コロナ禍で売上2.5倍!女子プロレスが注目されるその理由とは

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 7日、ブシロード本社にて女子プロレス団体『スターダム』の戦略発表会が開催。スターダムを運営するブシロードファイトの原田克彦社長、親会社となるブシロードの木谷高明会長よりスターダムの大躍進が発表された。

 2019年にスターダムをブシロードが買収した時点では年間売上が約2億円しかない状態だったが、2021年度決算では約5億円まで伸ばし、コロナ禍のスポーツ事業であるにも関わらず売上が2.5倍に成長。
 この理由を原田社長は「ビッグマッチを月イチ開催、テレビ番組の放送、オンラインでのグッズ制作開始など積極的な事業展開を行った。コロナ禍での3月の日本武道館大会、10月の大阪城ホール大会が業界で注目を集めた」と語る。
 その効果として、Twitterのフォロワー数が3倍(7.7万人)、Youtubeチャンネル登録者数が12倍(15万人)、有料ファンクラブ会員数が10倍、有料動画配信サービス『STARDOM WORLD』の会員数が3倍と、目に見える注目度の高さとなっている。
 さらにYoutube動画の再生回数が月間1000万回を突破しており、海外からの注目度も高くなっている状況だ。

 さらに今年は地方興行を戦略的に計画しており、20以上の都道府県で開催したと同時に地方局でのプロレス放送枠を増やしたという。
 木谷会長の思いとしては、来年は日本全国に存在する地域密着プロレス団体への選手派遣を行い、47都道府県で何かしらの形でスターダムの選手を見ることができる環境づくりを行っていきたいと語った。

 今後はさらにメディアプロモーションを強化し、BS11で毎週火曜日23:30に放送されている『We are STARDOM!!』が全国展開となり、TOKYO MXでの毎週月曜日の放送が19:30のゴールデンタイムに変更。さらに、『ブシロードTCG Presents あけましてスターダム!元日12時間スペシャル』と題してTOKYO MXにて1日22時~2日の11時まで12時間連続放送されることが発表された。

 選手個人の活躍もプロレス外に発展し、2022年1月20日~30日に東京・サンシャイン劇場で上演される舞台『アサルトリリィ Lost Memories』になつぽいが出演することが決定。
 トレーディングカードゲーム『Re:バース』にスターダム選手が参戦し、選手のカードで対戦できるトライアルデッキやスターターパックが4月に発売される事に。
 そして、現在月刊ブシロードで連載中の漫画『輝け!!スターダム女子校』が単行本される事も発表された。

 「女子プロレス界はブルーオーシャン」と木谷会長は漏らしたが、世界中でプロレスという文化があるにも関わらず実は女子プロレス団体はほぼ存在していない。WWEのように男性と女性が混ざった団体は数多くあるが、女子限定の団体はスターダムが世界トップと言っても決して過言ではない状況になっている。女子団体が世界一多いと言われる日本を見ても、その数は10団体にも満たない。
 だがプロレスラーの活躍はコロナ禍でも止まっていない。日本初のバットマンシリーズ実写舞台化に、かつてスターダムに参戦していた安納サオリがキャットウーマン役で出演。Netflixで全世界配信がされている人気作品『終末のワルキューレ』の舞台化にも大日本プロレスの関本大介が出演している。客単価の高い女性が通う2.5次元舞台からプロレスを見てみようというユーザーが増えているのだ。
 さらにバラエティ番組には天龍源一郎、蝶野正洋、長州力、武藤敬司など往年のレスラーが出演し、老若男女にプロレスという言葉は浸透している。
 一度もリアルでは見たことがないが、プロレスという言葉やプロレスラーを知っている潜在顧客が実は世界中に存在している状況だ。

 来年は新日本プロレス&全日本プロレスが50周年イヤーということもあり、プロレス自体と他業種のコラボレーションもより一層活発になることで業界自体の注目度が上がることが予想される。
 スターダムもこれに乗り遅れることなく、あらゆる業種からのコラボ提案をホームページより受け入れる体制を整えるとのことだ。

 昭和の女子プロレスのイメージとは違い、下は14歳から上は3●歳まで年齢層は幅広く、可愛く美しく男女ともに愛される様々な選手が所属するスターダム。
 年内は12月18日にエディオンアリーナ大阪第1競技場大会、12月29日に東京・両国国技館大会とビッグマッチを予定し、足を止めることなくコロナ後の世界での大爆発を予感させた。

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