴングを聞くやコ勝利を確信したかの歓喜のパフォーマンス。
判定2-1で芦澤の勝利が決まると、歓喜と興奮でマイクを掴んだ芦澤

「みなさーん、やりました! 皇治軍団は悔しくて帰っちゃったかな。俺が勝ったら俺が全て正義だろ。楽しみにしてください、もっとすごい戦いができると思います。みんなお楽しみのナマズ音頭、勝って歌いたいと思います。分かる人は歌ってください。」
勝利に酔いしれ音を外しながらナマズ音頭をフルコーラス歌い切ったが、以外にも観衆のほとんどが帰らず最後までつきあったという。

試合後、ほとんどダメージ感じられない様子の芦澤がインタビュールームに現れた。
「嬉しいっすね、やっぱ。ほんとに今回嬉しかったし。みんなのお陰で勝てたと思います。」
試合後の生歌について聞かれると
「アドレナリン出過ぎて歌えなかったっす。」
皇治選手については、
「思ったよりパンチはなかったっす。じわじわ攻めて来る殺気、それももう読んでたんで。
膝があるから俺の距離だった。」
今回でキックラストマッチと聞かれて「MMAでも頂点目指したいっすね。」
心は早くもMMAにあるようだ。

YA-MAN戦に勝っていたら今回の試合は負けていたと語った。※YA-MAN戦 22年6月19日RISEオープンフィンガーグローブマッチ
YA-MAN戦で負けたことで、ダメなところ、得意なところに気づかされたという。

一方の皇治は潔く完敗を認めるも、衝撃的な言葉を遺して強制終了、インタビュールームから立ち去った。
「エイプリルフールに引退するってのも俺らしいと思う。みんなに感謝してます。本日を以て皇治は引退します。」

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