「コロナなんてもう終わってる!」ゼウスが全日本プロレス所属ラストマッチを終えファンと大合唱の“祭り締め”!
16日、東京都・後楽園ホールにて全日本プロレス『AJP Prime Night 2021』が開催され、ゼウスが全日本プロレス所属ラストマッチを行った。
ゼウスはボディビルダーとして数々の大会で優勝を果たすなど活躍する中、スペル・デルフィン率いる大阪プロレスから声がかかり2006年にプロレスラーデビュー。その後、ハッスルへの出場で大きく知名度を上げ、プロボクシングにも挑戦。紆余曲折の末に全日本プロレスにも参戦するようになり、2015年に正式入団。ボディガーとのタッグ“ザ・ビッグガンズ”では4度の世界タッグ王座戴冠を果たし、2018年には悲願の三冠ヘビー級王座も戴冠。
最近は、丸山敦ことイザナギと元大阪プロレス所属で現全日本プロレス所属であるという数奇な運命で結ばれたタッグで“大阪プロレス愛”を前面に出しつつアジアタッグ王座を戴冠。2020年8月から1年以上防衛し続けるなどタッグ戦線で活躍を見せてきた。
そして、ゼウスは今年10月に自身の実家とも言える大阪プロレスの再興のためにオーナー兼社長に就任したことを発表し、それに伴い年内で全日本を退団する意向を明かした。
これについて全日本側はゼウスの新たな門出を応援して背中を押す姿勢を見せ、大阪プロレスとの相互協力を約束。発表から今日に至るまで約2ヶ月かけてゼウスの退団ロードを用意してきた。
この日、ゼウスの所属ラストマッチとして組まれたのは、ゼウス&諏訪魔&宮原健斗vs石川修司&大森隆男&本田竜輝というゼウスとともに所属としてヘビー級戦線を支えてきたメンバーが並ぶ6人タッグマッチ。
しかし、1月3日に世界タッグ王座戦を控えている宮原と諏訪魔は試合そっちのけで小競り合いを展開しており、ゼウスは「俺のラストマッチやぞ(笑)」と苦笑しつつ孤軍奮闘。1vs3の劣勢を物ともしない豪快なパワーファイトを見せ、最後は本田をチョークスラムからのジャックハマーと大技リレーで仕留めた。
試合後、マイクを取ったゼウスが「自分がこのリングに上がり始めて7年10ヶ月が経とうとしております。本当に本当に、皆さんに支えられた7年10ヶ月!皆さんのおかげでチャンピオンになれた7年10ヶ月!皆さんのおかげで熱いファイターでいられた7年10ヶ月!本当にありがとうございました!」と涙声で感謝の言葉を叫ぶとファンは大喝采で応える。
そして、“人生は祭り”コールで締めようとするものの観衆が声を出せないもどかしさを感じ、「コロナなんてもう終わってるからやるぞ!(笑)来年はコロナ明けるぞ!コロナなんてもう終わりだ!なんでか分かるか?!俺は超運はええから!自分が来年から大阪プロレスやるってことはもうコロナ終わるっていうこと。運はメチャクチャええんですよ」と朗らかに笑い、「人生は祭りやで~!ワッショ~イ!ワッショ~イ!ワッショ~イ!」の大合唱で締めた。
バックステージに戻ったゼウスは「三冠チャンピオンになり、チャンピオン・カーニバル優勝、世界タッグ戴冠、アジアタッグ戴冠……全日本で十分すぎる結果を得られたと思います。これから自分の生まれた団体である大阪プロレスを必死に立て直して、全日本に並ぶくらい……いや、全日本以上の日本一の団体にするんで、どうか皆様お力添えいただきたいと思います」と語り、笑顔で会場を後にした。