【試合詳細】6・21 新日本プロレス後楽園ホール大会 【IWGPジュニアヘビー級】石森太二vs高橋ヒロム 石井智宏vsクラーク・コナーズ オカダ・カズチカ&真壁刀義&天山広吉&藤田晃生vs内藤哲也&鷹木信悟&SANADA&BUSHI
『NEW JAPAN ROAD』
日程:2022年6月21日(火)
開始:18:30
会場:東京都・後楽園ホール
観衆:1,380人(札止め)
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●中島佑斗
6分23秒 イタリアンストレッチNO.32
[鈴木軍]○DOUKI
▼シングルマッチ 20分1本勝負
●大岩陵平
4分39秒 ジャンピングハイキック
[鈴木軍]○タイチ
▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
[CHAOS]後藤洋央紀/YOSHI-HASHI/矢野通/●YOH
9分9秒 片エビ固め
[L.I.J]“キング・オブ・ダークネス”EVIL/高橋裕二郎/○SHO/ディック東郷(みちのく)
▼6人タッグマッチ 30分1本勝負
田口隆祐/マスター・ワト/●邪道
8分18秒 アルティマ
[UNITED EMPIRE]TJP/フランシスコ・アキラ/○アーロン・ヘナーレ
▼8人タッグマッチ 30分1本勝負
オカダ・カズチカ/真壁刀義/天山広吉/●藤田晃生
7分24秒 逆エビ固め
[L.I.J]内藤哲也/鷹木信悟/SANADA/○BUSHI
▼AEWオールアトランティックチャンピオンシップ初代王座決定4WAYマッチ進出トーナメント決勝戦 時間無制限1本勝負
[CHAOS]○石井智宏
13分21秒 垂直落下式ブレーンバスター→体固め
●クラーク・コナーズ
※石井が初代王座決定4WAYマッチ進出
▼IWGP ジュニアヘビー級選手権試合 60分1本勝負
【王者/BULLET CLUB】○石森太二
36分20秒 ブラディークロス→片エビ固め
【挑戦者/L.I.J/BOSJ29優勝者】●高橋ヒロム
※石森が初防衛に成功
石森がヒロムを制してIWGPジュニア王座を防衛も、KUSHIDAが新日本へ電撃復帰し挑戦表明!石井が石井が新日本代表としてAEWの新王座戦へ!
第1試合
ゴングが鳴るとリストの取り合いから中島がヘッドロックでじっくり絞り上げてからショルダータックル。さらにエルボー連打から胸板へのミドルキックを見舞ってロープに振ろうとするが、DOUKIがカウンターのネックブリーカードロップ。
DOUKIはバックエルボーで倒してからスイングネックブリーカー、チンロック。中島もエルボー連打で突っ張るが、DOUKIが地獄突きで突き放しロープに飛ぶが、中島がカウンターのミドルキック。さらにコーナーエルボー連打からランニングエルボー、ボディスラムから逆エビ固めでガッチリ腰を落とすもDOUKIはなんとかロープへ。
中島はボディスラムを狙うが、DOUKIは着地して延髄斬り。中島は首固めからミドルキックを見舞ってロープに飛ぶが、DOUKIがラリアットでカウンターし、体固めからイタリアンストレッチNO.32に移行してギブアップを奪った。
<試合後コメント>
DOUKI
「ふぅ~。久しぶりだねぇ、ここ。やっぱ試合すると、生きてるって感じがするなぁ。フフフ。2週間ぶりぐらいかな? 俺よりオマエらの方が知ってるだろう。どれぐらい休んでるのか。ナカジマ? 違うか、ナカシマか。いいじゃん、面白いじゃん。1年先輩なのに、2人の後輩とほぼ同期扱いされて、ハハッ、悔しいだろう? ムカつくだろう? 俺もよぉ、一応、10年以上やってるからさぁ、その“先輩”からひと言。その気持ちを、その悔しさを、ずっと吐き出せ。パワーに変えろ。俺はよぉ、その嫉妬心とかを、この10年ぐらいずっとパワーに変えてやってきた。腐らずにやってきたつもりだよ。だからよぉ、オマエは器用じゃないかもしれないけど、その気持ちを前面に出して、他の2人をぶっ潰してやれよ。まぁ、それだけだ。もう一つ、今日のメイン、高橋ヒロムvsチャンピオン、石森太二。やっぱよぉ、ジュニア・ディヴィジョンの選手として、その場にいないのは悔しいなぁ。ムカつくなぁ、高橋ヒロムの顔! だからよぉ、俺もこのまま、第1試合で収まるつもりはねぇよ。昨日のタッグのタイトルマッチもそうだよ。このままじゃ終わんねぇ。昨日のタッグ、TJPとフランシスコ・アキラ、(ベルトを)獲ったな。もともとはよぉ、俺とオジキが『BEST OF THE SUPER Jr.』前に獲る予定だったベルトだ。このままじゃ終わんねぇぞ? ハハッ」
中島佑斗
「あー、クソッ。DOUKI、次は絶対俺がぶっ飛ばしてやる」
第2試合
ゴングが鳴るもタイチはコーナーに寄りかかって動かないタイチ。大岩はロックアップで押し込んでドロップキック。さらにボディスラムで叩きつけエルボー連打からロープに飛ぶとタイチがビッグブートからソバット、ミドルキック、サッカーボールキックの連打。さらに起き上がり小法師式逆水平チョップの連打から拷問式逆片エビ固め。
タイチはデンジャラスバックドロップを狙うが、大岩は振り払って串刺しドロップキックからショルダータックル。さらにサイドスープレックスから逆エビ固めもタイチはロープブレイク。大岩はヒップトスを狙うがタイチは喉輪。大岩はドロップキックからエルボーを連打しロープに飛んでランニングエルボー。タイチは倒れず両手を広げて更に打ってくるよう要求。さらに上手投げで転がし、起き上がり際に顔面へジャンピングハイキックを叩き込んで3カウントを奪った。
<試合後コメント>
大岩陵平
「昨日に続いて今日も、タイチと。ああクソッ! 豪華なメンバーで試合さして頂いているのに、こんな不甲斐ない……。ああ、ああクッソ! ああ、クソッ! 自分はまだまだです。これからももっと頑張ります。クソーッ! あー、クソ……」
第3試合
矢野の奇襲からゴングが鳴り、矢野は東郷を連れて退場口の奥へと消えていく。そして、しばらくすると矢野がかつて矢野がみのるとのKOPW戦で用いたドッグゲージに東郷を収容した状態で再登場。
リング上では毘沙門が裕二郎にざんまい。裕二郎、SHOへCHAOS4人で太鼓の乱れ打ち。EVIL&SHOがドッグゲージを開けて東郷を救出すると、怒り狂った東郷がイスで矢野を暴行。リング上ではYOSHI-HASHIが捕まって集中砲火を浴びる。
東郷がYOSHI-HASHIにフィストドロップを見舞ってSHOにタッチ。
SHOはYOSHI-HASHIの顔面をコーナーで踏みつけEVILにタッチ。
EVILはサミングからロープに振るがYOSHI-HASHIが低空ドロップキックからスピンキックを見舞って後藤にタッチ。
後藤はEVILのラリアットをかわして河津落とし。EVILは後藤の足をレフェリーのもたせての急所蹴りを狙うが、後藤は急所蹴りをキャッチして足をレフェリーに持たせた上でのニーリフトで反撃。しかしSHOが青コーナーのマットを外して待ち構えており、EVILは後藤を金具むき出しのコーナーに叩きつけSHOにタッチ。
SHOはリストロックに固めながらのミドルキック連打からロープに飛ぶが、後藤も追走してラリアットを叩き込みYOHにタッチ。
YOHはYOSHI-HASHIとのトレイン攻撃から3人版にアレンジした激烈一閃。YOHはSHOへドラゴンスクリューからのヒザ十字に捕らえるが、東郷がスポイラーズチョーカーを持ってリングへ。レフェリーがそちらに気を取られている間に裕二郎がYOHをステッキで殴打してカットし、SHOがレンチでYOHを殴りつけて片エビ固め。EVILがレフェリーの目をリング内に戻させ、3カウントを叩かせた。
試合後、東郷は矢野をドッグゲージに収容してお返し。さらにEVILがYOSHI-HASHIの棒でYOSHI-HASHIを殴打。EVILは邪羅蛇羅棒に持ち替えて後藤を殴打。
EVIL「おい、後藤、YOSHI-HASHI、YOH。お前らの挑戦、受けてやるよオイ。なんでか分かるか?オメーらよえーからだこの野郎!ベルトの肥やしにしてやるよ。よく覚えとけ」
<試合後コメント>
高橋裕二郎
「オイ、クソCHAOSの3人、オイ! 俺たちHOUSE OF TORTUREが価値を上げたこのベルトに、挑戦させてやるよ。あぁ!? ありがたく思え!」
EVIL&ディック東郷
EVIL「おぉ~し。オイ、リング上で言った通りだよ。東郷、あの野郎に何か言いたいことあるか?」
東郷「矢野、あんなドッグケージ持って来やがってよぉ、テメーが邪魔なんだよ! テメーが、目障りなんだよ!」
EVIL「(※立ち去りながら笑みを浮かべて)そういうことだ」
SHO
「オイオイオイ、オメェら相変わらずよぉ、見ただろ俺らの強さを。EVILがリング上で言ったことが全てよオイ。オマエら唯一褒めてやるとしたらな、相変わらず性懲りもなくよ、俺たちに挑戦してくることよ。それぐらいよ。怖くねぇのか、オイ。それじゃ虫けらと一緒よ、怖さを知らない、オイ。どうせ虫けらのように潰されるだけよ。余裕よ。こんだけ拷問やってもやってもまだ受けたがるって、ド変態かコノヤロー。やったろうやないかオイ!」
矢野通
「YOHとYOSHI-HASHIと後藤がNEVER6メンにチャレンジする前になぁ、俺があの邪魔くせぇ、邪魔くせぇ東郷の野郎をなぁ、ドッグケージにぶち込んでやる! オイ、試合組めバカヤロー!」
YOH
「(※這うようにしてインタビュースペースにたどり着くと、床に倒れ込み、大の字になって苦悶の表情を浮かべ、小声で)痛いってさぁ、楽しいよね(※薄く笑みを浮かべる)。だからさぁ、……ぶっ潰してやるよ(※這って控室へ)」
第4試合
帝国の奇襲でゴングが鳴り場外戦へ。
リング内でワトがアキラをミドルキック連打で攻め立て、ティヘラで場外に放り出してプランチャを狙う。アキラが入れ違いにリングに入るとワトがスワンダイブ式の攻撃を狙うがTJPが下から足を引いて妨害。そこへアキラがプランチャで飛び込んでいく。
代わるTJPは、アキラとの合体セントーンからリバース・インディアン・デスロック、鎌固めと痛めつけヘナーレにタッチ。
ヘナーレはハンマーブローからブレーンバスターも田口がヒップバッドでカット。ヘナーレがTJPにタッチ。
TJPがワンハンド・バックブリーカーからセントーン・アトミコを発射も、ワトがかわして風車式バックブリーカーで叩きつけ田口にタッチ。
田口はアキラ、ヘナーレをヒップアタックで蹴散らし、TJPにヒップアタックからケツイェ。ワトと2人でダブルのカニバサミからダブルのドロップキック。しかしアキラがTJPカットに入ってワトにサンドイッチドロップキック。田口が2人を同時に捕まえてDDT&リバースDDT。両者タッチ。
ヘナーレと邪道の対面となり、ラリアットで正面からぶつかり合うもヘナーレが優勢。ワトが加勢に入ってパントキック、田口がヒップアタックを見舞い、邪道がラリアットからクロスフェイスオブ邪道。これをヘナーレが強引に持ち上げボディブローのラッシュからアルティマで捕らえると邪道がギブアップ。
<試合後コメント>
UNITED EMPIRE
ヘナーレ「7月のビックマッチを控えたオレにはいいウォームアップになった。このシリーズ毎日勝利を上げて、自信も付いてきた。しかも俺の隣には新IWGPジュニアタッグ王者の2人が付いてる。(昨日の)2人の勝利が『G1』に向かう上でいい刺激になってる」
TJP「オレたちは少しずつだが、確実にEMPIREを築いてる。オレたちは宝を手に入れた。おまえ(ヘナーレ)の宝も近づいてきてると思う。オレたちに挑戦を狙ってるチームに言いたい。このベルトはレベルが一段階上がった。アキラもレベルが上がった! 挑戦したければかかってこい。だがいまのオレたちに匹敵するチームはいないと思うぞ」
アキラ「今日は短めのコメントにしとく。明日国に帰るんだけど、今回はすごく価値のあるもの(ベルト)を連れて帰る。 GRAZIE. ARRIVEDERCI.(イタリア語で”ありがとう”、”さようなら”)
田口隆祐&マスター・ワト&邪道
(※邪道、田口、ワトで肩を組みながら)
邪道「田口! 」
田口「すみません」
邪道「6 or 9はまだまだぜんぜん未来あるよ。」
田口「ハイ」
邪道「結果は残念だったけど、1回負けたぐらいでダメだ凹んじゃ」
田口&ワト「ハイ」
邪道「おまえらには未来あるから。次、次行ってみよう」
ワト「ハイ」
田口「わかりました」
(※邪道は先に控室へ)
ワト「でも、田口さん。他の人と組んでみるのっていいかもしれない。グランドマスターへの道はいろんな人と組んで経験するのもいいってことかもしれません。オレはこの6 or 9で、学んだことは凄く今の自分に活きてます。昨日負けたからって、終わりじゃないから。また組みたいとオレは思っています」
田口「ウン、いやいいんじゃないかな」
ワト「ハイ」
田口「解散、解散しようって、そういうつもりで言ったわけじゃないから。だから今、今自分にはロッキー・ロメロというパートナーもいるし、グランドマスターを目指すなら、パートナーを1人って決めつけない。自分にも今までプリンス・デヴィット、リコシェ、ACH、いろんなパートナーとやってきたから。ジュニアタッグ獲ったからね。一つ、結果を出してるから。一人に拘らず、いろんなパートナーとやることがグランドマスターに近い、近道というか。グランドマスターを目指すならいろんなパートナーと幅を広げていく、それが大事だという。そういう意味で言うとあれ、解散するとかそういう思いじゃないから」
ワト「やっぱ6 or9でオレ達はやって」
田口「組みたいって、まだ組んでもらえるっていうんであれば、喜んで6 or 9は手を組む。これからも、ハイ。一緒にやっていきましょう」
ワト「ハイ。まあけど、オレも組みたい相手は沢山いるから(※と言って先に立ち去る)」
田口「うそ〜ん! うそやん! やっていこうって言ったばっかりやん、うそやん。なにそれ! なにそれ!」
第5試合
前日に続き、L.I.Jが拳を合わせて結束を高めていたところへヤングライオンの藤田がドロップキックで突っ込んで奇襲。
藤田が鷹木にコーナーエルボー連打からトレイン攻撃がきまり、藤田がボディスラムから逆エビ固め。さらにショルダータックルでぶつかっていきドロップキックも鷹木がショルダータックルで吹き飛ばし、サッカーボールキック、エルボードロップ、ショルダースルー、ダブルチョップとたっぷりお返ししてBUSHIにタッチ。
BUSHIはサッカーボールキック、ダブルチョップから内藤にタッチ。
内藤は首筋へのエルボースタンプ連打からプルマ・ブランカ。SANADAにタッチ。
SANADAは内藤と2人で藤田にストンピングを連打し、トレイン攻撃を狙うが藤田がそれぞれにドロップキックを見舞う。タッチを求めるも、SANADAから先にタッチを受けたBUSHIが妨害。BUSHIはバックドロップから逆エビ固めもオカダがカット。天山が鷹木をモンゴリアンチョップ、真壁が内藤にパワースラムを見舞ってアシスト。藤田もエルボー連打から首固め。さらにロープに飛ぶがBUSHIが追走してドロップキックを見舞い、フィッシャーマンズ・スクリューから逆エビ固めで捕らえると藤田が無念のタップ。
オカダ、天山、真壁が1度もタッチを受けないままの決着となった。
<試合後コメント>
BUSHI
「いやぁ、面白いね。若手と絡むのってのは、そうないから。しかし、油断大敵だよ。ヤングライオン、いつ俺だって狙われるか、分かったもんじゃないからな。そこだけは気をつけないと、いけないよね」
鷹木信悟
「バカヤロー、藤田! 顔じゃねぇんだよオマエ。分かるかオイ、顔じゃねぇんだよ藤田! 誰にケンカ売ってんだあのヤロー。んであっさり負けやがって、次からアイツは“ノーフェイス藤田”に改名しろって。ノーフェイスだ。
(※上を指して)何だ今、『G1 CLIMAX』の公式戦発表か。まぁブロック分け決まったから、関係ねぇよ、どこで誰とやろうが。なぁ。初シングルは、YOSHI-HASHI、フィンレー、ファンタズモか。上等だよ。それから因縁の! オスプレイとも当たるなぁ。さっきリング上でもしゃべったけどよぉ、今年こそはSANADA、内藤と当たると思ったけど、まぁブロックは違っても勝ち上がれば、準決勝、決勝で当たる可能性は大いにある! てことは何が何でも、Dブロック、俺が勝ち進むからな!」
内藤哲也&岡本記者
内藤「昨日はTシャツのことで頭がいっぱいになってしまって、リストバンドするのを忘れたまま試合してしまったよ。これは全てこのTシャツのせい、つまり東京スポーツ岡本記者のせい。(※岡本記者に)アナタ、この責任どう取るおつもりですか?」
岡本記者「あまり関係ないんじゃないかと……」
内藤「え? もっと大きい声で言ってください!」
岡本記者「あまり自分は関係ないんじゃないかと思います」
内藤「何でもいいや。でもこのTシャツ、だいぶ評判がいいらしいじゃないですか。週刊プロレス、市川記者も欲しいって言ってましたよ。ねぇ、市川記者!」
市川記者「言った記憶ないです(笑)」
内藤「(※市川記者に)10枚? 20枚? 50枚! 今度送りますよ(ニヤリ)。それ以外にも、欲しいって声が多数届いたからさぁ、大量発注しておきましたよ。送り先はもちろん、東京スポーツ、岡本記者の自宅にね。届き次第、アナタのお力で、ぜひこのTシャツを完売させてください。完売させた暁には、またファミレスにご招待しますよ。大丈夫、キミならできるよ。じゃ、次はどこかな? ファミレスかな? またファミレスでお会いしましょう。アディオス!」
真壁刀義
「気持ちは分かるけどよぉ、オイ、ヤングライオン、気持ちは分かるよな。気持ちは分かるし、アレがなかったらクソ野郎だ。クソ以下だコノヤロー! だけどな、対戦相手考えろって! 無謀にもほどがあるだろって! バカヤロー、オマエ……。アイツの特攻精神はいいぜ。いいけどな、ナメんなってバカヤロー! 俺たちをナメんなって。もっと信頼して俺たちのバックアップに任せろって。あれだけ行ったら、叩き潰されんの分かんだろって。あぁ!? 無謀すぎる。実力のなさを知れって。(※一度立ち去りかけて)ただよ、あの特攻精神だけは認めてやる。あれがなかったらクソ以下だ。いいんじゃねぇか?」
藤田晃生
「(※フラつきながらインタビュースペースにたどり着くと)このチャンスを死んでも掴まないと。そう思ってやってきました。ヤングライオンは自分今日一人。相手は全員チャンピオンクラス。普通の戦いをしていても仕方ないっす。ヤングライオンだからって、負けてしまう、そんなことは1ミリも考えてないっす。チャンピオンだろうと誰だろうと、いつも勝ちを狙ってます。もっともっと強くなります! ありがとうございました!」
天山広吉
「オーケイ、藤田! 藤田よ、一人でね、4人相手に立ち向かって、やられてもやられても立ち向かう。俺らは手ぇ出さなかった。アイツにとって、これも一つの試練。ヤングライオンとか関係なしに、藤田、オマエが突き抜けるためにやるしかないんや。自分の力でやるしかないんや! 絶対上がってみせろよ? このまま負けてたまるかって。このまま上がっていけって。絶対突き破って、『ヤングライオン? ふざけんな、やってやるよ』って、いかなアカンぞって。ガンバレ!」
オカダ・カズチカ
「ヤングライオンの勢いってのはすごい感じましたし、昨日に比べて今日の方がよかったんじゃないかなと思います。そして、『G1 CLIMAX』の対戦カードも発表されて、去年の覇者として、しっかりと気合いを入れて盛り上げていきたいと思います。3年ぶりの夏、よろしくお願いします」
第6試合
ゴングとともに2人共に突っ込んでショルダータックルでぶつかり合い、互角とミルやエルボー合戦を展開。コナーズがロープワークで翻弄してショルダータックルで倒し、ロープに振ってバックエルボーからエルボーバッドを連打。石井は敢えて正面から全て受けきった上でショルダータックルでふっとばす。
石井は強引にバックドロップでぶっこ抜くが、コナーズはジープ・フリップで反撃し串刺しスピアーからショルダースルー、エルボードロップ。さらに垂直落下式高速ブレーンバスター。怒った石井はコーナーでエルボー&逆水平チョップを連打。ショルダータックル、エルボーと正面から打ち合い、コナーズがラリアットで石井をふっとばす。コナーズはダイビングエルボードロップ、セカンドロープからのダイビングスピアー。さらにスピアーを発射も石井がかわし、2発目のスピアーは石井がキチンシンクでカウンター。
石井はジャーマン・スープレックスもコナーズは即座に立ち上がりふらふらと向かっていく。石井はワンツーエルボーも、コナーズもワンツーエルボー連打。石井はこれを耐えきってパワーボムからラリアット。さらに垂直落下式ブレーンバスターを狙うが、コナーズが上からヒザ蹴りを入れて脱出。石井はヘッドバッドから再び垂直落下式ブレーンバスターの体勢も、コナーズが首固め。さらに延髄斬りをかわしてジャーマン・スープレックス、スピアー2連発、パワースラム。必殺のトロフィーキルを狙うも振り払った石井がカウンターのラリアットから垂直落下式ブレーンバスターで突き刺して3カウントを奪った。
<試合後コメント>
石井智宏
「なあ、言った通り、やる意味のないトーナメントだろ? 何も起こらないだろ? なあ、サプライズもねえ、当たり前だけが残ったトーナメントだ。まあオレは端からあのベルト見てたからな。4WAY? ハッ、4WAYだの、3WAYとか嫌えだけどよ、組まれた以上やってやるよ。それからあのベルト、オレが命吹き込んでやる」
クラーク・コナーズ
「コーラクエンホールでストーンピットブルとワイルドライノがぶつかったらどうなる?最後に生き残るのは1人は一人だけ、そうだろ? 俺は全力でぶつかった。でも最後にはやられた。まだまだ先は長いってことだな。でも”GETTING WILD”はこれで終わりだ! 『FORBIDDEN DOOR』のためにアメリカに帰るつもりもない。このまましばらく日本に滞在してしっかりトレーニングする。イシイ、いつかあなたを倒す。あなただけじゃない。(新日本の)全員を倒していく。そのために全力を尽くす。これからジュニアヘビー級のタイトルマッチが始まる。俺が目指すべき位置だ。セミメインも悪くないけど。メインイベントであのベルトを懸けて闘いたい。オールアトランティックのベルト以上に、もっと強くなっていつかあのIWGPジュニアのベルトを巻きたいんだ。俺の本領を発揮するのはここからだ。日本のみんな、約束するよ。忘れないでくれ、LET'S GET WILDだ」
第7試合
5月にエル・デスペラードからIWGPジュニアヘビー級王座を奪取した石森の初防衛戦。
その直後から開催されたジュニアヘビー級の祭典・BEST OF THE SUPER Jr.(BOSJ)に王者としてエントリーした石森だったが、Aブロック公式戦でヒロムにレフリーストップ負けを喫し、同点ながらも直接対決の結果により決勝進出を逃してしまう。
そして、石森を破ったヒロムはそのままBOSJ3連覇で4度目の優勝を果たし、文句なしの実績を引っ提げて石森へ挑戦状を叩きつけた。
ゴングが鳴るとロックアップでの押し合いから目まぐるしいバックの取り合いとなり、石森がヒロムをコーナーに引っ掛けてジャンピングハイキック。ヒロムも負けじと串刺しラリアットから低空ドロップキックを発射も、石森が場外へとエスケープして間をとる。
ヒロムは場外へと追っていくが、石森はエプロンを踏み台にしたステップ式アームブリーカー。石森はコーナーマットのヒモを緩めてからヒロムの腕を鉄柱攻撃やイス攻撃で痛めつけリングに戻る。
ヒロムは左腕をかばいながら右腕でエルボー連打も、石森はコーナーマットを外して金具むき出しのコーナーにヒロムの左腕から叩きつける。さらにネックツイストからロープを遣ったアームロック、回転式アームブリーカー、コブラクラッチ、飛びつき式コブラクラッチと執拗なサブミッションで追い込んでいく。
ヒロムはティヘラからぶら下がり式首4の字固め、金具むき出しのコーナーにたたきつけてからの低空ドロップキック、場外に逃れた石森へのショットガンドロップキックと反撃し、コンビネーションキックからファルコンアロー。さらに串刺しデスバレーボムを狙うが、石森が着地しヒロムをコーナーに引っ掛けてスライディング・ジャーマン。さらに腕へのコードブレイカーからブラディークロスを狙うが、ヒロムがキャッチしてエプロンに落下させサンセットフリップパワーボムを狙うが、石森が宙返りして着地し、ヒロムを鉄柱へ槍投げ。さらに三角跳びケブラーダで追撃する。
石森はサイファーウタキを狙うがヒロムがティヘラで切り返しDを狙うが、石森が持ち上げてパワーボム、カナディアンデストロイヤーと連撃。更に突っ込んでいくがヒロムは投げっぱなしフロントスープレックスで石森をコーナーに叩きつける。
両者フラフラと起き上がってエルボー合戦を見せ、ヒロムの猛連打で石森はバタリと倒れ込む。ヒロムは引き起こして顔面へのビンタから「打ってこい!」と挑発。石森のビンタをキャッチしてDも、石森がジャックナイフ式エビ固めで切り返す。ヒロムはトラースキックからラリアット、ビクトリー・ロイヤル、串刺しデスバレーボムと連撃。さらにTIME BOMBを狙うが、石森が着地して金具むき出しのコーナーに叩きつけ、ショルダーバスター、脇固めからYes Lock。長時間苦しみながらもなんとかヒロムはロープにたどり着く。
石森はエプロンでのパイルドライバーを決め、サイファーウタキからブラディークロスを狙うが、ヒロムがこれをDで切り返す。パワーボムで切り返そうとする石森だが、持ち上げる際に余計に絞まってしまい断念。ヒロムの顔面を踏みつけることで強引に脱出。ヒロムはヒロムちゃんボンバーから金具むき出しのコーナーへの串刺しデスバレーボム、TIME BOMBと連撃もカウントは2。さらにTIME BOMB IIを狙うが、石森が空中でBone Lockに切り返す離れ業を見せる。さらにブラディークロスを狙うがヒロムが変形スタナーで切り返すという互いの必殺技対策の成果を見せる。
互いに雄叫びを上げながラリアットでぶつかり合い、石森がジャンピングニーを見舞えばヒロムはトラースキックからの変形スタナー。さらに雪崩式TIME BOMB IIを狙うが、石森がなんとか逃れハングマン式ドラゴンスリーパーから雪崩式リバース・ブラディークロス。最後に正調ブラディークロスを叩き込み、カウント3を奪った。
石森「お前ら、ヒロムが勝つと思っただろ?『もっと、もっと、もっとぉ~』ってそんなマイク期待してただろ?なあ?ざまーみろ!!このベルトは、そこ(放送席)にいる前王者・エル・デスペラードから取り、そして今日スーパージュニア3連覇した高橋ヒロムもこのザマだ!事実上のトップ2人を倒したぞ。ってことはよ、次のチャレンジャーいねーんじゃねーか?この俺から一発で取れるやついるか?出てこいよ!それともお前(デスペラード)、リマッチするか?(笑)」
本部席のデスペラードがヘッドセットを外して席を立った瞬間、会場に聞き覚えのある入場曲が鳴り響き会場は驚きと歓喜の声に満ちる。なんとリングに上ったのは、約3年半ぶりに新日本プロレスへ現れたWWE帰りのKUSHIDA。
KUSHIDA「お久しぶりです。KUSHIDAです!今、契約書にサインしてきました。新日本プロレスに復帰します!ロスに引っ越して、残りのプロレス人生の時間を全て新日本プロレスの発展に捧げます。石森さん!おめでとうございます。素晴らしい試合でした。そして、超満員札止め、おめでとうございます。強すぎちゃって、挑戦者がいなくなっちゃったんじゃないですか?どうです?いるんだよ、ここに俺が!」
石森「ちょっと待てよオイ。いきなり来てすぐ挑戦?虫が良すぎね―か?だがよ!次期シリーズ、G1 CLIMAXを挟んでその次のシリーズと、時間をかけて自分がチャレンジャーとしてふさわしいか、俺が査定してやるよ!」
<試合後コメント>
石森太二
「(※床に座り込んで)ヒロムがよぉ、カッコつけずに枚数も出して、超満員札止めになるように呼びかけただろ? それに俺も乗っかった。そのおかげで今日、札止めになったんだと思う。だから、ヒロムの功績は大きい。だがよぉ、一つだけ気に食わねぇことがあるんだよ。アイツ、言ってたよなぁ。『ジュニアのベルトを巻いたまま、ヘビーのベルトを巻き、ゴールデンタイムで試合をする』だと? アホなことぬかしてんじゃねぇよ、コノヤロー! それは、俺がここにいる限り、ぜってぇさせねぇ!
それでよぉ、勝って、気持ちよく帰ろうとしたらよぉ、アイツだよ。KUSHIDAだよ! てか、空気読めよホントによぉ! 俺がよぉ、『誰かいねぇか』って言っただろ? そん時出てこいよ!(※ため息をついて)ムカつくなぁ。はぁ、まぁいいよ。これから時間かけて査定してやっから。チャンピオンとして、チャンピオンの権限として、すぐに挑戦は、ない!」
KUSHIDA
「お久しぶりです。本当に今、契約書をもらってサインしました。また新日本プロレス、よろしくお願いします」
──石森選手が「査定してやる」と言ってましたが。
「ほうほうほうほう。まぁ、それはさておき、今まだ家がフロリダのオーランドにありますんで、ロサンゼルスに引っ越して、そこから試合のたびに来日するという形になると思います。残りの僕のプロレス人生、その時間、経験も全て、この新日本プロレスの世界進出、発展に捧げたいと思います。アントニオ猪木さんの有名な言葉で、『ジャングルを守るより、むしろ作れ』(というのがあります)。面白いことができるんじゃないかって、これから楽しみですね」
──挑戦表明されていましたが。
KUSHIDA「3年半前に新日本プロレス・ジュニアを離れて、新日本プロレス・ジュニアを盛り上げたいと。その役目はもう、ヒロムとデスペラードでしょう。そして石森選手、素晴らしかった。超満員札止め、そしてIWGPの名に恥じない試合だったと思います。ベルトを獲らないことには、この新日本プロレスの中で居場所は生まれないでしょう。居場所確保のために頑張ります。以上です!」