「泥水はもうすすらなくていい。それが今の時代だよ」地下から這い上がって王者になったアイドルレスラーが結果を掴めない後輩に魂のメッセージ

13日、後楽園ホールにてスターダム『STARDOM NIGHTER in KORAKUEN 2026 Feb.』が開催。セミファイナルでは水森由菜の持つハイスピード王座に向後桃が挑戦した。
さくらえみを師匠に2018年に我闘雲舞でデビューした水森は、アイドル出身で歌って踊るパワフルファイターとして活躍。当時は“ぽっちゃり女子”を売りにしており、恵まれた体格を活かしてのパワーファイトを持ち味としていた選手だ。
2023年にスターダム移籍後は、体重を約15kg落とす肉体改造に成功して持ち前のパワーにスピードも手にし、同期でもある星来芽依が持つハイスピード王座を強く意識するようになっていった。
昨年12月にその星来からハイスピード王座を奪取した水森は、今年1月に元アイスリボンの真白優希から初防衛に成功。次期挑戦者が現れなかったため、2月7日の大阪大会で勝者が挑戦者となれる5WAYバトルを実施する。そこで水森を向後が爆転桃嵐(=変形春夜恋)で丸め込み3カウント。
向後は2019年にアクトレスガールズでデビューし、2022年にスターダムに移籍。怪我に泣きながらも努力を続け、数多の海外参戦を経て岩谷麻優からも実力を認められてるもののなかなか結果が出せずにいた。
向後にとっては1年3ヶ月ぶりとなるハイスピード王座戦。スピードではついていけるものの序盤から水森がスピード&パワーで圧倒し、ならばと場外に落とした向後がコーナーからのプランチャを投下。デビュー初期からメキシコ遠征もしている向後がジャベで捕らえていくが、水森はドロップキック、ラリアット、ダイビングショルダーとぶちかましていきジャベでお返し。ラ・マヒストラルの攻防から水森がスライディングラリアットを叩き込めば、向後はカウンターのキャプチュード。向後がコルバタから619、スワンダイブミサイルキックと怒涛の攻めを見せ、爆転桃嵐で捕らえるがカウントは2。
大「こもも」コールを聞いた向後が雪崩式フランケンからブーメランクロスボディプレスを投下してフォールも2。
ならばとバックツイストで叩きつけ、返されると再度狙うも水森が熊本の不沈艦(=ラリアット)で叩き伏せ、変形デスバレーボムからTPサンシャイン(=肩車からのシットダウンフェイスバスター)を狙うが向後が丸め込む。
向後はトラースキックから岩谷麻優直伝のモモンパ(=逆打ち)。これを返した水森がスーパーガール(=飛び込み式ジャックナイフ固め)で3カウントを奪った。

勝利した水森は「こもも!あんたすげーよ!すごかった。あんたさ、誰よりも頑張ってる。誰よりもファン思いだし、そして誰よりも負けず嫌いだ。あんたほんとすごいレスラーだよ!でもさ、私がこのリングで挑戦者呼んだ時さ、なんですぐ来なかったの?あんたならすぐ来るでしょ。来れるでしょ。自信ないの?もっと自信持ってよ。自分のこと信じろよ!ツラい時こそ、自分が一番自分信じなきゃどうするの?今日勝ったのは、あんたとの差はこれだよ。私は、誰よりも、私のこと、一番に信じてる!悔しいだろーーー!!!」とベルトを掲げる。
向後は「むちゃくちゃ悔しいよ!でもあんたは、私が自分を信じてないって言ったけど、私は、ずっとずっと自分のことは信じてんだよ。あの時手をあげなかったのは、結果を手に入れて堂々とあんたの前に立ちたかったからだよ。正直、このスターダムで誰よりもハイスピードに対する思いが強いのは私だって、そう思ってた。正直、今もそれは揺るがないけど、でも水森由菜のベルトに対する思いの強さ、私と同じぐらい誰よりもこのハイスピードのベルトを大切に思ってるっていうの、今日闘ってみて感じたよ。でもだからこそ、私は尚更このベルトが欲しいと今日改めて思いました。絶対にまた!挑戦してやるから、待っとけ!」と涙を見せずに睨みつけてリングを後に。
これを聞いて嬉しそうに水森は「ワクワクしながら待ってるよその時を。でもあいつ最後揺らいだよな?絶体私のほうが私を信じてるよ。あんた試合前に、自分は明るい未来作るために泥水すすりながら頑張ってるって言ったよな?でも、私が悲壮感無くなったのはな、泥水すすらなくなったからだよ。泥水は、もうすすらなくていい。もっと楽しみながらさ、ワクワクしながらさ、自分を信じてさ、進めよ。それが今の時代だよ。これからもっとそうなる。もっとワクワクする時代になる。それに基準を合わせたハイスピードが王者になるんだよ」と向後にメッセージを送る。
そして「だからきっともっとこれからそういった奴らが出てくるって思うとワクワクするし、もっと新しいハイスピード挑戦者を私は見つけるためにチャンピオンになったんだ。だから、誰でもかかってこいよ。誰でもハイスピード選手にしてやるよ。ということで、ゆなもんのパインスピードについてこい!今の私!トロピカって、る~!」とハイスピード王者としての貫禄を見せつけた。
残念ながらこの日次期挑戦者は現れなかったが、かつてはマリー・アパッチェやスターファイヤーなどルチャファイターも巻いてきたベルトだけに、昨今スターダムに参戦しているCMLL選手たちも狙ってくることが予想される。
タイなどでも試合をしてきた水森だけに、今後ワールドワイドな闘いが期待されるハイスピード戦線に注目だ。
















